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初色編
色あせる運命の糸
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理科の授業を終えて、クラスで仲の良い女子たちで一緒に教室へ戻っていると授業の合間の廊下には何人もの生徒で溢れて行き交っていた。
歩きながら何気ない会話に混じっている中、前から別のクラスの幼馴染が数人の男子と話しながら歩いて来るのが見えた。
気付いて視線を外していると一瞬だけ、幼馴染がこちらを見た気がした。
「そういえば…」
幼馴染たちとすれ違う直前で友達との会話が途切れそうになっていた。
慌てて会話を繋ぐように口を開いた時、一瞬だけ幼馴染と目が合った。
声を掛けられないように会話を繋げることはできたけど、すれ違った幼馴染の目には軽蔑しているような感情が見えた。
当然だった。
幼馴染は一年なのにサッカー部のエースで、一週間前の県大会では優勝に導いた。
優勝したら付き合ってほしい。
大会前にメッセージが送られてきた時は、優勝する可能性なんてなかったけど嬉しかった。
お弁当を作って応援にも行くつもりだった。
でも、その大会には行かなかった。
当日の午前中、会場へ向かっている途中で見知らぬ男たちに乱暴をされてしまい、行くことができなかった。
それだけでなくて、そんな状態を慰めてくれた仲の良かった同じクラスの同級生に傷ついた心と身体を任せて、その日を過ごした。
それ以来、様々な感情の渦に吞み込まれながら幼馴染を避けた。
昨日の夜、もう見ることも応えることもなくなった幼馴染からのメッセージの着信通知がまたあった。
何かに押しつぶされそうな自分を正当化するように、今朝も同じクラスの彼の家で確かめたばかりで、まだその感覚と匂いが身体に残っていた。
通り過ぎて遠ざかってゆく幼馴染が、またこちらを見た気がしたことを背中に感じた時、次の授業のチャイムが廊下に鳴った。
歩きながら何気ない会話に混じっている中、前から別のクラスの幼馴染が数人の男子と話しながら歩いて来るのが見えた。
気付いて視線を外していると一瞬だけ、幼馴染がこちらを見た気がした。
「そういえば…」
幼馴染たちとすれ違う直前で友達との会話が途切れそうになっていた。
慌てて会話を繋ぐように口を開いた時、一瞬だけ幼馴染と目が合った。
声を掛けられないように会話を繋げることはできたけど、すれ違った幼馴染の目には軽蔑しているような感情が見えた。
当然だった。
幼馴染は一年なのにサッカー部のエースで、一週間前の県大会では優勝に導いた。
優勝したら付き合ってほしい。
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お弁当を作って応援にも行くつもりだった。
でも、その大会には行かなかった。
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それだけでなくて、そんな状態を慰めてくれた仲の良かった同じクラスの同級生に傷ついた心と身体を任せて、その日を過ごした。
それ以来、様々な感情の渦に吞み込まれながら幼馴染を避けた。
昨日の夜、もう見ることも応えることもなくなった幼馴染からのメッセージの着信通知がまたあった。
何かに押しつぶされそうな自分を正当化するように、今朝も同じクラスの彼の家で確かめたばかりで、まだその感覚と匂いが身体に残っていた。
通り過ぎて遠ざかってゆく幼馴染が、またこちらを見た気がしたことを背中に感じた時、次の授業のチャイムが廊下に鳴った。
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