死んだと思ったら異世界に

トワイライト

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「それなんですよね…邪神の力をどうにかしないと四大貴族が戦争をしないという選択肢を取る可能性が非常に少なくないのに邪神の力に干渉したら避難所にいる人達が危険にさらされる…正に手出しができない状況ですね」

ヤヨイは八方塞がりだと言わんばかりにため息を吐いた。

「…もういっその事グチャグチャにかき乱す事が出来れば楽なんですけどね」

かき乱す?…かき乱すか、そんな考えは無かったな。

この現状を外側からかき乱す事が出来れば公国と教国の戦争をどうにか出来るかもしれない。

そう考えた俺はどうすれば現状をかき乱すことができる方法が無いかを考える事にした。

1番最初に俺が思いついたのは他国の介入についてだ。

公国の教国の戦争に他国…この場合王国としよう、が介入してきた場合、戦争は公国、教国、王国の三つ巴になる。

三つ巴の戦いとなったら最終的に1番始めに戦い始めた2つの国が負け、最後まで戦わなかった国が漁夫の利で勝利するだろう。

だから、3つの国はそれぞれ負けない為に他国と戦うのを躊躇って、戦争は一時的に硬直状態になる。

俺が思いついたのはこの硬直状態を利用して、備蓄を消費させて戦争の被害を抑えると言うものだが…流石に公国と教国の戦争の被害を少なくする為とはいえ、他国を巻き込むのはアウトなのでこの案は没だ。

となると他の案を出さないといけない訳だが…やっぱり被害は出来るだけ抑えられた方がいいよな。

戦争で被害を最小限に抑える方法はやっぱり降伏させるのが1番だろう。

相手の国に絶対に勝つことは出来ないって思わせる必要が有るが、降伏させることが出来れば戦死者は殆ど出なくさせられるからな。

…よし、この方法なら行けるかもしれない

少しの間考えた結果、俺は公国と教国の戦争を止める為の作戦を思いついた。

「ヤヨイ、新しい作戦を思いついたぞ」

俺は早速思いついた作戦をヤヨイに伝える為に声をかける。

「新しい作戦ですか?」

「ああ、ヤヨイのお陰で実行できそうな作戦を思いついたんだ」

俺はヤヨイのお陰で新しい作戦を思いついたことを伝える。

「私のお陰、ですか?」

「ああ、さっきヤヨイがいっその事グチャグチャにかき乱す事が出来れば楽なのにって言ってただろ?それを聞いて思いついたんだ」

「成る程…それで、マスターはどんな作戦を思いついたのですか?」

ヤヨイに聞かれたので俺は作戦の説明を始めることにした。

「俺はヤヨイの言葉を聞いて、どうすれば現状をかき乱す事が出来るかを考えたんだ…俺たちの目的は戦争をさせない事じゃなく、公国と教国の被害を出来るだけ出させないようにするという物だからな」

さっきまで俺たちが戦争を止めようとしていたのはその方が公国と教国の被害が少ないからだ。

だが、現在の状況では公国が戦争をやめるという選択肢を取る事が殆ど無い。

だからこそ、その状況を変える事で公国や教国が取る選択肢を変えてしまおうと言うのが今回俺が考えた物だ。

「現状では公国と教国が戦争をしないという可能性は非常に少ない、ならその現状を変えればいいんじゃないかなって思った訳だ」

「状況を変えることが出来れば公国と教国の戦争をやめさせる事ができるかもしれない…という訳ですね?」

「ああ、その通りだ、それで最初に思いついたのが、教国と公国以外の国がこの戦争に介入したら…という物だな」

俺はヤヨイに始めに思いついたことを話す。

「第三勢力が登場したら…確かにそうなれば強国と公国は互いに三つ目の勢力に注目せざるを得ないでしょう…ですがわたし達には他の国を動かすような力は無いですし、そもそも他国を巻き込んだら被害が増えるのでは無いですか?」

ヤヨイは俺の話を聞いてすぐにメリットとデメリットを理解して俺に言った。

「まぁコレはもしもの話だ、実際に行う作戦じゃ無いから気にしなくても良い」

今回ヤヨイに話したのはあくまでも一例だからな。

そして、俺はヤヨイに今回実行する為には考えた作戦を話す事にした。
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