地獄で捧げる狂死曲(ラプソディー)~夢見る道化は何度死んだって届けたい、笑顔を君に~

norikurun

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地獄体験~あれ? 思ったよりも~

死んでからの体験(真) 1

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 ジワジワとボクを苦しめた酸欠と熱気。

 肌と肺が焦がされたあと、感覚が薄れゆき……『虚無』を感じた。

 どれくらいの時間が経ったのかはわからない。

 ポツンと暗闇に取り残されたボクは、体の芯の深いところを引っ張られた。

 ――そこで、意識が途切れた。


 それは、一瞬じゃなかったかもしれない。

 ひどくすっきりしてたから――ほんの一瞬と思っただけかもしれない。

 意識を覚醒させたその時は、思考がクリアすぎて何も考えていられず――。

 ――ボクはただ、ゆっくりと目を開けた。


 ◇◇◇


――目の前、この場合は天蓋の部分。そこに”岩の森”があった。

 横たわっていたボクは、目を開けたと同時に跳び上がった。
 鍾乳石のつららは天井にびっしりと生い茂っていて――。
 そんなのが視界と思考を全部かっさらっていったもんだから、反射的に大声で叫ばざるを得なかった。

「超巨大な屋久杉レベル!! しかも逆さ吊りっ‼ チャーシュー工場みたい!」

 ……不可抗力である。
 
 その後しばらく、瞬きすら忘れて観察――なんてできるはずがない。
 一気にテンションは天元突破! 
 瞬きも忘れ、お口も真ん丸に開けたまま――

 ぴょんっ! ぴょぴょぴょぴょぴょぴょぴょぴょぴょぴょぴょ
 ぴょぴょぴょぴょぴょぴょぴょぴょぴょぴょぴょぴょぴょぴょ
 ぴょぴょぴょぴょぴょぴょぴょぴょぴょぴょぴょぴょぴょぴょ
 ぴょぴょぴょぴょぴょぴょぴょぴょ――ぴょんっ!

 ボクは、スーパーなボールに明け暮れた。
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