サレ夫が愛した女性たちの追憶

しらかわからし

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第4章

10話-5 勤務2日目 館内清掃と良太とパートとの会話

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私は社長との約束を守るために中抜け休憩時間は休まずフルに清掃作業した。

当然、中抜け休憩の時間なのでタイムカードを押してからの作業だ。

実はこれは副社長がそうしろと言ったからだ。

仕方ないと思っていた。

ホテル内外の掃き掃除を終えると、まずはホテルのメインダイニングの窓ガラスの拭き掃除から始めた。

ステーションホテルと銘打っている訳だから、その駅が良く見えるように窓をピカピカに吹き上げた。

高い所は大塚宅にあった梯子を持ってきてやり、まずは外側の汚れが酷かった窓を水洗いしてワイパーで水気をキッチリ切ってから拭き上げた。

私は高校時代の不良をしていた時の週末に小遣いが少なくなった時は銀座松屋の夜中の清掃作業員で働いていた。

バイクのガソリン代と趣味のキャンプの為の資金作りで、窓掃除用の道具を一式自分で持っていた。

そうすると午後から来て仕込みをする若い料理人の田町良太と夕方の仕込みに来ていたパートのオバサンがニコニコして見ていた。

そんなに多くの枚数は出来ないのでレストランに入って、良太やパートのオバサンと話す機会が多くなっていて私は彼の悩みを聞いた。

「この調理場の先輩たちは魚を下ろす事ができないので魚下しを学びたいんです」と言ったやる気のある子だった。

私は料理人という事は誰にも言っていなかったが話していて彼は口が堅そうだったので時間を見付けて社員寮のキッチンで教えてあげようと思った。

「良太君、明日私は遅番だから家で良かったら魚おろしのやり方を教えるけどどうかな? 但し私から教わったって言うのだけは言わないでもらいたいんだけど」と言った。

「本当ですか?」と明るい顔で良太が。

「うん、私はやる気のある人が大好きだからさ」

「では宜しくお願いします」

「明朝に市場で魚を買ってくるから君に連絡をするから電話番号を教えて?」

「はい」と言って交換しました。

パートのオバサンは七十歳過ぎだったが、以前は居酒屋を夫と営んでいたとの事で髪をアップにして櫛を差したオシャレなご婦人で、康子先生を思い出していた。

そのご婦人がレモンバームの苗が欲しいと聞いていたので、私が東京のマンションで育てていたのがあったので差し上げた。

ご婦人は物凄く喜んでくれて居酒屋時代の名入りのお酒をくれた。

つづく
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