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1.5章
観察報告書・ブリード
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―――かんさつほうこく書・ブリード――― 作せい者・ギル
何がもくてきか知らないが、ほうこく書を書けと言われた。たいしょうはだれでもいいらしかったので、ブリードにした。俺が今まで見てきたじょうほうや、「本だな」のじょうほうをかき集めただけだが…。
ブリード。本名はブリード=スティンネル。年れいはこのまえさりげなくきいたら21と言っていた。21XX年の時点でしん長は179センチ、体重はふくやよろいをふくめて70キログラム。かおに大きな仮面をつけていて、そこからマイクで声をかえていつも話している。仮面の下はまだ見たことがない。エイラにそうだんしてみたが、エイラも見たことがないと言っていたから多分だれも見たことがないと思う。せいかくはすごくムカつくやつ。いつもちゃかすような調子でしゃべっていて、にんむの時いがいはいつもソファーでへんな光る板をさわっている。しょぞくは14き、だい2たいとくしゅそうさか五光担当。おれのパートナーとして大体いっしょに行動している。しゅな活動ないようはレポート2をさんこうにすること。
ブリードの服そう…どこにでもあるような布の服の上によろいをつけている。よろいと言ってもそんなにたいそうなものではなく、そくせきで作れるようなかんたんなもの。よろいははんとうめいでブリードは動きやすいようにさらに自分でやすりでけずって調せいしているようだ。かみいろは茶色、そめているらしい。くつはブリードが自分で作ったくつで、エンジンみたいなものが左右2つずつ、合計4つつけられており、ブリードのタイミングでそのエンジンをふかして、一時てきに超スピードで動ける。
ブリードじしんのしょうさい…ブリードは9きにそしきに入団した。自分のもっていたけんにまほうを入れたがらず、けんじゅつと体じゅつのみでこうせきをのこし、11きにはかんぶ会にさん加できるくらい強くなっていたらしい。けんはただの鉄けんだが、ブリードが何十回にもわたってかいりょうをつづけている。この前ブリードが「おれのけんに思いきりパンチしてみろ」と言ってきたのでムカついてフルパワーでぶんなぐってもかるくキズが入っただけだった。かなり固いと思う。いつもヒマそうにしていて、ときどきおれのへやに来てかん字をおしえてくれている。今までは「書くきかいなんてない」と思っていたが、ボスの気まぐれでこういうことになりかねないことをブリードはみぬいていたのかもしれない。あなどれないやつだ。
ブリードのかこについてはよく聞くが、あいつはてきとうにはぐらかしてごまかしている。でもあいつもおれと同じでだれかをさがしているらしい。本だなを使わないのかとていあんしたが、理由があってつかえないらしい。
おれの知っている人の中でゆういつロキについて知っている。どこでその名前を知ったのかはふめい。
ここで扉がノックされる。ギルは「あんだぁ?」と言いドアを開けた。そこには人が立っていた。えーと確か…。9班の奴だっけ。
「ギル、悪いが今日の食糧補給担当はお前とブリードの2人に変更になった。準備してくれ。」
「はァ?なんでだよ?誰から聞いた?」
「エイラさんだ。」
「なんでアイツが…。まぁいいか。ブリードには俺から言っておく、すまねぇな。」
「頑張ってな、んじゃ。」
ドアが閉められる。報告書を書いている途中なのに…。ただ俺にしてはかなりの長文を書いた。これで提出してもいいだろう。
幹部たちが集まる部屋に行く。
「ボス、書いてきたぞ。そのーー、報告書?を。」
『早かったねギル、ありがとう。これは貰っておくね。』
「おう、んじゃ。」
『気を付けて行っておいで。』
ブリードのところにいかねぇと。
ブリードの部屋のドアを開ける。珍しくソファーに寝てないで机に向かっていたようだ。
「何書いてるんだ?」
「おぉ、ギルさんか。ちょっと調べもんだよ。上からの指示でな…」
調べもの?詳しく見たいが今はそんなことしている場合じゃない。てかこいつもなんかやらされてたのか。
「ほーん、てか今日の食糧班、俺らと交代になったみたいだ。行くぞ。」
「ぅん?今日は9班の担当だろ?なぁんで俺達がやらなきゃならんのさ?」
「…そういえば聞いてねぇな。」
幹部室まで出向いたんだからそこでエイラを呼んで聞いとけばよかった。
「まぁいいだろ。オラ、ボサっとすんな。」
そう言って部屋を出る。ブリードも嫌な上司がうんぬん言いながら出てきた。目標はキャベツ2体。さっさと終わらせてブリードの調べものの続きをさせてやったほうが良いだろう。
「ギルちゃんの字読みづらいわ!!まだまだ漢字も覚えきれてないし、主にを"しゅに"って書いちゃってるし!あっ!唯一も"ゆういつ"って書いてあるわ!」
エイラが言う。確かに読みづらいね、これは。
『ギルの教育係が必要かもね、これは。ちょっとどこかからスカウトしてこようか。エイラ、頼めるかい?』
「任せなさいっ!」
『ありがとね。』
「それにしても大胆なことをしましたね、ブリードにカメラを仕掛けるなんて。」
アインが呟く。勘のいいブリードの眼をかいくぐり、彼の服に小型カメラをつけるのにはそれなりに骨が折れた。でもこうして部下の成長がみられるならそれもまた良しとしよう。ボスは幹部会の2人と少し話した後、ブリードの報告書の回収に向かった。
サクッとキャベツ2体を処理し、転送札を貼る。これで施設の方に送られたはずだ。何を作ってくれるのだろう。ギルは何気に楽しみにしている。ブリードは地面の草を引っこ抜いて遊んでいる。何かぶつぶつ言っているが大したことじゃないだろう。ブリードに帰るぞと言おうとしたところでギルは違和感に気付いた。細かい地響き。地面の下を何かが移動しているようだ。さっき送ったキャベツは2体とも「大型」に分類されるレベルの大きさだった。俺たちが戦っている間に匂いを嗅ぎつけてやってきたのかもしれない。キャベツなどの葉菜を食べ、穴を掘れる生物なんて限られている。
「ギルさんもういいだろォ?帰ろうぜェ?」
ブリードが話しかけてくる。仮面に隠れてわからないが、なんとなくブリードは俺を試しているような雰囲気を漂わせている。気付いていないのだろうか。コイツは。
「あーー、ギルさん?なんかあったか?」
地響きが止む。止まった地点は………真下。
「―――――地下ッ!!!」
恐ろしいほどの反応速度をブリードは見せた。やっぱりアイツ気付いてたんじゃねぇのか?
ブギィィィィィィィィィィ!!!
地面から巨大な生物が出てきた。丸い体、短い脚、丸い鼻。間違いない、潜んでいたのは…
「ほほほぅ!!豚じゃねぇか!!しかもこいつ、地中のキノコ食べてるタイプの奴か!」
なるほど、だから穴掘りが出来るのか。でも旨いのか?コイツ。ただブリードが興奮気味だから結構レアなのだろう。とはいえ肉系の食物を狩るのはとても危険。討伐部隊が出るレベルの大きさだろうし狩ろうかどうかギルは少し迷った。
ブリードと軽く目が合う。奴の言いたいことはもうわかっている。付き合ってやるか。
「ギルさんっ!!」
「ってらぁ!!!」
「「こいつ持って帰るぞ!!!」」
とりあえず豚に向かってダッシュ。なるべく大きな動きを見せて豚の視線をこちらに向けさせる。ブリードは上手く背中に登れたようだ。豚がちらりとブリードの方を見る。今だ。身体に眠る闘志を爆発させる。両手に着けたメリケンから黒いオーラが現れる。
「なぁぁぁぁに相手から目ぇ逸らしてんだぁぁぁぁぁぁ!!!」
豚の前脚、膝のあたりに一発ぶち込む。ゴキッっと音がしたので骨は折れただろう。豚が前のめりになったところでその背中をブリードが滑り降りてくる。降りてくるついでに捕食されても逃げ出しやすいように前歯を1本折ってきたようだ。そのまま俺が殴っていないほうの足に飛びつく。何をしたいかが分かったのでギルは豚の正面に立ち、助走をつけ始めた。脚を切断されて豚が前に倒れこんでくる。随分弱っているようだ。多分長生きしていたんだろうな。そんなことはどうでもいい。
「寝てんじゃねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!!!!」
渾身の一撃。豚の鼻に深く拳が突き刺さる。鼻の軟骨を貫通したようで、豚のぬるりとした血が右腕に感じられる。これ脳にまで行ったような気もする。豚は動かなくなった。ブリードが持っていた予備の転送札を使い施設に送る。血で汚い。早く帰って服を洗わなくては。
キャベツと豚が手に入ったので、今日の夕食はロールキャベツになった。ロールキャベツを作るのに向いていない部位はそのまま焼いてギルとブリードにくれるようだ。2人分の皿を持ってギルはブリードのところへ向かう。相変わらずいつものソファで何かしている。焼豚肉を齧る。おいしい。
「おいブリード、今日取った豚肉だが、結構上物らしいぞ。いい部位分けてもらったからお前も食えよ。」
「あー、そこ置いといてくれ、あとで食うよ。」
「あ?んなこと言ってたら他の奴が食ってくぞ。」
「俺の取り置きを食う奴なんてお前以外にいるかよ。」
「……それもそうだな。」
さて、何か忘れている。なんでこんな急ぎ足で帰ってきたんだったっけ。
「あ、そういやお前調べものとかは終わったのか?」
ブリードがぎくりとする。あれは完全に忘れていた奴の反応だ。
「ナイスだギルさん、じゃあちょっくら書いてくるわ。」
小走りでブリードがいなくなる。あいつのことだしすぐに終わるだろう。それまで俺も待ってやるか。いや、ただ待つのも癪だしコイツの焼き肉を少し貰おう。なに、大雑把な相棒のことだ。絶対気付かないさ。
何がもくてきか知らないが、ほうこく書を書けと言われた。たいしょうはだれでもいいらしかったので、ブリードにした。俺が今まで見てきたじょうほうや、「本だな」のじょうほうをかき集めただけだが…。
ブリード。本名はブリード=スティンネル。年れいはこのまえさりげなくきいたら21と言っていた。21XX年の時点でしん長は179センチ、体重はふくやよろいをふくめて70キログラム。かおに大きな仮面をつけていて、そこからマイクで声をかえていつも話している。仮面の下はまだ見たことがない。エイラにそうだんしてみたが、エイラも見たことがないと言っていたから多分だれも見たことがないと思う。せいかくはすごくムカつくやつ。いつもちゃかすような調子でしゃべっていて、にんむの時いがいはいつもソファーでへんな光る板をさわっている。しょぞくは14き、だい2たいとくしゅそうさか五光担当。おれのパートナーとして大体いっしょに行動している。しゅな活動ないようはレポート2をさんこうにすること。
ブリードの服そう…どこにでもあるような布の服の上によろいをつけている。よろいと言ってもそんなにたいそうなものではなく、そくせきで作れるようなかんたんなもの。よろいははんとうめいでブリードは動きやすいようにさらに自分でやすりでけずって調せいしているようだ。かみいろは茶色、そめているらしい。くつはブリードが自分で作ったくつで、エンジンみたいなものが左右2つずつ、合計4つつけられており、ブリードのタイミングでそのエンジンをふかして、一時てきに超スピードで動ける。
ブリードじしんのしょうさい…ブリードは9きにそしきに入団した。自分のもっていたけんにまほうを入れたがらず、けんじゅつと体じゅつのみでこうせきをのこし、11きにはかんぶ会にさん加できるくらい強くなっていたらしい。けんはただの鉄けんだが、ブリードが何十回にもわたってかいりょうをつづけている。この前ブリードが「おれのけんに思いきりパンチしてみろ」と言ってきたのでムカついてフルパワーでぶんなぐってもかるくキズが入っただけだった。かなり固いと思う。いつもヒマそうにしていて、ときどきおれのへやに来てかん字をおしえてくれている。今までは「書くきかいなんてない」と思っていたが、ボスの気まぐれでこういうことになりかねないことをブリードはみぬいていたのかもしれない。あなどれないやつだ。
ブリードのかこについてはよく聞くが、あいつはてきとうにはぐらかしてごまかしている。でもあいつもおれと同じでだれかをさがしているらしい。本だなを使わないのかとていあんしたが、理由があってつかえないらしい。
おれの知っている人の中でゆういつロキについて知っている。どこでその名前を知ったのかはふめい。
ここで扉がノックされる。ギルは「あんだぁ?」と言いドアを開けた。そこには人が立っていた。えーと確か…。9班の奴だっけ。
「ギル、悪いが今日の食糧補給担当はお前とブリードの2人に変更になった。準備してくれ。」
「はァ?なんでだよ?誰から聞いた?」
「エイラさんだ。」
「なんでアイツが…。まぁいいか。ブリードには俺から言っておく、すまねぇな。」
「頑張ってな、んじゃ。」
ドアが閉められる。報告書を書いている途中なのに…。ただ俺にしてはかなりの長文を書いた。これで提出してもいいだろう。
幹部たちが集まる部屋に行く。
「ボス、書いてきたぞ。そのーー、報告書?を。」
『早かったねギル、ありがとう。これは貰っておくね。』
「おう、んじゃ。」
『気を付けて行っておいで。』
ブリードのところにいかねぇと。
ブリードの部屋のドアを開ける。珍しくソファーに寝てないで机に向かっていたようだ。
「何書いてるんだ?」
「おぉ、ギルさんか。ちょっと調べもんだよ。上からの指示でな…」
調べもの?詳しく見たいが今はそんなことしている場合じゃない。てかこいつもなんかやらされてたのか。
「ほーん、てか今日の食糧班、俺らと交代になったみたいだ。行くぞ。」
「ぅん?今日は9班の担当だろ?なぁんで俺達がやらなきゃならんのさ?」
「…そういえば聞いてねぇな。」
幹部室まで出向いたんだからそこでエイラを呼んで聞いとけばよかった。
「まぁいいだろ。オラ、ボサっとすんな。」
そう言って部屋を出る。ブリードも嫌な上司がうんぬん言いながら出てきた。目標はキャベツ2体。さっさと終わらせてブリードの調べものの続きをさせてやったほうが良いだろう。
「ギルちゃんの字読みづらいわ!!まだまだ漢字も覚えきれてないし、主にを"しゅに"って書いちゃってるし!あっ!唯一も"ゆういつ"って書いてあるわ!」
エイラが言う。確かに読みづらいね、これは。
『ギルの教育係が必要かもね、これは。ちょっとどこかからスカウトしてこようか。エイラ、頼めるかい?』
「任せなさいっ!」
『ありがとね。』
「それにしても大胆なことをしましたね、ブリードにカメラを仕掛けるなんて。」
アインが呟く。勘のいいブリードの眼をかいくぐり、彼の服に小型カメラをつけるのにはそれなりに骨が折れた。でもこうして部下の成長がみられるならそれもまた良しとしよう。ボスは幹部会の2人と少し話した後、ブリードの報告書の回収に向かった。
サクッとキャベツ2体を処理し、転送札を貼る。これで施設の方に送られたはずだ。何を作ってくれるのだろう。ギルは何気に楽しみにしている。ブリードは地面の草を引っこ抜いて遊んでいる。何かぶつぶつ言っているが大したことじゃないだろう。ブリードに帰るぞと言おうとしたところでギルは違和感に気付いた。細かい地響き。地面の下を何かが移動しているようだ。さっき送ったキャベツは2体とも「大型」に分類されるレベルの大きさだった。俺たちが戦っている間に匂いを嗅ぎつけてやってきたのかもしれない。キャベツなどの葉菜を食べ、穴を掘れる生物なんて限られている。
「ギルさんもういいだろォ?帰ろうぜェ?」
ブリードが話しかけてくる。仮面に隠れてわからないが、なんとなくブリードは俺を試しているような雰囲気を漂わせている。気付いていないのだろうか。コイツは。
「あーー、ギルさん?なんかあったか?」
地響きが止む。止まった地点は………真下。
「―――――地下ッ!!!」
恐ろしいほどの反応速度をブリードは見せた。やっぱりアイツ気付いてたんじゃねぇのか?
ブギィィィィィィィィィィ!!!
地面から巨大な生物が出てきた。丸い体、短い脚、丸い鼻。間違いない、潜んでいたのは…
「ほほほぅ!!豚じゃねぇか!!しかもこいつ、地中のキノコ食べてるタイプの奴か!」
なるほど、だから穴掘りが出来るのか。でも旨いのか?コイツ。ただブリードが興奮気味だから結構レアなのだろう。とはいえ肉系の食物を狩るのはとても危険。討伐部隊が出るレベルの大きさだろうし狩ろうかどうかギルは少し迷った。
ブリードと軽く目が合う。奴の言いたいことはもうわかっている。付き合ってやるか。
「ギルさんっ!!」
「ってらぁ!!!」
「「こいつ持って帰るぞ!!!」」
とりあえず豚に向かってダッシュ。なるべく大きな動きを見せて豚の視線をこちらに向けさせる。ブリードは上手く背中に登れたようだ。豚がちらりとブリードの方を見る。今だ。身体に眠る闘志を爆発させる。両手に着けたメリケンから黒いオーラが現れる。
「なぁぁぁぁに相手から目ぇ逸らしてんだぁぁぁぁぁぁ!!!」
豚の前脚、膝のあたりに一発ぶち込む。ゴキッっと音がしたので骨は折れただろう。豚が前のめりになったところでその背中をブリードが滑り降りてくる。降りてくるついでに捕食されても逃げ出しやすいように前歯を1本折ってきたようだ。そのまま俺が殴っていないほうの足に飛びつく。何をしたいかが分かったのでギルは豚の正面に立ち、助走をつけ始めた。脚を切断されて豚が前に倒れこんでくる。随分弱っているようだ。多分長生きしていたんだろうな。そんなことはどうでもいい。
「寝てんじゃねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!!!!」
渾身の一撃。豚の鼻に深く拳が突き刺さる。鼻の軟骨を貫通したようで、豚のぬるりとした血が右腕に感じられる。これ脳にまで行ったような気もする。豚は動かなくなった。ブリードが持っていた予備の転送札を使い施設に送る。血で汚い。早く帰って服を洗わなくては。
キャベツと豚が手に入ったので、今日の夕食はロールキャベツになった。ロールキャベツを作るのに向いていない部位はそのまま焼いてギルとブリードにくれるようだ。2人分の皿を持ってギルはブリードのところへ向かう。相変わらずいつものソファで何かしている。焼豚肉を齧る。おいしい。
「おいブリード、今日取った豚肉だが、結構上物らしいぞ。いい部位分けてもらったからお前も食えよ。」
「あー、そこ置いといてくれ、あとで食うよ。」
「あ?んなこと言ってたら他の奴が食ってくぞ。」
「俺の取り置きを食う奴なんてお前以外にいるかよ。」
「……それもそうだな。」
さて、何か忘れている。なんでこんな急ぎ足で帰ってきたんだったっけ。
「あ、そういやお前調べものとかは終わったのか?」
ブリードがぎくりとする。あれは完全に忘れていた奴の反応だ。
「ナイスだギルさん、じゃあちょっくら書いてくるわ。」
小走りでブリードがいなくなる。あいつのことだしすぐに終わるだろう。それまで俺も待ってやるか。いや、ただ待つのも癪だしコイツの焼き肉を少し貰おう。なに、大雑把な相棒のことだ。絶対気付かないさ。
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