如月さん、拾いましたっ!

霜月@如月さん改稿中&バース準備中

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56話(4)如月の甘い罠?!如月に手を出したらレース下着にねこみみで手拘束です?!

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「ひどい……奉仕って言ったくせに……1回だけって約束したのに……嘘つきっ……」
「ごめんってばぁ~~!!」
「尻が割れる……」
「大丈夫だって!!! もう割れてるから!!!」


 体育座りをして、膝に顔を埋める如月の背中をさする。もぉ~~。気持ち良かったくせに!!! 


 如月が顔を上げ、キッと俺を睨んだ。


「性欲おばけ!!!!」
「おばけ違うわ!!!」


 睨みつけてくる如月をぎゅっと抱きしめる。ん~~っ。ご機嫌斜めな如月に頭が悩む。首筋を掻き、如月の頬にそっと手を触れた。


「ごめんって。そんな怒んなよ」
「…………」
「俺のこと許して……ん」


 顔を傾け、唇を重ねる。ちゅ。薄目で如月を見つめると、頬が薄紅色に染まっていた。


「……キスしながら許してなんて、ズルですよ」
「ズルじゃないし」
「もうっ……こんなに痕もつけて!!」
「それは如月が大丈夫って言ったから~~」


 ごろん。


 如月を抱きしめたまま、寝転がる。はぁ~~あ。このまま今日泊まっちゃおうかな。指先で如月の顔に掛かっている髪の毛を払う。


「髪の毛で綺麗な顔がすぐ隠れる」
「……綺麗って……」かぁ。
「本当のことだよ?」


 額に優しく口付けすると、如月が軽く目を瞑った。



 *



 睦月が起き上がり、恥ずかしそうに目線を泳がせながら、話し始めたので、私も身体を起こした。


「俺、まだ帰りたくないというか……今日は2人でずっと過ごしたいというか……つまりえっとぉ……」
「泊まりたい?」
「うん」


 むに。びよーん。


 睦月の頬を両手で思いっきり引っ張った。睦月さんのことだから、お泊まり=まだえっちできる!!! なんておばかなことを、考えているかもしれない!!!! きちんと身を守るための契約をしなければ!!!


「いだだだだだだだ!!!! 急になにすんの!!!」
「泊まるのはいいのですが、約束して欲しいことがあります」むにむに。
「い゛っだーーーーい゛!!!! 離してぇ!!!」
「今日はもう私に手を出さないでください」
「する!!!! 約束する゛!!!! だから手を離してぇ!!!」


 ぱっと睦月の頬から手を離し、赤くなった睦月の頬を撫でた。なでなで。ちょっと引っ張り過ぎたかな、ごめんね。


「うぅ…いったぁ……」
「約束ですよ?」
「も、もし、俺が如月に手出したら、えっちな下着穿いて、ねこみみつけて、俺の手を拘束してえっちしてもいいよ」
「…………」


 くっ……!!!! み、みたい!!!! させたい!!!! シたい!!!! 『きさらぎっ……恥ずかしいにゃあっ…(上目遣い、手拘束)』脳内にえっちな睦月さんがぁあぁあぁ!!!!


「ぁあぁあぁあぁ!!!! イイっ!!!!」
「…………」
「やろう!!!! 絶対やろう!!!!」
「……なんか間違ってね?」


 睦月の手を両手でガシッと掴む。まずはえっちな下着の調達が必要だな。前回のティーバックは尻に食い込んで、挿入の際邪魔だったからなぁ。お尻のオープンのやつ買おう!!!


「買おうね!!! ちゃんとしたえっちな下着!!!」
「ちょっと待てぇええぇえぇえ!!!!」
「うん?」
「なんで手出してないのにやる前提になってんだぁあぁぁあ!!!!」
「え、だってみたいんだもん……」
「しゅんとするなよ~~もぉ~~っ」


 ぎゅう。


 睦月が私を抱きしめた。今日はハグしたり、ちゅーしたり、綺麗って言ったり、たくさん睦月さんがリードしてくる。なんだか恥ずかしくて、頬が染まる。


「……やってくれるんですか?」
「え゛? う、う~~ん。うーーーん、い、いいよ」
「ありがとうございます~~今からさっそくえっちな下着一緒に選びましょう!!!」
「ぇえ~~っ」


 ふかふかな大きなベットの上で横並びでうつ伏せになり、ひとつのスマホの画面を一緒に見つめた。



 *



 ーー如月家



「弥生はまだ帰ってこないの?」


 如月の家族がバタバタとしている。聞き耳を立て、情報収集をしている感じだと、どうやら早く同棲したいと申し立ててきたとか。


 しかし、兄から『今日泊まってくるから』なんて能天気な連絡が入っていた。う~~ん。これは呼び戻すべき? でもなぁ。もしかしたら、2人で過ごせるのはこれが最後になる可能性もある。


 そう思うと、今すぐ戻ってきてとは連絡が入れづらい。


「もういい! で、なんで弥生が婚約することになってるの?!」
「えっと……それはだな……」


 リビングで如月のお父さんが、小春やお母さんに問い詰められている。ドアの隙間から家族会議の様子をじっと窺う。


「弥生には睦月くんが居るのになんでお見合いなんかさせるの!!!!」
「いや、それはその……」
「しかも婚約までさせて!!!!」
「婚約してきたのは弥生で……」
「責任転嫁すな!!!!」


 ぉお、怖。まぁ、でも如月の家族が婚約に反対してるなら、味方になってもらえそう。お兄ちゃん、良かったね。


「あんないい子に……なんて説明するの……」


 一瞬にして、重くなる雰囲気に私までも気持ちが暗くなる。お兄ちゃんは説明を受けてないけど、もう知ってる。その上で、如月といる時は笑顔を作っている。


 如月と過ごせる時間も減ってきた今、やっぱり、同棲が早まったこの事実は伝えておこう。


 残された時間を如月と仲良く過ごして欲しいからーー。


 ーーーーーーーーーーーー
 ーーーーーーーー
 ーーーー

 *


 むにゃむにゃ。


 調べながら寝ちゃったし。そうっと如月の背中に布団を掛ける。寝顔可愛い。キスしちゃお~~。顔を近づけると、ぷいっと反対側を向かれた。


「こんの~~!!!!」


 寝てんのか? 起きてんのか? むっかーーーー!!! もう一度、顔を近づける。ちゅ。はぁ。可愛い。でも、我慢我慢。手は出さない約束をしたんだ。守らないと。


 ごろん。


 如月が仰向けに!!! バスローブがはだけて、お胸が!!! 桃色の素敵なお胸が!!! ぁあぁあぁあ!!!! ひどい!!! あぁ、神様!!! なんて生き地獄!!!


「大変だ……俺のお殿様(?)が元気に……」


 まぁ? どうせはだけているんだ。片方のお胸じゃなくて、両方見えていても、別に問題ないはずだ!!!!


 ドキドキしながら手を伸ばし、胸元のバスローブを捲る。あっ。えっちぃ。両方見えちゃった。何度見ても好き!!!!


「見えてしまうと触りたくなる不思議……」


 まぁ? どうせ寝ているんだ。触ったところで気づかないなら問題ないはずだ!!!! この寝ている間に触るっていう、背徳感がぁあぁあ!!! 


 如月の胸の尖りを親指の腹で擦ると、如月の目がしっかり見開かれ、手首が掴まれた。ひぃいぃいぃい!!!!! 起きてたの?!?!


「現行犯逮捕!!!!!」
「こっ、これは如月が俺を誘惑してきて……」
「言い訳無用!!! あ、私に手出したんだから、約束は絶対に守ってね、睦月さん」
「うっ……」


 ま、まさか……寝たのも、寝返りも、チラ見えも、わざとだったんじゃ……。


「…………」
「ふふ、どうしたの?」


 妖艶な笑みを浮かべ如月が俺を抱き寄せた。これは、やっぱなし! ってなかったことにされないために、如月が用意した巧妙な罠にまんまと引っかかったということか!!!


「あっ……ちょっ…んっ…今日はもぉ出ないってばぁっ…はあぁあっ」


 バスローブの隙間から如月の手が入り、幹が包まれた。熱く立ち上がっている幹の先端が指先で責められ、肩がビクッと上がる。


 俺はまた、如月の快楽の罠へ堕ちていくーー。
 

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