僕の心を離さない“産まれてくる君”にこんにちは!

しらかわからし

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第8話

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晴美「標準よりも小さな女の子だったけど、大きく育てるからね」

和幸「あぁ、そうしてくれよ。女の子という事は事前に分かっていたから、お袋には二人で考えて『新菜ニーナ』と名付けた事を言っておいたから」

晴美「パパ和幸は海外でも活躍できて発音しやすく可愛い名前が付けたかったって言っていたけど、本当に可愛い名前だものね。私も凄く気に入っているから」

和幸「新菜ニーナも気に入ってくれるといいよな。それとさ、さっき出生届けを区役所に出しに行ったんだけど、晴美は前夫の戸籍に入ってなかった事が判明したんだよ。『えっ、どういうこと?』と不思議だったから、出生届を出さずに帰って来たんだ」

晴美「ウソ! それ本当なの?」

和幸「あぁ、本当だよ。ほら! 晴美の委任状を貰っていたから戸籍謄本を取ったんだよ。見て」

晴美「本当だ」

和幸「だから婚姻届を貰って来たから、ここに署名してよ。僕も書いて友人二人に証人になってもらって、直ぐに提出して来るからさ」

晴美「うん。結局、前の旦那は私と結婚もしたくなかったと言う事のようね。でも今となっては嬉しいわ」

和幸「そうだな。それにしてもおかしな話だよな」

晴美「私は婚姻届に署名したけど、提出に行ったのは前夫で提出してなかったって事ね。私は職場では旧姓を使うつもりでいたし、健康保険も今まで自身の会社、つまりパパと同じ会社が発行されている保険証を使っていた事で当然、氏名も変える事無く、何の疑問を抱く事なかったから」

和幸「おかしいだろうよ。結婚したら会社に報告している名前は変わって当然なのに、保険証の名前が変ってなければその時点で疑問に思わないといけないのに、この十月十日とつきとうかをその事に触れずに過ごしてきたという事で、流石、天然の晴美らしい所業だよな。ま、僕としても結果オーライではあるけどね。そしてこの事が分かっていたら余計に晴美は前の旦那といさかいが大きくなって、この事は晴美の性格から考えると、結果的には良かったのではないかと僕は思うよ」

晴美「確かにそうかもね。お腹にいた新菜の為にもね」

和幸「彼はうちの会社でマネージャー職だったから、そこの点は本社と話して上手くやったのかもしれないね?」

晴美「本当にそうかもね」

和幸「不幸中の幸いだよ。晴美と僕は初婚同士で結婚する事となったって訳だよ。新菜の父親が僕でも何の問題もないし、僕は新菜を自身の長女として大切に育てるつもりだからさ」

晴美「ありがとう」

和幸「それでさ、出産後、晴美がゆっくり休めるように個室をお願いしようと思っているんだけど?」

晴美「イヤよ、個室じゃ一人でいることになるでしょ。寂しいもん。大部屋がいいよ。他のママたちとお友達になりたいし」

和幸「だったら看護師さんにそう伝えるよ」

晴美「ありがとう。そうして」

 つづく
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