197 / 280
197
しおりを挟む
「確かにそう言われれば私達に連絡手段は有りませんでしたね…」
「ああ、昨日避難所の探索を終えた後にヤヨイに会いに行こうとした時、連絡を取る方法がなくてヤヨイが何処にいるのか分からなかったからな」
でもこれがあれば連絡が取れるから現在地を伝える事も可能でスムーズに合流する事ができる。
「それに、コレが有れば教国との戦争が始まるって時に直ぐに俺と連絡が取れるだろ」
ていうかコレが無いならヤヨイを公国に残す意味がないからな。
だってヤヨイが公国に残って戦争が起こるかどうかを見ていてもそれを俺に伝える手段が無いのであれば結局伝える事は出来ないからな。
「じゃあヤヨイ、今からそれの使い方を教えるぞ」
そう言って俺はヤヨイに携帯もどきの操作方法を教える。
まぁ1~5番に登録されている人の中から、連絡したい人の番号を押すだけなんだが…
「一応フェニ、フェル、修羅にも渡す予定だからどの番号が誰のかっていうのは追って話すよ」
「分かりました、マスターのは1番で良いんですよね?」
俺はヤヨイの問いに頷いて答える。
「ああ、現状それを持っているのは俺とヤヨイだけで、俺が1番、ヤヨイが2番になっている筈だぞ…なんなら一回掛けてみるか?」
俺はヤヨイに試運転をするかを聞く。
鑑定では登録した番号に掛かると書いてあったが、その番号が俺の思った通りの番号かは確認していない。
「そうですね、マスターに掛けようとして他の人に掛かったら嫌ですから、一応やっておきましょう」
「よし、じゃあ試運転の為に俺は一旦ココから離れるぞ」
「はい、分かりました…では5分後にマスターの端末に連絡をしますね」
「おう、じゃあ行ってくる」
一定距離以上離れている状況でキチンと連絡を取る事ができるのかを確認するために俺はヤヨイにそう伝えてから屋敷を出る。
「よし、じゃあ出来るだけ離れるか」
屋敷を出た俺は適当な方向に飛び、ある程度の速度を維持しながら移動する。
そして屋敷からまぁまぁ離れた森の中に着地する。
「まぁこんくらい離れていれば大丈夫だろう」
最低でも屋敷から100キロ位は移動したし、ここまで届くんだったら機能性としては十分と言っていいだろう。
「よし、じゃあ後はヤヨイから連絡がくるのを待つだけだな」
まぁまぁな速度で移動した為移動に掛かった時間は少ない。
ココに来るまで大体2~3分程度掛かったから、後2分ぐらい待てばヤヨイから連絡が来る筈だ。
俺は森の中でヤヨイからの連絡を待つ…すると俺の持つ携帯に着信が来た。
「おっ!」
どうやら100キロ位離れた程度だと問題なく連絡が取れるみたいだな。
まぁ実際には国を挟む程の距離で連絡を取るんだからコレ位で連絡が取れなかったら問題だけどな。
「もしもし」
「もしもし…マスター、ちゃんと聞こえていますか?」
電話越しから聞こえるヤヨイの声は緊張しているようで震えていた。
俺は何時もなら考えられないようなヤヨイの声に笑ってしまう。
「な!?何を笑ってるんですか!」
「いや、すまない…何時ものヤヨイからは考えられないような声が聞こえてきたからつい…」
「もう、初めてなんだから仕方ないじゃ無いですか!」
「悪い悪い…だけどちゃんと連絡できたみたいで良かったよ」
俺はヤヨイに笑ってしまったことを謝りながらヤヨイと電話が繋がったことに安心した。
鑑定結果ではちゃんと狙い通りの効果ぎ付いているってなっていたけど、この世界は全てがユグドラシルオンラインと同じって訳じゃ無いから、鑑定結果がおかしくなっているという可能性も有ったからな。
「…そうですね、マスターの声もしっかりと聞こえますし、特に問題点は無いと思われますよ…後は実際にコレがどこまで離れたら連絡が繋がらなくなるかっていう所ですね」
「そうだな…じゃあ俺はこのまま修羅たちに話をしに行く事にするよ」
「分かりました、お気をつけ下さいね」
「ああ、分かった、ヤヨイも何かあったら直ぐに連絡してくれ」
俺はヤヨイにこのまま修羅たちに会いに行くことを伝え、ヤヨイとの電話を切った。
「ああ、昨日避難所の探索を終えた後にヤヨイに会いに行こうとした時、連絡を取る方法がなくてヤヨイが何処にいるのか分からなかったからな」
でもこれがあれば連絡が取れるから現在地を伝える事も可能でスムーズに合流する事ができる。
「それに、コレが有れば教国との戦争が始まるって時に直ぐに俺と連絡が取れるだろ」
ていうかコレが無いならヤヨイを公国に残す意味がないからな。
だってヤヨイが公国に残って戦争が起こるかどうかを見ていてもそれを俺に伝える手段が無いのであれば結局伝える事は出来ないからな。
「じゃあヤヨイ、今からそれの使い方を教えるぞ」
そう言って俺はヤヨイに携帯もどきの操作方法を教える。
まぁ1~5番に登録されている人の中から、連絡したい人の番号を押すだけなんだが…
「一応フェニ、フェル、修羅にも渡す予定だからどの番号が誰のかっていうのは追って話すよ」
「分かりました、マスターのは1番で良いんですよね?」
俺はヤヨイの問いに頷いて答える。
「ああ、現状それを持っているのは俺とヤヨイだけで、俺が1番、ヤヨイが2番になっている筈だぞ…なんなら一回掛けてみるか?」
俺はヤヨイに試運転をするかを聞く。
鑑定では登録した番号に掛かると書いてあったが、その番号が俺の思った通りの番号かは確認していない。
「そうですね、マスターに掛けようとして他の人に掛かったら嫌ですから、一応やっておきましょう」
「よし、じゃあ試運転の為に俺は一旦ココから離れるぞ」
「はい、分かりました…では5分後にマスターの端末に連絡をしますね」
「おう、じゃあ行ってくる」
一定距離以上離れている状況でキチンと連絡を取る事ができるのかを確認するために俺はヤヨイにそう伝えてから屋敷を出る。
「よし、じゃあ出来るだけ離れるか」
屋敷を出た俺は適当な方向に飛び、ある程度の速度を維持しながら移動する。
そして屋敷からまぁまぁ離れた森の中に着地する。
「まぁこんくらい離れていれば大丈夫だろう」
最低でも屋敷から100キロ位は移動したし、ここまで届くんだったら機能性としては十分と言っていいだろう。
「よし、じゃあ後はヤヨイから連絡がくるのを待つだけだな」
まぁまぁな速度で移動した為移動に掛かった時間は少ない。
ココに来るまで大体2~3分程度掛かったから、後2分ぐらい待てばヤヨイから連絡が来る筈だ。
俺は森の中でヤヨイからの連絡を待つ…すると俺の持つ携帯に着信が来た。
「おっ!」
どうやら100キロ位離れた程度だと問題なく連絡が取れるみたいだな。
まぁ実際には国を挟む程の距離で連絡を取るんだからコレ位で連絡が取れなかったら問題だけどな。
「もしもし」
「もしもし…マスター、ちゃんと聞こえていますか?」
電話越しから聞こえるヤヨイの声は緊張しているようで震えていた。
俺は何時もなら考えられないようなヤヨイの声に笑ってしまう。
「な!?何を笑ってるんですか!」
「いや、すまない…何時ものヤヨイからは考えられないような声が聞こえてきたからつい…」
「もう、初めてなんだから仕方ないじゃ無いですか!」
「悪い悪い…だけどちゃんと連絡できたみたいで良かったよ」
俺はヤヨイに笑ってしまったことを謝りながらヤヨイと電話が繋がったことに安心した。
鑑定結果ではちゃんと狙い通りの効果ぎ付いているってなっていたけど、この世界は全てがユグドラシルオンラインと同じって訳じゃ無いから、鑑定結果がおかしくなっているという可能性も有ったからな。
「…そうですね、マスターの声もしっかりと聞こえますし、特に問題点は無いと思われますよ…後は実際にコレがどこまで離れたら連絡が繋がらなくなるかっていう所ですね」
「そうだな…じゃあ俺はこのまま修羅たちに話をしに行く事にするよ」
「分かりました、お気をつけ下さいね」
「ああ、分かった、ヤヨイも何かあったら直ぐに連絡してくれ」
俺はヤヨイにこのまま修羅たちに会いに行くことを伝え、ヤヨイとの電話を切った。
0
あなたにおすすめの小説
狼になっちゃった!
家具屋ふふみに
ファンタジー
登山中に足を滑らせて滑落した私。気が付けば何処かの洞窟に倒れていた。……しかも狼の姿となって。うん、なんで?
色々と試していたらなんか魔法みたいな力も使えたし、此処ってもしや異世界!?
……なら、なんで私の目の前を通る人間の手にはスマホがあるんでしょう?
これはなんやかんやあって狼になってしまった私が、気まぐれに人間を助けたりして勝手にワッショイされるお話である。
外れスキルは、レベル1!~異世界転生したのに、外れスキルでした!
武蔵野純平
ファンタジー
異世界転生したユウトは、十三歳になり成人の儀式を受け神様からスキルを授かった。
しかし、授かったスキルは『レベル1』という聞いたこともないスキルだった。
『ハズレスキルだ!』
同世代の仲間からバカにされるが、ユウトが冒険者として活動を始めると『レベル1』はとんでもないチートスキルだった。ユウトは仲間と一緒にダンジョンを探索し成り上がっていく。
そんなユウトたちに一人の少女た頼み事をする。『お父さんを助けて!』
異世界翻訳者の想定外な日々 ~静かに読書生活を送る筈が何故か家がハーレム化し金持ちになったあげく黒覆面の最強怪傑となってしまった~
於田縫紀
ファンタジー
図書館の奥である本に出合った時、俺は思い出す。『そうだ、俺はかつて日本人だった』と。
その本をつい翻訳してしまった事がきっかけで俺の人生設計は狂い始める。気がつけば美少女3人に囲まれつつ仕事に追われる毎日。そして時々俺は悩む。本当に俺はこんな暮らしをしてていいのだろうかと。ハーレム状態なのだろうか。単に便利に使われているだけなのだろうかと。
セーブポイント転生 ~寿命が無い石なので千年修行したらレベル上限突破してしまった~
空色蜻蛉
ファンタジー
枢は目覚めるとクリスタルの中で魂だけの状態になっていた。どうやらダンジョンのセーブポイントに転生してしまったらしい。身動きできない状態に悲嘆に暮れた枢だが、やがて開き直ってレベルアップ作業に明け暮れることにした。百年経ち、二百年経ち……やがて国の礎である「聖なるクリスタル」として崇められるまでになる。
もう元の世界に戻れないと腹をくくって自分の国を見守る枢だが、千年経った時、衝撃のどんでん返しが待ち受けていて……。
【お知らせ】6/22 完結しました!
転生特典〈無限スキルポイント〉で無制限にスキルを取得して異世界無双!?
スピカ・メロディアス
ファンタジー
目が覚めたら展開にいた主人公・凸守優斗。
女神様に死後の案内をしてもらえるということで思春期男子高生夢のチートを貰って異世界転生!と思ったものの強すぎるチートはもらえない!?
ならば程々のチートをうまく使って夢にまで見た異世界ライフを楽しもうではないか!
これは、只人の少年が繰り広げる異世界物語である。
アラフォーおっさんの週末ダンジョン探検記
ぽっちゃりおっさん
ファンタジー
ある日、全世界の至る所にダンジョンと呼ばれる異空間が出現した。
そこには人外異形の生命体【魔物】が存在していた。
【魔物】を倒すと魔石を落とす。
魔石には膨大なエネルギーが秘められており、第五次産業革命が起こるほどの衝撃であった。
世は埋蔵金ならぬ、魔石を求めて日々各地のダンジョンを開発していった。
転生したらスキル転生って・・・!?
ノトア
ファンタジー
世界に危機が訪れて転生することに・・・。
〜あれ?ここは何処?〜
転生した場所は森の中・・・右も左も分からない状態ですが、天然?な女神にサポートされながらも何とか生きて行きます。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
初めて書くので、誤字脱字や違和感はご了承ください。
ある日、俺の部屋にダンジョンの入り口が!? こうなったら配信者で天下を取ってやろう!
さかいおさむ
ファンタジー
ダンジョンが出現し【冒険者】という職業が出来た日本。
冒険者は探索だけではなく、【配信者】としてダンジョンでの冒険を配信するようになる。
底辺サラリーマンのアキラもダンジョン配信者の大ファンだ。
そんなある日、彼の部屋にダンジョンの入り口が現れた。
部屋にダンジョンの入り口が出来るという奇跡のおかげで、アキラも配信者になる。
ダンジョン配信オタクの美人がプロデューサーになり、アキラのダンジョン配信は人気が出てくる。
『アキラちゃんねる』は配信収益で一攫千金を狙う!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる