【完結】おまえが可愛いのが悪すぎるっ。

塚銛イオ

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俺がお前を好きだから問題ない


ハルカはとっても恥ずかしがりやだから、俺が抱き着くとそっぽを向いてしまう。

ぎゅうぎゅう抱き締めすぎると、ハルカの身体を傷つけてしまいそうだから、これでも結構加減してるんだけど。
きっと分かってくれてはいない。


バスの中で痴漢に遭ってたハルカの身体を無理やり引っ張って俺の腕の中に囲った。
小さくてすっぽりと治まるからこれまた困る。


「ハルカ~。なぁ、ハルカってば~。」

ハルカに名前を呼ばれたくて、何度も何度も俺がハルカを呼ぶ。
俺がハルカを呼ぶ10回に1回でも、ハルカが俺を呼んでくれたらいいな、って健気にも思う。
ま、今まで何度俺の名前を呼んでくれただろうか。数えたら右手だけで事足りそうだけど。


分かってたさ、分かってた。
ハルカに一方的に想いを寄せてるって事も。
ハルカが俺を怖がっている事も。


分かってたって、俺がハルカを諦める事なんてあり得ない。
そんな未来なんて認めない。


それだけ俺がハルカに夢中って事だ。
俺の傍にはハルカがいて欲しい。
だからハルカを手放さない。
至極当然の理由だ。


「ハ・ル・カ。こっち向かないんなら、襲ってもいい?」

他の乗客に聞こえないように、囲った腕の中で大人しくしているハルカの耳に小声で言ってやる。
そうするとビクッてするんだ。か~わいい。

ああ、ハルカが俺の事ちょっとでも好きだったらなぁ。
ほんの少しでいいから、俺が傍にいても良いって思ってくれてたらなぁ。

そしたら、やっぱり押せ押せで。
ずっとハルカを離したりしないのに。

「ハルカ、こっち向いて?襲ってもいいのかよ?」

一応、確認。
プルプル震えてる癖に、嫌って言わないのは初めてだ。

「どうした?ハルカ。襲われてもいいのかよ?」

「いいわけないだろっ。」

「じゃ、なんで嫌って言わないんだよ。」

「言った!嫌って言った!でもお前聞いてなかったの!」

いつ言ったんだよ、聞いてねぇ。
小声で応酬してやれば、

だから強引な男は嫌なんだよっ。
って吐き捨てるようにハルカが言うから、結局俺はまたハルカを抱き締めてしまう。

「離せって、離せっ。こんな所で止めろって。」

何を言われても、ハルカの声で言われたら、可愛いしかない。

「可愛いっ、可愛いっ。俺のハルカは可愛いっ。」

「誰がお前のだっ。ばかっ。本当に離せっ。やめてくれっ。」

ほーら、ずっと抱き締めてたら涙目になっちゃった。
本当に、ハルカは可愛い。

これは違う線から攻めてもいいかな。
俺から離れないように、繋ぎとめてもいいよな。

そう思って、さらにぎゅうぎゅうに抱き締めた。

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