わがまま子息は七回目のタイムリープで今度こそ有能執事と結ばれる! ……かな?

大波小波

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 愛おしい。
 暁斗は、改めて昴をそう感じた。
(心底惚れる、惚れ抜く価値のある人だ)
 そう、思った。
 もうすっかり惚れているのだから、惚れ直した、と言った方が正しいのかもしれない。
「お優しいですね、昴さま」
 暁斗は素直に、声に出してみた。
 優しい、なんて男に掛ける言葉ではない。
 そんな風に今まで思っていたが、これは素敵な褒め言葉ではないか。
「本当に、お優しい。私は嬉しく思います」
 優しい、と褒められた昴は、ぽっと頬を染め、ふぃと目線を反らした。
 手にしたブドウを、わざと無造作に突き出した。
「僕は、優しいに決まってる。ほら、ブドウだって分けてあげるんだから」
 優しい、なんて。
(そんな言葉は、初めてもらったかも)
 美しい、とは飽きるほど聞いてきた褒め言葉だが、優しい、なんて。
 その内面を、心を褒められるのは初めてだ。
 何だか、照れくさい。
 昴は、ここではまだ、素直になれなかった。

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