デュアルバース〜アルファでオメガな俺がクズな番のせいで散々な目にあっています〜

ももっけ

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写真よりも俺を見ろよ

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「今日は俺のを入れたまま授業に出てよ」
「ふざけんな!」

俺は暴れて折人の腕を振り払い、ようやく地面に降りた。
不本意ながら常備しているティッシュを制服のポケットから取り出し、下半身を拭いてから西浦を見た。
西浦は白濁に濡れたちんこをバキバキに勃たせて、俺と折人を見つめていた。

「お前もそれ処理してから授業出ろよ」

ポケットティッシュを彼に押しつけて、俺は制服をきちんと着直した。
折人はヘラヘラと笑いながら、「僕にティッシュは?」と言っている。
それを無視して、俺は自分の教室に歩いて行った。
もう一時限目遅刻確定じゃねーか、バカ折人。



あの出来事以来、西浦は部活中に自分から話しかけてくることはなくなった。
先輩としては少し寂しいが、自分があんなふうに先輩たちに弄ばれたらと考えると何も言えなかった。

ただ、彼の趣味は悪化していた。

「しーちゃん見てよ、西浦の新作!」

いつものごとく、窓から幼馴染が紙の束を持って押し入ってくる。

「絶対見ねぇ」
「これすごいよ、しーちゃんの穴のシワまでくっきり!」

俺は胃液が出そうになった。
膨大な量の俺と折人のハメ撮り写真たち。
陰部の接写もあれば、二人のキスシーンもある。
背景は体育館裏もあれば、誰もいない科学室や学校裏にある森の中まである。
例の出来事以来、折人は定期的に西浦を呼び出し彼に二人の行為を撮らせていた。
そして俺が勃ちあがった西浦のものに手を伸ばそうとしたときは、彼は後で写真を見ながら抜きたいと言い放った。
つまり、俺は彼のオカズとなっている。
なんとも微妙な気分だ。

俺は楽しそうに写真をめくる折人のおでこに指を伸ばし、デコピンを食らわせた。

「目の前に本物がいるのに、写真ばっかり見てんなよ」
「はっ……! そうだった、今日はしーちゃんのためにおもちゃを用意したんだった!」

折人は写真を人の部屋に広げっぱなしで自分の部屋に帰り、今度は極太のバイブを持って部屋にやってきた。

「今日はこれでしーちゃんの中を僕好みのトロフワに開発します」
「……最悪だ」

しかし彼にベッドに押し倒されると、俺の体は力が抜けてしまう。
外はすっかり日が落ちている。
オメガの体は、アルファに逆らうことはできない。

「一回だけだからな」

俺の言葉に折人はニヤリと笑って、パンツごと俺のズボンを脱がせた。
彼は口付けながら、ビショビショに濡れている俺の後穴に指を突っ込んでくる。
歓迎するように開く俺の穴を、軽くかき混ぜるとバイブを挿入してきた。
硬くて冷たいおもちゃの感触に腹の中が震える。
俺の中のオメガが叫んでいた。
欲しいものはこれじゃないと。

バイブのスイッチが入ると、激しく中をかき混ぜられる。
前立腺を揉み込むような動きに嫌でも体が高まる。

「折人、だめっ……こんなのでイきたくないっ……折人のちんぽでイかせて……!」
「ほんと、しーちゃんってド淫乱!」

バイブを勢いよく引き抜かれ、代わりに折人のそそり立つ巨根が突き入れられた。
暖かくて弾力のあるものに肉壁をかき乱され、俺は快楽でとろけながら絶頂した。

「ああっ! 折人のおちんぽ、すきっ……!」

何度も彼のものを締め付けながら、オメガの内壁が絡みつく。
折人はぐっと歯を噛み締めて、痙攣する俺の腰を突き上げた。

「僕のちんこ以外も好きになってよ」
「すきっ……折人ぉ……!」

もはや俺は正気を失っていた。
目の前のアルファをむさぼることしか考えられない、ただの発情したメス猫だ。
何度も彼と口付けて、体を震わせ絶頂し続ける。
結局、その日も俺たちは夜遅くまで繋がり続けた。
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感想 1

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みんなの感想(1件)

moka
2022.02.23 moka

攻め複数なの好きなので今後の展開楽しみにしております。

気になるのですが、番になったばっかなのに自分の身代わりとして差し出し他のアルファと一緒にいるのを許すのはなんでなんでしょうか?普通はずっと一緒に居たがったり嫉妬するかなと思うのですが。

2022.02.23 ももっけ

感想ありがとうございます。
番にしてみたり、雑に扱ったり、本当によくわからない奴ですね。
彼の今後の成長も楽しみにしていて下さい。

解除

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