龍物語(Dragon Story)

ノエル

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始まりの日

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人間、天使、悪魔、亜人、魔導師。様々な種族が共に暮らしていた時代。ティアラという国では三頭の龍と人間が共存していた。平和の風を吹く、青龍。闇を燃やし尽くす、赤龍。過ちのない正しい道を照らす、黄龍。人は龍を守り神として称え、平和を保ってきた。
そして、ある日、それぞれの龍は愛する人を見つけ、子孫を残した。その後も平和は続き、龍族の血も絶えることはなかった。しかし、ある日、ティアラ国内では、龍族派と王族派とが対立し、戦争が始まった。たくさんの血が流れ、銃声や爆音、悲鳴が国中に響き渡った。三人の龍族は、この戦争を終わらせるために、王族の前で自ら命を絶った。そして、三つの魂が集まり『龍の涙ドラゴンティア』と言う宝石が生まれた。その宝石は今も尚、この国のどこかに眠っているとされている。それ以降、ティアラは平和を取り戻したが、龍族は滅びた。
それから1000年が経ち、人々の笑顔が絶えないティアラに新たな災いが生まれようとしていた。それを防ぐべく立ち上がった、強く、勇気ある少年少女の物語が今、始まる。



「ージリリリリリリリリッ!カチッ!…」
(8時10分…)
「ッ!?遅刻じゃん!!!!」
少女はベッドから飛び起きると、慌てて支度し始めた。彼女の名前はイリア。白髪と青い目が印象的である。サンシャイン魔法学校エリートコースの2年だ。ベイシック、ノーマル、エリートとある中で一番優秀なエリートコースに通っているにも関わらず、明るく、仲間想いで、実力もあるのだが、何処か抜けており、遅刻の常習犯だ。
「お前はまた寝坊か~?」
冷ややかな目でイリアのことを見ているこの男の名前はセル。彼も白髪に青目、さらに長身と中々の容姿を持っている。イリアに就く不死鳥の精霊で、今は人の姿をしている。
「うるさいわね!て言うか、なんで起こしてくれないわけ!?信じらんない!!」
「はぁ?!八つ当たりかよ!俺は召使いじゃねぇーんだぞ!」
「あーもう!喋ってる時間がもったいない!急がなきゃ!」
「…ったく自分勝手だなー!」
セルはそう言うと、イリアの付けているペンダントの中に光になって吸い込まれた。
イリアは鞄に教科書を詰め込むと、ドアを勢いよく開けた。
「急げ~!!ードンッ!」
「フギャッ!!!!いってぇーな!何すんだよ!」
慌ててドアの向こう側を見ると、少年が鼻を抑えて蹲っていた。
「…シャオ?!何してんの?」
「お前が急にドア開けたから、ぶつかったんだよ!!ったく、遅刻しちまうだろうが!!」
彼の名前はシャオ。赤髪に赤目で、イリアと同じエリートコースの生徒だ。
「はぁ!?あんたがあたしの家の前走ってるのがいけないんでしょう!?」
「学校への通り道だろうが!」
「あーもう!わかったわよ!ほら!遅刻するわよ!」
「うっせーな!わかってるよ!」
二人は勢いよく走り出し、学校へと向かった。


「ーキーンコーンカーンコーン!
       キーンコ…うぉーーーーーー!!!!!」
チャイムを遮るようにして、騒がしい声が学校の廊下に響き渡る。
「ーガラガラッ!」
「「セーフ!!!」」
ようやく、イリアとシャオが学校に着いたらしい。
「セーフじゃねぇーよ!!お前ら、その遅刻癖、どうにかならないのか!?何回目だよ!」
ガウス先生だ。熱血で校則には口うるさいが、生徒想いで人気のある先生だ。
「「すいませーん…。」」
二人は肩を沈めながら席に着いた。
「…おはよう。大丈夫?」
彼女の名前は、サラ。水色の髪に吸い込まれそうな青目をしている。しっかりしていて、イリアの親友であり、姉のような存在だ。
「サラ~!あたしのことわかってくれるのは、サラだけだよ~!!!」
イリアは前の席に座っているサラに抱きついた。
「ユキト~!俺も慰めて~!」
シャオも後ろの席に座っている少年に抱きつこうとしたが、その手を払われた。
「嫌だ。」
彼の名前はユキト。金髪に黄色い目、クールな見た目をしており、いつも無表情である。
「んだよ!つめてぇーな!優しくしろーー!」
シャオは嫌がるユキトに無理やり抱きつこうとする。
「ッ!おい!やめろ!!」
「ーそこッ!!うっせーよ!少しは黙ってろ!!!」
「「…すいません。」」
四人は口を揃えて謝った。


[昼休み~教室~]

「はぁーあ…。今朝は散々だったなー!朝っぱらからイリアに殴られるわ、二回も先生に怒られるわ、ユキトに冷たくあしらわれるわ!」
「ちょっと!殴ってないじゃない!あんたが勝手にドアにぶつかっただけでしょう!話盛らないでよ!それじゃ、あたしが悪いみたいじゃない!」
「お前が悪いだろ!」
「はぁー!?あんたが悪いでしょ!」
「はいはい。喧嘩はそこまで!二人ともどうしてすぐ喧嘩になっちゃうのかしらねー?」
サラが二人を優しくなだめた。
「「こいつが悪い!」」
「真似すんなよ!」
「あんたこそ!」
二人はにらみ合っている。
「似た者同士だからだろ。」
ユキトがボソッと呟いた。
「「全然似てない!」」
「「ッ!フンッ!」」
二人は息ぴったりにそっぽを向いた。


「ードカーーーンッ!!!!!」
突然、ものすごく大きな爆発音がした。下から悲鳴が聞こえる。どうやら、一年生の教室で何かあったらしい。
「ーッ!!何!?何の音!?」
イリアたちは立ち上がり、教室のバルコニーから下を覗いた。
そこには怪しげな人物が三人立っていた。一人はロケットランチャーのような武器を手にしている。この大惨事はあの三人の仕業に間違いなさそうだ。


[一年生の教室前]

「…ふぅー。すげぇ迫力だったな!もう一発ぶっ放してやるか?」
紫の髪をした男が手で汗を払いながら楽しそうに言った。
「ねぇ~ねぇ~!もう殺してもいい?!」
女の子のように大きな赤目と乱雑に整えられた赤髪をした可愛らしい少年が待ちきれない様子で尋ねた。
「今日はだめよ。この学校に龍族がいるっていう噂を確かめに来ただけだから。」
オレンジの髪をひとつに結んだ青目の少女が冷静に言った。
「へぇ~。つまんないな~。」
赤髪の少年は無表情に答えた。
「…あれれ?う~ん…。どこかで見たことのある顔が二つ~…あ~!リラとルリ~!懐かしいな~!」
赤髪の少年は唯一、瓦礫の中に無傷で立っている二人の少女に手を振った。
黄色い目にふわふわとした金髪が特徴的な少女がリラ、青い髪に青目、クールな面立ちの少女がルリというらしい。
「…ネオ?」
ルリが赤髪の少年を見てそう呟いた。
「…っ!ネオ!なんでこん事してるの!?どうしちゃったのよ!!」
リラが驚き、叫んだ。
どうやら、赤髪の少年はネオというらしい。
「へぇ~…。二人とも、こ~んな良い学校に通って、幸せそうだね~。」
ネオは少し怒っているようだった。
「…っ!来るわよ!!」
二人は瓦礫の山から外へ出ると魔法で剣を出し、構えた。
「ーガギーンッ!!」
ネオは二人に向かって思いっきり大きな鎌を振り下ろした。
「…あーあ。ネオにスイッチ入っちまったな。こりゃもう止めらんねぇーな。」
紫の髪の少年が頭の後ろに手を組んで言った。
「そうね。」
オレンジの髪の少女は呆れたように呟いた。
「ルリ!ここじゃ、みんなに被害が!向こうに惹きつけるわよ!!」
リラが叫ぶと了解したと言うようにルリが頷いた。
どちらも一歩も引かない。むしろ、リラとルリの方が少し押されているくらいだ。三人の戦いは激しさを増し、尚も続いた。


[二階~イリアサイド~]

「…何よこれ!?」
イリアたちは下の様子を見て驚いた。
一階の一部はほとんど原形をとどめていない。
瓦礫の中には負傷者が苦しそうにうめき声をあげている。先程までの平和な日常は一変し、地獄のような世界が広がっていた。
「…あいつらが犯人か。」
ユキトが校舎の外に立っている、怪しげな二人を見て冷静に呟いた。
「…あっ!奥で誰か戦ってるぞ!!」
シャオが手すりから身を乗り出し、叫んだ。
「うちの学校の制服を着てる!女の子の方がうちの生徒ね!…まだ敵は二人いるわ!!助けないと!」
イリアは慌てたように答えた。
「シャオはあのオレンジの髪の方に突っ込んでって!それで、紫の髪の方がそっちに釣られてる間に、あたしがそいつを撃つ!オレンジの髪の方は、あんたに任せる!」
イリアが素早く戦略を告げた。
「おう!任せろ!!」
シャオははにかんで見せた。
「イリア!気を付けて…。」
サラが心配そうにイリアの手を握った。
「大丈夫よ、サラ!信じて!」
イリアは真剣な目で答えた。
「信じてるわ。」
サラはそう言うとそっとイリアの手を離した。
「よし!イリア、行くぞ!」
「いつでも行けるわ!」
シャオとイリアは構えた。
「…はっ!」
シャオが手に炎をまとい、勢いよく飛び出した。
「うぉーーーーーーー!」
「誰か来た!あたしがやる!」
オレンジの髪の少女がシャオに気づき向かっていった。
紫の髪の少年もシャオに銃を向けた。
「パーンッ!!!!!」
イリアの銃弾が紫の髪の少年の肩をかすめた。
「ーうぐっ!!」
紫の髪の少年は顔をしかめた。
「ーはっ!避けられたっ!!!」
イリアが予想外の展開に驚いた。
「ーっ!シュン!!!」
オレンジの髪の少女が紫の髪の少年、シュンに向かって心配そうに叫んだ。
「仲間の心配してる場合か?ーうぉりゃっ!!!」
シャオが思い切り拳を振り下ろした。
オレンジの髪の少女は獣のような手から生える長く鋭い爪でシャオの攻撃を防いだ。
「ーっ!爪っ!?」
シャオは驚いて一歩怯んだ。
するとシュンは再び、シャオに向かって銃を構えた。
「まずい!このままじゃシャオが!!
   出てきて!セオっ!」
イリアがペンダントに向かって叫ぶと不死鳥の精霊、セオが大きな翼を広げて出てきた。
イリアはセオの背中に飛び乗ると、シュンに向かって勢いよく飛び出した。
「バババババンッ!!!!!」
シュンがセオとイリアに向かって銃を連射した。
「ははっ!効かねぇーよ!!俺は不死鳥だ!」
セオが得意げに言った。
「チッ!不死鳥か。厄介だな。」
シュンは面倒くさそうに呟いた。
「ーお?何だ?急に撃つの止めたぞ?」
セオが不思議そうに尋ねた。
「あたしがセオから降りる瞬間に撃つつもりなのよ。」
イリアが冷静に答えた。
「マジかよ!降りれねぇーじゃん!どうすんだよ!」
「あいつの正面に向かって、地面と水平に飛んで、ギリギリのところで垂直に上に避けて。」
イリアがセオに指示した。
「何だかわかんないけど、了解!!!」
セオは降下すると地面スレスレの位置を飛んだ。
シュンはイリアに銃口を向けたまま決して銃を下ろそうとはしない。
そして、セオはシュンにぶつかるギリギリのところで、嘴を空へと突き上げ、地面と垂直に飛んだ。
それでもシュンは逃すことなくセオを追っていた。
「ーカチャッ!!…そこまでよ!」
イリアがシュンの額に向けて銃口を突きつけていた。
「…なにっ?!!!!」
確かにシュンはイリアをきちんと追っていたはずなのに、いつの間にかイリアは地面へ降りていた。
「何でだ!!俺はしっかりお前を捉えてた!!」
シュンは悔しそうに言った。
「セオが真上に飛ぶ瞬間、セオを壁にしてあなたに見えないように降りたのよ。あなた、あたしじゃなくて、セオを見てたでしょ?」
イリアが得意げに答えた。
「…くそっ!!!!」
シュンは諦めたようにその場に座り込んだ。



[同時刻 リラ、ルリvsネオ]

「ーガギーンッ!キーンッ!カキーンッ!」
リラとルリはネオに悪戦苦闘しながらも、懸命に戦っていた。
「あれれ?二人とも、前より弱くなった~?」
ネオは余裕そうに尋ねると、思い切り鎌を振り下ろした。
「…くっ!うるさいわね!ちょっと体動かしてなかったから、鈍ってるだけよ!」
リラはネオの振り下ろしてきた鎌をやっとの思いで止めた。
水龍玉アクアボール!!」
ルリはネオに向かって水の塊を連射した。
「おぉ~!いいね~!面白くなってきた!!
   雷神銃サンダーショット!!」
ネオが空に手を掲げると、雷のような光がルリの魔法を全て撃ち落とした。
地雷サンダーランドマイン!!」
リラが地面に手を着くと、ネオに向かって電流が直撃した。
「…うっ!…な~んてね~!」
ネオは一瞬顔を歪めたが、すぐに鎌で電流を振り払い、また、二人に向かって走ってきた。
大海景色オーシャンビュー!!」
ルリが地面に手をかざすと、辺りが海のようになった。
「合技!感電死デッドサンダー!!」
リラはその海に向かって電気を放出した。
「ーうわぁっ!!ぐっ!」
今度ばかりはネオもダメージを食らったらしい。
「ーはぁぁぁーーーあ!!!!」
ネオは思い切りリラの魔法を振りほどくと、大海からジャンプし、二人に鎌をふりあげた。
死神の呪いデッドエンド!!!」
   



[同時刻  シャオvs謎の少女]

大豪炎ファイヤーブースト!!!!」
シャオは勢いよく叫ぶと口から炎を放出した。
強力防御ストロングバリケード!!!
オレンジの髪の少女はガラスのような壁を宙に出すとシャオの攻撃をいとも簡単に跳ね返した。
「おーっ!なかなかやるな!お前!!」
シャオは楽しそうだ。
吸血鬼の呪いブラッドカース!」
少女はシャオを無視すると辺りを闇に包んだ。
「ーっ!…なんだ、これ!か、らだが、お、思うように、動、かない!!」
シャオはその場に膝を着いてしまった。
「これは神経を麻痺させる魔法。お前はしばらく動けないはずだ。」
少女はそう言うとシャオに向かって大きな爪を振りかざした。
火炎竜巻ファイヤートルネード!!」
シャオはやっとの思いで地面に手を着くと、そこから炎の竜巻を出した。
「くそっ!なぜ動ける!なぜ魔法が使える!
    息をするのも苦しいはずだぞ!!」
少女は驚いたように叫んだ。
「ーへへっ…!こんな所で、くたばってらんねぇー
    からな!!
    ー合技!魔力略奪マジックロブ!!」
シャオは炎の竜巻の中に少女の魔法を吸い込んだ。
「おおっ!力が戻ってくる!!!」
先程まで黒く霞んでいた空気が一気に明るくなった。
「そんじゃ、ここからは俺の反撃だなっ!!!
   火炎流星群ファイヤーメテオリック!!」
シャオが空に手を掲げると炎の流星群が降ってきた。

「ーピカーッ!!!ドゴーンッ!!!!」
突然目の前が眩しくなり、物凄い音がした。
「…なんだ!?」
シャオが困惑したように辺りを見渡した。
するとそこには、異様な景色が広がっていた。
シャオが唱えた炎の流星群は粉々に砕け散っていた。そして、イリアが確実に捉えていたシュンもいつの間にか消え、ネオとオレンジの髪の少女も姿はなかった。
「何!?何が起こったの!?」
イリアは訳がわからず、辺りを見渡すしかなかった。
「ーやあやあ、ちょ~っと派手にやりすぎてしまったかな~?」
突然、煙の中からゆったりとした女の声が聞こえた。
徐々に煙が晴れていき、女が姿を現した。
赤目にボサボサの赤髪、小柄で幼い顔をしている。
その隣には、シュン、ネオ、オレンジの髪の少女が立っていた。
「ーおい!モズ!!!俺はまだやれたぞ!なに勝手に止めてんだよ!最後まで戦わせろよ!!!」
シュンは悔しげに文句を言っている。
「いやいや、どう考えたってあの体勢じゃ、どうにもならんよ。」
モズと呼ばれる女は呆れたように答えた。
「…くそっ!!!」
シュンは何も言い返せずに黙ってしまった。
「…えーっと。君がイリアちゃんだね!私はモズ!
いや~!君たち強いね~!危うく、私の仲間が殺されちゃうところだったよ~!でも、今日のところは一先ず許してね~!ここで終わるわけにはいかんのだよ~!」
モズはイリアの方を見て、楽しそうに言った。
「ー薔薇の鎖ローズチェイン!!」
「合技!光華の矢ライトアロー!!」
二人の叫び声と共にモズの手足はツルのようなもので捉えられ、そこに無数の光の矢が飛んで来た。
魔力消滅デットマジック!!!」
モズが叫ぶとツルと無数の光の矢は宙に消えた。
「…ほうほう、なかなかやるね~!ひどいじゃないか~!こんな攻撃して~!」
モズはまだまだ余裕のようだ。
「ふんっ!お前こそ、うちの学校に何をする!!」
彼女の名前はフィロ。緑の髪を一つにまとめ、黄色いキリッとした目が特徴だ。
「…あれがモズか~。確かにすごい魔力を感じる。」
彼の名前はラルフ。黄緑の髪に緑の目をしており、眼鏡をかけていて、知的な雰囲気だ。
「いや~、この学校に龍族がいるって聞いて、今日はその捜索をしに来たんだけど、これはそのご挨拶なのだよ!どう?気に入ってくれたかい?」
モズは少し首を傾げて見せた。
「それで?龍族は見つかった?
    ーって言っても、龍族は滅びたんじゃなかった?」
フィロは馬鹿にしたように言った。
「ーふふっ。フィロ、あんたもなかなかの強者だ。
   ー大方、目星はついたさ!しかも二人、だね?」
モズは手でピースを作るとさらに口角を上げ、ニコッと笑った。
「それじゃ、今日はこの辺でおいとまするよ!」
モズはくるりと踵を返すと闇の風がモズたちを包んだ。
「ーっ!逃がさない!!
    光の夢幻杭ライトスピッティング!!」
フィロは闇の風に無数の杭を刺した。
「ビュオーーーッ!!!」
風が止むと、そこにモズたちの姿はなく、無数の杭が地面に刺さっているだけだった。
「…逃したか。」
フィロが悔しそうに呟いた。
「フィロ!あれは誰なの!?なんなのこれは!?」
イリアが混乱したようにフィロに尋ねた。
「…そうね。みんなにも話さないとね…。」
フィロは優しくイリアの頭を撫でた。
「ーイリア!!」
慌てた様子でサラがイリアの元へ走ってきた。
「イリア!!大丈夫!?怪我はないの?」
サラは心配そうにイリアの両手を握った。
「あたしは大丈夫よ。それより、シャオの手当てをしてあげて。」
イリアは今にも倒れそうなシャオを指差した。
「わかったわ!」
サラは走ってシャオの元へ急いだ。

「君たちは一年生かな?わたしはフィロ。この学校の生徒会長をしている。どうして、君たちはあいつと戦ったんだ?一般の生徒は戦ってはいけない決まりだが?」
フィロがリラとルリに優しく、しかし厳しく尋ねた。
「…すみません。でも!ネオはわたしたちの幼馴染で。ネオがどうしてこんな事したのかわからないけど、それでも、ネオはわたしたちが止めないといけないって思って、それで…。」
リラが言葉にならない思いを懸命に打ち明けた。
「ーそうか。君たちはエリートコースの一年生だね。ーなかなかやるじゃないか!!よく戦ってくれた。勇敢だな!」
フィロはリラとルリの肩を優しく叩いた。
「それでだな。君たち、生徒会に入らないか?
君たちの実力は見させてもらった。生徒会には君たちが必要だ。私たちと一緒にこの世界を守らないか?」
フィロが二人に手を差し伸べた。
「ーちょっと待ってください!世界を守る?生徒会ってそんな事するんですか?」
ルリが冷静に答えた。
「あー!そうだな!説明しないとわからないよな!詳しくはまた後で話すから、今は取り敢えず、
『ネオたちを止めたいか』
とだけ聞いておこう。どうだ?」
フィロは怪しげな笑みを浮かべた。
「…ネオが何をしようとしているよかわからないけど、何か嫌な感じがするのはわかる!あたしは!ネオを止めたい!!」
リラが心に決めたようにフィロの差し出された手を握った。
「わたしも、ネオに何があったのか知りたい!」
ルリも力強く、フィロの手を握った。
「ーよしっ!そしたら、詳しくは明日の放課後、生徒会室で話そう!今日はその怪我の手当てをして、ゆっくり休むといい。」
フィロはそう言うと、足早に帰って行った。


[モズ襲撃翌日~放課後~]

リラとルリは急いで生徒会室に向かった。
「生徒会って何するんだろう。
『世界を守る』ってどういうこと?」
ルリが真剣に悩んでいた。
「もう!ルリ!昨日からそればっかり!いいじゃない、なんだって!悪いことしようとしてるわけじゃないんだから!考えたってわかんないよ!」
リラが口を尖らせて言った。
「それもそうね。ーあっ!生徒会室に着いたわ!」
なんだかんだ話しているうちに、生徒会室前に着いた。
「準備はいい?ルリ。入るわよ?」
「ええ。大丈夫!」
二人は息を飲むと、コンコンと2回ほどドアを叩いた。
「ーガチャッ!」
「「失礼します!!」」
ドアを開くとそこには6人の生徒が立っていた。
「よく来てくれた!これが生徒会のメンバーだ。」
フィロがリラとルリを部屋の真ん中まで導いた。
「こんにちは!一年のリラです!」
「ルリです!」
二人は緊張した面持ちで自己紹介した。
「えー。早速だが生徒会の説明をしよう。
   まず、生徒会は会長のわたし、フィロ。副会長のラルフ。書記のサラ。会計のユキト。役員のイリア、シャオの6人で成立している。そして、生徒会の仕事だが、ほとんどがこの街の護衛だ。この国には、王族派と龍族派の戦いで生じた宝石、『龍の涙ドラゴンティア』を狙いに様々な悪党が攻めてくるんだ。それは、知ってるな?
その悪党共からこの国を護っているのが私たち、生徒会またの名を『守護神ガーディアンエンジェル』だ。」
「ーえっ!『ガーディアンエンジェル』って、この国では有名なあの方たちですか!?」
ルリが目を丸くして驚いている。
「…うそ。こんな間近で、しかも素顔が見られるなんて…。」
リラは呆然と立ち尽くしている。
「はははっ!!驚いただろ?まぁ、いつもは面をしているからな。驚くのも無理ない。それでだ、ここからは、イリアたちも知らないことだ。お前たちも聞いていてくれ。今、最も手強いであろう相手がいる。彼らの狙いはこの宝石ではない。宝石は彼らの野望の一部に過ぎないんだ。彼らの狙い、それは『この世の転覆』つまり、この世を滅ぼしたいということだ。彼らの名は『スプリット』。昨日攻めてきた、モズを主とした組織だ。今の私たちの戦力では、彼らに勝てない。そこでだ!君たちには是非、『ガーディアンエンジェル』に加入してもらいたい。君たちは、知力も魔力も戦闘能力も全て優秀だ。一緒にこの国を守らないか?」
フィロは二人に問いかけた。
リラとルリは顔を見合わせ、コクリと頷いた。
「「『ガーディアンエンジェル』に入ります!」」
二人は力強く答えた。
「だが、一つ約束してくれ。時には勇気を振り絞り、敵に立ち向かう事も必要だ。しかし!絶対に自分の命を捨てる行為はするな!これは絶対にだ!
まぁ、私がいる限り、そんな真似はさせないが。
約束できるな?」
フィロは真剣な表情で言った。
「「はいっ!!!」」
二人もそれに応えるように全力で返事をした。
「よし!それじゃあ今から、君たちは生徒会、そして、『ガーディアンエンジェル』の一員だ!!」
フィロは大きく手を広げ、二人を歓迎した。
「「よろしくお願いします!!」」
「それじゃあ、自己紹介と行こうか!!先ずはラルフからだ!」
フィロがラルフを指差した。
「生徒会副会長のラルフ!先天魔法は草魔法。虎の面で、タイガーって呼ばれてる!よろしくな!」
ラルフが優しく微笑んだ。見た目は知的だが、陽気な性格をしているらしい。
「それじゃ、次は私が。書記のサラです!先天魔法は雪魔法です!兎の面で、ラビットって呼ばれてます!二人とも、一緒に頑張ろうね!」
サラは胸の前で小さくガッツポーズを作った。
「俺の番か。会計のユキト。先天魔法は大地魔法。鬼の面で、ナキリだ。」
ユキトが簡潔に自己紹介を終えた。
「よっしゃっ!!俺の番!俺の名前はシャオ!先天魔法は炎魔法!合気道が得意!狼の面で、ウルフって呼ばれてる!この学校一番のイケメンだっ☆」
シャオは目の当たりにピースを作った。
「はぁー…。よくそんな嘘つけるわね。バッカじゃないの!?」イリアが呆れたように呟いた。
「うっせぇーな!早く自己紹介しろ!!」
シャオは急に恥ずかしくなったようだ。
「はいはい。あたしはイリア!先天魔法は風魔法と音魔法。銃や弓を扱うわ!不死鳥の面で、フェニックスって呼ばれてる!一応、ティアラ王国の王女です…。って言っても、今はお城住んでなくて、一人暮らし中!!」
イリアは少し照れたように自己紹介した。
「えぇっ!イリアさん、王女なんですか!?ど、どうしたらいいんだろう…。ごきげんよう…。」
リラは戸惑ったように小さく手を振った。
「ーぷっ!!やだ~!そんな、気にしないで!あたし、そういう事やらないから!普通に今まで通り接してね!」
イリアは我慢しきれず吹き出してしまった。
「よし!次は私だな!知っていると思うが、生徒会長のフィロだ。先天魔法は天魔法だ。女神の面で、レディーと呼ばれている。そして、今まで、みんなにも黙っていたがこれを期に話そう。私とイリアは絶滅されたとされていた、龍族だ。」
「はぁー?!龍族って、あの!?嘘だろ、しかも三人のうち二人も…。」
シャオは驚いた様子だった。
「いや、お前達はもう、三人目に会っている。三人目の龍族はモズだ。あいつが赤龍、私が黄龍、イリアが青龍だ。それに、龍族は三人だけじゃない。私たちは『龍の称号』を受け継いだ、つまり、龍族の党首というだけで、龍の血を受け継ぐ者は他にも数名いる。ただ、龍の力を使えるのはこの三人だけだ。」
「うそ…。信じられない。龍族がまだ、続いていたなんて。」
サラは呆然としている。
シャオやサラだけでなく、他の皆も信じられない様子だった。誰一人として言葉を発しない。
「昔、王族派と龍族派の戦いで、龍族は命を絶ち、滅びたとされていたが、当時、三人の党首には妻のお腹に子供がいたんだ。彼らは『龍の称号』を自分の子どもに受継ぎ、自ら命を絶った。それ以降、龍族の血を引く者はひっそりと暮らしてきたんだ。」
フィロが沈黙を破るように話した。
「全然、歴史とは違ったんだね。」
ラルフが落ち着いた声で言った。
「あぁ。しかも、今は王族と龍族は手を組み、この国を守っているんだ。イリアの母はティアラ王国音姫リオン様、父が青龍の末裔レイ様。私の母は黄龍の末裔ロゼッタ、父が三大魔導士ユウ。モズの母は悪魔族王女イヴ様、父が赤龍の末裔オウガ様だ。」
フィロが意味深長な笑みを浮かべた。
「…ちょっと待って下さい。オウガ様はメテア王国の次期国王ですよね?今は亡きミオン様と結婚したはずです。それが、どうして悪魔族の王女との間に子どもがいるんです?」
サラがフィロの笑みに冷静に気づき、尋ねた。
「流石だな、サラ。ーオウガ様は以前、悪魔族の王女、イヴ様との間に子どもを授かった。それが、モズだ。そして、モズが1歳の時、メテア王国に訪問した際、ミオン様と出会った。オウガ様はミオン様に一目惚れし、ミオン様もまた、オウガ様に一目惚れしてしまった。そして、何回か会う内に、二人は完全に惹かれ、結婚した。その間に産まれたのが、メテア王国現王女、ノア様だ。そして、イヴ様は一人でモズを育てる事に耐え切れず、モズをサバロ王国に捨てた。サバロ王国で育ったモズは15歳の時、自分を捨てたイヴ様を恨み、殺した。それでも怒りが収まらないモズは、全ての原因である、オウガ様の元へ行き、ミオン様をも殺した。それ以降、モズの虐殺は止まらず、たくさんの人々の命を奪った。ーこれがモズという存在ができてしまった原因だ。」
フィロが一つ一つ丁寧に語った。
「…そんな!確かに、オウガ様はいけない事をした。でも、だからって、人を殺して良い理由にはならない!!」
イリアが怒りを露わにした。
「そうだな。だから、私たちはモズを止めなければならない。その為に、リラとルリに『ガーディアンエンジェル』に入ってもらったんだ!それに、モズがこの国の絶望なら、イリア、お前は王族と龍族を繋いだこの国の希望なんだ!だから、きっとモズを止められる!」
フィロが優しくイリアの頭を叩いた。
「ーあたしが希望?そんなっ!大袈裟だよ!
そんな事より!リラとルリの自己紹介、まだでしょ?」
イリアが顔を赤くして言った。
「あはは!そうだな!それじゃあ、リラ、自己紹介を頼む。」
「はい!一年のリラです!先天魔法は光魔法。剣術が得意です。一生懸命頑張ります!」
リラが明るく自己紹介した。
「一年のルリです!先天魔法は水魔法。剣術が得意で、二刀流です!これから、みなさんにはご迷惑おかけすると思いますが、よろしくお願いします!
ルリが丁寧に自己紹介した。
「よしっ!これで一先ず全員自己紹介したな!
それでだ!二人の面についてだが。リラは狐の面で、名前がフォックス。ルリが猫の面で、キャット。これでどうだ?」
フィロが二人に聞いた。
「はい!ありがとうございます!」
ルリが嬉しそうに返事をした。
「これで、わたしも『ガーディアンエンジェル』の仲間入り!!!」
リラも気に入ったようだ。
「それじゃ、改めて、リラとルリ!よろしくな!」
フィロが二人に握手を求めた。
「「はいっ!よろしくお願いします!!」」
二人は息ぴったりに手を握った。
「なぁなぁー。さっきから二人ともすごい息ぴったりだな!」
シャオが不思議そうに尋ねた。
「ーあぁ~。実は私たち、双子なんです。」
ルリが少し恥ずかしそうに答えた。
「えぇーっ!!まじか!でも、あんま似てねぇーんだな!」
シャオは楽しそうに言った。
「そうなんですよ~!髪の色や瞳の色も違うし。
それにあたしたち、施設育ちなんで、本当に双子かもわかんないんです。」
リラが少し悲しそうに言った。
「それでも、あたしはルリの事、本当の姉妹だって信じてるし、世界で一番大事なんです!」
リラはいつになく真剣に言った。
「リラ…。ありがとう!」
ルリは嬉しそうにはにかんだ。
「そう言えば、二人とネオってどういう関係なの?」
イリアが尋ねた。
「あたし達もネオも施設育ちで、ネオと初めて会ったのは、あたし達が3歳の時です。あたし達は生まれてすぐに、施設の前に捨てられてたみたいですけど、ネオはあたし達と違って、3年間、母親と暮らした記憶はあったので、施設に来たばかりの頃は、ショックで誰とも喋らず、食事もまともに取れない様子でした。
そんなネオを明るくさせたのが、その施設では自分の身を守る為に必ず教えられる、剣術と合気道の時間でした。それからネオは、別人のように目を輝かせ、あたし達とも話せるようになりました。
そして、15歳になる年の4月、あたし達はネオとは別々に施設を出ました。その時のあたし達は、15歳になったら働く事もできるし、なんとか生きていけると、甘い考えを持っていました。でも、子どものあたし達を雇ってくれるような所はなく、食事も取れず、倒れる寸前でした。そんな時、今にも力尽きそうなあたし達に、手を差し伸べてくれた人がいたんです!それが、今もお世話になっていて、この学校の学費まで出してもらっている、貴族の方で、今は本当の家族のように過ごしています。感謝してもし尽くせません!あたし達はこうして、拾ってもらえたけど、施設を出てからのネオについては全くわかりません。だから、ネオに何があったのか知りたいし、悪い事をしようとしてるなら、止めたいんです!!」
リラは今までの思いを懸命に話した。
「そんな事があったの…。でも大丈夫!これからはあたし達が仲間よ!絶対にネオ達を止めよう!!」
イリアが力強く拳を掲げた。
「あぁ。今日が私たち、『新ガーディアンエンジェル』の始まりの日だ!!」
フィロの掛け声が生徒会室に響き渡った。

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