原始時代に生き抜いた最強の戦士オクルトス

ジンクス

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三人目:魔王の娘ヘルクレア

別次元の私1

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「ん・・・・んん・・・」

「おおっ!!!目を覚ましたぞ!!!」
「君!!!早く服を脱ぐんだ!!」

「ここは・・・・」
視界がほやける・・・天上に見える治療用のライトがまぶしい・・・。
眉間にシワを寄せる

自分の手に何か硬いモノがあることに気づく。

その正体をまじまじと見つめる
「これは・・・」

何かとても大事なものだったような気がする、でも思い出せない。
それどころか・・・。

むくりと起き上がる。

「!!!待ちたまえ!!!君!!!まだその出血では・・・!」

「出血・・・?」

見ると出血は止まっていた。

「あ・・・あれ・・・?え??」

呆気をとられている医師たちを後に治療室の扉をあけて出る。

部屋から出ると さっきの男が控え室で待っていたようだ。
「き、きみは・・・! もう大丈夫なの・・か?」

少女は男に言う。

「私は・・・誰なの」


「えっ・・・? 記憶が・・ないのか」


医師がでてくる。

「あぁ・・親御さんですか?」

「え?いや・・・・」

まてよ・・・この子はいま記憶喪失になっている。
もし私がここで違うと言ってしまったら 彼女はどうなってしまうんだ・・。
私はなぜか彼女を見捨てることができなかった。

「ええまぁ・・・一応 親戚の子ってかんじですかね」
「そうですか、それではとりあえず今回、治療こそはしませんでしたが、一応手間料だけは
取らせていただきますからね。書類にサインをお願いします。」

サインをしている途中で医師が少し怒った感じで言う。

「はぁ・・・あんた 悪いけど、次こんなことしたらタダじゃおかないからね」

質問の意図が汲み取れず 首をかしげてしまった。
その表情を見た男に呆れたようにいう。
「今回みたいな冗談ですよ、まったく、ケガをしてるように見せかけて まったくケガなんかしてないじゃないですか、困ると言っているんですよ」

「あ・・・ああ、すみません。そういうことでしたか
この子は昔からイタズラが好きだったみたいで・・・」

すまんっ とりあえずこの場を乗り切るためだ 適当にごまかそう。

なんやかんやあってようやく病院から開放される。

病院の玄関先にでると少女に問う。

「そうだ・・自己紹介を忘れていた。私の名前は終夜 秀樹(シュウヤ ヒデキ)」

「終夜・・・・」

「そうだな・・・名前がなければ都合が悪いだろうし一時的だけど名前をつけよう
んー・・・。」

終夜は考え込む 手をあごに当て。

目で彼女のつま先から頭の天辺までみる。
真っ黒いドレスに、西洋の剣、ピンク色の長い髪。
「やっぱり外国人ってことにしといたほうが無難だよなぁ、剣にピンク ドレス・・・・
フリル・・フリュー・・ピンク・・ク・・・フリューケン・フリルって名前はどうかな・・」

「フリューケン・・フリリ」

「フリルね」

くすっと笑う。

とりあえず、何かを思い出す間 私の家で暮らせばいいよ。
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