小学6年生、同級生30人全員を殺した日本の歴史史上最凶最悪の少年殺人鬼が、異世界の12歳に乗り移り、異世界を駆ける!

yuraaaaaaa

文字の大きさ
93 / 95
第三章

リリア隊出動

しおりを挟む
 「さて、どうしましょうかねぇ?」
 軍議の為に集められたジャン達を前に、嘆くように言葉を絞り出した辺境伯。

 「何かいい手はありませんか?」
 
 辺境伯の問いに、周りに居る貴族達がいくつかの意見が出すが、どれも現状を打破するようなものではなかった
 目の前に現れた城が、強固なのは見ただけ分かる程。そう簡単に落とせるとものではない。
 この場に集まった全員が、黙ってしまった。

 (なあジャン? 思うんだけど、城の門を開けたら勝てるか?)
 (絶対ではないが、こちらに有利に働くのは間違い無い)
 (ふ~ん。なら俺にアウグスト辺境伯と話させてくれ)
 (何か良い作戦が?)

 「まあな!」
 「ジャン子爵? 何か意見でもあるのですか?」

 「辺境伯に聞きたい。この城の門を開ける事が出来たら勝てるか?」
 「なるほど……守りの強いベラトリア連合国が造った城の門を、開ける事が出来ると?」
 「まあ出来ると思うよ?」
 俺は笑った。そんな俺を見て、辺境伯も同時に笑った。

 「どうするつもりなんですか?」
 その問いに俺は返答する。

 「俺の部隊に、女だけで出来た部隊がある。簡単に言えばそいつらを城に侵入させて内側から門を開けさせる」
 「何を言っているんだ子爵。そんな簡単に出来るはずがないだろ?」
 「どうして中に入れるなんて言えるんだ?」
 テーブルの周りを囲って立っている他の者達に否定される。

 「ケッケッケ。中々面白く、大変な事を考えますねジャン子爵。娼婦として城の中に侵入させるって事でしょう?」
 
 「正解!」
 
 (娼婦か……確かに悪くない。リリア達なら戦えるしね。女性だけの部隊ってのは、こんな使い方もあるのか)
 (そういう事だね)

 まあ、たまたまだけど!

 「悪くないですね。やってみる価値は十分にあります! お願い出来ますか?」
 「りょうかい」

 「アウグスト辺境伯! ジャン子爵に委ねるんですか?」
 「何を言っているんですか? 委ねるって程の作戦じゃありませんよ? それに子爵の持つ部隊でやるって言っているんです。反対する理由がありませんよ」
 
 「そうでは……ありますが」
 「なら決まりです。今日は解散します」
 俺は他の貴族達に睨まれた。睨まれるような事はしていないと思うけどな。正直言ってうざってぇ。

 自軍に戻ったジャンは、すぐにリリアを呼び出した。
 作戦の経緯をリリアに伝える。話している時のリリアは目を爛々をさせていた。作戦が作戦だけに、ジャンは慎重に話していく。

 「主様!!」
 リリアは両手で震える程強く拳を握り、そしてドンッと強く机を叩いた。
 「急にどう……した?」

 「やっと貢献出来ると思うと興奮しました。まさに私達にしか出来ない作戦じゃないですか!」
 再び拳を握って天井を見上げるリリア。鼻息が荒い。

 「そ、そうか……上手くやってくれ。頼んだぞ!」
 「任せて下さい! とびきり綺麗な子達を送り込みます!」
 「あまり無茶する……なよ?」
 「はっ!」

 リリアは勇ましく出ていった。随分張り切ってたなぁあいつ……。
 「リリアって真面目で堅ぶつだからさ、断れるかと思ったけど平気だったね」
 (それよりもいつでも突撃出来る準備をしておかないと)

 「そうだね」

 ――その日の夜。
 リリア達は、どこかの町にいる娼婦のような格好に扮して目の前にそびえ立つ城に向かって行った。きっと侵入出来るはずだ。いや、出来る! というよりしてくれないと困る。
 失敗したらあの時軍議に参加してたおっさん達に、何言われるか分かったものじゃない。文句をあーだこーだ言われたらぶっ殺したくなる。

 しばらくしてもリリア達が戻って来ないのを見ると、どうやら無事に中へと侵入出来たみたいだ。後は合図を待って侵入すればいいだけ。

  それから三日が経過した。

 「ジャン様! リリア達から連絡が届きました」
 ジェイドから紙を渡されて、ジャンは紙を開けて内容を読む。

 『まなけすふめうしなふるわ、ほらいせうむうへねなてれけおようそめた』
 なんだコレ……。

 「ジェイド、すぐに辺境伯と話せるか確認してきてくれ。大事な話があると」
 「分かりました」

 ジェイドは駆け出していく。
 (一体なんて書いてあるんだ? 全く意味が分からないんだけど)

 「暗号だよ! 『二日後の満月の夜、三本の火矢を放ったら開門する』って書いてある」
 そんな事が書いてあるのかよ……。読めねぇー!

 (って事は上手くいってるって事だな!)
 「そういう事」

 早速辺境伯にこの事を伝え、合図のある二日後の満月の夜を待った。
 嘘かとも思ったが、本当に綺麗な満月の夜。

 「ジャン子爵、今夜で間違いありませんよね?」
 「モチ! 開いたら全力で突っ込むよ!?」
 「ええ、分かっています」

 それぞれの部隊を東西南北に分け、すべての門から突撃する準備を整えた。
 世界が静まり返って誰もが眠りにつく夜更け頃、城から火矢が三本、月に向かうかのように放たれた。
しおりを挟む
感想 5

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

僕のギフトは規格外!?〜大好きなもふもふたちと異世界で品質開拓を始めます〜

犬社護
ファンタジー
5歳の誕生日、アキトは不思議な夢を見た。舞台は日本、自分は小学生6年生の子供、様々なシーンが走馬灯のように進んでいき、突然の交通事故で終幕となり、そこでの経験と知識の一部を引き継いだまま目を覚ます。それが前世の記憶で、自分が異世界へと転生していることに気付かないまま日常生活を送るある日、父親の職場見学のため、街中にある遺跡へと出かけ、そこで出会った貴族の幼女と話し合っている時に誘拐されてしまい、大ピンチ! 目隠しされ不安の中でどうしようかと思案していると、小さなもふもふ精霊-白虎が救いの手を差し伸べて、アキトの秘めたる力が解放される。 この小さき白虎との出会いにより、アキトの運命が思わぬ方向へと動き出す。 これは、アキトと訳ありモフモフたちの起こす品質開拓物語。

【完結】スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜

かの
ファンタジー
 世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。  スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。  偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。  スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!  冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

酔っぱらったせいで、勇者パーティーを洗脳してしまった

透けてるブランディシュカ
ファンタジー
悪友のせいで酔ったら。(※重複投稿しています)仲仁へび

異世界に召喚されたが「間違っちゃった」と身勝手な女神に追放されてしまったので、おまけで貰ったスキルで凡人の俺は頑張って生き残ります!

椿紅颯
ファンタジー
神乃勇人(こうのゆうと)はある日、女神ルミナによって異世界へと転移させられる。 しかしまさかのまさか、それは誤転移ということだった。 身勝手な女神により、たった一人だけ仲間外れにされた挙句の果てに粗雑に扱われ、ほぼ投げ捨てられるようなかたちで異世界の地へと下ろされてしまう。 そんな踏んだり蹴ったりな、凡人主人公がおりなす異世界ファンタジー!

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

処理中です...