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どうやら私は「性に奔放なご婦人枠」らしいです
「あんの、粗チンの単調ヘタクソ野郎ーー!!」
私の少ない声量で精一杯大きな声を出したが、公爵家の広大な庭園に響くことはなかった。
隣にいる軽薄な笑みを浮かべた幼馴染はスーツをだらしなく着崩して、私の腰に腕を巻き付けてくる。
「だから、俺が慰めてやるってー」
目の下に黒子のある少し垂れ目のローガンは、笑うと薔薇が咲き乱れるような美男子だが、私が求めているのはチャラいコイツじゃない。
「触らないで、サイテーよっ!あんたもあの粗チン野郎もー」
「はいはい」
私に水の入ったグラスを飲ませようとしてくるが、断固拒否して、遠くに置かれたリキュールの酒を掴む。
「もう飲むなよ!また吐いちゃうよ?」彼が口を尖らせて文句を言った。
「飲ませてよ!だって、あの粗チンが一ヶ月前私に何て言ってたと思う?」
私はさっき目撃した公爵家の庭のガゼボでの彼らのやり取りを思い出していた。
火炎の魔法を使いこなす劫火の騎士こと辺境伯爵が、家族や周りに虐げられていた不遇の男爵令嬢に愛を囁いていたのだ。
それは情熱的な、愛のある告白だった。
曰く、「これからは俺が守る」だとか、「今まで俺も女性と遊んだ事はあるが、君の様な人は初めてだ」とか、「愛している」ですとか…
あのー…1カ月前、私と夜会の後セックスしましたよね?
あの時の「綺麗だ」とか「素敵だよ」とか「好きだ」とかいうのは、本当にリップサービスだったんですか。セックス中の演出的な?場を盛り上げるエッセンスの様なものだったのでしょうか?
『女性と遊んだ』の中には私も入っているのですか。そうですか。私は結構本気だったんですが…
今日の夜会で貴方に会えるのを楽しみにしていたのですが…
もしかしたら、次に会った時、ダンスも2回以上踊っちゃって、公然でプロポーズされるのかも?なんて期待していた私の気持ちを返して欲しい。
最初からおそろいの衣装で件の男爵令嬢をうっとりした顔でエスコートして入場するわ、周りの男性を威嚇するわ、最初から何回も彼女と踊って…
一区切りして、庭園に二人で散歩しに行ったから、少しでも声を掛ける事が出来ないか追いかけたら、上記の情熱的な熱い告白ですよ。ご馳走様でした。
彼の中では一ヶ月前にベッドインした私は、もう過去の女遊びの相手、性に奔放なご婦人の一人という位置付けなわけですか。
「遊びの女だってさ!い、一ヶ月前にベッドの中で『好きだ』『綺麗だ』って言ったくせにーひぃぃぃん」
とうとう私が泣き出すと、ローガンはハンカチを出してくれて、私の涙でお化粧が崩れないように優しく目の下を押さえてくれる。
「また、一晩の遊びに本気になっちゃったんだね?おーよしよし。可哀そう可哀そう。ほら、俺が忘れさせてやるって」
またローガンが肩を抱いてくるから、私は手でそれを払う。
「あんたも、粗チンも、体だけじゃないの!」
「そんな事ないって、俺ハンナの事好きだもん」
「バカ、バカ、ヤリチンローガンー!体が好きって思ってる癖に!」
何処かで知った市井の酷い言葉が止められなくて、それでも貴族教育をされた私はローガンを殴る事も出来ず、頬を膨らませることしかできない。
ああ、なんでいつもいつも、遊びの相手になっちゃうんだろう…私は本当に相手を好きになっているというのに、恋をするたびに捨てられて、社交界じゃまるで『性に奔放な女』扱いをされるのよ。
適当に遊ぶ女に選ばれては、その人に一時の愛を囁かれて一晩だけの相手にされる…
また涙が込み上げてくると、今度はローガンの唇が近づいてきた。
巧みに唇を食み、優しく蕩けるようなキスをされると、私はそれだけで酔いが廻って来る。
「やっあ、らめっ、こんな、キスなんかで、私…っ良いように、されないんだからっ…ぁふっ」
だめだめ、またこんな所でキスなんてしてたら、私の悪い噂がぁぁ、でもこのキス気持ちいーよぉ…
ローガンの胸元をポコポコ叩いても、がっしり頬と後頭部を押さえられて止めてくれない。
「うっ…ふ…だめ、こんな所じゃ…」
泣いていたので鼻の呼吸が難しくて酸欠気味で余計何も考えられなくなった。
「じゃあ、休憩室に行こうか?」
胡散臭い笑顔でローガンがドレスの上から腰を抱きながらも、手で際どい場所を押してくる。
またこのパターンになっちゃったよぉ…
酒に酔ったのか、この先の快楽への期待のせいなのか、足元がフラフラと覚束ない。
二人で案内された休憩室になだれ込むと、ローガンは丁寧に私の衣装を脱がしていく。
この間の劫火の騎士様には立ったままで服を乱されてセックスも短かった。ローガンとは何回か体の関係を持った事があるから、なんでも彼を基準にしてしまう。
ローガンはキスしながらドレスの縛り紐を一つずつ丁寧に解いて、ゆっくりと私のドレスを落とすと、両手を支えて足を抜くのを手伝った。形を損なわないようにドレスを優しくサイドテーブルにフワリと置く。それから背中のコルセットの紐も解きながら、私の首筋にキスしてくる。その暖かくて柔らかな感触に、ビリビリしてまたおかしくなりそうだった。背筋に快感が走って、腰をしならせてしまう。
頭をアップにしていたので、髪を結んでいる紐も解き、ピンや装飾品も片手で簡単に抜いていく。
コルセットとドロワーズを取り去られて、装飾品も丁重にその上に載せられると、彼は恭しく私の手に唇を落として、「いいかな?」と聞いてきた。
「…うん…」
ひーん!幼馴染が女慣れし過ぎるわぁぁ!
それに、こんなに丁寧に裸に剥いておいて、今さら「いいかな?」ってなに?優しい!でもやだ!やだ!絶対ローガンには恋しないんだから!ローガンは百人切りなんて言われてるくらい女の股の間を渡り歩いてる男なんだから!きっと今日は他に良い令嬢が見つからなかったとかで、私の体で発散したいだけなんだ!ふんだ!
あ…あーでも、このキス、好きー
いつの間にかベッドのシーツの上でローガンに唇を貪られながら、色んな場所を触られている。ローガンの指は凄く太くて長い。騎士として出仕しているから、体も鍛えられていて貴族子息のくせにナヨナヨしてない。
そんなところも凄くカッコいいけど…ダメなの。
「いつだってハンナは綺麗だよ」
熱っぽい鳶色の瞳が私のすぐそばで獲物を狙うように見据えてくる。
「ローガンも…カッコイイけどぉ…あ…んんっ」
あの大きな指が私の秘裂をなぞってくるから、いよいよちゃんと話せなくなってきて恥ずかしい。
「カッコイイなら、俺と付き合っとけばいいじゃん?」
濡れた手が確実に秘芯を弾いてくる。
くそぅ!下半身がとろけそうっ…なんでこんなに上手いんだろう…
「だって、だってぇ、軽いんだもんーやだぁぁ」
「俺は軽くないよ」
喉の奥で笑いながら、ローガンは私の下半身に顔を寄せて来た。
「あ…ふぁぁ」
内ももをゆるゆる舐めたり、噛んだり、足を擽ったりと、ローガンは勝手知ったる私の体を自由自在に翻弄する。指で中をかき混ぜながら、いろんな場所を愛撫してくるのだ。
膝小僧を甘噛みされながら、私は一度目の絶頂へと昇らされる。
「ほら、俺となら簡単にイクじゃん」
「やぁあっ……言わないでぇ…」
私はローガン以外の何人かと肉体関係を持ったことがあるけど、困った事にあまり気持ち良くなったことが無い。一ヶ月前の劫火の騎士とした時も、騎士は立ったままバックで2回外に吐精していたようだけど、私は少し気持ち良いかなくらいで、絶頂はできなかった。つい演技してしまった位だ。
男に振られてはローガンに慰めセックスしてもらって、その度に気持ち良くなってしまう私は一体なんなんだろう。
でも多分ローガンのせいだ。
百人切りのテクニックと、アレのせい…
ビクビクと2回目の絶頂を迎える私の蜜口にローガンの巨根が押し付けられる。
「やぁ…ローガンの…大きいから…ぁぁあっ」
大きいからおかしくなっちゃう…コレしかダメになっちゃう…どうしよー…ダメなのにしたくて堪らない…
蜜口の周りの肉が押されながらミチミチと巨大なローガンの一部が入ってくる。
私くらい性行為に慣れているからこれを受け入れられるのだろうけど、きっと初心な令嬢は裂けるだろう。
ローガンは最初はゆっくりと動き、的確に私の気持いい場所を突いてくる。
直ぐにまた絶頂させると、私から出た蜜で動きやすくなったローガンは彼の好きなように腰を振ってくる。
でもあの大きなもので暴れられると、気を失うほど気持ち良いのだ。
悔しいけど、体の相性はローガンが一番良かった。
私の胸の先端を指で弄り官能を掻き立てながら巨大な楔を打ち付けてくる。太腿と彼がぶつかるバツンバツンと大きな音が鳴っていて、激しさに私は声が漏れ続けてしまう。
ローガンが怒ったみたいな声で言ってくる。
「ほら、気持ちいいだろ?どうだ?俺の女になれって」
「あんっ…あぅ…ん…あ…い…いやっ…ぁあ…」
「なんでだよっ!おらっ!気持ち良くなれるぞ?」
「あ…イ…イク…あああ…」
「あー!可愛い…くそっ…俺の女になれ!」
私の痙攣が治まるまで労る様に体を撫でるローガンの手が優しくて、勘違いしそうになる。涙でぐしゃぐしゃのままローガンの顔を見ようとしても、滲んでどんな表情なのかよく分からない。
いつもローガンはなかなか達しない。だから、最後の方には私の意識はない…
ローガンはどこを触っても敏感に胎の奥を痙攣させる様になった可哀想な幼馴染のハンナを抱きしめながら、その柔肌に所有印をつけ始めた。ゆっくりと抽送をしながら、紅いうっ血をさらに上から舐めて唾液でビチャビチャにしてやる。
幼馴染のハンナが尻軽だと社交界で知られる様になってしまったのは俺のせいだ。
誰にでも優しくて、愛嬌があり、裏表の無い無邪気なハンナ。綺麗に波打つ亜麻色の髪に小さな桃色の唇、小さい頃から俺の女神だった。
俺がハンナだけを愛しているというのに、知らない男を追いかけ始めた時、俺は嫉妬で頭がおかしくなった。
ハンナにも俺を意識させようと他の令嬢と仲良くしたり、ハンナにもデートを何回も誘ったりした。
さらにこともあろうに、その男に「ハンナは純潔では無い。俺のお下りだ」なんて嘘をついてしまった。
男がハンナを振ればいいと思ったのだ。
子供だった。馬鹿だった。
男は簡単にハンナを抱くと、唯の遊びの相手だと切り捨てて、ハンナを雑に振った。
そうとは知らずに、初めての想い人に、恋人になれたと思った相手に、ヤリ捨てされたハンナ。
俺のせいでハンナが傷付いてしまった。
失恋でボロボロだったハンナを慰めて、酔わせて初めて関係を持った。ハンナの体は雑に抱かれただけだったから、全く女の快楽を知らなかった。俺だって童貞だったけど、触れば触るほど手元で淫らに鳴くハンナの反応が嬉しくて、胸や首筋、ハンナの体の中で触れていない場所は無いほど、俺はハンナに官能を教えた。
もともとそうじゃないかと思っていたが、俺のムスコは少し大きいらしく、最初の挿入は痛すぎてハンナが泣いた。処女じゃないのに血が出て、俺は事後にハンナに怒られたが心の中に沸き上がる仄暗い喜びは止められなかった。
ハンナと両想いになれたと思ったのに、ハンナは何故か俺との情事は「酒の上の一夜の過ち」「軽い幼馴染のつまみ食い」だと思っていたようだ。俺はハンナに童貞を捧げたというのに、全然信じてくれなかった。
そしてあの男が俺が言った言葉を他に漏らしたのか、短期間に2人の男と関係したことが噂になったハンナは、貴族間で股の緩い令嬢扱いされる様になってしまった。
ハンナはとても美人だ。プロポーションも良く、話し上手で愛嬌も抜群。簡単に男と寝る若い女を狙う奴は多い。
パーティーや、夜会に出れば、彼女に男が群がるようになった。まるで男を取っ替え引っ替えしている様に見えるだろう。ますますハンナは外聞が悪くなった。
ハンナは俺の様な派手な見た目の男にはなびかないが、一見遊んで無さそうな男には弱い。
そして、チョロい。すぐに男を好きになってしまう。
俺と付き合ってくれと言っても何故か本気にされず、またハンナの心は違う男に奪われ、その度に軽く扱われて捨てられる。
そして、傷ついた心に付けこんで俺は彼女の体を貪る。
さっきの劫火の騎士とかいう5人目の男は知っているのだろうか、たった一晩抱いて忘れた女の本質を。ハンナは虐げられていた男爵令嬢が可哀想だと彼女の話を聞いて泣いていた事もある。だから二人の間に割って入ったりしない。酒に酔って発散して忘れて、二人の事を応援する気なんだろう。
とても優しい女なんだ。本当に見る目のない男で良かったよ。
俺だけが知っていればいい。
優しくて、可愛いハンナ。甘言と快楽に弱くて、すぐに違う男を好きになるハンナ。だけど残念な事に身体はすっかり俺に堕ちているハンナ。
どんな男に抱かれても、人より大きな物で打ち付け、俺の色に染めているハンナにはもう物足りないだろう。
俺は最低な奴だ。
でも良い。
声が小さいハンナの囁くような可愛らしい嬌声も枯れ始めた頃、俺はやっと吐精した。
彼女の体の中にぶちまけたいけど我慢した。
もう少ししたら、ハンナの親からも婚約の了承が取れるだろう。
家格が合っていないからか、俺の婚約の申し込みはずっと保留にされていたのだ。
ハンナには悪いが、あの噂のお陰でまともな貴族令息からの婚約申し込みが無くなったという話だ。
全部俺が悪い。だけど…ハンナ…お前も酷いじゃないか…
俺は吐き出した白濁をハンナの口元に塗り付ける。
寝息を立てるハンナの白く濡れた唇が小さく開いていた。
「こんなことしても、心は堕ちてこないのにな…」
小さく呟いて、ローガンは手巾を取りにベッドから立ち上がった。
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