28 / 81
第90層 紫黒大森林 -ヘルフォレスト-
第28話 道理と理由
しおりを挟む
ヴィザルエンティアラに来てから2日が経過した。
幸いにもまだオーク達の襲撃はない。ただ、エミの部下の隊長達のお陰で奴等の基地的な場所は見つけられた。そこを攻める為に作戦を再確認していた。
この場にいるのはアイザ率いる弓兵部隊ノート族。エミ率いる魔法部隊エンティアラ族。
そして王命に応じてくれた者がいる。お酒の早飲みでエミに勝ったグランだ。彼が率いるブラスカ族は剣の扱いに長けているとのことで、白兵部隊になってもらった。
更にジェスタという男が来てくれた。彼は偶然にも隠密を得手とする部族、【イラ族】の首長を務めていた。
先の歓迎会では姿が見えなかったが、聞けば元から影が薄いのだとか。ちゃんと参加してくれていたのに挨拶できずに申し訳ないと謝罪したところ、受け入れてくれたので良い人である。
「まず僕が率いる隠密部隊が攪乱する。基地内が混乱したところで、エミのエンティアラ族が魔法攻撃。大打撃を与えたところにグラン達が殲滅を担当。討ち漏らしはアイザ達弓兵部隊が担当してもらう。これが大まかな作戦概要だ。質問ある人!」
全員の顔を見る。それぞれが違った表情をしていた。その中でも一番気になったのはしかめっ面のグランだ。
「……質問はなさそうだな。今の作戦をそれぞれに伝えてほしいから一旦解散しよう」
頷いた面々が各部族の精鋭を集めた陣地に戻っていく。僕はその中のグランの背中に声を掛ける。
「グラン、ちょっと来てくれ」
ピタリと止まったグランがゆっくりと振り返る。しかしそのまま動こうとしない。仕方なく手招きすると、嫌々戻ってきた。
「……ちょっと顔に出過ぎかなって」
「儂は歓迎はしたが、お主を王と認めた訳ではないのでな」
まぁ、そんなことだろうなとは思ってた。掟破りの外界の王。快く認めてもらえるとも思っていない。
しかし一つだけ疑問があった。
「なら、何で来た?」
「……」
「やってきた傍から掟を蔑ろにし、決して強くもないただの人間が偉そうに指揮を執るここへ、何故来たんだ?」
「……場所を変えよう」
くい、とグランが顎で村の外を指す。僕は頷き、グランの後ろをついていく。しばらく歩いて着いた場所は集落の外だった。ここへ来た時よりは煙は少なくなっているが、まだ数本、細々とした白煙が立ち昇っていた。
立ち止まったグランがこちらへ振り返った。そしてその場に腰を下ろす。それに習い、たまたま燃え残った丸太の上に僕も腰を下ろした。
「儂は村で一番強い」
グランはバン、と膝を叩いてそう言い放った。
「何なら、ダークエルフ族で一番、強い!」
空に向かって叫ぶように、彼はそう言ってのけた。
「誰も強い! 生まれてこの方負けたことがない! なのに何故儂が貴様の言いなりにならなきゃいけない!?」
「……」
「儂の気持ちはそれしかない。なのに体は勝手に動いた。突き動かされた。儂が、気付けばここへ来ていた。それがわからん」
腕を組んだグランは本当に分からないといった顔でジーっと燃えカスを見つめていた。
「多分、本能で王となる者に従うように決められているんだと思う」
「そんな雑な理由で儂を支配されては困る!」
「しかしそれ以外に説明がつかない。僕だって自分が強いとは思っていない。これは本当に心の底から思ってる。僕は弱いことは僕が一番知っている」
「お主が我等に勝るものなどない。儂らの研鑽の日々を軽く見られては困る」
憤慨するグランに、僕は首を横に振った。膝の上に肘を置き、真剣な目付きでグランを見つめる。
「軽く見たことなんて一度もない。君達は素晴らしい種族だと思っている。だから助けたい。掟を破ってでも。グランはそうは思わないのか?」
「掟なんぞどうでもいい!」
予想外の言葉に思わず背筋が伸びた。掟を重んじるダークエルフの口からそんな言葉が出てくるとは、流石に予想していなかった。
「だが儂は首長だ。一番強いから首長になった。強さには責任が伴う。だから、皆の手本となる為に掟を破る訳にはいかなかった。だから静観していたのだ……その儂の意志が書き換えられたように、お主の命に従っていた……やはり、お主が王だからなのか?」
認めたくない。信じたくない。認めようと、信じようとしてる自分を消すように腕を振るう。しかしどうあってもそれができないとも頭のどこかで理解している。グランの目は右に、左にと忙しなく動くが、最終的に一点を見つめていた。
それは王剣スクナヒコナだった。
「剣を抜け、将三郎」
「グラン……」
戦う意味がない。そう言おうとして遮られる。
「意味がないなんて、そんな無慈悲なことを言ってくれるな。理由が必要なのだ。儂が貴様に従う道理が必要なのだ。何故なら、儂は一番強いのだから!」
背中に背負っていた大剣を抜き、構える。分厚い刃は研がれ、空気すら裂きそうな迫力があった。
「……分かった。これでグランが納得してくれるなら、僕はお前の為に剣を抜こう」
久しぶりに鞘から抜いたスクナヒコナの青黒い刃をグランに向ける。
「本気で掛かってこい! 行くぞォ!」
剣を振り上げ、飛び込むように向かってきながら一気に鉄塊が振り下ろされる。
靴の力で右に飛び、それを避ける。巻き上がる灰が周囲を包んだ。その間に【夜鴉のコート】のフードを被る。コートに備わったアビリティ【黎明の影】が僕の存在感を薄れさせた。
「き、消えた……いや、微かに音がするぞ、甘いな!」
横薙ぎに大振りで僕を狙うグランだが、それを受ける僕ではない。しゃがんで避けた後に素早く移動し、剣が振り切られた先、剣を持った腕が伸びきった真下へと潜り込む。
一瞬、グランと目が合う。
「う……!?」
「ッ!」
剣を持っていない手で僕を殴ろうと拳を振り上げるが、それが振り下ろされるよりも早く、スクナヒコナの石突でグランの手首の中心を強く突く。
「ぐぁっ……!」
鋭い痛みに怯むが、剣は取り落とさない。流石だ。だが大きな隙だ。
靴の力を発動させる。だが移動の為には使わない。その力を体を回転させることで蹴りの威力へと転化する。
その威力を乗せた一撃がグランの顎を蹴り抜いた。
「……ッ、……ッ!」
言葉にならない声で呻き、よろけるように後退したグランが尻もちをついた。口から嘘みたいな量の血を流しながらグランが僕を睨む。
フードを取り、姿を現しながら僕もグランを見返した。
「これで僕はお前の理由になれるか?」
「……」
グランは答えず、血塗れの歯を見せ、ニヤリと笑った。
そしてそのまま、後ろへ倒れた。
幸いにもまだオーク達の襲撃はない。ただ、エミの部下の隊長達のお陰で奴等の基地的な場所は見つけられた。そこを攻める為に作戦を再確認していた。
この場にいるのはアイザ率いる弓兵部隊ノート族。エミ率いる魔法部隊エンティアラ族。
そして王命に応じてくれた者がいる。お酒の早飲みでエミに勝ったグランだ。彼が率いるブラスカ族は剣の扱いに長けているとのことで、白兵部隊になってもらった。
更にジェスタという男が来てくれた。彼は偶然にも隠密を得手とする部族、【イラ族】の首長を務めていた。
先の歓迎会では姿が見えなかったが、聞けば元から影が薄いのだとか。ちゃんと参加してくれていたのに挨拶できずに申し訳ないと謝罪したところ、受け入れてくれたので良い人である。
「まず僕が率いる隠密部隊が攪乱する。基地内が混乱したところで、エミのエンティアラ族が魔法攻撃。大打撃を与えたところにグラン達が殲滅を担当。討ち漏らしはアイザ達弓兵部隊が担当してもらう。これが大まかな作戦概要だ。質問ある人!」
全員の顔を見る。それぞれが違った表情をしていた。その中でも一番気になったのはしかめっ面のグランだ。
「……質問はなさそうだな。今の作戦をそれぞれに伝えてほしいから一旦解散しよう」
頷いた面々が各部族の精鋭を集めた陣地に戻っていく。僕はその中のグランの背中に声を掛ける。
「グラン、ちょっと来てくれ」
ピタリと止まったグランがゆっくりと振り返る。しかしそのまま動こうとしない。仕方なく手招きすると、嫌々戻ってきた。
「……ちょっと顔に出過ぎかなって」
「儂は歓迎はしたが、お主を王と認めた訳ではないのでな」
まぁ、そんなことだろうなとは思ってた。掟破りの外界の王。快く認めてもらえるとも思っていない。
しかし一つだけ疑問があった。
「なら、何で来た?」
「……」
「やってきた傍から掟を蔑ろにし、決して強くもないただの人間が偉そうに指揮を執るここへ、何故来たんだ?」
「……場所を変えよう」
くい、とグランが顎で村の外を指す。僕は頷き、グランの後ろをついていく。しばらく歩いて着いた場所は集落の外だった。ここへ来た時よりは煙は少なくなっているが、まだ数本、細々とした白煙が立ち昇っていた。
立ち止まったグランがこちらへ振り返った。そしてその場に腰を下ろす。それに習い、たまたま燃え残った丸太の上に僕も腰を下ろした。
「儂は村で一番強い」
グランはバン、と膝を叩いてそう言い放った。
「何なら、ダークエルフ族で一番、強い!」
空に向かって叫ぶように、彼はそう言ってのけた。
「誰も強い! 生まれてこの方負けたことがない! なのに何故儂が貴様の言いなりにならなきゃいけない!?」
「……」
「儂の気持ちはそれしかない。なのに体は勝手に動いた。突き動かされた。儂が、気付けばここへ来ていた。それがわからん」
腕を組んだグランは本当に分からないといった顔でジーっと燃えカスを見つめていた。
「多分、本能で王となる者に従うように決められているんだと思う」
「そんな雑な理由で儂を支配されては困る!」
「しかしそれ以外に説明がつかない。僕だって自分が強いとは思っていない。これは本当に心の底から思ってる。僕は弱いことは僕が一番知っている」
「お主が我等に勝るものなどない。儂らの研鑽の日々を軽く見られては困る」
憤慨するグランに、僕は首を横に振った。膝の上に肘を置き、真剣な目付きでグランを見つめる。
「軽く見たことなんて一度もない。君達は素晴らしい種族だと思っている。だから助けたい。掟を破ってでも。グランはそうは思わないのか?」
「掟なんぞどうでもいい!」
予想外の言葉に思わず背筋が伸びた。掟を重んじるダークエルフの口からそんな言葉が出てくるとは、流石に予想していなかった。
「だが儂は首長だ。一番強いから首長になった。強さには責任が伴う。だから、皆の手本となる為に掟を破る訳にはいかなかった。だから静観していたのだ……その儂の意志が書き換えられたように、お主の命に従っていた……やはり、お主が王だからなのか?」
認めたくない。信じたくない。認めようと、信じようとしてる自分を消すように腕を振るう。しかしどうあってもそれができないとも頭のどこかで理解している。グランの目は右に、左にと忙しなく動くが、最終的に一点を見つめていた。
それは王剣スクナヒコナだった。
「剣を抜け、将三郎」
「グラン……」
戦う意味がない。そう言おうとして遮られる。
「意味がないなんて、そんな無慈悲なことを言ってくれるな。理由が必要なのだ。儂が貴様に従う道理が必要なのだ。何故なら、儂は一番強いのだから!」
背中に背負っていた大剣を抜き、構える。分厚い刃は研がれ、空気すら裂きそうな迫力があった。
「……分かった。これでグランが納得してくれるなら、僕はお前の為に剣を抜こう」
久しぶりに鞘から抜いたスクナヒコナの青黒い刃をグランに向ける。
「本気で掛かってこい! 行くぞォ!」
剣を振り上げ、飛び込むように向かってきながら一気に鉄塊が振り下ろされる。
靴の力で右に飛び、それを避ける。巻き上がる灰が周囲を包んだ。その間に【夜鴉のコート】のフードを被る。コートに備わったアビリティ【黎明の影】が僕の存在感を薄れさせた。
「き、消えた……いや、微かに音がするぞ、甘いな!」
横薙ぎに大振りで僕を狙うグランだが、それを受ける僕ではない。しゃがんで避けた後に素早く移動し、剣が振り切られた先、剣を持った腕が伸びきった真下へと潜り込む。
一瞬、グランと目が合う。
「う……!?」
「ッ!」
剣を持っていない手で僕を殴ろうと拳を振り上げるが、それが振り下ろされるよりも早く、スクナヒコナの石突でグランの手首の中心を強く突く。
「ぐぁっ……!」
鋭い痛みに怯むが、剣は取り落とさない。流石だ。だが大きな隙だ。
靴の力を発動させる。だが移動の為には使わない。その力を体を回転させることで蹴りの威力へと転化する。
その威力を乗せた一撃がグランの顎を蹴り抜いた。
「……ッ、……ッ!」
言葉にならない声で呻き、よろけるように後退したグランが尻もちをついた。口から嘘みたいな量の血を流しながらグランが僕を睨む。
フードを取り、姿を現しながら僕もグランを見返した。
「これで僕はお前の理由になれるか?」
「……」
グランは答えず、血塗れの歯を見せ、ニヤリと笑った。
そしてそのまま、後ろへ倒れた。
0
あなたにおすすめの小説
素材ガチャで【合成マスター】スキルを獲得したので、世界最強の探索者を目指します。
名無し
ファンタジー
学園『ホライズン』でいじめられっ子の生徒、G級探索者の白石優也。いつものように不良たちに虐げられていたが、勇気を出してやり返すことに成功する。その勢いで、近隣に出没したモンスター討伐に立候補した優也。その選択が彼の運命を大きく変えていくことになるのであった。
ハズレスキル【地図化(マッピング)】で追放された俺、実は未踏破ダンジョンの隠し通路やギミックを全て見通せる世界で唯一の『攻略神』でした
夏見ナイ
ファンタジー
勇者パーティの荷物持ちだったユキナガは、戦闘に役立たない【地図化】スキルを理由に「無能」と罵られ、追放された。
しかし、孤独の中で己のスキルと向き合った彼は、その真価に覚醒する。彼の脳内に広がるのは、モンスター、トラップ、隠し通路に至るまで、ダンジョンの全てを完璧に映し出す三次元マップだった。これは最強の『攻略神』の眼だ――。
彼はその圧倒的な情報力を武器に、同じく不遇なスキルを持つ仲間たちの才能を見出し、不可能と言われたダンジョンを次々と制覇していく。知略と分析で全てを先読みし、完璧な指示で仲間を導く『指揮官』の成り上がり譚。
一方、彼を失った勇者パーティは迷走を始める……。爽快なダンジョン攻略とカタルシス溢れる英雄譚が、今、始まる!
【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
宍戸亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる