死んだと思ったら異世界に

トワイライト

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ハヤトに接触する事に決めた俺は先ず初めにどうやって話をする場を作るかを考える。

戦争を止めるための作戦の事を話すから誰にも話を聞かれない場所に彼を誘導しないといけない訳だが、どうやって話し合いの場を作るか。

手っ取り早いのは転移魔法で強制的に異空間に連れて行く事なんだが…いきなりそんな事をしたら不信感を抱かれてしまうだろう。

作戦の協力を取り付けられる可能性を少しでも高める為、相手には出来るだけ不信感などは抱かせ無い方がいい。

と言っても、現状どんな感じに声を掛けたとしてもある程度不信感を抱かられるのは確実だ。

相手が自分と同じ転生者だとは言え、いきなり知らない奴が自分たちの計画を知っていて、自分たちも教国と公国の戦争を止めたいから協力させてくれ、なんて言ってくる奴を直ぐに信頼できる訳がないからな。

そんな訳で最初に出した案はボツだな。

転生者…いや、司祭が神が遣えし、とか言ってたから転移者か、見た目も日本人、それも高校生くらいだろう。

彼に自分も日本人だと言う事を伝えるとしても自分の事を拉致った相手とまともな話し合いが出来るとは思わないからな。

…いや待てよ、相手が日本人、それも高校生位って事は面倒な事を考えずに普通に話しかけた方が協力してくれるんじゃないか?

教国と公国の戦争を止めようとしているって事はそれなりに正義感は有るだろうし、被害を少なくしたい、とか現地で仲良くなった人たちに傷ついて欲しくないとか言えば簡単に納得してくれるのでは?

と、そう考えた俺は早速彼に接触を試みる事にした。

周囲の兵士たちに見つからない様、気配遮断を維持しながら彼に近づいて行く…

「なぁ、ちょっと良いか?」

そして彼に手が届く距離まで近づいた俺は後ろから肩を叩いて声を掛けた。

「ッ!誰だ!」

…掛けたんだがいきなり声を掛けられた事に驚いたのか彼は振り向き様に腰の剣を抜きこちらに攻撃をしてきた。

このままだと直撃するな、一応避けておこう。

この攻撃に当たった所で俺にダメージは無い…が俺に剣が当たってしまうと逆に彼がダメージを受けてしまうのでギリギリ剣に当たらない様に避ける。

「外したか…」

俺に攻撃が当たらなかった事を確認した彼はそう呟くと俺に向かって剣を構えた。

…周囲が騒がしくなってきたな

彼が発した大声に加え、更に剣まで構えているのだ、注目を集めない訳がない。

「ちょっと待ってくれ、俺は敵じゃ無い」

俺は彼に攻撃の意思が無い事を伝える為、両手を上げながらそう伝える。

勿論その間に周囲にいた兵士たちには闇魔法で俺たちに違和感を感じない様にしながらだが。

「実は君に話が有るんだ、別に俺に君を害そうという意思はないからそう警戒しないでくれ」

まぁこんな事を言われて素直に警戒を解くとは思わないが

「俺に話が…ねぇ、それでわざわざこんな兵士達がいる場所まで来たって?」

彼は警戒心を解く事もなく、探る様にそう言って来る。

「まぁ正確には君に話が有って此処に来たんじゃなくて此処に来て君に話す事が出来たんだが、そんな事はどうでも良い、俺が君に話したい事は一つ…」

俺はそう言いながら風魔法で周囲に俺たちの声が漏れない様にする。

「この戦争を止める協力をして欲しい」

俺は彼にそう言って頭を下げる。

さて、これで彼が話を聞いてくれるかだが…多分大丈夫だろう。

彼も戦争を止めようとしているみたいだから、俺の話が嘘でも本当でも一度聞いてみる価値は有ると判断してくれる筈だ。

「…オーケー、話を聞こう」

彼は少し考えた後、俺にそう言った。

よし、話を聞いてくれる気になったみたいだな

「よし、じゃあ此処で話すと周囲の人に聞かれるかもだし、人の居ない場所に移動しよう」

俺がそう提案すると、彼は頷いて賛成をする。

こうして俺達は戦争を止める話し合いをする為、テントから離れた所に移動を始めた。
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