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第三章 地下帝国大決戦
百四十三話「オーヴァードエッジ大戦エピローグ/FXで全額溶かした顔」
しおりを挟む戦いは終わり、ザジはレジェンドも称号に加え、キングとゴッドの称号を上乗せ。
更に人権星5キャラとして図鑑に登録され、先の未来の十数年後に霊糸バトルカードゲームに登場。
吸収スキルが強すぎてナーフされる運命が待っているのである。
「ザジ君勝ったみたいですよ! 」
ユナが拍手しながら叫ぶ。
観客席ではザジの様子を見ていた買い物組(ユナ、ねぱた、フォッカー、よしこ)が感想を述べていた。
闘技場スキルを見てねぱたが語る。
「ああいう派手な漫画みたいなスキルって普通は外で出来へんやろ? あの中でしか使えへん奴やんか......」
ツッコミしようにもザジが全てやってくれたので、ちょっと暇してるねぱたが言うと、フォッカーも追従するかの様に会話に参加する。
「俺達のキャンパーのレストルームを巨大化させて、霊糸で作ったボディで戦ってる訳だ」
「あんなメタメタなスキルなんてあり得ないからな......待てよ」
「 ? 」
急遽ブツブツと独り言を言い出したフォッカー、何かを悟ったか確信したのか目を光らせて語り出した。
「つまりだ! あの中なら霊糸で人間に近いボディを作成して"お楽しみ"が可能と言う事なのか!! これはたまらん!! 今すぐ......」
フォッカーの言葉のその瞬間、ねぱたより放たれた......第三視点でなければ見逃しちゃうね! と言わんばかりの鋭い手刀が、フォッカーの霊体投影ボディの喉元を捕らえた!
「やめて! 首がグラグラになっちゃう! 」
フォッカーからオカマの様な台詞が吐き出される程に、ねぱたのツッコミはハードだった様だ。
「あの闘技場......私も戦えるかなあ? 」
ユナはふと疑問になっていた事を伝える。
「霊糸で作られたボディで戦っているなら、物理的作用(ダメージ)は起こらない......つまりはボディの札も傷付かない! 行けるんじゃね? 」
フォッカーは適当だが的を得た見解を述べる、後はルール上入れるか聞いて見るしかない様だ。
「店主に聞いてみるで......おーい! 店主さん? この子も参加出来る? 実はこの子訳あってな......」
ねぱたの交渉が始まる、店主はユナの事情を確認した上で利用可能かスタッフに聞いて見た。
「なるほど! 謎の札で生き霊になったと、霊力は札から出ていて常にサポートしていると......面白い!!」
面白がる店主の返事が聞こえ。
結果、バトルの飛び入りを許可されたのである。
「レディース&(アンド)ジェントルメーン! これより飛び入りのファイターを紹介するぞ! 」
「可愛らしいクマのぬいぐるみに憑依した生き霊、ユナちゃんの登場だー! 」
後にこのユナの乱入は、地下帝国の伝説となって語り継がれるのである。
ユナが霊力スキルを発動すると......
「ハイスピリットベアーパワー! メイクアップ!! (モコモコモコ)」
ザジのリエッジ同様に、札が無限に霊力を吸収し始め......
遂には首から下がマッチョな巨大クマの完成となった。
「馬鹿な!! 巨大化しただと!! 」
「デカァァイ!! 説明不要!! 」
「何の成果も得られませんでした! 」
歓声なのか悲鳴なのかわからない観客の声。
やられネタで忙しい数多くの闘技場戦士を、ことごとく"地ならしにて候う"を行い。
さっきまで戦士だったものが辺り一面に転がる状態となった。
店主はその何もかも真っ平らになった闘技場フィールドを見て一言。
「うん......出禁!! (確信) 」
ユナは出場禁止キャラとして図鑑に登録された。
「なんでええええ!! 」
声が野太くなったマッチョクマのユナが、闘技場の中心で叫んでいた。
******
視点は移りこちらはザジ達が戦っている間に、資金の遣り繰りを行うモノ達がいた。
霊力売却会社を設立し、余剰資金で一攫千金を狙う為替相場(FX)を監視していたカンチョウたち投資組(カンチョウ、ラマー、パルド)である、だが彼らは......
有り金を吹き飛ばし、目が離れた顔でとろけた姿になっていた。
……デローン
時は数時間前に遡る。
カンチョウ達は霊力の売却により資金を固め、有り余る余剰資金を握りしめ、そして相場が揺れ動くのを監視する。
「ヨシ! 資金投入が起こりうるだろう時間が来た、売買圧力をオシレーターが示している」
売却先が地下帝国の霊力管理取引所で、亡霊コミュニティでは正に国単位の大口ファンド。
その中でまだ発展途上の霊力投資を始めていた......
投資自体は地下帝国の大口の亡霊コミュニティ全域が参加しており。
買い増しが起こり、相場価格も上昇。
始まったばかりのシンボルに「波」が発生したのである。
「第一波の確認だ、ポジションとリミットを取る前にロット計算するぞ! 」
このアップトレンドに乗って、ロングのポジションを取る為に市場の転換点を押し目買い。
ラマーがいつになく興奮しながら叫ぶ。
「うおおお! トレンドの上昇幅が美味しい! イケイケイケイケ! 」
投入された霊力に買い増し上昇が進んだ途端にそれは起こった......
「 !? 」
相場が急に止まり、動かないのである!
「何かねこれは! 何処に行くと言うのか!! 」
あわててカンチョウが叫ぶ。
買いか売りかの世界で「どちらでもない」が発生するのは、相場を監視する何かを危惧せざる終えない。
そう......監視するのが何も"亡霊の国"だけとは限らないのだ、つまりは新手で強大な大口ファンド。
"人間の国"の介入である。
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