死んだと思ったら異世界に

トワイライト

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どうやらヤヨイもコレだ!という案は思い浮かんでいないらしい。

「そうだよな、俺も案自体は出るんだけど、実際に実行するとなると色々と問題が出てくる感じなんだよな」

「私もです…教国の説得は出来そうですが、公国が説得できるか分からない感じです」

ふむ、どうやらヤヨイはさっき話した案の様に公国と教国の上層部が戦争をやめようと思わせる方向で案を出しているみたいだな。

説得って言っていたし、多分だが、ヤヨイはいろんなパターンで公国と教国の上層部が戦争をやめようと思うかどうかを考えているのだろう。

だが、そこで問題になっているのが公国の四大貴族という事だろう。

「説得って事はさっきの案と似た感じの案を考えているのか?」

俺は自分の考えが有っているのかを確認する為にヤヨイに聞く。

「はい、やっぱり公国と教国、二つの国を最小限の被害で抑える為にはこの方法が1番良いですからね…先ほど話した案を改良してうまく出来ないかと考えているのですが、やはり公国が素直に戦争を止めるとは思えないんですよね」

「公国か…公国は邪神を使った兵器を開発してるからな、戦争に負けるって伝えたとしても信じないだろうな」

四大貴族は邪神の力を使った兵器を開発した事で絶対の自信を持っている、と仮定した場合、どんな事を言っても戦争を止めるという選択肢を取る可能性は少ないだろう。

「そうなんですよね…四大貴族の説得をするなら邪神の力をどうにかしないといけないんですよね」

邪神の力が無くなれば公国の圧倒的有利は崩れ去る、そうなれば公国も無闇に戦争をしようなんて思わなくなると思う。

だが、それを実行するためには大きな問題が有る。

「そうだな…だが邪神の力は今避難所の空間を拡張するのに使われているから、避難所の中から人を出さないと邪神の力に手を出せないぞ」

俺はヤヨイにそう伝える。

大きな問題というのは邪神の力が今現在、国民が避難している避難所の空間拡張に使われているという物だ。

邪神の力が避難所の空間拡張に使われている理由は邪神の力を使う兵器の試運転なのだろうが現在邪神の力は避難所に空間魔法をかける為の魔力源となっている。

避難所は邪神の力を魔力源に空間魔法を使う事で空間が拡張され、国民が大勢避難できる大きさになっているし、実際に大勢の国民が避難所に避難している。

例えば今、俺が四大貴族に戦争をやめさせる為に邪神の力に手を出して破壊したとしよう。

そしたら避難所に避難している大勢の人たちが死んでしまうのだ。

邪神の力が無くなれば必然的に避難所に掛けられている空間魔法も解かれる、そうなれば避難所は元通りの大きさになるだろう。

俺が避難所で見た人の人数的に本来ならあの敷地の中にあれだけの人達が避難できるわけが無い。

そんな中、避難所に掛けられた空間魔法の効果が切れたらどうなるかは想像できるだろう。

避難所の中にいる人たちは小さくなった部屋に押し潰され、死んでしまう。

戦争を止める為に大勢の人の命を犠牲にするなんて本末転倒だ。

だから、俺たちは避難所に人が避難している現状では邪神の力に手を出す事が出来ないという事になる。

「そうですよね、どうにかして避難所に避難している人たちを外に出すことができれば可能性は有るんですけど…」

ヤヨイはそう言うが、避難所にいる人たちを避難所から出す事は難しいだろう。

だって戦争が始まるからと避難してきたんだ、ワザワザ知りもしない俺たちがここは危険たがら外に出てくれと言われたとしても信じる人は居ないだろうし、避難所の外に出る人は居ないだろう。

避難所の中に爆弾が仕掛けられた…とかなら可能性は有るが、ヤヨイがそんな作戦をするとは思えないしな。

「避難所にいる人たちを外に出す事は難しい…というより殆ど不可能だろうな、これから戦争が始まるって言うのに避難所から出るやつなんて居ないだろうし、門の所に避難している人が避難所から出ないように見張っている兵士もいたからな」
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