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第六幕 子供の皮を被った羊の物語
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一人旅など生まれて初めてだった。
路銀は、あっという間に底を突いてしまった。
こんなことなら屋敷から金目の物を拝借してくるんだったと、セカイは本気で後悔した。懐が寒くなった原因が、自らの金銭感覚に起因していることには気付いていない。
とりあえず通りを歩いてみる。
昼下がりの目抜き通りは、気怠い平和に満ちていた。
目の前の酒場から、傭兵風の男が出てきた。何杯か引っ掛けているのだろう、赤ら顔で、上機嫌に鼻歌など歌っている。
レイグリオ国も西方まで来ると、中央ほど治安が安定していない。隣国との些細ないざこざ、野盗対策の護衛や用心棒など、傭兵の仕事も増える。
大方、給金でも入ったのだろう。景気の良いことだ。
「うわっ」
脇の路地から子供が飛びだしてきて、傭兵とぶつかった。
子供がその場で尻餅を突き、傭兵もバランスを崩し、よろけた。普段ならそんな醜態など晒さないだろうが、酒が災いしたようだ。
傭兵の懐から数枚の硬貨が落ち、地面に散らばった。
「いけねえいけねえ」
傭兵が慌てて拾いにかかる。
そのうちの一枚の銀貨が、子供の目の前まで転がっていった。それを子供が拾い上げ、しげしげと眺めやる。
まだ四、五歳くらいの幼女だった。みすぼらしい格好をしているが、浮浪児にしては髪や体も清潔そうである。
日の光を受けて、銀貨が輝くと、幼女の顔も宝物を見付けたように輝いた。
「てめえ!」
傭兵が、幼女の手から銀貨を奪い取った。
「人様の金に手ぇつけるとは、ふてえガキだ!」
幼女は、なぜ傭兵が激怒しているのか理解できないらしく、呆然とその顔を見上げている。
すると逆上した傭兵が、幼女の胸倉を掴み、軽々と持ち上げてしまった。
「番所に突きだしてやる!」
「ふえ……」
ようやく自分の置かれた状況を察したのか、幼女は火が付いたように泣きだした。
通りを歩いていた者たちの視線が、たちまち集中する。
そのとき、路地から新たな人影が飛びだしてきた。
「ウチの子に何すんのよ!」
若い娘だ。セカイよりは年上で、体も大きい。
「あん?」
傭兵が気付いたときには、娘の蹴りが膝の裏に入っていた。
「うおっ!」
傭兵がバランスを崩した。
その手から、娘がすかさず幼女の体を奪い返す。
「おねえちゃん!」
幼女が叫び、涙と鼻水だらけの顔を胸に押しつけた。
「もう、勝手にどっか行っちゃ駄目って言ったじゃない」
娘が愛おしげに幼女を抱きしめる。
町の住人たちは、突然起こった騒動を遠巻きに見ている。
「ガキが……やりやがったな」
赤っ恥をかかされた傭兵が、怒りで赤面した顔で娘を睨みつけた。
「はん。大の大人が、こんな小さい子相手に何やってんだか」
娘は幼女を下ろすと、怯えるどころか堂々と胸を張り、啖呵を切ってみせた。
「そのガキが、俺の金をネコババしやがったからだろうが!」
「嘘言わないで。この子が、そんなことする訳ない!」
「ふざけんな!」
一触即発の空気が漂い、野次馬たちも小声でひそひそ話を始めた。
「おい、あれ、あそこの孤児院の子だよな」
「あそこの子供は、みんな手癖が悪いっていうぜ」
「見てよ、あの汚い服。何日洗ってないのかしら」
周囲の決して好意的ではない空気を、娘も感じ取ったようだ。
悔しそうに唇を噛む。
「どうやら痛い目を見ないと、判らねえようだな」
傭兵が腰の剣に手を掛けた。
「うそ……それは、なしでしょ……」
娘の顔から血の気が引いた。さすがに、そこまでやるとは思っていなかったようだ。
そのとき、両者の足元に一枚の銀貨が転がってきた。
「?」
娘と傭兵が、水を差されたような面持ちで見つめるなか、幼女が再び銀貨を拾い上げた。そして陽光の照り返しを受け、キャッキャと相好を崩すのである。
「あら、うっかり落としちゃったみたい」
幼女の側に歩み寄っていったのは、セカイだった。
セカイはしゃがみ込むと、きょとんとしている幼女に左手を差しだした。
「ありがとう。拾ってくれたのね」
すると幼女は、笑顔でセカイに銀貨を返した。
セカイは銀貨を仕舞うと、左手で幼女の頭を撫でてやった。
「キラキラしてるものが好きなんでしょ?」
幼女が嬉しそうに頷いた。
セカイは立ち上がると、剣の柄に手を掛けたままの傭兵を一瞥した。
「素直な子ね。ネコババなんて、逆立ちしてもできそうにないわ」
「なんだと……」
我に返った傭兵が、今度はセカイを睨みつけ、剣を鞘から半分抜いた。
野次馬たちがざわめき、娘はハラハラしながら、突然現れた年下の少女と傭兵を交互に見比べている。
「抜いてもいいけど、ややこしいことになっても知らないわよ」
「なにぃ?」
セカイの目が傭兵を射竦めた。
「町中で子供相手に剣を抜く傭兵なんて、雇い主はどう思うかしら」
「う……」
傭兵が尻込みする。セカイの指摘というより、その眼光に気圧されていた。いくつもの戦場をくぐり抜けてきたであろう、歴戦の戦士が。
「私なら、そんな危なっかしい傭兵、まず雇いたくないわね」
「この野郎……」
「抜くなら早くしないと。そろそろ衛兵がやってくるわよ」
「くそ……覚えてろ!」
傭兵は忌々しげに舌打ちすると、捨て台詞を残して、足早に去っていった。
「あの……」
娘が、おずおずと声をかけてきた。
「ありがとう」
「くだらない男ね。反吐が出るわ」
「え、ええ……そうね」
冷たい、軽蔑の眼差し。声に抑揚がこもっていない分、余計に凄みがあった。
「すごい度胸ね、あんた」
「そうかしら」
セカイは平然と答える。
「この程度で死ぬようなら、それまでってことよ」
「……そうなんだ」
「でも、あなたは無茶しないようにね。じゃあ」
セカイは、きびすを返した。
「あっ、ちょっと待って」
娘が慌てて引き止める。
「ちゃんとお礼させてよ」
「けっこうよ。礼なら貰ったから」
「えっ?」
「世のなかには、自分が落とした銀貨の数も覚えてないようなお大尽がいるみたいね」
「えっ、まさかさっきの銀貨って……ちょっと待ってってば」
セカイの右手を掴もうとして、空を切る。
「え……」
思わず自分の手を見つめ、そしてそのことに気付く。
セカイが、娘を一瞥する。
「ご…ごめんなさいっ」
娘は慌てて頭を下げた。
「じゃあね」
セカイは再び歩きだした。
その左手を、誰かが握った。
幼女だった。
「何か用?」
セカイが尋ねると、幼女は不思議そうに首を傾げた。
問いの意味を理解していないようだ。まるでセカイと手を繋ぐことが、ごく自然な行為であるかのように。
「あっ、こら……」
娘が慌てて幼女を叱りつけた。
「駄目でしょ、離しなさい」
「ううー」
だが幼女は、頑としてセカイの手を離さない。
「言うこと聞かないと……」
娘は、幼女に向かって手を振り上げた。拳骨を作っている。
「やめなさい!」
突然、セカイが一喝した。
娘がびくりと硬直し、幼女も、驚いたようにセカイを見上げた。
「あ……」
セカイは、ばつが悪そうに顔を背けた。
「怒鳴って悪かったわ」
「ううん、いいの。気にしないで」
「……行きましょ」
「えっ?」
「お礼とやらをしてくれるんでしょ?」
「え、ええ……そんな大層なおもてなしはできないけど」
「もし良かったら、ひと晩でいいから泊めてくれないかしら。それだけでも助かるわ」
「それならもちろん。狭い所で悪いけど……さっ、お客様を案内してあげて」
「ん」
幼女が神妙に頷くと、セカイの手を引いて歩きだした。その横に娘が並ぶと、もう片方の手を繋ぎ、二人で笑いあった。
「あたし、クラッセっていうの。この子はセラコ」
二人の笑顔は似ていると、セカイは思った。
路銀は、あっという間に底を突いてしまった。
こんなことなら屋敷から金目の物を拝借してくるんだったと、セカイは本気で後悔した。懐が寒くなった原因が、自らの金銭感覚に起因していることには気付いていない。
とりあえず通りを歩いてみる。
昼下がりの目抜き通りは、気怠い平和に満ちていた。
目の前の酒場から、傭兵風の男が出てきた。何杯か引っ掛けているのだろう、赤ら顔で、上機嫌に鼻歌など歌っている。
レイグリオ国も西方まで来ると、中央ほど治安が安定していない。隣国との些細ないざこざ、野盗対策の護衛や用心棒など、傭兵の仕事も増える。
大方、給金でも入ったのだろう。景気の良いことだ。
「うわっ」
脇の路地から子供が飛びだしてきて、傭兵とぶつかった。
子供がその場で尻餅を突き、傭兵もバランスを崩し、よろけた。普段ならそんな醜態など晒さないだろうが、酒が災いしたようだ。
傭兵の懐から数枚の硬貨が落ち、地面に散らばった。
「いけねえいけねえ」
傭兵が慌てて拾いにかかる。
そのうちの一枚の銀貨が、子供の目の前まで転がっていった。それを子供が拾い上げ、しげしげと眺めやる。
まだ四、五歳くらいの幼女だった。みすぼらしい格好をしているが、浮浪児にしては髪や体も清潔そうである。
日の光を受けて、銀貨が輝くと、幼女の顔も宝物を見付けたように輝いた。
「てめえ!」
傭兵が、幼女の手から銀貨を奪い取った。
「人様の金に手ぇつけるとは、ふてえガキだ!」
幼女は、なぜ傭兵が激怒しているのか理解できないらしく、呆然とその顔を見上げている。
すると逆上した傭兵が、幼女の胸倉を掴み、軽々と持ち上げてしまった。
「番所に突きだしてやる!」
「ふえ……」
ようやく自分の置かれた状況を察したのか、幼女は火が付いたように泣きだした。
通りを歩いていた者たちの視線が、たちまち集中する。
そのとき、路地から新たな人影が飛びだしてきた。
「ウチの子に何すんのよ!」
若い娘だ。セカイよりは年上で、体も大きい。
「あん?」
傭兵が気付いたときには、娘の蹴りが膝の裏に入っていた。
「うおっ!」
傭兵がバランスを崩した。
その手から、娘がすかさず幼女の体を奪い返す。
「おねえちゃん!」
幼女が叫び、涙と鼻水だらけの顔を胸に押しつけた。
「もう、勝手にどっか行っちゃ駄目って言ったじゃない」
娘が愛おしげに幼女を抱きしめる。
町の住人たちは、突然起こった騒動を遠巻きに見ている。
「ガキが……やりやがったな」
赤っ恥をかかされた傭兵が、怒りで赤面した顔で娘を睨みつけた。
「はん。大の大人が、こんな小さい子相手に何やってんだか」
娘は幼女を下ろすと、怯えるどころか堂々と胸を張り、啖呵を切ってみせた。
「そのガキが、俺の金をネコババしやがったからだろうが!」
「嘘言わないで。この子が、そんなことする訳ない!」
「ふざけんな!」
一触即発の空気が漂い、野次馬たちも小声でひそひそ話を始めた。
「おい、あれ、あそこの孤児院の子だよな」
「あそこの子供は、みんな手癖が悪いっていうぜ」
「見てよ、あの汚い服。何日洗ってないのかしら」
周囲の決して好意的ではない空気を、娘も感じ取ったようだ。
悔しそうに唇を噛む。
「どうやら痛い目を見ないと、判らねえようだな」
傭兵が腰の剣に手を掛けた。
「うそ……それは、なしでしょ……」
娘の顔から血の気が引いた。さすがに、そこまでやるとは思っていなかったようだ。
そのとき、両者の足元に一枚の銀貨が転がってきた。
「?」
娘と傭兵が、水を差されたような面持ちで見つめるなか、幼女が再び銀貨を拾い上げた。そして陽光の照り返しを受け、キャッキャと相好を崩すのである。
「あら、うっかり落としちゃったみたい」
幼女の側に歩み寄っていったのは、セカイだった。
セカイはしゃがみ込むと、きょとんとしている幼女に左手を差しだした。
「ありがとう。拾ってくれたのね」
すると幼女は、笑顔でセカイに銀貨を返した。
セカイは銀貨を仕舞うと、左手で幼女の頭を撫でてやった。
「キラキラしてるものが好きなんでしょ?」
幼女が嬉しそうに頷いた。
セカイは立ち上がると、剣の柄に手を掛けたままの傭兵を一瞥した。
「素直な子ね。ネコババなんて、逆立ちしてもできそうにないわ」
「なんだと……」
我に返った傭兵が、今度はセカイを睨みつけ、剣を鞘から半分抜いた。
野次馬たちがざわめき、娘はハラハラしながら、突然現れた年下の少女と傭兵を交互に見比べている。
「抜いてもいいけど、ややこしいことになっても知らないわよ」
「なにぃ?」
セカイの目が傭兵を射竦めた。
「町中で子供相手に剣を抜く傭兵なんて、雇い主はどう思うかしら」
「う……」
傭兵が尻込みする。セカイの指摘というより、その眼光に気圧されていた。いくつもの戦場をくぐり抜けてきたであろう、歴戦の戦士が。
「私なら、そんな危なっかしい傭兵、まず雇いたくないわね」
「この野郎……」
「抜くなら早くしないと。そろそろ衛兵がやってくるわよ」
「くそ……覚えてろ!」
傭兵は忌々しげに舌打ちすると、捨て台詞を残して、足早に去っていった。
「あの……」
娘が、おずおずと声をかけてきた。
「ありがとう」
「くだらない男ね。反吐が出るわ」
「え、ええ……そうね」
冷たい、軽蔑の眼差し。声に抑揚がこもっていない分、余計に凄みがあった。
「すごい度胸ね、あんた」
「そうかしら」
セカイは平然と答える。
「この程度で死ぬようなら、それまでってことよ」
「……そうなんだ」
「でも、あなたは無茶しないようにね。じゃあ」
セカイは、きびすを返した。
「あっ、ちょっと待って」
娘が慌てて引き止める。
「ちゃんとお礼させてよ」
「けっこうよ。礼なら貰ったから」
「えっ?」
「世のなかには、自分が落とした銀貨の数も覚えてないようなお大尽がいるみたいね」
「えっ、まさかさっきの銀貨って……ちょっと待ってってば」
セカイの右手を掴もうとして、空を切る。
「え……」
思わず自分の手を見つめ、そしてそのことに気付く。
セカイが、娘を一瞥する。
「ご…ごめんなさいっ」
娘は慌てて頭を下げた。
「じゃあね」
セカイは再び歩きだした。
その左手を、誰かが握った。
幼女だった。
「何か用?」
セカイが尋ねると、幼女は不思議そうに首を傾げた。
問いの意味を理解していないようだ。まるでセカイと手を繋ぐことが、ごく自然な行為であるかのように。
「あっ、こら……」
娘が慌てて幼女を叱りつけた。
「駄目でしょ、離しなさい」
「ううー」
だが幼女は、頑としてセカイの手を離さない。
「言うこと聞かないと……」
娘は、幼女に向かって手を振り上げた。拳骨を作っている。
「やめなさい!」
突然、セカイが一喝した。
娘がびくりと硬直し、幼女も、驚いたようにセカイを見上げた。
「あ……」
セカイは、ばつが悪そうに顔を背けた。
「怒鳴って悪かったわ」
「ううん、いいの。気にしないで」
「……行きましょ」
「えっ?」
「お礼とやらをしてくれるんでしょ?」
「え、ええ……そんな大層なおもてなしはできないけど」
「もし良かったら、ひと晩でいいから泊めてくれないかしら。それだけでも助かるわ」
「それならもちろん。狭い所で悪いけど……さっ、お客様を案内してあげて」
「ん」
幼女が神妙に頷くと、セカイの手を引いて歩きだした。その横に娘が並ぶと、もう片方の手を繋ぎ、二人で笑いあった。
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