死んだと思ったら異世界に

トワイライト

文字の大きさ
119 / 280

119

しおりを挟む
「マスター、あそこがレントルード侯爵の屋敷みたいです」

ヤヨイはレントルード侯爵の家らしき屋敷を指差す。

「ここか…やっぱり見張りの兵は居るな」

屋敷の門の前には武装した2人の兵士が立っていて、どうやら話をしている様だ。

「よし、ヤヨイ、先ずは屋敷の周りを探ってみるぞ」

ヤヨイが頷いたのを確認した俺は魔力視を発動させて屋敷を囲っている壁の方を見る。

「魔力反応は…どうやら無いみたいだ」

魔力反応が無いという事は魔力で稼働する魔道具が屋敷の周りに設置されていないという事だ。

「ヤヨイ、どうやら魔道具は設置されていないみたいだ、壁を飛び越えて中に侵入しよう」

ヤヨイにさっき調べた事を話し、壁を越えて侵入する様に提案をする。

「そうですね…私たちを察知する魔道具が無いのでしたらそうしましょう」

ヤヨイも異議は無いようで俺たちはジャンプして壁を飛び越える。

「…よし、侵入成功だな」

音が鳴らない様に着地をする。

「はい、周りに人の反応は無いのでこのまま屋敷にも入ってしまいましょう」

「そうだな」

俺とヤヨイは降り立った庭園から屋敷に侵入する為に屋敷の周りを探索する事にした。

だが、屋敷の扉は全て閉まっているし、窓が開いている様子もない。

「マスター、どうします?ドアを壊して侵入しますか?」

ヤヨイは侵入経路が無いと分かった所で俺に提案をしてくる。

「…まぁそれでも良いが、どうせならバレずに侵入しよう」

「この状況でどうやって屋敷に侵入するんです?」

ヤヨイは不思議そうに首を傾げ、俺に聞いて来る。

「屋敷の中に直接転移すれば誰にも気づかれないで侵入できるだろ」

「ああ!そう言えばそうですね、名案です」

空間魔法で使用できる転移魔法だが、転移魔法には3つの種類がある。

1つ目が一度行った事が有る場所に転移する普通のテレポート。

基本的に使うのはこれだな。

2つ目が以前に謎の研究施設に行った時に使用した完全にランダムな位置に転移するランダムテレポート。

ランダムテレポートは基本的に使う事は無いが自分の知らない所に行く事が出来る。

ゲームの時では低確率でレアモンスターが居る場所に転移する事も有ったので、暇な時に運試し程度に発動する事が有った。

そして3つ目、これから使う転移魔法なのだが、名前はショートテレポート、効果は使用者の視界に映る場所に転移する事が出来るという物だ。

視界に映る場所に瞬時に転移できるから、敵対している相手の目の前に一瞬で行く事が出来る他、相手から逃げている場合にも一瞬で距離が稼げるという汎用性が非常に高い転移魔法なのだ。

これを使いこなせば、一瞬で間合いを詰めて相手に攻撃する事が出来るので、相手に防御をさせる事もなく攻撃を繰り出す事が出来る。

これらの転移魔法は、それぞれ発動に必要な魔力量が変わる。

テレポートの発動に使用する魔力は、某ドラゴンなクエストの転移と同じで、どんな場所に転移しても同じ量しか使用しない。

ランダムテレポートも同じで、消費する魔力量はどんな場所に転移しようと同じだ。

そしてショートテレポートだけは移動する距離が多ければ多い程消費する魔力量が上昇するのだが、その便利さを考えれば多少消費する魔力量が増えようが関係は無い。

今回はショートテレポートを使用して、屋敷の中に入ろうという訳だ。

外から窓を覗けば屋敷の内を見る事が出来るので、視界に映る場所という条件は満たしている。

「じゃあヤヨイ、転移魔法を発動する、こっちに来てくれ」

俺はショートテレポートを発動させる為にヤヨイに近くに来るように言う。

テレポートを発動させる時に気をつけないといけない事が1つ有る。

それは一緒に転移したい人がいる場合にはその人に触れていないと一緒に転移する事が出来ないという物だ。

俺は近くにきたヤヨイの肩に手を置き、ショートテレポートを発動させる。

そして転移は無事に発動し、俺とヤヨイはレントルード侯爵家に侵入する事が出来た。
しおりを挟む
感想 11

あなたにおすすめの小説

男が英雄でなければならない世界 〜男女比1:20の世界に来たけど簡単にはちやほやしてくれません〜

タナん
ファンタジー
 オタク気質な15歳の少年、原田湊は突然異世界に足を踏み入れる。  その世界は魔法があり、強大な獣が跋扈する男女比が1:20の男が少ないファンタジー世界。  モテない自分にもハーレムが作れると喜ぶ湊だが、弱肉強食のこの世界において、力で女に勝る男は大事にされる側などではなく、女を守り闘うものであった。  温室育ちの普通の日本人である湊がいきなり戦えるはずもなく、この世界の女に失望される。 それでも戦わなければならない。  それがこの世界における男だからだ。  湊は自らの考えの甘さに何度も傷つきながらも成長していく。  そしていつか湊は責任とは何かを知り、多くの命を背負う事になっていくのだった。 挿絵:夢路ぽに様 https://www.pixiv.net/users/14840570 ※注 「」「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています。

異世界に転生した俺は英雄の身体強化魔法を使って無双する。~無詠唱の身体強化魔法と無詠唱のマジックドレインは異世界最強~

北条氏成
ファンタジー
宮本 英二(みやもと えいじ)高校生3年生。 実家は江戸時代から続く剣道の道場をしている。そこの次男に生まれ、優秀な兄に道場の跡取りを任せて英二は剣術、槍術、柔道、空手など様々な武道をやってきた。 そんなある日、トラックに轢かれて死んだ英二は異世界へと転生させられる。 グランベルン王国のエイデル公爵の長男として生まれた英二はリオン・エイデルとして生きる事に・・・ しかし、リオンは貴族でありながらまさかの魔力が200しかなかった。貴族であれば魔力が1000はあるのが普通の世界でリオンは初期魔法すら使えないレベル。だが、リオンには神話で邪悪なドラゴンを倒した魔剣士リュウジと同じ身体強化魔法を持っていたのだ。 これは魔法が殆ど使えない代わりに、最強の英雄の魔法である身体強化魔法を使いながら無双する物語りである。

セーブポイント転生 ~寿命が無い石なので千年修行したらレベル上限突破してしまった~

空色蜻蛉
ファンタジー
枢は目覚めるとクリスタルの中で魂だけの状態になっていた。どうやらダンジョンのセーブポイントに転生してしまったらしい。身動きできない状態に悲嘆に暮れた枢だが、やがて開き直ってレベルアップ作業に明け暮れることにした。百年経ち、二百年経ち……やがて国の礎である「聖なるクリスタル」として崇められるまでになる。 もう元の世界に戻れないと腹をくくって自分の国を見守る枢だが、千年経った時、衝撃のどんでん返しが待ち受けていて……。 【お知らせ】6/22 完結しました!

スライムに転生した俺はユニークスキル【強奪】で全てを奪う

シャルねる
ファンタジー
主人公は気がつくと、目も鼻も口も、体までもが無くなっていた。 当然そのことに気がついた主人公に言葉には言い表せない恐怖と絶望が襲うが、涙すら出ることは無かった。 そうして恐怖と絶望に頭がおかしくなりそうだったが、主人公は感覚的に自分の体に何かが当たったことに気がついた。 その瞬間、謎の声が頭の中に鳴り響いた。

異世界転生おじさんは最強とハーレムを極める

自ら
ファンタジー
定年を半年後に控えた凡庸なサラリーマン、佐藤健一(50歳)は、不慮の交通事故で人生を終える。目覚めた先で出会ったのは、自分の魂をトラックの前に落としたというミスをした女神リナリア。 その「お詫び」として、健一は剣と魔法の異世界へと30代後半の肉体で転生することになる。チート能力の選択を迫られ、彼はあらゆる経験から無限に成長できる**【無限成長(アンリミテッド・グロース)】**を選び取る。 異世界で早速遭遇したゴブリンを一撃で倒し、チート能力を実感した健一は、くたびれた人生を捨て、最強のセカンドライフを謳歌することを決意する。 定年間際のおじさんが、女神の気まぐれチートで異世界最強への道を歩み始める、転生ファンタジーの開幕。

荷物持ちだけど最強です、空間魔法でラクラク発明

まったりー
ファンタジー
主人公はダンジョンに向かう冒険者の荷物を持つポーターと言う職業、その職業に必須の収納魔法を持っていないことで悲惨な毎日を過ごしていました。 そんなある時仕事中に前世の記憶がよみがえり、ステータスを確認するとユニークスキルを持っていました。 その中に前世で好きだったゲームに似た空間魔法があり街づくりを始めます、そしてそこから人生が思わぬ方向に変わります。

修復スキルで無限魔法!?

lion
ファンタジー
死んで転生、よくある話。でももらったスキルがいまいち微妙……。それなら工夫してなんとかするしかないじゃない!

出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜

シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。 起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。 その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。 絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。 役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。

処理中です...