原始時代に生き抜いた最強の戦士オクルトス

ジンクス

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三人目:魔王の娘ヘルクレア

魔王ヘルクレア6

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!!!

「フリルさんっ!!!戻って・・・!!!戻って!!!!戻れエエエエエえええええ!!!!!!!!!!」

「アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

二人の叫びとともに十字架のアミュレットを力強く握り締めて叫砲する。

一瞬、父の残像が見えたかと思うと、十字架が真っ赤に光りだし同時に勢いよく弾け飛ぶと同時に

ヘルクレアを覆っていた赤い血管は全て弾けとんだ。

そこには、完全に自我を取り戻したヘルクレアの存在。

しかも、魔剣の力を相当に吸った状態で、通常の状態を維持できているため

この世界に来た時や、魔界の時の100倍の魔力を得ていた。

滝谷の体を貫いている手を引き抜くと同時に一瞬で治癒し、滝谷の傷を塞ぐと顔を背けた。

「フンッ・・・礼など言わぬぞ、貴様のような下等な人間風情に私が助けられたな――――」

言葉を全て言い切る前に滝谷がヘルクレアに抱きついた。

「ああ・・・よかった・・・本当によかった・・」

滝谷は涙を流しながら抱きついて喜んでいた。

なぜだかわからないがヘルクレアは、この男に好かれていると 心が満たされる感覚を感じていた。

私にはこの男が必要なのだろうか。

そう思っているとファントムダンサーが喋りだす

「まさかお前の力だけで止めちまうとはな・・たいしたヤツだぜ」

ヘルクレアは魔剣を見る。

「ヘルクレア、今のお前なら、十分に俺様の力を振るうことができるだろう
ただし、しばらくは疲れたから、俺は眠らせてもらうぞ」

「ファントムダンサー・・・貴様の力、次に使う時は、真にその力を使わねばならぬような時だけだ
安心して眠るがいい。」

そういうと魔剣は一切のオーラを放つことがなく、ただの剣となった。

ポンッと肩に黒猫が出現する

「ルピエット!」

「ご主人様ぁああ 怖かったーぢゅー、ブルブル震えてなかなかご主人様に近づけなかったでぢゅよ」

肩にのっている、ルピエットの頭をなでる

その時だった、空間が歪み始める。

「なんだ?!」

「ああ・・・そういうことか・・」

ヘルクレアは気づいた

「滝谷、どうやら私は、この世界に長く留まりすぎたようだ」

「え?! どういうこと??フリルさん!」

空間の穴が、ゆっくりと開く、人が一人通過できるくらいの大きさの真っ暗なブラックホールのような空間に
吸い込まれるようにヘルクレアの体が吸い寄せられていく。

「いやだ!!!行かないで!!」

「貴様との時間は楽しかった、再びどこかで会えると、いや、またどこかで、違う形でもいい、会いたいものだ
私は、ずっとほしかったのかもな、貴様のような存在を」

「フリルさん・・・ぼくは・・・!!」

滝谷が足を踏み出そうとしたとき

「来るな!!!」

「貴様とは住む世界が違うんだ、滝谷、お前はこの世界で生きてくれ、この緑の溢れる世界で」

ヘルクレアは時空に消えた。
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