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しおりを挟む「あ、優しい。瑠衣、そんな風にするんだ」
「よく喋る人だね」
「うん、なかなか巧いよ。少しずつ、激しくしてよね」
「あの。僕、楠さんのこと何て呼べばいいのかな?」
寿士は考えた。
(楠さんは他人行儀だし、寿士じゃ馴れ馴れしいし)
「寿士さん、でどう」
「はい。寿士さん」
そこで会話を切って、瑠衣は寿士のものを口に含んだ。
先端に舌を絡ませ、唇は締める。
ちゅぽちゅぽ吸いながら、棒茎を扱く。
「んっ、ふ。ぅん……、んんっ、ふぅっ……」
合間の喘ぎが、寿士の耳を心地よくくすぐる。
やがて奥までぢゅぽぢゅぽと吸い込みながら、抜き差しを始める瑠衣のテクニックに、寿士は奇妙な感情を覚えた。
「ね、瑠衣。何で、こんなに巧いの?」
「……ぅうッ、っふ。んん」
「他の男に、仕込まれた? 調教された?」
違います! と言って欲しかった。
いつものように。
うっすらと頬を染めて。
ぷんと、怒って。
だが、瑠衣は答えなかった。
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