小学6年生、同級生30人全員を殺した日本の歴史史上最凶最悪の少年殺人鬼が、異世界の12歳に乗り移り、異世界を駆ける!

yuraaaaaaa

文字の大きさ
17 / 95

フレデリック・ロア・ルイス

しおりを挟む
 「ルイス、何故? とお聞きしても?」
 
 「このロア王国が大国になったのは、私のひいお祖父様と君等のひいお祖父様達が、日々戦争に明け暮れて大きくしていったんだ。ひいお祖父様が目指していたのはこの国の平和、民の平和、そして世界の平和なんだ。私はその願いを引き継ぎ、この大陸の統一を目指す」

 「つまりは、ロア王国以外の全ての国を滅ぼして、一つの国にしようって事ですか?」
 「簡単に言ったらそういう事になる。その為に君等三人の力を貸してほしい」

 (へぇ~。王子はそんな事を考えているのか。ジャンはどう思う?)
 (オママゴトだね)
 (ひゅ~。言うようになったね~!)

 「ルイスがそんな大望を抱いているなんて知りませんでした」

 「私は小さい時からこの国の剣として育てられたわ。国王になったルイスがこの国の為に、民の為に剣を振るうと決めたなら、大陸統一を望むなら私が否定する事なんて出来ないわ。剣としてこの国の為に戦うわ!」

 「レオンはどう思う?」
 「私は殿下の御心のままに」

 「ジャンは?」
 俺は天井を見上げながら話す。

 「なあ王子様、話盛り上がってる所悪いんだけど、ルイスってまだ国王じゃないよな。なんでもうすでに国王になったつもりで話してるんだ? 今の国王が後30年生きるかも知れないだろ?」

 「……」
 沈黙が流れた。

 「それは……ないと思うんだジャン。父上である国王は病に侵されていて、長くないと宣告されている。私が十五歳の成人の年まで生きられるかどうか。だと言われている」

 「たった十五歳で国王になればきっと、貴族同士の対立や、様々な所から問題が出てくるはずだ。そんな時にここにいる君達三人だけでも、味方だと確信出来るなら心強い。幼い頃一緒になって遊んでいた君達、同い年である君達だからこそ私は、共に苦難を乗り越え目指せると信じている」 

 ジャンは座り直す。
 「殿下、質問しても?」
 「勿論だ」

 「僕達が戦ったダル公国との一戦を知ってますよね?」
 「知っているとも。圧倒的不利だったのにもかかわらずアウル軍が勝利した戦いとね」

 「ロベルタも知ってる?」
 「知ってるわ。私のお父様が勝利の報告を聞いて珍しく喜んでたんですもの」

 「アウル軍より十倍以上の兵でダル公国は攻めて来ましたが、僕達は見事に勝利しました。この一戦での被害を殿下、ご存知でしょうか?」
 「死者数がたったの数十人で済んだと聞いている」

 「レオンも知っていると思うけど、この戦果についてレオンはどう思う?」
 「奇跡的な……大勝利。歴史に名を残す一戦だったと言っても過言じゃない」

 「確かに大勝利でした。死者は正確には62名でした。僕が戦から帰ってきて領地を歩いていると頭のココに、大きな石をぶつけられました。ぶつけてきた相手は勇敢な62名の中の息子でした。お父さんを返せと泣きながら石を投げられました」

 「報告だけならたった62人の死者かも知れませんが、その子にしてみたら、たった一人のお父さんの命が奪われたのです」

 「殿下の野望の為に、こういった家族や子供を何万、何十万と生み出す事になります」
 「ちょっとジャン!! ルイスだってその位――」
 ルイスが手を上げてロベルタを制止した。

 「ジャン続けてくれ」
 
 「大陸統一という事は、ロア王国以外の六カ国を全て潰すという事になります。戦をするから国民は長年重税に苦しむ事になるでしょう。家族を奪われて苦しむ事になるでしょう。それは殿下が大陸統一を目指したからです。国民だけではなく、貴族からも反感を食らうでしょう。それでも諦めず信念を持って大陸統一を目指せますか?」

 「戦に絶対はありません。今回のダル公国のように圧倒的有利だったのにもかかわらず負ける事だってあります。ロア王国が同じような目にあった時、ルイス殿下はきっとこう言われます。幼くして権力を持ち、実力を履き違えて戦争を仕掛けた愚王だと罵られます。大きな負けを一度でも起こしたら、戦を起こしづらくなります」

 「名君ではなく、民を苦しめ続けた愚王と歴史に名の残す可能だってあります。今言った事だけではありません。予想もしない困難が次々と巻き起こると思います。それでもルイス殿下は国王になったら大陸統一を本気で目指しますか?」

 「ジャン、あなた一体誰に向かってそんな偉そうな事を言ってるのよ!!」
 ロベルタは怒鳴り、レオンは静かに沈黙している。

 「たった一年で見違える程の経験と成長したんだなジャン」
 「経験してきました……成長しているなら嬉しい限りです殿下」
 
 「それでも私は大陸統一をしたいと思っている! 私達自身が、そして次の代、そのまた次の代が安心して暮らせる平和な世の中を作りたいんだ!」
 
 (ユウタはどう思うよ?)
 (俺は戦争が増えるのは大歓迎だけど、こいつら全員が実力あるのか気になるな。実力がなかったらすぐに死ぬだけだぞ?)

 「殿下、本気なら実力と覚悟が知りたいです」
 「分かっている。実はここにいる四人である拠点を攻める事が決まっている」

 「ルイスそれは本当なの?」

 「父上から許可が取れたからね。その戦ぶりを見てジャンは判断したらいい。でも私は偶然にも同い年で生まれたここにいる四人が力を合わせれば、愚行、不可能と思える大陸統一を実現出来ると思っている」

 「ダル公国との一戦の勝利報告を聞いた時は震えたよジャン! 三傑と言われたアウル家の実力はまだ死んでいないと確信したよ。その時に私は思ったよ。大陸統一を目指せるのは今この瞬間の世代しかないと!」

 「殿下の思いは伝わりました。まずはその戦に勝つことを考えたいと思います」
 「ジャン以外は初めての本格的な戦争になる。ロベルタとレオンはしっかり準備してくれ」

 「分かったわ」
 「はっ!」

 ルイス殿下からの話が終わり、部屋を後するジャン達。
 大広間に戻る途中、三人に会話はなかった。

 大広間に戻ると誕生日会は盛大に行われていて、音楽にダンスにと華やかな会だった。
 そつなく誕生日会が終了すると、大人数の貴族達が各々の馬車に乗って帰っていく。

 「ジャン様、誕生日会で何かあったんですか?」
 「どうして?」
 「いえ、何か考え事をしているように見えたので何かあったのかと……」

 「心配しなくても平気だよグロッセ。これから忙しくなりそうだなって思ってね……」
 「そうですか……」

 王都の宿で一泊すると、朝早くから出立しダラムへと戻った。
しおりを挟む
感想 5

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

僕のギフトは規格外!?〜大好きなもふもふたちと異世界で品質開拓を始めます〜

犬社護
ファンタジー
5歳の誕生日、アキトは不思議な夢を見た。舞台は日本、自分は小学生6年生の子供、様々なシーンが走馬灯のように進んでいき、突然の交通事故で終幕となり、そこでの経験と知識の一部を引き継いだまま目を覚ます。それが前世の記憶で、自分が異世界へと転生していることに気付かないまま日常生活を送るある日、父親の職場見学のため、街中にある遺跡へと出かけ、そこで出会った貴族の幼女と話し合っている時に誘拐されてしまい、大ピンチ! 目隠しされ不安の中でどうしようかと思案していると、小さなもふもふ精霊-白虎が救いの手を差し伸べて、アキトの秘めたる力が解放される。 この小さき白虎との出会いにより、アキトの運命が思わぬ方向へと動き出す。 これは、アキトと訳ありモフモフたちの起こす品質開拓物語。

【完結】スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜

かの
ファンタジー
 世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。  スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。  偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。  スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!  冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

酔っぱらったせいで、勇者パーティーを洗脳してしまった

透けてるブランディシュカ
ファンタジー
悪友のせいで酔ったら。(※重複投稿しています)仲仁へび

異世界に召喚されたが「間違っちゃった」と身勝手な女神に追放されてしまったので、おまけで貰ったスキルで凡人の俺は頑張って生き残ります!

椿紅颯
ファンタジー
神乃勇人(こうのゆうと)はある日、女神ルミナによって異世界へと転移させられる。 しかしまさかのまさか、それは誤転移ということだった。 身勝手な女神により、たった一人だけ仲間外れにされた挙句の果てに粗雑に扱われ、ほぼ投げ捨てられるようなかたちで異世界の地へと下ろされてしまう。 そんな踏んだり蹴ったりな、凡人主人公がおりなす異世界ファンタジー!

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

処理中です...