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糖度10*待ちに待ったGW
4
有澄が見つけたグミみたいな物、透き通った綺麗な緑色の物、水色のサイダーキャンディみたいな物・・・他にもいくつか拾えて、綺麗な貝殻も2つ。
「帰ったら瓶に詰めて飾ってもいい?」
「うん、明日の帰りに入れる瓶を探しに行こう」
ソファーに座って眺めていると、横に居た有澄が私の膝に頭を乗せて寝転んだ。
「夕食来るまで、ちょっとだけ…寝させて」
「うん」
疲れていたのか、横になると直ぐに寝息を立てて寝てしまった。
まつ毛長いし、色素が薄くて茶色がかった髪の毛がサラサラしている。
有澄は小さい頃からこげ茶色が地毛だったので、髪は一切カラーリングをしていないらしい。
膝の上で寝ているのから、身動きが取れない。
テーブルに置いてあるカメラの画像を確認しようにも、手が届かない。
動けないので有澄の寝顔を見ながら、髪の毛を撫でていたら、私もちょっと眠くなってしまった。
目を閉じたら、波の音と広がる海が浮かんで来て、シーグラス探しは楽しかったなぁって考えていた。
「……んっ。あれっ!?」
うっすらと目を開けるとベッドに移動されていて、慌てて飛び起きた。
視界に入ったテーブルには食事が用意されていた。
「良く寝てたから食事の時間をずらして貰って、さっき届いたばかりだよ」
時計を見たら19時を過ぎていて、1時間以上も寝ていたのかもしれない・・・。
「ごめんね、結局、私が寝てしまって…」
「大丈夫…でも」
「………?」
「見るに耐えない位に浴衣がはだけていたから、俺的にまずかったので移動しただけ」
うわー。
それは恥ずかしすぎる。
何という失態。
トイレに行って鏡を見ると温泉に入って整えた髪の毛もボサボサで、本当に寝起きって感じ。
有澄の家では、朝は先に起きてご飯作るから、ここまで酷いのはなかったハズだ。
少しだけ髪の毛をとかして、簡単におダンゴにしちゃお。
「いただきます」
気を取り直して、豪華な夕食に舌づつみを打つ。
「伊勢海老のお刺身、初めて食べた!甘い!お肉も美味しいね」
カシャッ。
カシャッカシャッカシャッ。
油断していたが、カメラは有澄の手に渡っていた様で連写する音が聞こえた。
「写り悪いのは後から消すからね」
「俺が撮ったのは全部可愛いよ」
「もうっ、言い方が軽すぎる!」
笑いながらの夕食を終えて、露天風呂のすぐ横にある籐のソファーに座りながらシャンパンを飲む。
食器も下げてもらったし、誰にも邪魔されない二人だけの時間。
「怖いくらいに星が綺麗で吸い込まれそう…」
「こんなに沢山の星を見たのは久しぶり。産まれた時から東京暮しだと星は見えないから」
「有澄の実家って…どこ?」
「渋谷区松濤。…これだけを聞くと金目当ての奴は寄ってくるけど…ゆかりは逆に引いてるよね?」
"渋谷区松濤"──東京に引っ越ししてすぐ、一人で渋谷を歩いていたら迷いに迷って辿り着いた場所なので実に思い出深く、後にこの場所が高級住宅街だったと日下部さんに教えられた。
高級住宅街と言えば、"白金"しか知らなかったのだが、就職が決まりアパート探しをする内に白金以外にも沢山の高級住宅街がある事を知った。
「周りに居ないから…御曹司とか、社長とか…。スケール違い過ぎて私には想像出来ない世界なんだもん」
今日だって、社会人になって初めて贅沢したぞって感じのスイートルームを予約するのにも勇気が必要だったし。
もっと安い場所もあったとは思うけれど、有澄が一生懸命に探してくれたから後悔はしてない。
旅行の為に二人で貯めたお金だから、思い出になるなら惜しまない事にした。
「俺は皆が思うより、贅沢もしてないと思う。お手伝いさんの相良の祖父母はいたし、学校も私立のエスカレーター式のそれなりの学校には行かせて貰ったけど…ここまで聞くと御曹司って感じするでしょ?」
「うん、思う。私なんて公立の小中高だったよ。専門学校だってバイトしながらだったし…」
私の想像する御曹司って何だろう?
高級マンションに住んでいて、運転手の送り迎え付きの私立の有名エスカレーター式の学校、食事もフレンチみたいなのかな?
私の御曹司の想像って貧相かな?
「テレビみたいに送り迎えがあったのは小学2年迄で、3年からは一人で小学校まで通ってたよ。
お小遣いも貰いたいならお手伝いしなさいと母に言われ、高校大学は母の会社でバイトしながらだったから勉強が大変だった」
「有澄の話、もっと聞きたい。聞いてもいい?」
「…楽しい話じゃないよ?いいの?」
「嫌じゃなかったら聞かせて。有澄の事もっと知りたいから」
「ゆかり…」
有澄の左手が頬に触れて、顔が近付く。
「駄目っ。話聞いてから!」
雰囲気に流されてキスしたら最後、話が聞けない流れになってしまうから、有澄の口を手で塞いで阻止した。
「帰ったら瓶に詰めて飾ってもいい?」
「うん、明日の帰りに入れる瓶を探しに行こう」
ソファーに座って眺めていると、横に居た有澄が私の膝に頭を乗せて寝転んだ。
「夕食来るまで、ちょっとだけ…寝させて」
「うん」
疲れていたのか、横になると直ぐに寝息を立てて寝てしまった。
まつ毛長いし、色素が薄くて茶色がかった髪の毛がサラサラしている。
有澄は小さい頃からこげ茶色が地毛だったので、髪は一切カラーリングをしていないらしい。
膝の上で寝ているのから、身動きが取れない。
テーブルに置いてあるカメラの画像を確認しようにも、手が届かない。
動けないので有澄の寝顔を見ながら、髪の毛を撫でていたら、私もちょっと眠くなってしまった。
目を閉じたら、波の音と広がる海が浮かんで来て、シーグラス探しは楽しかったなぁって考えていた。
「……んっ。あれっ!?」
うっすらと目を開けるとベッドに移動されていて、慌てて飛び起きた。
視界に入ったテーブルには食事が用意されていた。
「良く寝てたから食事の時間をずらして貰って、さっき届いたばかりだよ」
時計を見たら19時を過ぎていて、1時間以上も寝ていたのかもしれない・・・。
「ごめんね、結局、私が寝てしまって…」
「大丈夫…でも」
「………?」
「見るに耐えない位に浴衣がはだけていたから、俺的にまずかったので移動しただけ」
うわー。
それは恥ずかしすぎる。
何という失態。
トイレに行って鏡を見ると温泉に入って整えた髪の毛もボサボサで、本当に寝起きって感じ。
有澄の家では、朝は先に起きてご飯作るから、ここまで酷いのはなかったハズだ。
少しだけ髪の毛をとかして、簡単におダンゴにしちゃお。
「いただきます」
気を取り直して、豪華な夕食に舌づつみを打つ。
「伊勢海老のお刺身、初めて食べた!甘い!お肉も美味しいね」
カシャッ。
カシャッカシャッカシャッ。
油断していたが、カメラは有澄の手に渡っていた様で連写する音が聞こえた。
「写り悪いのは後から消すからね」
「俺が撮ったのは全部可愛いよ」
「もうっ、言い方が軽すぎる!」
笑いながらの夕食を終えて、露天風呂のすぐ横にある籐のソファーに座りながらシャンパンを飲む。
食器も下げてもらったし、誰にも邪魔されない二人だけの時間。
「怖いくらいに星が綺麗で吸い込まれそう…」
「こんなに沢山の星を見たのは久しぶり。産まれた時から東京暮しだと星は見えないから」
「有澄の実家って…どこ?」
「渋谷区松濤。…これだけを聞くと金目当ての奴は寄ってくるけど…ゆかりは逆に引いてるよね?」
"渋谷区松濤"──東京に引っ越ししてすぐ、一人で渋谷を歩いていたら迷いに迷って辿り着いた場所なので実に思い出深く、後にこの場所が高級住宅街だったと日下部さんに教えられた。
高級住宅街と言えば、"白金"しか知らなかったのだが、就職が決まりアパート探しをする内に白金以外にも沢山の高級住宅街がある事を知った。
「周りに居ないから…御曹司とか、社長とか…。スケール違い過ぎて私には想像出来ない世界なんだもん」
今日だって、社会人になって初めて贅沢したぞって感じのスイートルームを予約するのにも勇気が必要だったし。
もっと安い場所もあったとは思うけれど、有澄が一生懸命に探してくれたから後悔はしてない。
旅行の為に二人で貯めたお金だから、思い出になるなら惜しまない事にした。
「俺は皆が思うより、贅沢もしてないと思う。お手伝いさんの相良の祖父母はいたし、学校も私立のエスカレーター式のそれなりの学校には行かせて貰ったけど…ここまで聞くと御曹司って感じするでしょ?」
「うん、思う。私なんて公立の小中高だったよ。専門学校だってバイトしながらだったし…」
私の想像する御曹司って何だろう?
高級マンションに住んでいて、運転手の送り迎え付きの私立の有名エスカレーター式の学校、食事もフレンチみたいなのかな?
私の御曹司の想像って貧相かな?
「テレビみたいに送り迎えがあったのは小学2年迄で、3年からは一人で小学校まで通ってたよ。
お小遣いも貰いたいならお手伝いしなさいと母に言われ、高校大学は母の会社でバイトしながらだったから勉強が大変だった」
「有澄の話、もっと聞きたい。聞いてもいい?」
「…楽しい話じゃないよ?いいの?」
「嫌じゃなかったら聞かせて。有澄の事もっと知りたいから」
「ゆかり…」
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