6 / 49
六 学園生活初日
しおりを挟む
式が終わり、家族と話をする時間があるので両親の元に近寄るとお母様は上機嫌になっていた。
「アーシア、素晴らしかったわ! お母様も鼻が高くてよ」
お父様もその隣で無言で肯いている。いつも微笑を浮かべているが、今はかなり嬉しいのが伝わってきた。
この世界のお父様は黒髪のとてもダンディな方で今は少し銀色も混じってイケおじ。
でもね。お父様と言っても、二人は早く結婚したので当然若い……。
「アーシア、私も鼻が高くてよ。是非私の中の家族を紹介したいわ」
ジョーゼットがそう声を掛けてきたので、それぞれのご家族とも挨拶を交わした。
「モードレット侯、ご機嫌いかがかな?」
「これは、ローレン公爵様」
「侯のご子息とは宮廷でお会いたしたことがあるが、将来が頼もしい青年の上にこのような素晴らしいお嬢さんがいらしたとは。今まで華やかなデビューも控えておったようですな」
「……恐れ多いお言葉です」
お父様はそう言って穏やかな微笑みを浮かべていた。
でも私はお父様が内心冷や汗をかいているのもなんとなく分かる。うちは侯爵家とはいっても代々学者肌の人が多い。だから、権力争いを避けて静かに暮らしている。お父様は領地に植物園を作っていて、そこで希少種のこけを愛でていて、社交界などは必要最低限度のみ。
お母様の方は逆でかなり社交的な方だけど。そんな二人は、なんでもお父様の温室で電撃的な出会いをして、あっという間に結婚。今でも二人の恋バナは社交界の伝説として語られている様子。そんな華々しいお話は昔の事で今は温室に籠りきりになっている。
上位の王位継承権をお持ちの上に、中央の財務の顧問をしておいでる公爵家と親しくすることなど無く。そもそもお父様が派手な社交を嫌っているから、私を伯爵家に嫁がせても問題なかったのよ。私も王太子様にだって、他の王族だって嫁がせても申し分ない家柄だからね。家柄だけわね。
気が付けばいつの間にか周囲は私たちを遠巻きにして眺めている状態になっていた。まあ、公爵様はこの国の財務を担っている方で、そのご令嬢は次期王太子妃、ゆくゆくは王妃になって、この国のトップレディになられる予定だものね。私も遠巻きにしたい。国の中枢の方々とお話しするなんて、あー、肩凝る。顔まで引きつっちゃう。
「これからも娘をよろしく」
そう話されて公爵様はお帰りになった。うちの家族も一緒に帰ってくれたが、お母様は馬車に乗る際、何食わぬ感じでお話になった。
「……そう言えば、アーシア。あなた、このことをルークにお話をしていたの?」
「え?」
突然告げられた内容に私はぎくりと体を強張らせた。お母様は私の沈黙を肯定と受け取ったようだった。
「そうよねえ。あなたがここに入るなことなんて出来なかったわよね……」
やっぱりね。と呟いて口元を扇子でお隠しになったお母様は私と違って立派な淑女です。お母様も別の侯爵家のお嬢様だし。遡れば王家の血も混じっていらっしゃるとかどうとか……。
私は全身から冷や汗がどっと噴き出していた。
「ル、ルークお兄様にはお母様からお話してくださっていると……」
「私が? やあよ。……あなたが学校の寮に入ったことは伝えたけれど、とっても怒ってお話になんないんですもの。今日はあの子が帰って来るのに間に合わなかったけれど……、後はご自分でお話しなさいな」
ほほほとお母様は典雅な高笑いをするとお父様とお帰りになった。
……ルークお兄様が怒ってる?
部屋に戻り私は今後の方針を考えた。だけどルークお兄様が乗り込んできて無理やり連れて帰られるエンドの一択しか考えられない。――くぅぅ。
そんなお先真っ暗な考えに支配されつつも、私の学園生活は無事幕を開けた。
さて、私の潜り込んだこの学園では社交界への準備ということで、外国語や社交界のマナーを中心に学ぶことになっている。
そして、気が付いたことなんだけど遠山明日香のときしたことのある『ゆるハー』は乙女ゲームのアドベンチャー系のものだった。それはよくあるもので分岐点の選択肢で話が進んでいく。最後は選んだ方のエンディングになる。
しかし、私は始業式の夜に自室の机に座ったときに教科書を開けたことから自分のステータスの画面を見つけたのだった。――そう、こんなパターンもよくあるあるよね。
《ステータス》
アーシア・モードレッド
[レベル1]
女性・ヒューマン型……
[好感度]
ジョーゼット・ローレン……
ユリアン・ライル……
――何これ?
それは空気中に浮いて透けていて自分の名前とレベル表示、好感度まであった。このゲームって、選択肢だけの筈。どうなってるんだろう?
表示はそれだけで一体どういう意味なのか分からなかった。消灯時間もきたので私は明日また考えようとベッドに入った。
翌朝、朝に食堂に行くと美しい少女達が給仕を受けつつ、食事を始めていた。時間は指定時間内ならいつでも利用できるし、給仕などは寮付のメイド達がしている。
その集まりの中心にはジョーゼットがいて、心地よい笑い声を響かせていた。私が入ってきたのを見つけて手招きしてくれる。横に座るように勧められた。
こうしたところは年長の生徒が集団の中心となるようで、やはり身分のせいか公爵令嬢のジョーゼットが中心になっていた。彼女の家の公爵家はその中で一番のお家なのだ。
今年は公爵家の令嬢は彼女だけで、次の位の侯爵家は私ともうご婚約を決められた先輩の二人だけ、後は絶対数の多い伯爵家と一部の名門の基準を満たした子爵家の令嬢達だった。子爵家は特別な家柄か有力貴族の口添えが無ければ入学できないらしい。ここは伯爵家以上からでないと受け入れないようだ。まさしく超お嬢様校。
その中でもジョーゼットは身分的にも見た目もピカ一番よね。うんうん。
流石私のジョーゼットっ! 私の薔薇色の女神さまっ。
流石未来の王太子妃! あ、なんだか称える歌がデキそう。
食事の後で、一度自室に戻って身支度を整えるとそれぞれの授業のある教室に向かう。入学時の試験でランク分けされているんだけど私は勿論上級クラス。だから、あのステータスとやらは何を表しているのだろう? ゲームスタート時だからかな。
それで初日は所謂オリエンテーリングのようなものが大半だった。
あれやこれやと入学から一か月ほど経った頃、授業とかクラスの雰囲気も慣れてきた。
だが――、私の恐れていたルークの訪れは未だ無かった。
「アーシア、素晴らしかったわ! お母様も鼻が高くてよ」
お父様もその隣で無言で肯いている。いつも微笑を浮かべているが、今はかなり嬉しいのが伝わってきた。
この世界のお父様は黒髪のとてもダンディな方で今は少し銀色も混じってイケおじ。
でもね。お父様と言っても、二人は早く結婚したので当然若い……。
「アーシア、私も鼻が高くてよ。是非私の中の家族を紹介したいわ」
ジョーゼットがそう声を掛けてきたので、それぞれのご家族とも挨拶を交わした。
「モードレット侯、ご機嫌いかがかな?」
「これは、ローレン公爵様」
「侯のご子息とは宮廷でお会いたしたことがあるが、将来が頼もしい青年の上にこのような素晴らしいお嬢さんがいらしたとは。今まで華やかなデビューも控えておったようですな」
「……恐れ多いお言葉です」
お父様はそう言って穏やかな微笑みを浮かべていた。
でも私はお父様が内心冷や汗をかいているのもなんとなく分かる。うちは侯爵家とはいっても代々学者肌の人が多い。だから、権力争いを避けて静かに暮らしている。お父様は領地に植物園を作っていて、そこで希少種のこけを愛でていて、社交界などは必要最低限度のみ。
お母様の方は逆でかなり社交的な方だけど。そんな二人は、なんでもお父様の温室で電撃的な出会いをして、あっという間に結婚。今でも二人の恋バナは社交界の伝説として語られている様子。そんな華々しいお話は昔の事で今は温室に籠りきりになっている。
上位の王位継承権をお持ちの上に、中央の財務の顧問をしておいでる公爵家と親しくすることなど無く。そもそもお父様が派手な社交を嫌っているから、私を伯爵家に嫁がせても問題なかったのよ。私も王太子様にだって、他の王族だって嫁がせても申し分ない家柄だからね。家柄だけわね。
気が付けばいつの間にか周囲は私たちを遠巻きにして眺めている状態になっていた。まあ、公爵様はこの国の財務を担っている方で、そのご令嬢は次期王太子妃、ゆくゆくは王妃になって、この国のトップレディになられる予定だものね。私も遠巻きにしたい。国の中枢の方々とお話しするなんて、あー、肩凝る。顔まで引きつっちゃう。
「これからも娘をよろしく」
そう話されて公爵様はお帰りになった。うちの家族も一緒に帰ってくれたが、お母様は馬車に乗る際、何食わぬ感じでお話になった。
「……そう言えば、アーシア。あなた、このことをルークにお話をしていたの?」
「え?」
突然告げられた内容に私はぎくりと体を強張らせた。お母様は私の沈黙を肯定と受け取ったようだった。
「そうよねえ。あなたがここに入るなことなんて出来なかったわよね……」
やっぱりね。と呟いて口元を扇子でお隠しになったお母様は私と違って立派な淑女です。お母様も別の侯爵家のお嬢様だし。遡れば王家の血も混じっていらっしゃるとかどうとか……。
私は全身から冷や汗がどっと噴き出していた。
「ル、ルークお兄様にはお母様からお話してくださっていると……」
「私が? やあよ。……あなたが学校の寮に入ったことは伝えたけれど、とっても怒ってお話になんないんですもの。今日はあの子が帰って来るのに間に合わなかったけれど……、後はご自分でお話しなさいな」
ほほほとお母様は典雅な高笑いをするとお父様とお帰りになった。
……ルークお兄様が怒ってる?
部屋に戻り私は今後の方針を考えた。だけどルークお兄様が乗り込んできて無理やり連れて帰られるエンドの一択しか考えられない。――くぅぅ。
そんなお先真っ暗な考えに支配されつつも、私の学園生活は無事幕を開けた。
さて、私の潜り込んだこの学園では社交界への準備ということで、外国語や社交界のマナーを中心に学ぶことになっている。
そして、気が付いたことなんだけど遠山明日香のときしたことのある『ゆるハー』は乙女ゲームのアドベンチャー系のものだった。それはよくあるもので分岐点の選択肢で話が進んでいく。最後は選んだ方のエンディングになる。
しかし、私は始業式の夜に自室の机に座ったときに教科書を開けたことから自分のステータスの画面を見つけたのだった。――そう、こんなパターンもよくあるあるよね。
《ステータス》
アーシア・モードレッド
[レベル1]
女性・ヒューマン型……
[好感度]
ジョーゼット・ローレン……
ユリアン・ライル……
――何これ?
それは空気中に浮いて透けていて自分の名前とレベル表示、好感度まであった。このゲームって、選択肢だけの筈。どうなってるんだろう?
表示はそれだけで一体どういう意味なのか分からなかった。消灯時間もきたので私は明日また考えようとベッドに入った。
翌朝、朝に食堂に行くと美しい少女達が給仕を受けつつ、食事を始めていた。時間は指定時間内ならいつでも利用できるし、給仕などは寮付のメイド達がしている。
その集まりの中心にはジョーゼットがいて、心地よい笑い声を響かせていた。私が入ってきたのを見つけて手招きしてくれる。横に座るように勧められた。
こうしたところは年長の生徒が集団の中心となるようで、やはり身分のせいか公爵令嬢のジョーゼットが中心になっていた。彼女の家の公爵家はその中で一番のお家なのだ。
今年は公爵家の令嬢は彼女だけで、次の位の侯爵家は私ともうご婚約を決められた先輩の二人だけ、後は絶対数の多い伯爵家と一部の名門の基準を満たした子爵家の令嬢達だった。子爵家は特別な家柄か有力貴族の口添えが無ければ入学できないらしい。ここは伯爵家以上からでないと受け入れないようだ。まさしく超お嬢様校。
その中でもジョーゼットは身分的にも見た目もピカ一番よね。うんうん。
流石私のジョーゼットっ! 私の薔薇色の女神さまっ。
流石未来の王太子妃! あ、なんだか称える歌がデキそう。
食事の後で、一度自室に戻って身支度を整えるとそれぞれの授業のある教室に向かう。入学時の試験でランク分けされているんだけど私は勿論上級クラス。だから、あのステータスとやらは何を表しているのだろう? ゲームスタート時だからかな。
それで初日は所謂オリエンテーリングのようなものが大半だった。
あれやこれやと入学から一か月ほど経った頃、授業とかクラスの雰囲気も慣れてきた。
だが――、私の恐れていたルークの訪れは未だ無かった。
13
あなたにおすすめの小説
婚約破棄で悪役令嬢を辞めたので、今日から素で生きます。
黒猫かの
恋愛
「エリー・オルブライト! 貴様との婚約を破棄する!」
豪華絢爛な夜会で、ウィルフレッド王子から突きつけられた非情な宣告。
しかし、公爵令嬢エリーの心境は……「よっしゃあ! やっと喋れるわ!!」だった。
虚弱体質?の脇役令嬢に転生したので、食事療法を始めました
たくわん
恋愛
「跡継ぎを産めない貴女とは結婚できない」婚約者である公爵嫡男アレクシスから、冷酷に告げられた婚約破棄。その場で新しい婚約者まで紹介される屈辱。病弱な侯爵令嬢セラフィーナは、社交界の哀れみと嘲笑の的となった。
【完結済】破棄とか面倒じゃないですか、ですので婚約拒否でお願いします
紫
恋愛
水不足に喘ぐ貧困侯爵家の次女エリルシアは、父親からの手紙で王都に向かう。
王子の婚約者選定に関して、白羽の矢が立ったのだが、どうやらその王子には恋人がいる…らしい?
つまりエリルシアが悪役令嬢ポジなのか!?
そんな役どころなんて御免被りたいが、王サマからの提案が魅力的過ぎて、王宮滞在を了承してしまう。
報酬に目が眩んだエリルシアだが、無事王宮を脱出出来るのか。
王子サマと恋人(もしかしてヒロイン?)の未来はどうなるのか。
2025年10月06日、初HOTランキング入りです! 本当にありがとうございます!!(2位だなんて……いやいや、ありえないと言うか…本気で夢でも見ているのではないでしょーか……)
∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽
※小説家になろう様にも掲載させていただいています。
※作者創作の世界観です。史実等とは合致しない部分、異なる部分が多数あります。
※この物語はフィクションです。実在の人物・団体等とは一切関係がありません。
※実際に用いられる事のない表現や造語が出てきますが、御容赦ください。
※リアル都合等により不定期、且つまったり進行となっております。
※上記同理由で、予告等なしに更新停滞する事もあります。
※まだまだ至らなかったり稚拙だったりしますが、生暖かくお許しいただければ幸いです。
※御都合主義がそこかしに顔出しします。設定が掌ドリルにならないように気を付けていますが、もし大ボケしてたらお許しください。
※誤字脱字等々、標準てんこ盛り搭載となっている作者です。気づけば適宜修正等していきます…御迷惑おかけしますが、お許しください。
偽聖女と追放された私は、辺境で定食屋をはじめます~こっそり生活魔法で味付けしていたら、氷の騎士団長様が毎日通ってくるんですけど!?~
咲月ねむと
恋愛
【アルファポリス女性向けHOTランキング1位達成作品!!】
あらすじ
「役立たずの偽聖女め、この国から出て行け!」
聖女として召喚されたものの、地味な【生活魔法】しか使えず「ハズレ」の烙印を押されたエリーナ。
彼女は婚約者である王太子に婚約破棄され、真の聖女と呼ばれる義妹の陰謀によって国外追放されてしまう。
しかし、エリーナはめげなかった。
実は彼女の【生活魔法】は、一瞬で廃墟を新築に変え、どんな食材も極上の味に変えるチートスキルだったのだ!
北の辺境の地へ辿り着いたエリーナは、念願だった自分の定食屋『陽だまり亭』をオープンする。
すると、そこへ「氷の騎士団長」と恐れられる冷徹な美形騎士・クラウスがやってきて――。
「……味がする。お前の料理だけが、俺の呪いを解いてくれるんだ」
とある呪いで味覚を失っていた彼は、エリーナの料理にだけ味を感じると判明。
以来、彼は毎日のように店に通い詰め、高額な代金を置いていったり、邪魔する敵を排除したりと、エリーナを過保護なまでに溺愛し始める。
最強の騎士団長と騎士たちに胃袋を掴んで守られながら、エリーナは辺境で幸せなスローライフを満喫中?
腹違いの妹にすべてを奪われた薄幸の令嬢が、義理の母に殴られた瞬間、前世のインテリヤクザなおっさんがぶちギレた場合。
灯乃
ファンタジー
十二歳のときに母が病で亡くなった途端、父は後妻と一歳年下の妹を新たな『家族』として迎え入れた。
彼らの築く『家族』の輪から弾き出されたアニエスは、ある日義母の私室に呼び出され――。
タイトル通りのおっさんコメディーです。
【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました
いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。
子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。
「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」
冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。
しかし、マリエールには秘密があった。
――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。
未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。
「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。
物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立!
数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。
さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。
一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて――
「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」
これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、
ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー!
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
婚約破棄された悪役令嬢の心の声が面白かったので求婚してみた
夕景あき
恋愛
人の心の声が聞こえるカイルは、孤独の闇に閉じこもっていた。唯一の救いは、心の声まで真摯で温かい異母兄、第一王子の存在だけだった。
そんなカイルが、外交(婚約者探し)という名目で三国交流会へ向かうと、目の前で隣国の第二王子による公開婚約破棄が発生する。
婚約破棄された令嬢グレースは、表情一つ変えない高潔な令嬢。しかし、カイルがその心の声を聞き取ると、思いも寄らない内容が聞こえてきたのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる