妖言惑衆

奏琉

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そして、私達が入ったのは近くにあるファミレスだった。


「それで、何から聞きたい。」


何から、と言われてもわからないことがありすぎる。


とすると、まずはあの神社のことだろうか。


『あの神社は、あの場所は一体なんなの?』


一番気になっているところはまずそこだ。


「あの神社は狐神神社(キツネガミジンジャ)といって、狐神を祀る神社なんだ。本来は〈選ばれし者〉と〈契約を結んだもの〉のみが入れるはずなんだけど、、、」


そこで彼は言葉を止め、こちらをチラリと見た。


それはそうだろう。


私は契約を結んでいない。


『じゃあ、神童君が言っていた〈エン〉って言うのは狐神のことなの?』


エン、と切なげに呟いたあの悲しげな顔が忘れられない。


「そう、縁は狐神だ。だけど縁は人間。人々に進行され生まれた初代とは違う。縁はあそこにいるべきじゃないんだ。」


また、昨日のような悲痛な表情をした結に胸を痛めながら反芻するように口に出す。


『狐神で、、、人間。』


『じゃあ、なんで縁、、、さんはあそこに居るの?』


最初は好奇心だった。


だけど、聴けば聴くほど好奇心とは違った感情が湧き上がっていく。


「君には関係ない、、、と言いたいがここまで話してしまって今更そんなことも言えないね。君には心のうちを話したくなるような不思議な力があるみたい。」


そう言ってフッと笑った結に心奪われる。



そうして始まった話は、のうのうと生きてきた私には信じ難いような辛い物語だった。
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