「婚約破棄」ですか?私はかまいませんが本気ですか?

ヤバたん

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王立学園の執行部などなど

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 ジョシュアとビアナの行動に呆れているロザリアの耳に、サフィア殿下の声が聞こえてきた。

 コレは生徒主導執行部に所属する生徒が身につけている魔導具を介した念話であろう。

 王立学園には学園を護り運営する学園主導の執行部と生徒間の問題を取り扱う生徒主導の執行部が存在するのだ。
 定期的に双方の執行部が連絡を取り合い相互協力をして、学園の自治は保たれている。

 学園の生徒執行部員たちは情報集約にフクロウを模したイヤーカフの魔導具を身につけているが、一般生徒はただの執行部役員の印だと思っている。
 このイヤーカフ型魔導具は執行部員が執行部から離れて1年は、後任の者たちが困った際に新会長と副会長に限り前任者たちに相談連絡が取れ。それ以降は記念品あつかいとなる。
 指示や精査は執行部会長や副会長が行い。大多数の執行部員は報告が主目的なので、今回のように会話型式は珍しい。

『ロザリア嬢』

 頭に響いてきたサフィア殿下の声に視線を向けると、髪を耳にかけるついでにイヤーカフに触れ軽く魔力を流す。

 それに気がついたディアーナがロザリアに近寄り、預けていた扇を手渡してきたので髪をなおしイヤーカフを起動した。

『サフィア殿下どうかされました?内容に問題でも⁈』

『変更内容の確認だけど(ワーズ伯爵家子息ジョシュア・ワーズとトーイ男爵家ビアナ・トーイ有責による婚約破棄)で良かった?』

『たしかトーイ男爵家自体は真面目なお家でしたよね』

 トーイ男爵家は領地を持たず家格は低いが、語学力と特異な記録力に護身体術まで身に付けてる者が多いから高位貴族家に執事やメイドにと望まれ、よほど人格に問題があるか能力が劣ってなければ就職は引くて数多。婚約の釣書も山程きてるはず。
 家格は男爵と低くとも歴史は古く、分家や親戚筋ですら関係を望まれる一族である。だからこそトーイ男爵家の系統は気に入った主人に仕えようとするのだが、稀に好ましくないタチの者も生まれてきたりする。
 成人までに主人が見つからなかったり好ましくないタチの者のなどは、規律の厳しい僧院か尼僧院入となる。放置するには彼ら一族の特異性は危険なのだ。

『ビアナ嬢は三女で、どこの家からも声がかからず卒業と同時に尼僧院に行く予定だよ」

『借財返却者にサインしていますから尼僧院はムリですよ。変更内容は(ジョシュア・ワーズとビアナ・トーイ有責による婚約破棄)でお願いします』

『それで良いの?』

『ハイお願いします』

『やっぱりロザリアが次代辺境伯でなければ王家に欲しかったなぁ~』

 ロザリアが望む変更にワーズ伯爵家とトーイ男爵家は含まれていない。借財は彼ら個人の責任であり家やその寄子や取引き関係には累が及ばないようにしたのだ。

 ワーズ伯爵家は王国五指に入る良質な農園を有している。だからこそ国も伯爵家に助力しようとしたし、ほかの貴族家も支援しようとした。
 だが、それはワーズ伯爵家にであってワーズ家の子息ジョシュア個人にではない。

 それを見越してロザリアは個人的な投資のカタをとった。
 ジョシュアがアイビー辺境伯家の婿に見合う人となりに育たず、腐るようなら断ち切り借財を回収することも視野に入れている。
 婚約話が出た5歳の頃に、こんな事を考えていたロザリアの才に王家が眼をかけていたのは当然だ。
 それゆえに国が関わらない貴族家同士の婚約契約書が『魔導契約書』へとレベルアップしている。

 辺境伯は国の護り手なのを王家がもっとも理解しており。それゆえに辺境伯家は政略結婚が緩和されて、国防のテンションに支障がなければ恋愛婚も認められているのだ
 王家の血も入っているし、冒険者や傭兵の血も入っていたりするのが辺境伯家。
 辺境伯家に対して国益が護られれば、王家は寛容に見護る姿勢を見せるのみ。
 ロザリアの母は腕の良い鍛冶師で、自分が打ったエモノを振るって試すためダンジョンに潜ることもあり。そこでは誰がみても辺境伯夫人だとは思えない勇ましい姿を眼にすることとなるだろう。

 アイビー辺境伯家にはロザリアを筆頭に3人の子息と2人の令嬢がおり、現在王立学園の来年4年生にスキップする2人に新たに1人が入学してくる予定。
 辺境伯家の子供達は東も西も王立学園で2回から3回スキップして卒業する。悠長に6年間学園生活を送れるほど辺境は平和でわないから。

 アイビー辺境伯夫人は6人子をもうけても、未だに元気よく自作武器の試しにダンジョンアタックに励み。そんな女性を心から愛している辺境伯は彼女以外は、仕えている王族か家族か家人か領民か他所の人間くらいにしか思っていない。
 アイビー辺境伯本人は自分が細身で鍛え上げられた身体に、一見憂いを帯びた容姿をしてるので女性受けがイイなど知らないし興味もない。

 いくら本人が(美しい妻を見れるのは嬉しいが、王宮は人が多いし色々な人と挨拶しないといけないから面倒くさいし。でも妻に虫が近づいたら追い払わないと‥‥とか。‥‥はやく帰りたいなぁ~帰って妻とイチャイチャしたい)などと考えており。
 夫人も辺境伯と同様の考えだったりするのだ。

 こんな両親のおかげで年に一度王家主催の新年舞踏会に辺境伯夫妻が出席するたびに、ロザリアの弟妹は順調に増えていっている。
 この何年か弟妹は増えてないけど、今年あたり増えそうな気もするよなぁ~
 ロザリアのこの手の勘はよく当たるのだ。
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