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18、二人の心
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ヘインリヒさんが過労で倒れ、その病室にお見舞いにセスリーさんが来ました。
私は「どうして魔法省は過密な仕事をヘインリヒさんにさせているのか?」「訳を教えないともう魔法省の調査に応じないし、国際魔法術協会に保護してもらう」とセスリーさんを脅すような事を言ってしまいました。
そうしたらセスリーさんはモジャモジャの頭を震わせながら答えを教えてくれたのです。
彼曰く「魔力暴走防止の代替品のオナニーホールが壊れてしまい、今作成中であるがドルトン博士の資料が焼失してしまい、ヘインリヒさんはずっと魔力飽和状態を回避するために無茶な魔法の使い方をしていた」という話でした。
私が「何とかならないのか」と彼に問いただしましたら、セスリーさんは黙って私の下腹部を指さしました。
「本当は『リコ』さんの体の中に、魔法陣が有るんです。でも、それは国家機密レベルの隠匿魔法が掛けられていて外からは絶対に解読できないし、それを解読するには直接リコさんの体内を解剖するしか……」と彼は口ごもりました。
ヘインリヒさんは私を守るために自分を犠牲にしていたのです。
私が物の様に扱われないようにずっと守ってくれていました。住居を用意して、私にこの世界を教えてくれて、私の世界を知ろうとしてくれて……
それからヘインリヒさんは睡眠薬が切れても疲れて起きなかったため、安静にしたまま家まで運んでもらい、ヘインリヒさんの寝室に彼を寝かしました。
久しぶりに入った彼の部屋はとても懐かしくて、最近は寝に帰るだけだったせいか整然としていました。
当たり前だけど、オナニーホールはベッドの上に置かれてません。
さっき病室で寝ているヘインリヒさんを見て、彼への気持ちを自覚したばかりなので、なんだかソワソワしてしまいます。
余程疲れていたのでしょう、ベッドの上で彼は寝返りもしません。規則的な寝息だけが聞こえます。
時折ピクリと身体を動かしますけど、近くで人の気配がしていても目を覚ます事もありません。先輩メイドのナタリーさんとソアラさんに手伝ってもらって、ヘインリヒさんの制服を寝巻に着替えさせてもらいました。
何度も見たことのあるヘインリヒさんの上半身は激務で前よりも脂肪が少なくなったようでくっきりと筋肉の盛り上がりが見えてしまって、艶めかしさに私は顔が赤くなりました。
下着までは替えずに、裸の上半身と脚を見ましたけれど、温かい体温に余計に居たたまれなくなりました。メイドの二人は流石プロですね。特に顔色を変えることはありません。
変なんです。
ヘインリヒさんの体温は普通なのに、その体の周りはヒヤリと冷たい空気が囲っているような。
私はこの間バルムさんに話して貰った魔術ポットの事を思い出しました。彼曰く一番得意な魔法はそのポットの周りに漏れだす事があるとか……
ヘインリヒさんは氷魔法を得意としていて、彼は『氷結の魔法使い』という通り名を付けられているのです。つまり、ヘインリヒさんの魔力はいつも沢山溜まっていて、ヒヤリと冷たい時があるのはきっと魔力が多くなっている時なのだと……いままで何度か彼から感じた冷たさはそういう事だったのかと、今理解しました。
それからヘインリヒさんは睡眠薬が切れても五時間眠りました。それだけ疲労が溜まっていたのかと思うと、傍で見守ることは苦痛ではありませんでした。
ヘインリヒさんの部屋に王都観光ガイドの本があったので、捲ってみるとそこには沢山の書き込みがありました。
『王都大聖堂 一度は礼拝に行くべきマストスポット。リコと一緒に天井画からの魔力の糸を見たい。きっと綺麗だから気に入るはず』
『国立図書館 リコの気になる本を借りる。彼女が何に興味があるか? 追記 魔法書 歴史 料理』
『第一商店街道 何か買ってあげたい。初めてのプレゼントをする! 追記 ブローチを買った。次は指輪にしたい。指のサイズを調べる事』
『宮殿 外園庭は開放されている。今の時期は白薔薇が綺麗らしい』
『魔法学園 リコが気にしていたので、上空からしか見えないが色々と話してやろう。学園であった面白い事を思い出しておくこと 追記 凄くウケてた』
『大市場 リコの好きな食べ物をチェックする 追記 稚魚干し 魚の燻製 ライス リンゴ オレンジ マンゴーが好きなようだ。それ以外もこの国の食事も合うらしい』
その他のページにも数えきれない程の注釈やメモが書かれています。本の中程には次のデートの計画書らしき物まで挟んであって、もう見ない方が良いだろうと私は本を閉じました。
そしてヘインリヒさんの少しやつれた顔を見て、私は決心をしました。
彼に抱かれよう、と。
元々オナホだった体はヘインリヒさんを受け入れるように造られているのですから、難しいことではありません。
この世界でオナホから人間に生まれ変わって三カ月も経っていないのですが、元々ヘインリヒさんの事は知っています。ただのオナホを凄く大切に扱うし、メイドさん達にも礼儀を忘れないし、真面目に仕事に行く人です。オナホに衣装を着せて毎日楽しんでいたのは……ちょっとアレだけど。とても良い人です。
私の事を一途に思ってくれていて、好意も持ってくれています。
それは、元々私をお気に入りのオナニーホールとして使っていた頃の名残りだけなのかもしれません。
私は何も魅力の無い人間ですし、とりえもありませんから今だけの関係になるかも知れません。
こんなに疲れ切って、昏睡するみたいに眠り込むヘインリヒさんを前にして、見ている事しかできないなんて嫌なんです。
元々オナホですけれど、私は風俗嬢でもプロの娼婦でもありませんから、そっち方面になんのテクニックもありませんけれど……
私はヘインリヒさんのために彼に抱かれようと思います。
―――――
ヘインリヒが目を覚ましたのは最後の記憶の場所では無く、自宅の自分のベッド上だった。
「あ……?」
驚いて起き上がると、近くにいたリコがこちらを振り返った。
あのリコがメイドの格好をしてこちらを見ていた。肩下までの真っ直ぐな艶めいた黒髪に驚いた黒い目が少しだけ丸くなって、すぐ緩まった。
「おはようございます。ご主人様」
「あ……リコ?なんでそんな服?」
リコは俺が妄想の中で何度も着せた事のあるメイドのお仕着せを着ていた。黒地のワンピースに白いエプロンを付けている。膝下までのスカート丈に白いソックスが眩しい。
ああ、そうか。ここは夢か、死後の世界だな。
可愛いリコがメイド姿で俺の部屋にいるなんて、何度もした妄想を夢に見ているんだ。俺は任務中にミスをして空中で魔法の失敗をしたはずだ。たぶん、死んだか、夢を見ているんだろう。
「え?あ……ああっ!そうでした。私、メイドちゃん達のお仕事を手伝ってたから……そのまま……」
リコはあたふたと焦っていたけれど、俺は夢の中でもリコは可愛いなぁとしか思わなかった。
「いや、メイド姿も可愛い。俺夢見てるのかな?」
やけに頭がスッキリとしているのもおかしい。連日連夜の仕事の詰め込みで、最近頭痛が止まらないし、体の疲労は取れないし、倦怠感も無くならなかったのだ。夢の中だから体の不調を感じないんだろうな。
「違います。夢とかじゃなくて……治癒魔法と、休息されたからです」
「え!」
俺はベッド脇にある腕に付ける魔道具を付けて、直ぐに起動させた。
『現在 魔力量 98、7% 魔力全回復予測 約三十分後』
その表示に顔から血が失せる。
「リッ、リコ!お、俺は今直ぐ出ないと!危険だ」
治療されたからか、警備隊の服は脱がされ今はいつもの寝巻を着せられていた。
一体誰に着替えさせられたんだろう?まさか、リコが?いや、そんな事は今問題じゃない。危ないんだ。
「ご主人様。私に内緒にしてましたね?どうして言ってくれなかったんですか?」
何時もより不機嫌そうに眉を顰めているリコはちょっと怒っていても可愛い。
いや、そうじゃなくて。一体何の話だ?もしかして、魔術具のオナホが壊れてから無理矢理魔力を消費するために長時間働いている事がバレたのか?それともリコの事を思って、自慰していた事がバレたのか?一昨日メイドに言ってリコの脱いだパジャマを取っておいてもらって匂いを嗅ぎながら自慰したのもバレたのか?ひょっとしたら大聖堂の中で女性神官の服をリコに着せて、夜の聖堂で密通する妄想がバレたのか?
「へ?」
情けない声を出してしまうと、リコは俺のベッド脇まで来て、睨むような目をした。可愛い。
「どうして、苦しいのに私に教えてくれなかったんですか?あの日、私の中に魔法陣が残っているって、ドルトン博士が言ってたから、私ならご主人様の魔力を何とかできるのに!セスリーさんから聞き出しましたよ。無理矢理力を使っているんだって、一日中使ったりして無茶しているって!」
「え、でも……」
そんなオナホの様な事をリコにさせるのは嫌だし、それに俺はあんまりリコに好かれていないような気がするし……
「リ、リコはもう、オナニーホールじゃない。もう、人間なのに……そんな事言えるわけないじゃないか」
俺が思っていた事を素直に言うと、リコは何故か薄らと口角を上げていた。笑っている?リコが?何故彼女が嬉しそうなのか俺には分からない。
「そっか、……やっぱり……うん」
何かブツブツを呟いてから、リコは俺に向かって真面目な顔で言った。
「私、ご主人様……ヘインリヒさんの事が好きです」
「へ?」
「だから、抱いて下さい」
「え?」
だらしなく顔が歓喜で歪むのが止められず、俺はリコの華奢な体を確かめるように両腕を掴む。
「本当に?」
「本当です」
「俺の恥ずかしい(オナニー中の)姿を見ていたのに?」
俺は何言ってるんだか……顔が熱くなってきた。
「それだけがヘインリヒさんの全部じゃないでしょ」
「お、俺もリコの事が好きだよ!」
溢れる喜びに勝手にそんな言葉が口から漏れる。
「なんとなく、知ってます」
あまり表情が変わらないリコが、僅かに嬉しそうに……笑った。
「そんなクールな答えも好き!」
俺は小さなリコの体を力いっぱい抱きしめた。
私は「どうして魔法省は過密な仕事をヘインリヒさんにさせているのか?」「訳を教えないともう魔法省の調査に応じないし、国際魔法術協会に保護してもらう」とセスリーさんを脅すような事を言ってしまいました。
そうしたらセスリーさんはモジャモジャの頭を震わせながら答えを教えてくれたのです。
彼曰く「魔力暴走防止の代替品のオナニーホールが壊れてしまい、今作成中であるがドルトン博士の資料が焼失してしまい、ヘインリヒさんはずっと魔力飽和状態を回避するために無茶な魔法の使い方をしていた」という話でした。
私が「何とかならないのか」と彼に問いただしましたら、セスリーさんは黙って私の下腹部を指さしました。
「本当は『リコ』さんの体の中に、魔法陣が有るんです。でも、それは国家機密レベルの隠匿魔法が掛けられていて外からは絶対に解読できないし、それを解読するには直接リコさんの体内を解剖するしか……」と彼は口ごもりました。
ヘインリヒさんは私を守るために自分を犠牲にしていたのです。
私が物の様に扱われないようにずっと守ってくれていました。住居を用意して、私にこの世界を教えてくれて、私の世界を知ろうとしてくれて……
それからヘインリヒさんは睡眠薬が切れても疲れて起きなかったため、安静にしたまま家まで運んでもらい、ヘインリヒさんの寝室に彼を寝かしました。
久しぶりに入った彼の部屋はとても懐かしくて、最近は寝に帰るだけだったせいか整然としていました。
当たり前だけど、オナニーホールはベッドの上に置かれてません。
さっき病室で寝ているヘインリヒさんを見て、彼への気持ちを自覚したばかりなので、なんだかソワソワしてしまいます。
余程疲れていたのでしょう、ベッドの上で彼は寝返りもしません。規則的な寝息だけが聞こえます。
時折ピクリと身体を動かしますけど、近くで人の気配がしていても目を覚ます事もありません。先輩メイドのナタリーさんとソアラさんに手伝ってもらって、ヘインリヒさんの制服を寝巻に着替えさせてもらいました。
何度も見たことのあるヘインリヒさんの上半身は激務で前よりも脂肪が少なくなったようでくっきりと筋肉の盛り上がりが見えてしまって、艶めかしさに私は顔が赤くなりました。
下着までは替えずに、裸の上半身と脚を見ましたけれど、温かい体温に余計に居たたまれなくなりました。メイドの二人は流石プロですね。特に顔色を変えることはありません。
変なんです。
ヘインリヒさんの体温は普通なのに、その体の周りはヒヤリと冷たい空気が囲っているような。
私はこの間バルムさんに話して貰った魔術ポットの事を思い出しました。彼曰く一番得意な魔法はそのポットの周りに漏れだす事があるとか……
ヘインリヒさんは氷魔法を得意としていて、彼は『氷結の魔法使い』という通り名を付けられているのです。つまり、ヘインリヒさんの魔力はいつも沢山溜まっていて、ヒヤリと冷たい時があるのはきっと魔力が多くなっている時なのだと……いままで何度か彼から感じた冷たさはそういう事だったのかと、今理解しました。
それからヘインリヒさんは睡眠薬が切れても五時間眠りました。それだけ疲労が溜まっていたのかと思うと、傍で見守ることは苦痛ではありませんでした。
ヘインリヒさんの部屋に王都観光ガイドの本があったので、捲ってみるとそこには沢山の書き込みがありました。
『王都大聖堂 一度は礼拝に行くべきマストスポット。リコと一緒に天井画からの魔力の糸を見たい。きっと綺麗だから気に入るはず』
『国立図書館 リコの気になる本を借りる。彼女が何に興味があるか? 追記 魔法書 歴史 料理』
『第一商店街道 何か買ってあげたい。初めてのプレゼントをする! 追記 ブローチを買った。次は指輪にしたい。指のサイズを調べる事』
『宮殿 外園庭は開放されている。今の時期は白薔薇が綺麗らしい』
『魔法学園 リコが気にしていたので、上空からしか見えないが色々と話してやろう。学園であった面白い事を思い出しておくこと 追記 凄くウケてた』
『大市場 リコの好きな食べ物をチェックする 追記 稚魚干し 魚の燻製 ライス リンゴ オレンジ マンゴーが好きなようだ。それ以外もこの国の食事も合うらしい』
その他のページにも数えきれない程の注釈やメモが書かれています。本の中程には次のデートの計画書らしき物まで挟んであって、もう見ない方が良いだろうと私は本を閉じました。
そしてヘインリヒさんの少しやつれた顔を見て、私は決心をしました。
彼に抱かれよう、と。
元々オナホだった体はヘインリヒさんを受け入れるように造られているのですから、難しいことではありません。
この世界でオナホから人間に生まれ変わって三カ月も経っていないのですが、元々ヘインリヒさんの事は知っています。ただのオナホを凄く大切に扱うし、メイドさん達にも礼儀を忘れないし、真面目に仕事に行く人です。オナホに衣装を着せて毎日楽しんでいたのは……ちょっとアレだけど。とても良い人です。
私の事を一途に思ってくれていて、好意も持ってくれています。
それは、元々私をお気に入りのオナニーホールとして使っていた頃の名残りだけなのかもしれません。
私は何も魅力の無い人間ですし、とりえもありませんから今だけの関係になるかも知れません。
こんなに疲れ切って、昏睡するみたいに眠り込むヘインリヒさんを前にして、見ている事しかできないなんて嫌なんです。
元々オナホですけれど、私は風俗嬢でもプロの娼婦でもありませんから、そっち方面になんのテクニックもありませんけれど……
私はヘインリヒさんのために彼に抱かれようと思います。
―――――
ヘインリヒが目を覚ましたのは最後の記憶の場所では無く、自宅の自分のベッド上だった。
「あ……?」
驚いて起き上がると、近くにいたリコがこちらを振り返った。
あのリコがメイドの格好をしてこちらを見ていた。肩下までの真っ直ぐな艶めいた黒髪に驚いた黒い目が少しだけ丸くなって、すぐ緩まった。
「おはようございます。ご主人様」
「あ……リコ?なんでそんな服?」
リコは俺が妄想の中で何度も着せた事のあるメイドのお仕着せを着ていた。黒地のワンピースに白いエプロンを付けている。膝下までのスカート丈に白いソックスが眩しい。
ああ、そうか。ここは夢か、死後の世界だな。
可愛いリコがメイド姿で俺の部屋にいるなんて、何度もした妄想を夢に見ているんだ。俺は任務中にミスをして空中で魔法の失敗をしたはずだ。たぶん、死んだか、夢を見ているんだろう。
「え?あ……ああっ!そうでした。私、メイドちゃん達のお仕事を手伝ってたから……そのまま……」
リコはあたふたと焦っていたけれど、俺は夢の中でもリコは可愛いなぁとしか思わなかった。
「いや、メイド姿も可愛い。俺夢見てるのかな?」
やけに頭がスッキリとしているのもおかしい。連日連夜の仕事の詰め込みで、最近頭痛が止まらないし、体の疲労は取れないし、倦怠感も無くならなかったのだ。夢の中だから体の不調を感じないんだろうな。
「違います。夢とかじゃなくて……治癒魔法と、休息されたからです」
「え!」
俺はベッド脇にある腕に付ける魔道具を付けて、直ぐに起動させた。
『現在 魔力量 98、7% 魔力全回復予測 約三十分後』
その表示に顔から血が失せる。
「リッ、リコ!お、俺は今直ぐ出ないと!危険だ」
治療されたからか、警備隊の服は脱がされ今はいつもの寝巻を着せられていた。
一体誰に着替えさせられたんだろう?まさか、リコが?いや、そんな事は今問題じゃない。危ないんだ。
「ご主人様。私に内緒にしてましたね?どうして言ってくれなかったんですか?」
何時もより不機嫌そうに眉を顰めているリコはちょっと怒っていても可愛い。
いや、そうじゃなくて。一体何の話だ?もしかして、魔術具のオナホが壊れてから無理矢理魔力を消費するために長時間働いている事がバレたのか?それともリコの事を思って、自慰していた事がバレたのか?一昨日メイドに言ってリコの脱いだパジャマを取っておいてもらって匂いを嗅ぎながら自慰したのもバレたのか?ひょっとしたら大聖堂の中で女性神官の服をリコに着せて、夜の聖堂で密通する妄想がバレたのか?
「へ?」
情けない声を出してしまうと、リコは俺のベッド脇まで来て、睨むような目をした。可愛い。
「どうして、苦しいのに私に教えてくれなかったんですか?あの日、私の中に魔法陣が残っているって、ドルトン博士が言ってたから、私ならご主人様の魔力を何とかできるのに!セスリーさんから聞き出しましたよ。無理矢理力を使っているんだって、一日中使ったりして無茶しているって!」
「え、でも……」
そんなオナホの様な事をリコにさせるのは嫌だし、それに俺はあんまりリコに好かれていないような気がするし……
「リ、リコはもう、オナニーホールじゃない。もう、人間なのに……そんな事言えるわけないじゃないか」
俺が思っていた事を素直に言うと、リコは何故か薄らと口角を上げていた。笑っている?リコが?何故彼女が嬉しそうなのか俺には分からない。
「そっか、……やっぱり……うん」
何かブツブツを呟いてから、リコは俺に向かって真面目な顔で言った。
「私、ご主人様……ヘインリヒさんの事が好きです」
「へ?」
「だから、抱いて下さい」
「え?」
だらしなく顔が歓喜で歪むのが止められず、俺はリコの華奢な体を確かめるように両腕を掴む。
「本当に?」
「本当です」
「俺の恥ずかしい(オナニー中の)姿を見ていたのに?」
俺は何言ってるんだか……顔が熱くなってきた。
「それだけがヘインリヒさんの全部じゃないでしょ」
「お、俺もリコの事が好きだよ!」
溢れる喜びに勝手にそんな言葉が口から漏れる。
「なんとなく、知ってます」
あまり表情が変わらないリコが、僅かに嬉しそうに……笑った。
「そんなクールな答えも好き!」
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