49 / 81
第80層 白骨平原 -アスティアルフィールド-
第49話 勘違い、擦れ違い
しおりを挟む
【禍津世界樹の洞 第82層 白骨平原 ホワイトオークの里 ベクタ】
「こういうのは早い方がいい」
そう言ってエンリケが持ってきたのは草で出来た腕輪だった。ミサンガとか、そんな風な見た目のシンプルな物だ。
しかし細かく編んだ草に幾つか等間隔で穴を開けた魔力石が通されている。不思議な色だ。白しかないこの世界で赤や青い石というのは目を引く。
「これが長の証?」
「そう。俺が作ったんだ」
聞けば長の証というのは新しい長が、盟友の集落の新たな長に向けて作るのだとか。この広大な草原の中から稀に採取できる光る白草を摘み、モンスターを倒した魔力石を削って穴を開ける。魔力を通せば石や草は綺麗な色に光るそうだ。
そうして出来た証は新たな長へと送られるのだ。
「おめでとう、ハドラー。我が友よ」
「ありがとうエンリケ。これからもよろしく頼む」
「はっはっは! 長としては先輩だからな。いつでも頼れよ?」
案内された長の家で証を受け取り、ハドラーはガラッハの長になった。あとは無事に戻るだけだ。戻った後もガーニッシュや現幹部らが一悶着を起こしそうで不安だが……。そうなったら僕は動くつもりだ。試練は集落に戻った時点で完了する。あとはどう動こうと僕の勝手だ。
「さて、今日は休め。明日は一日中大騒ぎだ!」
エンリケの計らいで寝室に案内され、身を清めた後は簡単な夕食をご馳走になった。
翌朝。部屋の外を人が行き交う足音で目が覚めた。
「んんぅ……」
彼等は体が大きいから、その分足音も大きい。シンプルに部屋が揺れるのだ。
寝返りを打ち、目を擦りながら意識して深呼吸を繰り返し、脳を覚醒していく。暗い部屋の天井が見えてきた頃、上体を起こしてベッドから抜けようと体を動かすと、何か柔らかいものに手が触れた。
「……」
まさかとは思うがこんな漫画的展開があっていいのだろうか。まさか配信で映ってた? 素早くカメラを見るが、寝る前に設定したいつものオートモードで天井付近でふわふわと明後日の方向を映していた。
次に自分の服装を見る。……うん。全裸とかではない。ちゃんと寝る前と同じ服装だ。一度脱がされて着せられた、なんてこともなく、ちゃんと前後ろも合っている。
「ふぅー……」
深呼吸し、そーっと手が触れた先を見る。そこにはやっぱりというか、なんというか、まぁそんなこったろうなと思う人物。ヴァネッサが気持ち良さそうに眠っていた。
元々肌の露出は多い方だがちゃんと服を着てる辺り、そういうことはなかったように思える。
「起きて、ヴァネッサ」
「んん……ぐぅぅ……」
肩を揺らすと嫌そうに手を弾かれる。が、パッと目を開けて起き上がった。寝覚めは良い方らしい。不思議そうに僕や周囲を見回している。
「なんでしょうちゃんがいるの?」
「それは僕が聞きたいんだが、まずはそのしょうちゃんってのをやめろ」
何度も言うが僕をしょうちゃんと呼んでいいのはお母さんだけだ。
「トイレ行って~、帰ってきた」
「帰ってきた場所が違うんだよなぁ」
「どこでも一緒っしょ。あー、よく寝た! 朝ご飯なんだろ~」
僕が頭を抱えてる横でヴァネッサはさっさと部屋を出て行ってしまった。ポジティブというか、考えなしというか……まぁ、あれくらい適当な方が気楽なのかもな。
悩んでるのが馬鹿らしくなってきた。僕もさっさと支度をしないといけないので身支度を整えて部屋を出た。やはり行き交うオークの数が多い。今日は一日中宴だとエンリケも言っていたし、その準備に忙しいのだろう。
邪魔にならないように廊下の端を歩きながら外へ出る。目に飛び込んでくるのは白い空。白い家。白いオーク達。服は白い草で編んだ色褪せた白い服。これがまたちゃんと服として作られているから驚きだ。……と言うとオークを見くびっているようにも聞こえるが、骨と草しかないこの地で立派に生地に仕上げているのだから凄い。何もないからこそ、突き詰めた作業と成果が得られるのかもしれないな。
その辺を歩いてる住民を捕まえて井戸の場所を聞き、教えられた通りの場所へ行って無事に井戸へ到着した僕は水を引っ張り出して身支度を整えた。最後に新鮮な水を一杯飲み干し、すっきりした顔で振り返る。
「……」
「うわぁ!」
八咫が仏頂面で立っていた。何も言わず、気配も消して。
「ビックリするだろ……おはよう」
「……」
「なんだよ」
挨拶も返さない。ジーっと僕を見たまんま、何も言わないから、井戸でも使いたいのかと思って八咫の横を通って帰ろうと思ったら腕を掴まれた。
「……」
「何なんだよ、何か言えよ」
「よくそんな態度が取れるな」
「はぁ?」
意味が分からない。ねめつけるようにジロリと見上げるが、僕のしょうもない威圧も裸足で逃げ出すような冷たい視線が突き刺さった。
「貴様の部屋からヴァネッサが出てくるところを見た。私にあれだけのことを言っておきながら、手が早いのだな」
「ちょ、ちょっと待って……あれはヴァネッサが部屋を間違えただけだよ。僕は朝までずっと寝てて何もしてないし、された形跡もなかった!」
「どうだかな」
「……なんだよ、信じてくれないのか?」
正直、ちょっと悔しい。あと、悲しかった。昨日今日出会った奴の行動よりも、僕の言葉を信じてほしいと思った。そりゃ、自分で色欲の女王なんて名乗っていた奴が男の部屋から出てきたら疑うのも分かるけれど、それでも相棒の言葉くらい信じてくれてもいいんじゃないか?
僕は信用を勝ち取れるように、期待に応えられるようにって頑張ってきたつもりだ。でも結局のところ、つもりはどこまでいってもつもり程度のものだったのかもしれないな。
「……お前だけは、僕を信じてくれると思ってたんだけどな」
「信じてないとは言ってない。ガッカリしているだけだ」
「何が違うんだよ……もういい」
腕を掴む八咫の手を振り払う。仲違いだけはしたくなかったが……どうしてもいい気分ではなかった。
1人歩く僕の背中を、八咫が追ってくることはなかった。
「こういうのは早い方がいい」
そう言ってエンリケが持ってきたのは草で出来た腕輪だった。ミサンガとか、そんな風な見た目のシンプルな物だ。
しかし細かく編んだ草に幾つか等間隔で穴を開けた魔力石が通されている。不思議な色だ。白しかないこの世界で赤や青い石というのは目を引く。
「これが長の証?」
「そう。俺が作ったんだ」
聞けば長の証というのは新しい長が、盟友の集落の新たな長に向けて作るのだとか。この広大な草原の中から稀に採取できる光る白草を摘み、モンスターを倒した魔力石を削って穴を開ける。魔力を通せば石や草は綺麗な色に光るそうだ。
そうして出来た証は新たな長へと送られるのだ。
「おめでとう、ハドラー。我が友よ」
「ありがとうエンリケ。これからもよろしく頼む」
「はっはっは! 長としては先輩だからな。いつでも頼れよ?」
案内された長の家で証を受け取り、ハドラーはガラッハの長になった。あとは無事に戻るだけだ。戻った後もガーニッシュや現幹部らが一悶着を起こしそうで不安だが……。そうなったら僕は動くつもりだ。試練は集落に戻った時点で完了する。あとはどう動こうと僕の勝手だ。
「さて、今日は休め。明日は一日中大騒ぎだ!」
エンリケの計らいで寝室に案内され、身を清めた後は簡単な夕食をご馳走になった。
翌朝。部屋の外を人が行き交う足音で目が覚めた。
「んんぅ……」
彼等は体が大きいから、その分足音も大きい。シンプルに部屋が揺れるのだ。
寝返りを打ち、目を擦りながら意識して深呼吸を繰り返し、脳を覚醒していく。暗い部屋の天井が見えてきた頃、上体を起こしてベッドから抜けようと体を動かすと、何か柔らかいものに手が触れた。
「……」
まさかとは思うがこんな漫画的展開があっていいのだろうか。まさか配信で映ってた? 素早くカメラを見るが、寝る前に設定したいつものオートモードで天井付近でふわふわと明後日の方向を映していた。
次に自分の服装を見る。……うん。全裸とかではない。ちゃんと寝る前と同じ服装だ。一度脱がされて着せられた、なんてこともなく、ちゃんと前後ろも合っている。
「ふぅー……」
深呼吸し、そーっと手が触れた先を見る。そこにはやっぱりというか、なんというか、まぁそんなこったろうなと思う人物。ヴァネッサが気持ち良さそうに眠っていた。
元々肌の露出は多い方だがちゃんと服を着てる辺り、そういうことはなかったように思える。
「起きて、ヴァネッサ」
「んん……ぐぅぅ……」
肩を揺らすと嫌そうに手を弾かれる。が、パッと目を開けて起き上がった。寝覚めは良い方らしい。不思議そうに僕や周囲を見回している。
「なんでしょうちゃんがいるの?」
「それは僕が聞きたいんだが、まずはそのしょうちゃんってのをやめろ」
何度も言うが僕をしょうちゃんと呼んでいいのはお母さんだけだ。
「トイレ行って~、帰ってきた」
「帰ってきた場所が違うんだよなぁ」
「どこでも一緒っしょ。あー、よく寝た! 朝ご飯なんだろ~」
僕が頭を抱えてる横でヴァネッサはさっさと部屋を出て行ってしまった。ポジティブというか、考えなしというか……まぁ、あれくらい適当な方が気楽なのかもな。
悩んでるのが馬鹿らしくなってきた。僕もさっさと支度をしないといけないので身支度を整えて部屋を出た。やはり行き交うオークの数が多い。今日は一日中宴だとエンリケも言っていたし、その準備に忙しいのだろう。
邪魔にならないように廊下の端を歩きながら外へ出る。目に飛び込んでくるのは白い空。白い家。白いオーク達。服は白い草で編んだ色褪せた白い服。これがまたちゃんと服として作られているから驚きだ。……と言うとオークを見くびっているようにも聞こえるが、骨と草しかないこの地で立派に生地に仕上げているのだから凄い。何もないからこそ、突き詰めた作業と成果が得られるのかもしれないな。
その辺を歩いてる住民を捕まえて井戸の場所を聞き、教えられた通りの場所へ行って無事に井戸へ到着した僕は水を引っ張り出して身支度を整えた。最後に新鮮な水を一杯飲み干し、すっきりした顔で振り返る。
「……」
「うわぁ!」
八咫が仏頂面で立っていた。何も言わず、気配も消して。
「ビックリするだろ……おはよう」
「……」
「なんだよ」
挨拶も返さない。ジーっと僕を見たまんま、何も言わないから、井戸でも使いたいのかと思って八咫の横を通って帰ろうと思ったら腕を掴まれた。
「……」
「何なんだよ、何か言えよ」
「よくそんな態度が取れるな」
「はぁ?」
意味が分からない。ねめつけるようにジロリと見上げるが、僕のしょうもない威圧も裸足で逃げ出すような冷たい視線が突き刺さった。
「貴様の部屋からヴァネッサが出てくるところを見た。私にあれだけのことを言っておきながら、手が早いのだな」
「ちょ、ちょっと待って……あれはヴァネッサが部屋を間違えただけだよ。僕は朝までずっと寝てて何もしてないし、された形跡もなかった!」
「どうだかな」
「……なんだよ、信じてくれないのか?」
正直、ちょっと悔しい。あと、悲しかった。昨日今日出会った奴の行動よりも、僕の言葉を信じてほしいと思った。そりゃ、自分で色欲の女王なんて名乗っていた奴が男の部屋から出てきたら疑うのも分かるけれど、それでも相棒の言葉くらい信じてくれてもいいんじゃないか?
僕は信用を勝ち取れるように、期待に応えられるようにって頑張ってきたつもりだ。でも結局のところ、つもりはどこまでいってもつもり程度のものだったのかもしれないな。
「……お前だけは、僕を信じてくれると思ってたんだけどな」
「信じてないとは言ってない。ガッカリしているだけだ」
「何が違うんだよ……もういい」
腕を掴む八咫の手を振り払う。仲違いだけはしたくなかったが……どうしてもいい気分ではなかった。
1人歩く僕の背中を、八咫が追ってくることはなかった。
0
あなたにおすすめの小説
素材ガチャで【合成マスター】スキルを獲得したので、世界最強の探索者を目指します。
名無し
ファンタジー
学園『ホライズン』でいじめられっ子の生徒、G級探索者の白石優也。いつものように不良たちに虐げられていたが、勇気を出してやり返すことに成功する。その勢いで、近隣に出没したモンスター討伐に立候補した優也。その選択が彼の運命を大きく変えていくことになるのであった。
ハズレスキル【地図化(マッピング)】で追放された俺、実は未踏破ダンジョンの隠し通路やギミックを全て見通せる世界で唯一の『攻略神』でした
夏見ナイ
ファンタジー
勇者パーティの荷物持ちだったユキナガは、戦闘に役立たない【地図化】スキルを理由に「無能」と罵られ、追放された。
しかし、孤独の中で己のスキルと向き合った彼は、その真価に覚醒する。彼の脳内に広がるのは、モンスター、トラップ、隠し通路に至るまで、ダンジョンの全てを完璧に映し出す三次元マップだった。これは最強の『攻略神』の眼だ――。
彼はその圧倒的な情報力を武器に、同じく不遇なスキルを持つ仲間たちの才能を見出し、不可能と言われたダンジョンを次々と制覇していく。知略と分析で全てを先読みし、完璧な指示で仲間を導く『指揮官』の成り上がり譚。
一方、彼を失った勇者パーティは迷走を始める……。爽快なダンジョン攻略とカタルシス溢れる英雄譚が、今、始まる!
【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
宍戸亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる