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フレデリック・ロア・ルイス
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「ルイス、何故? とお聞きしても?」
「このロア王国が大国になったのは、私のひいお祖父様と君等のひいお祖父様達が、日々戦争に明け暮れて大きくしていったんだ。ひいお祖父様が目指していたのはこの国の平和、民の平和、そして世界の平和なんだ。私はその願いを引き継ぎ、この大陸の統一を目指す」
「つまりは、ロア王国以外の全ての国を滅ぼして、一つの国にしようって事ですか?」
「簡単に言ったらそういう事になる。その為に君等三人の力を貸してほしい」
(へぇ~。王子はそんな事を考えているのか。ジャンはどう思う?)
(オママゴトだね)
(ひゅ~。言うようになったね~!)
「ルイスがそんな大望を抱いているなんて知りませんでした」
「私は小さい時からこの国の剣として育てられたわ。国王になったルイスがこの国の為に、民の為に剣を振るうと決めたなら、大陸統一を望むなら私が否定する事なんて出来ないわ。剣としてこの国の為に戦うわ!」
「レオンはどう思う?」
「私は殿下の御心のままに」
「ジャンは?」
俺は天井を見上げながら話す。
「なあ王子様、話盛り上がってる所悪いんだけど、ルイスってまだ国王じゃないよな。なんでもうすでに国王になったつもりで話してるんだ? 今の国王が後30年生きるかも知れないだろ?」
「……」
沈黙が流れた。
「それは……ないと思うんだジャン。父上である国王は病に侵されていて、長くないと宣告されている。私が十五歳の成人の年まで生きられるかどうか。だと言われている」
「たった十五歳で国王になればきっと、貴族同士の対立や、様々な所から問題が出てくるはずだ。そんな時にここにいる君達三人だけでも、味方だと確信出来るなら心強い。幼い頃一緒になって遊んでいた君達、同い年である君達だからこそ私は、共に苦難を乗り越え目指せると信じている」
ジャンは座り直す。
「殿下、質問しても?」
「勿論だ」
「僕達が戦ったダル公国との一戦を知ってますよね?」
「知っているとも。圧倒的不利だったのにもかかわらずアウル軍が勝利した戦いとね」
「ロベルタも知ってる?」
「知ってるわ。私のお父様が勝利の報告を聞いて珍しく喜んでたんですもの」
「アウル軍より十倍以上の兵でダル公国は攻めて来ましたが、僕達は見事に勝利しました。この一戦での被害を殿下、ご存知でしょうか?」
「死者数がたったの数十人で済んだと聞いている」
「レオンも知っていると思うけど、この戦果についてレオンはどう思う?」
「奇跡的な……大勝利。歴史に名を残す一戦だったと言っても過言じゃない」
「確かに大勝利でした。死者は正確には62名でした。僕が戦から帰ってきて領地を歩いていると頭のココに、大きな石をぶつけられました。ぶつけてきた相手は勇敢な62名の中の息子でした。お父さんを返せと泣きながら石を投げられました」
「報告だけならたった62人の死者かも知れませんが、その子にしてみたら、たった一人のお父さんの命が奪われたのです」
「殿下の野望の為に、こういった家族や子供を何万、何十万と生み出す事になります」
「ちょっとジャン!! ルイスだってその位――」
ルイスが手を上げてロベルタを制止した。
「ジャン続けてくれ」
「大陸統一という事は、ロア王国以外の六カ国を全て潰すという事になります。戦をするから国民は長年重税に苦しむ事になるでしょう。家族を奪われて苦しむ事になるでしょう。それは殿下が大陸統一を目指したからです。国民だけではなく、貴族からも反感を食らうでしょう。それでも諦めず信念を持って大陸統一を目指せますか?」
「戦に絶対はありません。今回のダル公国のように圧倒的有利だったのにもかかわらず負ける事だってあります。ロア王国が同じような目にあった時、ルイス殿下はきっとこう言われます。幼くして権力を持ち、実力を履き違えて戦争を仕掛けた愚王だと罵られます。大きな負けを一度でも起こしたら、戦を起こしづらくなります」
「名君ではなく、民を苦しめ続けた愚王と歴史に名の残す可能だってあります。今言った事だけではありません。予想もしない困難が次々と巻き起こると思います。それでもルイス殿下は国王になったら大陸統一を本気で目指しますか?」
「ジャン、あなた一体誰に向かってそんな偉そうな事を言ってるのよ!!」
ロベルタは怒鳴り、レオンは静かに沈黙している。
「たった一年で見違える程の経験と成長したんだなジャン」
「経験してきました……成長しているなら嬉しい限りです殿下」
「それでも私は大陸統一をしたいと思っている! 私達自身が、そして次の代、そのまた次の代が安心して暮らせる平和な世の中を作りたいんだ!」
(ユウタはどう思うよ?)
(俺は戦争が増えるのは大歓迎だけど、こいつら全員が実力あるのか気になるな。実力がなかったらすぐに死ぬだけだぞ?)
「殿下、本気なら実力と覚悟が知りたいです」
「分かっている。実はここにいる四人である拠点を攻める事が決まっている」
「ルイスそれは本当なの?」
「父上から許可が取れたからね。その戦ぶりを見てジャンは判断したらいい。でも私は偶然にも同い年で生まれたここにいる四人が力を合わせれば、愚行、不可能と思える大陸統一を実現出来ると思っている」
「ダル公国との一戦の勝利報告を聞いた時は震えたよジャン! 三傑と言われたアウル家の実力はまだ死んでいないと確信したよ。その時に私は思ったよ。大陸統一を目指せるのは今この瞬間の世代しかないと!」
「殿下の思いは伝わりました。まずはその戦に勝つことを考えたいと思います」
「ジャン以外は初めての本格的な戦争になる。ロベルタとレオンはしっかり準備してくれ」
「分かったわ」
「はっ!」
ルイス殿下からの話が終わり、部屋を後するジャン達。
大広間に戻る途中、三人に会話はなかった。
大広間に戻ると誕生日会は盛大に行われていて、音楽にダンスにと華やかな会だった。
そつなく誕生日会が終了すると、大人数の貴族達が各々の馬車に乗って帰っていく。
「ジャン様、誕生日会で何かあったんですか?」
「どうして?」
「いえ、何か考え事をしているように見えたので何かあったのかと……」
「心配しなくても平気だよグロッセ。これから忙しくなりそうだなって思ってね……」
「そうですか……」
王都の宿で一泊すると、朝早くから出立しダラムへと戻った。
「このロア王国が大国になったのは、私のひいお祖父様と君等のひいお祖父様達が、日々戦争に明け暮れて大きくしていったんだ。ひいお祖父様が目指していたのはこの国の平和、民の平和、そして世界の平和なんだ。私はその願いを引き継ぎ、この大陸の統一を目指す」
「つまりは、ロア王国以外の全ての国を滅ぼして、一つの国にしようって事ですか?」
「簡単に言ったらそういう事になる。その為に君等三人の力を貸してほしい」
(へぇ~。王子はそんな事を考えているのか。ジャンはどう思う?)
(オママゴトだね)
(ひゅ~。言うようになったね~!)
「ルイスがそんな大望を抱いているなんて知りませんでした」
「私は小さい時からこの国の剣として育てられたわ。国王になったルイスがこの国の為に、民の為に剣を振るうと決めたなら、大陸統一を望むなら私が否定する事なんて出来ないわ。剣としてこの国の為に戦うわ!」
「レオンはどう思う?」
「私は殿下の御心のままに」
「ジャンは?」
俺は天井を見上げながら話す。
「なあ王子様、話盛り上がってる所悪いんだけど、ルイスってまだ国王じゃないよな。なんでもうすでに国王になったつもりで話してるんだ? 今の国王が後30年生きるかも知れないだろ?」
「……」
沈黙が流れた。
「それは……ないと思うんだジャン。父上である国王は病に侵されていて、長くないと宣告されている。私が十五歳の成人の年まで生きられるかどうか。だと言われている」
「たった十五歳で国王になればきっと、貴族同士の対立や、様々な所から問題が出てくるはずだ。そんな時にここにいる君達三人だけでも、味方だと確信出来るなら心強い。幼い頃一緒になって遊んでいた君達、同い年である君達だからこそ私は、共に苦難を乗り越え目指せると信じている」
ジャンは座り直す。
「殿下、質問しても?」
「勿論だ」
「僕達が戦ったダル公国との一戦を知ってますよね?」
「知っているとも。圧倒的不利だったのにもかかわらずアウル軍が勝利した戦いとね」
「ロベルタも知ってる?」
「知ってるわ。私のお父様が勝利の報告を聞いて珍しく喜んでたんですもの」
「アウル軍より十倍以上の兵でダル公国は攻めて来ましたが、僕達は見事に勝利しました。この一戦での被害を殿下、ご存知でしょうか?」
「死者数がたったの数十人で済んだと聞いている」
「レオンも知っていると思うけど、この戦果についてレオンはどう思う?」
「奇跡的な……大勝利。歴史に名を残す一戦だったと言っても過言じゃない」
「確かに大勝利でした。死者は正確には62名でした。僕が戦から帰ってきて領地を歩いていると頭のココに、大きな石をぶつけられました。ぶつけてきた相手は勇敢な62名の中の息子でした。お父さんを返せと泣きながら石を投げられました」
「報告だけならたった62人の死者かも知れませんが、その子にしてみたら、たった一人のお父さんの命が奪われたのです」
「殿下の野望の為に、こういった家族や子供を何万、何十万と生み出す事になります」
「ちょっとジャン!! ルイスだってその位――」
ルイスが手を上げてロベルタを制止した。
「ジャン続けてくれ」
「大陸統一という事は、ロア王国以外の六カ国を全て潰すという事になります。戦をするから国民は長年重税に苦しむ事になるでしょう。家族を奪われて苦しむ事になるでしょう。それは殿下が大陸統一を目指したからです。国民だけではなく、貴族からも反感を食らうでしょう。それでも諦めず信念を持って大陸統一を目指せますか?」
「戦に絶対はありません。今回のダル公国のように圧倒的有利だったのにもかかわらず負ける事だってあります。ロア王国が同じような目にあった時、ルイス殿下はきっとこう言われます。幼くして権力を持ち、実力を履き違えて戦争を仕掛けた愚王だと罵られます。大きな負けを一度でも起こしたら、戦を起こしづらくなります」
「名君ではなく、民を苦しめ続けた愚王と歴史に名の残す可能だってあります。今言った事だけではありません。予想もしない困難が次々と巻き起こると思います。それでもルイス殿下は国王になったら大陸統一を本気で目指しますか?」
「ジャン、あなた一体誰に向かってそんな偉そうな事を言ってるのよ!!」
ロベルタは怒鳴り、レオンは静かに沈黙している。
「たった一年で見違える程の経験と成長したんだなジャン」
「経験してきました……成長しているなら嬉しい限りです殿下」
「それでも私は大陸統一をしたいと思っている! 私達自身が、そして次の代、そのまた次の代が安心して暮らせる平和な世の中を作りたいんだ!」
(ユウタはどう思うよ?)
(俺は戦争が増えるのは大歓迎だけど、こいつら全員が実力あるのか気になるな。実力がなかったらすぐに死ぬだけだぞ?)
「殿下、本気なら実力と覚悟が知りたいです」
「分かっている。実はここにいる四人である拠点を攻める事が決まっている」
「ルイスそれは本当なの?」
「父上から許可が取れたからね。その戦ぶりを見てジャンは判断したらいい。でも私は偶然にも同い年で生まれたここにいる四人が力を合わせれば、愚行、不可能と思える大陸統一を実現出来ると思っている」
「ダル公国との一戦の勝利報告を聞いた時は震えたよジャン! 三傑と言われたアウル家の実力はまだ死んでいないと確信したよ。その時に私は思ったよ。大陸統一を目指せるのは今この瞬間の世代しかないと!」
「殿下の思いは伝わりました。まずはその戦に勝つことを考えたいと思います」
「ジャン以外は初めての本格的な戦争になる。ロベルタとレオンはしっかり準備してくれ」
「分かったわ」
「はっ!」
ルイス殿下からの話が終わり、部屋を後するジャン達。
大広間に戻る途中、三人に会話はなかった。
大広間に戻ると誕生日会は盛大に行われていて、音楽にダンスにと華やかな会だった。
そつなく誕生日会が終了すると、大人数の貴族達が各々の馬車に乗って帰っていく。
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「どうして?」
「いえ、何か考え事をしているように見えたので何かあったのかと……」
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