276 / 280
276
しおりを挟む
気配を消してテントに近づくと中から話し声が聞こえてきた。
転生者が居るテントだ、中で何か重要な話をしているのかも知れない。
そう考えた俺は見張りの兵士にバレない様に気をつけながらテントに穴を開け、中を覗く。
開けた穴から中を覗くとテントの中には2人の男性がテーブルを挟んで座って話しをしている様だ。
「いや~ハヤト殿のお力は素晴らしいですな、流石は我らが神が使えし勇者様です」
1人は装飾された祭服を着た少し太っている男性、もう1人は見栄えの良い鎧を着た青年だ。
鎧を着ているのが転生者、そして祭服を着ている男性が今回の教国の軍を率いている将軍的な立場の者と考えて間違い無いだろう。
このテントは他のテントよりも豪華な作りをしていて公国から一番遠い場所に設置されている…完全に将軍とか偉い立場の者に用意されたテントだ。
俺がそんな事を考えているとハヤトと呼ばれた青年が口を開く。
「そんな事は無いですよ、僕の力は魔物が居なければ意味が有りません、それよりもあんなに強い魔物を用意する事ができた司祭様の方が凄いと思います」
ハヤトは司祭に対して謙遜しつつ、司祭を褒める。
「そうですかな、まぁ私の力を持ってすればあの様な魔物を用意する事は容易いものですぞ」
ハヤトの言葉を聞いた司祭はそう言うと高笑いをしながらテーブルに置いてあったワインを飲み始めた。
おいおい、これから戦争をするって言うのに酒を飲むなよ…ん?
俺が戦争前なのに酒を飲み始めた司祭に呆れていると司祭はいきなりワイングラスを床に落とし、眠ってしまった。
いきなり眠ったって事は睡眠薬か…
あのワインの中に睡眠薬が入っていたのだろう、それを知らずにワインを飲んだ司祭は睡眠薬の効果で眠らされたって所か。
犯人は先ほどまで司祭と談笑をしていたハヤトだろう。
ハヤトは司祭がいきなり眠ったのに驚いた様子も無く、いたって冷静に司祭の様子を確認している。
驚いてないという事はあのワインに睡眠薬が入っているのを事前に知っていたってという事だ。
「完全に眠ったな…よし、入れ」
司祭が完全に眠ったのを確認したハヤトは少し大きめな声でそう言うと見張りの兵士が返事をしてテントの中に入って行く。
「奴は完全に眠った、これよりあの作戦を実行するぞ」
「了解です、直ぐに他の連中にも連絡をします」
テントの中に入った兵士はハヤトの言葉を聞いて敬礼をする。
あの作戦?戦争に乗じて何かを企んでいるのか?
「お前は教国に連絡を取ってこのバカの様子を教国の教皇に伝え、作戦通りに行動を開始しろ、俺は俺で行動する」
「分かりました、ハヤト様もお気をつけて」
兵士にそう伝えたハヤトはテントから出て行く。
あの作戦とやらも気になるし、ハヤトに付いて行く事にしよう。
俺はハヤトが言っていたあの作戦とやらを探るため、ハヤトを尾行する。
「くそ、なんで俺があんな奴の尻拭いなんてしないといけないんだ…でも何もしないと戦争ルート一直線だしなぁ」
テントからでたハヤトは先程まで俺が居た場所、つまりはキメラ達の方へ向かいながら小さい声で呟いた。
…今の発言、もしかするとハヤトは公国と戦争になるのを止めようとしているのか?
あんな奴、というのはさっきまでハヤトと一緒に居た司祭だと思うんだが…
「はぁ~、なんで公国のお偉いさんも会談で神を侮辱する様な発言をしたんだよ、絶対に怒るって分かるだろ」
ハヤトはため息を吐くと愚痴をこぼす。
やはりハヤトは公国と戦争になる事を止めようとしているのだろう。
それなんだったら一度接触して話をしてみるか?
ハヤトが教国と公国の戦争を止めようとしているのなら俺たちに協力してくれるかも知れない。
ハヤトが教国側が俺たちの作戦に協力してくれるならこっちとしてもやる事が減って行動がとりやすくなる。
最悪協力を取り付けられなかったら記憶を操作して俺の記憶を消せば問題ないか…よし!
そこまで考えた俺は早速ハヤトに接触してみる事にした。
転生者が居るテントだ、中で何か重要な話をしているのかも知れない。
そう考えた俺は見張りの兵士にバレない様に気をつけながらテントに穴を開け、中を覗く。
開けた穴から中を覗くとテントの中には2人の男性がテーブルを挟んで座って話しをしている様だ。
「いや~ハヤト殿のお力は素晴らしいですな、流石は我らが神が使えし勇者様です」
1人は装飾された祭服を着た少し太っている男性、もう1人は見栄えの良い鎧を着た青年だ。
鎧を着ているのが転生者、そして祭服を着ている男性が今回の教国の軍を率いている将軍的な立場の者と考えて間違い無いだろう。
このテントは他のテントよりも豪華な作りをしていて公国から一番遠い場所に設置されている…完全に将軍とか偉い立場の者に用意されたテントだ。
俺がそんな事を考えているとハヤトと呼ばれた青年が口を開く。
「そんな事は無いですよ、僕の力は魔物が居なければ意味が有りません、それよりもあんなに強い魔物を用意する事ができた司祭様の方が凄いと思います」
ハヤトは司祭に対して謙遜しつつ、司祭を褒める。
「そうですかな、まぁ私の力を持ってすればあの様な魔物を用意する事は容易いものですぞ」
ハヤトの言葉を聞いた司祭はそう言うと高笑いをしながらテーブルに置いてあったワインを飲み始めた。
おいおい、これから戦争をするって言うのに酒を飲むなよ…ん?
俺が戦争前なのに酒を飲み始めた司祭に呆れていると司祭はいきなりワイングラスを床に落とし、眠ってしまった。
いきなり眠ったって事は睡眠薬か…
あのワインの中に睡眠薬が入っていたのだろう、それを知らずにワインを飲んだ司祭は睡眠薬の効果で眠らされたって所か。
犯人は先ほどまで司祭と談笑をしていたハヤトだろう。
ハヤトは司祭がいきなり眠ったのに驚いた様子も無く、いたって冷静に司祭の様子を確認している。
驚いてないという事はあのワインに睡眠薬が入っているのを事前に知っていたってという事だ。
「完全に眠ったな…よし、入れ」
司祭が完全に眠ったのを確認したハヤトは少し大きめな声でそう言うと見張りの兵士が返事をしてテントの中に入って行く。
「奴は完全に眠った、これよりあの作戦を実行するぞ」
「了解です、直ぐに他の連中にも連絡をします」
テントの中に入った兵士はハヤトの言葉を聞いて敬礼をする。
あの作戦?戦争に乗じて何かを企んでいるのか?
「お前は教国に連絡を取ってこのバカの様子を教国の教皇に伝え、作戦通りに行動を開始しろ、俺は俺で行動する」
「分かりました、ハヤト様もお気をつけて」
兵士にそう伝えたハヤトはテントから出て行く。
あの作戦とやらも気になるし、ハヤトに付いて行く事にしよう。
俺はハヤトが言っていたあの作戦とやらを探るため、ハヤトを尾行する。
「くそ、なんで俺があんな奴の尻拭いなんてしないといけないんだ…でも何もしないと戦争ルート一直線だしなぁ」
テントからでたハヤトは先程まで俺が居た場所、つまりはキメラ達の方へ向かいながら小さい声で呟いた。
…今の発言、もしかするとハヤトは公国と戦争になるのを止めようとしているのか?
あんな奴、というのはさっきまでハヤトと一緒に居た司祭だと思うんだが…
「はぁ~、なんで公国のお偉いさんも会談で神を侮辱する様な発言をしたんだよ、絶対に怒るって分かるだろ」
ハヤトはため息を吐くと愚痴をこぼす。
やはりハヤトは公国と戦争になる事を止めようとしているのだろう。
それなんだったら一度接触して話をしてみるか?
ハヤトが教国と公国の戦争を止めようとしているのなら俺たちに協力してくれるかも知れない。
ハヤトが教国側が俺たちの作戦に協力してくれるならこっちとしてもやる事が減って行動がとりやすくなる。
最悪協力を取り付けられなかったら記憶を操作して俺の記憶を消せば問題ないか…よし!
そこまで考えた俺は早速ハヤトに接触してみる事にした。
0
あなたにおすすめの小説
男が英雄でなければならない世界 〜男女比1:20の世界に来たけど簡単にはちやほやしてくれません〜
タナん
ファンタジー
オタク気質な15歳の少年、原田湊は突然異世界に足を踏み入れる。
その世界は魔法があり、強大な獣が跋扈する男女比が1:20の男が少ないファンタジー世界。
モテない自分にもハーレムが作れると喜ぶ湊だが、弱肉強食のこの世界において、力で女に勝る男は大事にされる側などではなく、女を守り闘うものであった。
温室育ちの普通の日本人である湊がいきなり戦えるはずもなく、この世界の女に失望される。
それでも戦わなければならない。
それがこの世界における男だからだ。
湊は自らの考えの甘さに何度も傷つきながらも成長していく。
そしていつか湊は責任とは何かを知り、多くの命を背負う事になっていくのだった。
挿絵:夢路ぽに様
https://www.pixiv.net/users/14840570
※注 「」「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています。
異世界に転生した俺は英雄の身体強化魔法を使って無双する。~無詠唱の身体強化魔法と無詠唱のマジックドレインは異世界最強~
北条氏成
ファンタジー
宮本 英二(みやもと えいじ)高校生3年生。
実家は江戸時代から続く剣道の道場をしている。そこの次男に生まれ、優秀な兄に道場の跡取りを任せて英二は剣術、槍術、柔道、空手など様々な武道をやってきた。
そんなある日、トラックに轢かれて死んだ英二は異世界へと転生させられる。
グランベルン王国のエイデル公爵の長男として生まれた英二はリオン・エイデルとして生きる事に・・・
しかし、リオンは貴族でありながらまさかの魔力が200しかなかった。貴族であれば魔力が1000はあるのが普通の世界でリオンは初期魔法すら使えないレベル。だが、リオンには神話で邪悪なドラゴンを倒した魔剣士リュウジと同じ身体強化魔法を持っていたのだ。
これは魔法が殆ど使えない代わりに、最強の英雄の魔法である身体強化魔法を使いながら無双する物語りである。
セーブポイント転生 ~寿命が無い石なので千年修行したらレベル上限突破してしまった~
空色蜻蛉
ファンタジー
枢は目覚めるとクリスタルの中で魂だけの状態になっていた。どうやらダンジョンのセーブポイントに転生してしまったらしい。身動きできない状態に悲嘆に暮れた枢だが、やがて開き直ってレベルアップ作業に明け暮れることにした。百年経ち、二百年経ち……やがて国の礎である「聖なるクリスタル」として崇められるまでになる。
もう元の世界に戻れないと腹をくくって自分の国を見守る枢だが、千年経った時、衝撃のどんでん返しが待ち受けていて……。
【お知らせ】6/22 完結しました!
スライムに転生した俺はユニークスキル【強奪】で全てを奪う
シャルねる
ファンタジー
主人公は気がつくと、目も鼻も口も、体までもが無くなっていた。
当然そのことに気がついた主人公に言葉には言い表せない恐怖と絶望が襲うが、涙すら出ることは無かった。
そうして恐怖と絶望に頭がおかしくなりそうだったが、主人公は感覚的に自分の体に何かが当たったことに気がついた。
その瞬間、謎の声が頭の中に鳴り響いた。
異世界転生おじさんは最強とハーレムを極める
自ら
ファンタジー
定年を半年後に控えた凡庸なサラリーマン、佐藤健一(50歳)は、不慮の交通事故で人生を終える。目覚めた先で出会ったのは、自分の魂をトラックの前に落としたというミスをした女神リナリア。
その「お詫び」として、健一は剣と魔法の異世界へと30代後半の肉体で転生することになる。チート能力の選択を迫られ、彼はあらゆる経験から無限に成長できる**【無限成長(アンリミテッド・グロース)】**を選び取る。
異世界で早速遭遇したゴブリンを一撃で倒し、チート能力を実感した健一は、くたびれた人生を捨て、最強のセカンドライフを謳歌することを決意する。
定年間際のおじさんが、女神の気まぐれチートで異世界最強への道を歩み始める、転生ファンタジーの開幕。
荷物持ちだけど最強です、空間魔法でラクラク発明
まったりー
ファンタジー
主人公はダンジョンに向かう冒険者の荷物を持つポーターと言う職業、その職業に必須の収納魔法を持っていないことで悲惨な毎日を過ごしていました。
そんなある時仕事中に前世の記憶がよみがえり、ステータスを確認するとユニークスキルを持っていました。
その中に前世で好きだったゲームに似た空間魔法があり街づくりを始めます、そしてそこから人生が思わぬ方向に変わります。
出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜
シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。
起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。
その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。
絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。
役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる