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第二章
憶測と裏切り、そして行動
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「ここなのか?」
「ええ、一応……」
三人の目の前には、ボロボロのあばら家が。
「父上が生前に一度だけ話してくれた場所なんです。もし王都で緊急事態があった時はここを使えと。先祖が昔に作った場所なのだと。ただの一度も来た事も見た事もありませんでしたし、あるとも思っていませんでした……とにかく中へ入りましょうか」
ジャンがドアを開けた瞬間、魔力が流れるのを感じた。
中は驚くほど綺麗で広く、外観では全く想像出来ないものだった。
「へぇ~凄いじゃない! 本当にやっと休む事が出来そうね」
三人は部屋の中央にあったテーブルの椅子に腰掛ける。
ぐぅ~。
皆のお腹が鳴る。
「何か食べ物がないか探して来ます」
奥の部屋に行くとキッチンがあり、保存庫を開けるとそこには様々な食材が入っていた。
(これ食べられるのか? 腐ってるんじゃないのか?)
「でも見るからに新鮮だよこの食材」
ジャンは躊躇なく食材を齧る。
「腐った臭いもしないし、味も大丈夫だと思うんだよね。ただ……」
(ただどうした??)
口を閉ざしてジャンは二人の元へと戻る。
「ルイス国王、ロベルタ様。奥には食材と調理場がありました。ただ問題がありまして……」
「どうした!?」
「この中で料理作れる人いますか??」
その質問に三人は顔を見合わせる。
「出来る訳ないでしょう!」
「私も出来ないな」
「ですよね……」
(流石は貴族だなお前ら! ジャンも出来ないのかよ)
(僕も出来ない……)
(しょうがねぇーな! 俺が作ってやるよ!)
(えっ!? ユウタって料理出来るの?)
「そんな美味いもん作れねぇーけどな」
(じゃあユウタに任せてもいいかな?)
ジャンに言われ俺は、料理を作り始めた。
前の世界、日本では一人で生きてきた俺は、毎日自分で食事を作っていた。
最低限の食事なら俺でも作る事が出来た。
「さあ、出来たよ二人共」
「何よ! 出来るじゃない料理」
「ジャンって料理も出来るのか」
テーブルを囲って食事を始める。
「へぇ~美味しいじゃない!」
「確かに美味しい」
「口に合ったようで良かったよ」
俺は日本にいた頃の料理を振る舞った。
食材や調味料などは全然違うものだったが、似せる事が出来た。
食事を楽しみ、一息ついた頃合いで、俺はルイス国王に質問をする。
「ルイス国王、思った事があるんだが、聞いてもいいか?」
「どうした?」
「いくら多くの人間が戦争出払っているからといって、あんな簡単に王城に侵入出来るもんなのか? それに敵の話だと海からロア王国に入ったらしいぞ……」
ナイフとフォークをルイス国王は置いた。
「正直言ってありえないな。国が何も対策していないはずがないだろ? それすら潜り抜けるような超高度な魔法が存在するか? もしくは手引きした人物がいるかのどっちかだ」
「つまりそれは、裏切り者が居るって事?」
「私が国王になった事を喜んでいない人間が、少なからず居ることは確かだ」
「誰が一番喜んでいないんだ?」
「あくまで私の推測になるが、私が居なくなる事で一番利益を得られる人間が一人だけいる。それは私の弟だ……」
「ルイスに弟が居たの!?」
ロベルタが声を上げる。
「腹違いの弟がいるんだ。あまり知られてはいないが……」
「つまり、ルイス国王が死んだら弟が国王になれるって事か??」
「簡単に言えばそうだな」
「それは確かに怪しいな」
「だが、証拠は何一つない。私の政策に反対している貴族が手引きしたのかもしれない。怪しくても弟がやったという事実はない」
「チッ! 王様ってのは面倒くせぇーんだな!」
「ハハハ。まあね」
「それならこっちから先に仕掛けてみるってのはどうだ?」
「仕掛ける? どういう事だ?」
「弟はこの王都にいるのか?」
「いる。隔離……とまでは言わないが、隅の方で静かに暮らしている」
「ルイス国王が一人で訪問すればいい。助けてほしいってな! 戦争や騒ぎを知らないはずがないだろ!? 味方だったら匿ってくれるだろう? だが、殺したい相手がノコノコ一人でやってきたらどうすると思う?」
「殺す……だろうな。本人が死ねば死因なんてどうだって言える」
「ちょっと待ってよジャン! ルイス国王本人を囮にするって事?」
「そうだよ。戦が終わってから訪問してもきっとそんな行動はしないだろ!? 王都に人が居ない今だけだと思うんだよそんな事をするのは」
「そうだとしても、私達は相手の事を何も知らないのよ? どんな相手で、どんな魔法が使えるのかも知らないのに、相手の懐に乗り込もうって言っているの?」
「だらこそ意味があるんだろ? 相手にお前は馬鹿か! って思われるぐらいじゃないと隙は生まれない! それにここにいる三人なら俺は平気だと思うけどな! ロベルタは自信がないのか? ルイス国王を護れないっていう」
「はぁ!? 何言ってるの!? 護れるわよ!」
「なら問題ないだろ? ルイス国王はどう思う?」
「悪くないな。国王を囮にするなんて誰も考えない。弟の真意を見るには丁度良いかもしれない……」
「そういえば、弟は名前は!?」
「リグリットだ――」
俺達はその後、ルイス国王の弟がいる屋敷へ乗り込む算段を話し合う。
そして、久しぶりに眠りについた。
「ええ、一応……」
三人の目の前には、ボロボロのあばら家が。
「父上が生前に一度だけ話してくれた場所なんです。もし王都で緊急事態があった時はここを使えと。先祖が昔に作った場所なのだと。ただの一度も来た事も見た事もありませんでしたし、あるとも思っていませんでした……とにかく中へ入りましょうか」
ジャンがドアを開けた瞬間、魔力が流れるのを感じた。
中は驚くほど綺麗で広く、外観では全く想像出来ないものだった。
「へぇ~凄いじゃない! 本当にやっと休む事が出来そうね」
三人は部屋の中央にあったテーブルの椅子に腰掛ける。
ぐぅ~。
皆のお腹が鳴る。
「何か食べ物がないか探して来ます」
奥の部屋に行くとキッチンがあり、保存庫を開けるとそこには様々な食材が入っていた。
(これ食べられるのか? 腐ってるんじゃないのか?)
「でも見るからに新鮮だよこの食材」
ジャンは躊躇なく食材を齧る。
「腐った臭いもしないし、味も大丈夫だと思うんだよね。ただ……」
(ただどうした??)
口を閉ざしてジャンは二人の元へと戻る。
「ルイス国王、ロベルタ様。奥には食材と調理場がありました。ただ問題がありまして……」
「どうした!?」
「この中で料理作れる人いますか??」
その質問に三人は顔を見合わせる。
「出来る訳ないでしょう!」
「私も出来ないな」
「ですよね……」
(流石は貴族だなお前ら! ジャンも出来ないのかよ)
(僕も出来ない……)
(しょうがねぇーな! 俺が作ってやるよ!)
(えっ!? ユウタって料理出来るの?)
「そんな美味いもん作れねぇーけどな」
(じゃあユウタに任せてもいいかな?)
ジャンに言われ俺は、料理を作り始めた。
前の世界、日本では一人で生きてきた俺は、毎日自分で食事を作っていた。
最低限の食事なら俺でも作る事が出来た。
「さあ、出来たよ二人共」
「何よ! 出来るじゃない料理」
「ジャンって料理も出来るのか」
テーブルを囲って食事を始める。
「へぇ~美味しいじゃない!」
「確かに美味しい」
「口に合ったようで良かったよ」
俺は日本にいた頃の料理を振る舞った。
食材や調味料などは全然違うものだったが、似せる事が出来た。
食事を楽しみ、一息ついた頃合いで、俺はルイス国王に質問をする。
「ルイス国王、思った事があるんだが、聞いてもいいか?」
「どうした?」
「いくら多くの人間が戦争出払っているからといって、あんな簡単に王城に侵入出来るもんなのか? それに敵の話だと海からロア王国に入ったらしいぞ……」
ナイフとフォークをルイス国王は置いた。
「正直言ってありえないな。国が何も対策していないはずがないだろ? それすら潜り抜けるような超高度な魔法が存在するか? もしくは手引きした人物がいるかのどっちかだ」
「つまりそれは、裏切り者が居るって事?」
「私が国王になった事を喜んでいない人間が、少なからず居ることは確かだ」
「誰が一番喜んでいないんだ?」
「あくまで私の推測になるが、私が居なくなる事で一番利益を得られる人間が一人だけいる。それは私の弟だ……」
「ルイスに弟が居たの!?」
ロベルタが声を上げる。
「腹違いの弟がいるんだ。あまり知られてはいないが……」
「つまり、ルイス国王が死んだら弟が国王になれるって事か??」
「簡単に言えばそうだな」
「それは確かに怪しいな」
「だが、証拠は何一つない。私の政策に反対している貴族が手引きしたのかもしれない。怪しくても弟がやったという事実はない」
「チッ! 王様ってのは面倒くせぇーんだな!」
「ハハハ。まあね」
「それならこっちから先に仕掛けてみるってのはどうだ?」
「仕掛ける? どういう事だ?」
「弟はこの王都にいるのか?」
「いる。隔離……とまでは言わないが、隅の方で静かに暮らしている」
「ルイス国王が一人で訪問すればいい。助けてほしいってな! 戦争や騒ぎを知らないはずがないだろ!? 味方だったら匿ってくれるだろう? だが、殺したい相手がノコノコ一人でやってきたらどうすると思う?」
「殺す……だろうな。本人が死ねば死因なんてどうだって言える」
「ちょっと待ってよジャン! ルイス国王本人を囮にするって事?」
「そうだよ。戦が終わってから訪問してもきっとそんな行動はしないだろ!? 王都に人が居ない今だけだと思うんだよそんな事をするのは」
「そうだとしても、私達は相手の事を何も知らないのよ? どんな相手で、どんな魔法が使えるのかも知らないのに、相手の懐に乗り込もうって言っているの?」
「だらこそ意味があるんだろ? 相手にお前は馬鹿か! って思われるぐらいじゃないと隙は生まれない! それにここにいる三人なら俺は平気だと思うけどな! ロベルタは自信がないのか? ルイス国王を護れないっていう」
「はぁ!? 何言ってるの!? 護れるわよ!」
「なら問題ないだろ? ルイス国王はどう思う?」
「悪くないな。国王を囮にするなんて誰も考えない。弟の真意を見るには丁度良いかもしれない……」
「そういえば、弟は名前は!?」
「リグリットだ――」
俺達はその後、ルイス国王の弟がいる屋敷へ乗り込む算段を話し合う。
そして、久しぶりに眠りについた。
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