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6、悪女の失恋
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ドリエラは歯噛みした。
今日の装いは王都の最新流行の高級ドレスに、一番評判が良い髪結い師を呼んで化粧も施してもらったのだ。そんな完璧な自分に仕上げたというのに、平民のヘインリヒ・ゼルナーは自分に見惚れることもなければ、目に情熱を宿すこともない。
既婚者で身持ち堅い男でもドリエラに対しての好意が隠せない事もあるのに、たかが平民で未婚で恋人もいない目の前の男は興味のなさそうな顔ばかり見せるではないか。
彼の上司を介しての初めての会食の場で、ヘインリヒは外向きの貼り付けた愛想笑いしか見せてくれない。それさえも形式的で明らかに興味がない、迷惑であるというのが隠せていないのだ。
対するドリエラは彼の事が知りたくて仕方がない。初めて近くで見た『氷結の魔法使い』は容姿も声もドリエラにはとても魅力的に映るし、今まで適当に遊んできた下級貴族の男達とは何もかも違う。
食べ物の好き嫌い、趣味趣向、色んな質問をした。
これだけ話をしても、自分の話をしても彼の感情が動いていないのは感じていた。
それなのに彼に執着するドリエラの心は止められなかった。
なんとか次回のデートを取り付け、彼の家に押しかけた。
彼の家で晩餐をとっても大人の雰囲気にもならず、直ぐに魔法で自宅へと送られる。ヘインリヒは常に受け流すような対応で、まるで手ごたえがなかった。
おかしい。
この私がこんなにアピールしているのに、どういう事?
今までの男なら一声かければ、私に気を許して下僕のようにしていたわ。誘惑の魔法を使わなくたって下級魔法使いの男は私に夢中になったし、最後には本当の奴隷にするために隠ぺい効果付与の洗脳魔法を掛けて男娼館に売ってやったけれどね。
彼には恋人はいない。想い人もいないはず。
もしかして、彼は特殊な性癖?それとも全く知られていない恋人でもいるのかしら?
ドリエラは彼に恋人がいるのかもう一度自分で調査してみるが、ヘインリヒはこの国で一、二を争う強い力を持つ魔法使いであるから、災害の解消に向かいに超高速で空を飛ぶ彼に付いていけるわけもないし、そもそも魔法使いである彼に監視魔法も遠隔透視魔法も使えるはずもない。使った瞬間に気付かれ、国際魔術協会に通報されるだろう。自分に向けられる他者の魔力には魔法使いは鼻が利く、魔法学園ではその察知方法と防御方法を徹底的に身に着ける『防御魔法』の授業は魔法道徳と共に必須科目である。
調べられる限りでは仕事から帰ってくる彼の自宅に使用人以外の特定の女性が出入りしていないし、休日に誰かとデートしている訳でもない。
何度か夕食を共にしても何も進展がないまま、会食の終わりに次の約束を強引に取り付けている状態に、ドリエラは焦る。ついつい彼の家のメイドに苛ついたり、彼の私室を探って秘密の恋人を囲っているのではないかと探ったりもした。彼の寝室まではハッキリ見ていないが、魔法探査の生体反応でメイド以外の女性の出入りはなさそうだった。
焦燥感を感じながらも次に打つ手を考えていた、そんな時、遊び相手のレイロという下級貴族の男から連絡が入った。
その男とは何度か体の関係を持っていて、ドリエラが新しく開発した魔法薬で軽く洗脳している。快楽に弱く怠惰でいい加減な者ほど何かに依存する傾向にある。だから私の思い通りに動くよう快楽物質を脳に刻み込めるような魔法薬で『ドリエラに献身すれば気持ち良くなれる』という風に洗脳している。こういうそこそこ顔の良い男を洗脳して奉仕する奴隷にした後、顔に飽きたら適当に精神を破壊して財産を奪って、最終的に男娼として売るのがドリエラのやり方だ。不細工な男よりは役に立つ存在だと思っている。
魔法省に勤めている彼にヘインリヒの情報を集めるように命令しているので、何かあれば連絡が来るようになっているのだ。
魔法省魔道具研究所にヘインリヒ・ゼルナーが何らかの魔道具を修理に出している、という事だった。そこでドリエラは魔道具を取りにきた彼を待ち伏せて尾行してみた。ヘインリヒは修理済みの魔道具らしき布袋を持って街の方へと移動していった。
彼は今日も長い金髪を三つ編みにしていて、仕事帰りなのか警備隊の制服を着ていた。人の胴体程の大きな荷物が入った袋を縦に抱えて歩いている。
『こんな所で会えるなんて偶然ね。ヘインリヒ様、これから一緒に夕食でもご一緒しない?』
ドリエラはそんな事を言ってレストランにでも誘おうと彼に近付くが、こちらに気付かずにヘインリヒは何かの店へと入って行った。
それは王都の高級な衣服から服飾雑貨が取り扱われている商店が沢山並んでいる通りでの事。
彼はどう見ても女性の衣服を取り扱う店へと入って行ったのだ。
ドリエラは店の中でヘインリヒが女性用の服を買ったのを見た。
高級な店ではあったが、彼が手に取っていたのは決して貴族女性に送るようなワンピースドレスではなく、少し羽振りがいい商家の娘が着用するような編み上げの付いたシャツだった。パフスリーブにフリルが飾られている。若い女性用のもの――
思わず魔力を暴走しそうになり、必死でドリエラは自身の体内の魔力を落ち着かせる。
この私がいるのに……そう、……そういうことね。
服を買い終わった彼は大きな布袋と買い物袋を抱えて店から出てきた。ヘインリヒの頬がいつもの作り笑顔ではなく自然に緩んでいるのをハッキリとドリエラは確認した。
彼に近付いてこちらと目が合ってからドリエラは笑う。
「ご機嫌よう。ヘインリヒさん」
ドリエラは彼が何を買ったのか問いただしたかったのだ。もし、彼がコソコソとそれを隠すなら、……そんなものだったなら、ドリエラはその女を処分してやろうと思った。
しかし、ヘインリヒは買い物袋はそのままに、元々持っていた大きな布袋を大事そうに抱え直してから口を開いた。
「今晩は。ドリエラ嬢」
「こんなところで出会うなんて。あら?何か買い物していらしたの?」
「ええ」
ヘインリヒの声は普段通り自分に向ける平坦な音だった。顔にも先ほどまでの緩んだ表情はない。
「あら?女性にプレゼントでも?」
ドリエラは彼の表情をジッと観察した。
女性用の服飾屋から出てきたのだもの。こうして質問されるのも仕方がないでしょう?さあ、なんて返答するつもり?
ヘインリヒはその質問に、小さく溜息を吐いた。
「……はい。大事な人にお詫びの贈り物です」
「お詫び?」
「ええ」
「大事な人?」
ドリエラが彼の言葉を反芻して質問していると、ヘインリヒはまた溜息らしき息を吐いた。
「ドリエラ嬢。私は子供を望んでいません。ですので、今回の貴女とのお話は無かった事にしていただきたい」
「はあ?」
ドリエラは本来の性分を隠す事もできず、荒い言葉でそう聞いてしまった。
だけどその事にはヘインリヒは気も留めず続ける。
「お付き合いは致しません。貴女にも無駄な時間を取らせてしまいました。上司にも報告しておきますので、彼からも謝罪を送ります。申し訳ありません」
一度にそう言うと、ペコリと荷物を持ったまま彼は礼をして踵を返し、数歩離れた所から移動魔法を使って空を飛んで行った。
……
……
……
はぁ?
はぁぁぁ!!!?
あまりのショックにドリエラはしばらく呆然と佇んでから、周りに魔力の火を吐いた。
何ですって!?何ですって!!!!?
ドリエラは殺そうと思った。
その女を殺してやる。そうしたら、私が恋人になれるだろう。
それであの赤茶色の目に私が映る。
私の心を奪っておきながら、他の女を見ることは許さない。
ドリエラは彼の家へと魔力で飛んだ。
今日の装いは王都の最新流行の高級ドレスに、一番評判が良い髪結い師を呼んで化粧も施してもらったのだ。そんな完璧な自分に仕上げたというのに、平民のヘインリヒ・ゼルナーは自分に見惚れることもなければ、目に情熱を宿すこともない。
既婚者で身持ち堅い男でもドリエラに対しての好意が隠せない事もあるのに、たかが平民で未婚で恋人もいない目の前の男は興味のなさそうな顔ばかり見せるではないか。
彼の上司を介しての初めての会食の場で、ヘインリヒは外向きの貼り付けた愛想笑いしか見せてくれない。それさえも形式的で明らかに興味がない、迷惑であるというのが隠せていないのだ。
対するドリエラは彼の事が知りたくて仕方がない。初めて近くで見た『氷結の魔法使い』は容姿も声もドリエラにはとても魅力的に映るし、今まで適当に遊んできた下級貴族の男達とは何もかも違う。
食べ物の好き嫌い、趣味趣向、色んな質問をした。
これだけ話をしても、自分の話をしても彼の感情が動いていないのは感じていた。
それなのに彼に執着するドリエラの心は止められなかった。
なんとか次回のデートを取り付け、彼の家に押しかけた。
彼の家で晩餐をとっても大人の雰囲気にもならず、直ぐに魔法で自宅へと送られる。ヘインリヒは常に受け流すような対応で、まるで手ごたえがなかった。
おかしい。
この私がこんなにアピールしているのに、どういう事?
今までの男なら一声かければ、私に気を許して下僕のようにしていたわ。誘惑の魔法を使わなくたって下級魔法使いの男は私に夢中になったし、最後には本当の奴隷にするために隠ぺい効果付与の洗脳魔法を掛けて男娼館に売ってやったけれどね。
彼には恋人はいない。想い人もいないはず。
もしかして、彼は特殊な性癖?それとも全く知られていない恋人でもいるのかしら?
ドリエラは彼に恋人がいるのかもう一度自分で調査してみるが、ヘインリヒはこの国で一、二を争う強い力を持つ魔法使いであるから、災害の解消に向かいに超高速で空を飛ぶ彼に付いていけるわけもないし、そもそも魔法使いである彼に監視魔法も遠隔透視魔法も使えるはずもない。使った瞬間に気付かれ、国際魔術協会に通報されるだろう。自分に向けられる他者の魔力には魔法使いは鼻が利く、魔法学園ではその察知方法と防御方法を徹底的に身に着ける『防御魔法』の授業は魔法道徳と共に必須科目である。
調べられる限りでは仕事から帰ってくる彼の自宅に使用人以外の特定の女性が出入りしていないし、休日に誰かとデートしている訳でもない。
何度か夕食を共にしても何も進展がないまま、会食の終わりに次の約束を強引に取り付けている状態に、ドリエラは焦る。ついつい彼の家のメイドに苛ついたり、彼の私室を探って秘密の恋人を囲っているのではないかと探ったりもした。彼の寝室まではハッキリ見ていないが、魔法探査の生体反応でメイド以外の女性の出入りはなさそうだった。
焦燥感を感じながらも次に打つ手を考えていた、そんな時、遊び相手のレイロという下級貴族の男から連絡が入った。
その男とは何度か体の関係を持っていて、ドリエラが新しく開発した魔法薬で軽く洗脳している。快楽に弱く怠惰でいい加減な者ほど何かに依存する傾向にある。だから私の思い通りに動くよう快楽物質を脳に刻み込めるような魔法薬で『ドリエラに献身すれば気持ち良くなれる』という風に洗脳している。こういうそこそこ顔の良い男を洗脳して奉仕する奴隷にした後、顔に飽きたら適当に精神を破壊して財産を奪って、最終的に男娼として売るのがドリエラのやり方だ。不細工な男よりは役に立つ存在だと思っている。
魔法省に勤めている彼にヘインリヒの情報を集めるように命令しているので、何かあれば連絡が来るようになっているのだ。
魔法省魔道具研究所にヘインリヒ・ゼルナーが何らかの魔道具を修理に出している、という事だった。そこでドリエラは魔道具を取りにきた彼を待ち伏せて尾行してみた。ヘインリヒは修理済みの魔道具らしき布袋を持って街の方へと移動していった。
彼は今日も長い金髪を三つ編みにしていて、仕事帰りなのか警備隊の制服を着ていた。人の胴体程の大きな荷物が入った袋を縦に抱えて歩いている。
『こんな所で会えるなんて偶然ね。ヘインリヒ様、これから一緒に夕食でもご一緒しない?』
ドリエラはそんな事を言ってレストランにでも誘おうと彼に近付くが、こちらに気付かずにヘインリヒは何かの店へと入って行った。
それは王都の高級な衣服から服飾雑貨が取り扱われている商店が沢山並んでいる通りでの事。
彼はどう見ても女性の衣服を取り扱う店へと入って行ったのだ。
ドリエラは店の中でヘインリヒが女性用の服を買ったのを見た。
高級な店ではあったが、彼が手に取っていたのは決して貴族女性に送るようなワンピースドレスではなく、少し羽振りがいい商家の娘が着用するような編み上げの付いたシャツだった。パフスリーブにフリルが飾られている。若い女性用のもの――
思わず魔力を暴走しそうになり、必死でドリエラは自身の体内の魔力を落ち着かせる。
この私がいるのに……そう、……そういうことね。
服を買い終わった彼は大きな布袋と買い物袋を抱えて店から出てきた。ヘインリヒの頬がいつもの作り笑顔ではなく自然に緩んでいるのをハッキリとドリエラは確認した。
彼に近付いてこちらと目が合ってからドリエラは笑う。
「ご機嫌よう。ヘインリヒさん」
ドリエラは彼が何を買ったのか問いただしたかったのだ。もし、彼がコソコソとそれを隠すなら、……そんなものだったなら、ドリエラはその女を処分してやろうと思った。
しかし、ヘインリヒは買い物袋はそのままに、元々持っていた大きな布袋を大事そうに抱え直してから口を開いた。
「今晩は。ドリエラ嬢」
「こんなところで出会うなんて。あら?何か買い物していらしたの?」
「ええ」
ヘインリヒの声は普段通り自分に向ける平坦な音だった。顔にも先ほどまでの緩んだ表情はない。
「あら?女性にプレゼントでも?」
ドリエラは彼の表情をジッと観察した。
女性用の服飾屋から出てきたのだもの。こうして質問されるのも仕方がないでしょう?さあ、なんて返答するつもり?
ヘインリヒはその質問に、小さく溜息を吐いた。
「……はい。大事な人にお詫びの贈り物です」
「お詫び?」
「ええ」
「大事な人?」
ドリエラが彼の言葉を反芻して質問していると、ヘインリヒはまた溜息らしき息を吐いた。
「ドリエラ嬢。私は子供を望んでいません。ですので、今回の貴女とのお話は無かった事にしていただきたい」
「はあ?」
ドリエラは本来の性分を隠す事もできず、荒い言葉でそう聞いてしまった。
だけどその事にはヘインリヒは気も留めず続ける。
「お付き合いは致しません。貴女にも無駄な時間を取らせてしまいました。上司にも報告しておきますので、彼からも謝罪を送ります。申し訳ありません」
一度にそう言うと、ペコリと荷物を持ったまま彼は礼をして踵を返し、数歩離れた所から移動魔法を使って空を飛んで行った。
……
……
……
はぁ?
はぁぁぁ!!!?
あまりのショックにドリエラはしばらく呆然と佇んでから、周りに魔力の火を吐いた。
何ですって!?何ですって!!!!?
ドリエラは殺そうと思った。
その女を殺してやる。そうしたら、私が恋人になれるだろう。
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