死んだと思ったら異世界に

トワイライト

文字の大きさ
222 / 280

222

しおりを挟む
さて、フェルの元に案内してもらうためにこのまま女性を介抱する事で起きた女性に自分は悪い奴じゃ無いアピールをするとして、それを信じさせる為にはもう少しアピール材料を増やした方が良いだろう。

現状俺が女性にしたのは吹雪に当たらないようにしたというのと結界内の温度を調整したくらいだからな。

それだけだと一目で俺が女性を介抱していたと判断できない為、アピール材料として物足りない。

だからこそ、俺は自分が悪者では無いというアピールをする材料を作らないといけない訳だ。

「となると、一目でわかる様にした方がいいよな…」

アピール材料は出来るだけ分かりやすい方が良い。

一目で俺が用意したと分かって、かつ女性に悪者では無いとアピール出来る物を用意しなければならないって事だな。

「方向性自体は間違っていないはずだよな」

今回俺がやった事は方向性自体は間違いでは無いだろう。

吹雪に当たらない様にしたのも、室温を調整したのも起きれば感覚でわかる筈だからな。

結界の中は風が吹いていないし、明らかに結界の外と中の温度は違うからな。

でも、それが女性を介抱したと判断されるかはまだ分からない。

結界を作ったのも、結界内の温度を調整したのも全部自分のためにやって、ついでだから気絶した自分も結界の中に入れたって見方も出来るからな。

まぁ結界内の温度は人にとっては快適どころか寒すぎる位だから、考えればそうではないとわかる筈なんだが…

現状俺はこの女性に一ミリも信頼されてないから、自分を介抱する訳が無いという先入観が邪魔をして正確に状況を判断できないという事もあるかもしれない。

だから、俺は女性が起きた時に、俺が自分を介抱していたと絶対に判断できる様な状況を作り出さないといけない訳だ。

「獣人の介抱の仕方は分からんが…まぁ人間と同じようにすれば良いだろう」

獣人は獣の特性が有ると言っても姿は人間に獣耳と尻尾が付いている位だからな、人間と同じような介抱をしていれば大丈夫だと思う。

「じゃあ早速始めるか…」

俺は軽くそう呟くと女性に対するアピール兼、女性の介抱を行うことにする…が俺はとある事に気がついた

「…介抱するって言っても特にやることが無いじゃん」

そう、俺は女性を介抱すると言ったが、この女性は病気でも無いし怪我をしているわけでもないから介抱すると言っても寝かせる位しかやることが無いのだ。

熱や怪我なら治療をしたりする事で介抱する事ができるが、この女性は俺への恐怖で気絶しただけだから介抱のしようがないのだ。

出来ることと言ったらさっき言ったように寝かせることくらいだけだ。

「う~ん、どうにかしてアピール出来るものは無いか?」

俺は何かいい方法が無いかを考える…が良い方法は思いつかない。

怪我をしてないのに包帯を巻いたりしても意味がない。

自分が怪我をしているかどうかなんて自分が1番わかるから逆に怪しまれるだけだ。

病気についても同様だし意味がない…そうして俺が考えた末に行き着いた結果は…

「うん、もうこのまま女性を寝かして、起きたら事情を説明すれば良いや」

考えても出来ることはもう無い、だったらもう後は女性が俺の話を聞いてくれる事を信じて、女性が目を覚ますまで待つ事にした。

「任せたぞ、未来の俺」

と、面倒な事を未来の自分に放り投げ、俺は女性が起きるのを待つ事にした。

そしてこのまま女性が起きるのを待つと決めた俺は女性が起きるまで時間を潰そうと考えた…がこの世界で時間を潰せるようなものが無い事を思い出した。

「アイテムボックスの中にも暇を潰せるような物は無い…か」

一応アイテムボックスの中も確認したがあるのはボードゲーム等1人では出来ない物ばかりだった。

「仕方ない、俺も寝てこの人が起きるのを待つ事にしよう」

女性が起きるまで待ってないといけないからこの場から動くことは出来ないし、暇を潰す様な事も無い、そう考えた俺は女性が起きるまで自分も仮眠を取って時間を潰す事にした。

そして俺は結界の壁に背中を預け、目を閉じようとしたがとある考えが頭に浮かんだ

「布団くらいは被せておくか」

女性を硬い床で眠らせとくのもなんだと思った俺は女性にアイテムボックスから取り出した布団をかぶせた。

「まぁこれで良いだろう」

そう呟いた俺は壁に背を向けて目を閉じた。
しおりを挟む
感想 11

あなたにおすすめの小説

男が英雄でなければならない世界 〜男女比1:20の世界に来たけど簡単にはちやほやしてくれません〜

タナん
ファンタジー
 オタク気質な15歳の少年、原田湊は突然異世界に足を踏み入れる。  その世界は魔法があり、強大な獣が跋扈する男女比が1:20の男が少ないファンタジー世界。  モテない自分にもハーレムが作れると喜ぶ湊だが、弱肉強食のこの世界において、力で女に勝る男は大事にされる側などではなく、女を守り闘うものであった。  温室育ちの普通の日本人である湊がいきなり戦えるはずもなく、この世界の女に失望される。 それでも戦わなければならない。  それがこの世界における男だからだ。  湊は自らの考えの甘さに何度も傷つきながらも成長していく。  そしていつか湊は責任とは何かを知り、多くの命を背負う事になっていくのだった。 挿絵:夢路ぽに様 https://www.pixiv.net/users/14840570 ※注 「」「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています。

スキルはコピーして上書き最強でいいですか~改造初級魔法で便利に異世界ライフ~

深田くれと
ファンタジー
【文庫版2が4月8日に発売されます! ありがとうございます!】 異世界に飛ばされたものの、何の能力も得られなかった青年サナト。街で清掃係として働くかたわら、雑魚モンスターを狩る日々が続いていた。しかしある日、突然仕事を首になり、生きる糧を失ってしまう――。 そこで、サナトの人生を変える大事件が発生する!途方に暮れて挑んだダンジョンにて、ダンジョンを支配するドラゴンと遭遇し、自らを破壊するよう頼まれたのだ。その願いを聞きつつも、ダンジョンの後継者にはならず、能力だけを受け継いだサナト。新たな力――ダンジョンコアとともに、スキルを駆使して異世界で成り上がる!

異世界に転生した俺は英雄の身体強化魔法を使って無双する。~無詠唱の身体強化魔法と無詠唱のマジックドレインは異世界最強~

北条氏成
ファンタジー
宮本 英二(みやもと えいじ)高校生3年生。 実家は江戸時代から続く剣道の道場をしている。そこの次男に生まれ、優秀な兄に道場の跡取りを任せて英二は剣術、槍術、柔道、空手など様々な武道をやってきた。 そんなある日、トラックに轢かれて死んだ英二は異世界へと転生させられる。 グランベルン王国のエイデル公爵の長男として生まれた英二はリオン・エイデルとして生きる事に・・・ しかし、リオンは貴族でありながらまさかの魔力が200しかなかった。貴族であれば魔力が1000はあるのが普通の世界でリオンは初期魔法すら使えないレベル。だが、リオンには神話で邪悪なドラゴンを倒した魔剣士リュウジと同じ身体強化魔法を持っていたのだ。 これは魔法が殆ど使えない代わりに、最強の英雄の魔法である身体強化魔法を使いながら無双する物語りである。

セーブポイント転生 ~寿命が無い石なので千年修行したらレベル上限突破してしまった~

空色蜻蛉
ファンタジー
枢は目覚めるとクリスタルの中で魂だけの状態になっていた。どうやらダンジョンのセーブポイントに転生してしまったらしい。身動きできない状態に悲嘆に暮れた枢だが、やがて開き直ってレベルアップ作業に明け暮れることにした。百年経ち、二百年経ち……やがて国の礎である「聖なるクリスタル」として崇められるまでになる。 もう元の世界に戻れないと腹をくくって自分の国を見守る枢だが、千年経った時、衝撃のどんでん返しが待ち受けていて……。 【お知らせ】6/22 完結しました!

スライムに転生した俺はユニークスキル【強奪】で全てを奪う

シャルねる
ファンタジー
主人公は気がつくと、目も鼻も口も、体までもが無くなっていた。 当然そのことに気がついた主人公に言葉には言い表せない恐怖と絶望が襲うが、涙すら出ることは無かった。 そうして恐怖と絶望に頭がおかしくなりそうだったが、主人公は感覚的に自分の体に何かが当たったことに気がついた。 その瞬間、謎の声が頭の中に鳴り響いた。

異世界転生おじさんは最強とハーレムを極める

自ら
ファンタジー
定年を半年後に控えた凡庸なサラリーマン、佐藤健一(50歳)は、不慮の交通事故で人生を終える。目覚めた先で出会ったのは、自分の魂をトラックの前に落としたというミスをした女神リナリア。 その「お詫び」として、健一は剣と魔法の異世界へと30代後半の肉体で転生することになる。チート能力の選択を迫られ、彼はあらゆる経験から無限に成長できる**【無限成長(アンリミテッド・グロース)】**を選び取る。 異世界で早速遭遇したゴブリンを一撃で倒し、チート能力を実感した健一は、くたびれた人生を捨て、最強のセカンドライフを謳歌することを決意する。 定年間際のおじさんが、女神の気まぐれチートで異世界最強への道を歩み始める、転生ファンタジーの開幕。

荷物持ちだけど最強です、空間魔法でラクラク発明

まったりー
ファンタジー
主人公はダンジョンに向かう冒険者の荷物を持つポーターと言う職業、その職業に必須の収納魔法を持っていないことで悲惨な毎日を過ごしていました。 そんなある時仕事中に前世の記憶がよみがえり、ステータスを確認するとユニークスキルを持っていました。 その中に前世で好きだったゲームに似た空間魔法があり街づくりを始めます、そしてそこから人生が思わぬ方向に変わります。

修復スキルで無限魔法!?

lion
ファンタジー
死んで転生、よくある話。でももらったスキルがいまいち微妙……。それなら工夫してなんとかするしかないじゃない!

処理中です...