愛玩性具より愛を込めて~オ○ホに転生した私~

キョクトウシラニチ

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7、オナニーホールの奇跡

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 修理が終わった後ご主人様は私を布袋に丁寧に入れ、王都の少し高級な商店街で私の服を買いました。
 店員さんに見守られながらも、ご主人様が服を吟味しているのですが、「リコちゃんの服……どんなのがいいかなぁ」なんて小声で言っているので、独り言が他の人に聞こえないか私は心配していました。
 店員さんに『恋人へのプレゼントを考えてる彼氏』だと思われちゃうんじゃない?本当はオナホのボディ部分に着せる服を煩悩まみれで選んでる変態なのに……。
 店員さんもまさか彼が抱えている大きな袋の中身が女性の胴体部分を模したオナホだと思っていないでしょうね。喘ぎ声スイッチが誤って起動しないか心配だわ。

 服を選んで購入すると、彼はウキウキしながら店を出ました。
 わぁ、きっと今日買った服を着用させてプレイしたいんだろうなぁ……昨日はお預けでしたもんね。溜まってますか?ご主人様。

 店を出たところでヘインリヒさんは知った声に呼び止められました。

 ん……?
 私は布袋の隙間から外を窺います。

 すると、そこにはドリエラさんが……引きつった顔で立っていたのです。今日も綺麗で貴族然とした装いですね。

 二人は普通の挨拶を交わしましたが、その後驚いたことに、ご主人様はドリエラさんを振ってしまいました。交際を正式に断ったのです。
 うわ、ご主人様ってドリエラさんにこんなに塩対応だったんだ……初めて二人が話している所を見たのですが、話し方がとても冷たかったのです。
 ……いや、ちょっと待て、『大事な女性のための服を選んでるところ』を見られて、ドリエラさんを振る状態になってるよ、ご主人様!正直にオナホ用の衣装を買いましたって言いなさい。いや、それは無理か。
 でも、こんなのドリエラさんも腹が立つんじゃない?大丈夫かな?
 チラリと御主人様が去る前に彼女の表情を覗いてみたら、……すっごい睨んでるー!?睨んでるのに口は笑ってる……!!怖!怖いよ!!

 私が狼狽している間に、彼女を気にもせずご主人様は空を飛んで自宅へと帰りました。

 そんなこんなで私の『初めてのお泊り・社会見学』は終わったのです。
 王都の夜景や魔術具研究所と、服屋さんも見学できて楽しかったですよ。最後にご主人様がドリエラさんを振るというハプニングは有りましたけどね。
 ドリエラさんは貴族でもないご主人様に振られて凄い怒ってあんな怖い顔になったんだろうなぁ。ドンマイ、こんな変態じゃなくてもっと良い男がいるって。

「リコちゃん!リコちゃん!寂しかったよ!あぁっ」
 ご主人様は今日も安定の変態です。
 夕食もサッサと済ませて、入浴を終えると私にも洗浄魔法を掛けて、今日買ったばかりの服を着せ始めました。
 この服は本当に普通の服ですから何だか落ち着きます……

 って、すぐ脱がすやん。

 鼻息荒くご主人様は編み上げている紐を緩めていきます。すごい嬉しそうなのは、昨日はお預けだったからですかね。オナホの修理焦らしプレイに煽られたわけですね。

 服をはだけさせると、ご主人様はオナホ専用のゼリーを手に付けて、ギラギラした目で露出した乳首を舐めながら私の穴部分に塗り付けています。
 唇で私の胸部分の先端を挟みながら、頬で私の胸部の柔らかさを感じている様です。おっぱい星人のご主人様はいつもこうして堪能しています。興奮しきった彼は直ぐにバスローブからはみ出していた男性器を挿入しました。

 あばばばば……
 あばばばば……
 今日は激しいです。
 凄い揺れるから視界がぁぁ……

 あっという間に一度目の欲望を放出すると、私に入れたまま彼は一度甘えるように抱き着いてきます。
「はぁ……やっぱり良いなぁ。俺にはリコちゃんで良いんだ」
 乱れた息のままそんな事を言ってますけど……駄目ですよ。
 私もご主人様に家族がいた方がいいと思うんです。オナホだけではダメです。やっぱり支えられる相手っていいものですよ。ほら、子供が出来なくても養子っていうのも有りですしね。ああ、でもドリエラさんはちょっと……もう少しメイドさん達とも仲良くできる人がいいなぁ……

 なんて、色々と考えている間に、ご主人様は二回戦を始めました。
 同時に私の体の中で魔力無効化の魔法陣が展開されているのを感じます。本当に怖い話なんですけど、この精液の中に混じっているご主人様の魔力量だけで、一般の魔法使いの数日分らしいです。ご主人様の膨大な魔力を射精時に魔法で吸い取るみたいにしているらしいです。
 燃料みたいにこれに魔法を掛けると数倍の威力にできるのだとか。ガソリンみたいです、凄いですよね。
 あのドルトン博士が魔力無効化されるまで絶対に精液を外に出すなと、ヘインリヒさんに言い聞かせていたのを思い出しました。この精液の魔力を危ない事に使われたら大変みたいです。

 ご主人様は二回戦を後背位で始めました。私のボディ部分は宙に浮きます。
「リコちゃんっ……うぁっ……良い……いいよ……」
 わぁ、今日はコスプレとかシチュエーションプレイでは無く普通のセックスみたいですね。ご主人様のオナニーですけど。

 こうしていつものお仕事をしている最中、いつもとは違う音がしました。

 バン!!

 無遠慮に寝室の扉が開く音がした後、マリーちゃんが部屋に入って来ました。
 こんな事は有り得ません。使用人が主人の寝室にお伺いも礼もなく入って来るなんて、あり得ないんです。
 マ、マリーちゃん?どうしたの?

「うっ……」
 小さく唸ったご主人様はラストスパートに入っている所だったので、驚いて精液が出てしまったのを感じました。不本意射精ってやつですかね。

 そもそもマリーちゃんも他の使用人さん達もご主人様の夕食の後帰宅したはずです。ここにいるのはおかしい。よく見ると、マリーちゃんの顔は土気色で目には生気がありません。
 そう思っていると、マリーちゃんの後ろからニュッと誰かが出てきました。マリーちゃんの影を扉みたいにして出てきたのはドリエラさんだったのです。

「はぁぁ!!!女の匂いがしないと思ってたら、そんなオナホと遊んで満足してんのか、この変態!!」

 ドリエラさんの貴族然とした態度はどこに行ったのか、醜いほどに眉間と鼻に皺を寄せて怒りを隠しもせず口汚くご主人様を罵ると、手から何らかの魔法を放出させたのです。
 それは真っすぐ私に向かってきました。
 ああ、ご主人様のが入っているのに……おちんちんが大変な事になっちゃう!
 私は所詮生物ではありませんし、痛みも感触も感じない存在です。壊れるのは怖くありませんでした。ただご主人様が心配です。

 目にも留まらぬ速さでヘインリヒさんは掌から純粋な魔力を放出しました。魔法を展開する時間は無かったのでしょう。
 その瞬間、私のすぐ近くで起こった魔力の衝突はとんでもない威力でした。二人の魔力量のせいでしょうか。

 でも不思議な事に、その二つの魔力は何故か私に吸い込まれたのです。

 閃光が私の体から発せられ、その光に飲み込まれるようにドリエラさんも光りました。
 ヘインリヒさんのお家は大きなアパートの三階部分です。そのフロアの私たちがいる寝室で衝撃波が走り、五階建ての建物自体がガタガタと大きく揺れています。

 ドリエラさんも一瞬の出来事で何も分からなかったでしょう。
 まさか自分が破壊しようと魔力を飛ばしたオナニーホールが光り輝き、自分もその光の中に入ってしまうだなんて。

 私たちは一度一つになりました。
 真っ白に光る中でどうなっているのか分かりませんでしたが、一瞬彼女の思考と私の思考が混ざり、今の状態への戸惑い、彼女の悪意、憤り、辛い記憶、欲望と快楽、攻撃性、色んな物が私と同一となり、それから水と油のように分離して反対側に引っぱられました。


 ……
 ……
 ……

「う……」

 私はフワフワと沈み込みそうな柔らかな感触の上から身を起こしました。天国ですかね?

 うつ伏せになった状態で、私は目を覚まします。目の前には柔らかい布が敷かれて気持ち良い感触がします。

「う……う」
 一体どこから声がもれているのでしょうか、凄く近くで誰かが唸っているのです。女性の声です。マリーちゃん?ドリエラさん?
「あ……うっう……」
 凄く近い。あれ?自分から出ているのです。私の『エッチな喘ぎ声スイッチ』が壊れた?
 いいえ、息をすると漏れてしまう。

 息?
「はっあ、あ……」
 私が息している?
「はっ…はっ…あ、う」
「わ、たし……ぃ?」
 声が出ます。
 何故?

 顔を上げると、ヘインリヒさんがこちらを目を真ん丸にして見た状態で、裸のまま固まってます。下半身は見ない事にしましょう。

「え?」
「え?」

 二人で交互に、声を出しました。
 それとドリエラさんは?どこに?

 見回すとマリーちゃんが寝室のドアのすぐ近くで気を失っていて、その二、三歩前にマネキンのような女性の胴体が服と一緒にカーペットに落ちていたのです。

 ……ドリエラさん?



 ―――


 今から数千年前、古代ヘラチオン国にて一人の気が触れた男がいた。
 気が触れた男は魔術師(魔法使い)で、最愛の妻を亡くしたため狂ってしまった。彼は何十年も掛けて妻を生き返らせようとした。妻の遺言は「いつもそばで見守っている」というもので、彼もふと彼女の存在を感じる事があった。男は彼女の模型を作り、その模型に強い魔力を込め、同じ女の生け贄を使い超魔法禁術『ホムンクルス』の開発に成功した。
 残念ながら、気が触れた男はホムンクルスとして蘇った妻を生き返らせた後、魔力を使い過ぎて亡くなった。
 先程のリコの人間化について、偶然にもその細かな工程全ての条件が揃っていた。
 例えばその人間を模した器に間接的にでも携わった魔法使いの数が百を超えていた事、丁度リコに入っていた魔力の量、二つの魔力の衝突等……
 しかし、それらはこの時代では解明される事はないのだった。
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