サレ夫が愛した女性たちの追憶

しらかわからし

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第3章

36話-2 娘婿の石川勇作の素性を知った義母

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餃子が焼けたので、フライパンよりも一回り大きな平皿を乗せて裏返しにして餃子を盛り付けた。

「美味しそうに羽根つき餃子が出来たわね」と義母が。

「はい。では、酢醤油も一緒に持って行きましょうね」と言って義母に持たせた。

ドアをノックして「失礼します」と言い入った途端に、「シェッ、シェフ!なっ、何でここに!?」

「石川さん、久しぶりですよね?」

石川はその場で床に正座して土下座した。

「今日はお客さんですし、真凛さんと結婚したんだから横に座らないとダメなんじゃないのか?」

「シェフ、その節は大変に申し訳ありませんでしたぁ!」

「あの件は未だ終わってないよ。本社で被害金額を出している途中だからさ。君のやった事に関して、民事も刑事の訴訟を予定しているみたいだからさ!首を洗って待っていればいいよ!彼のお陰で私は飛んだ目に遭ったんですよ。後は彼から説明してもらって下さい! 早く食えよ!俺が愛情を込めて手作りした餃子だからさ。君はこのぐらい食えるだろ?」

「勇作さん!どういう事なの?」と真凛がドスを効かせた声で石川に食って掛かっていた。

「後はどうぞ、将来の婿養子さんと、ご家族でお話し下さい。私は帰ります」と言い、仕込んだ餃子を冷凍庫に入れてマンションに帰った。

「シェフ!」と声を掛けられたがシカトだった。

その晩に義母から電話があった。

「石川さんは何をしてホテルを辞めたの?本人は言葉を濁して言わなかったから」

「取引業者から仕入金額を誤魔化して通算で一千万円を袖の下としてもらっていたんですよ。一千万円を超えているかもしれないので、近い内に民事で告訴されると思いますよ。その後は刑事告訴でしょうね」

「そういう事だったのね……」

石川の件で会社の顧問弁護士が刑事告訴を警察に提出し受理した日に真凛は勇作と離婚をした。

義母に謝罪して子供を連れて実家に戻ったが、一緒に住んだことで私は実家には行かなくなり、外で逢うこととなった。

つづく
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