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第5章
1話-4 勤務8日目 マヨネーズ事件を副支配人の品川に相談と報告
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大崎がカウンターに来て「例のマヨネーズはどうしましょうか?」と。
「レストランの事件は本来なら料理長に話すのが筋だけど、山中さんは毎朝、料理長に付け届けをしている訳で、富田さんは私が料理長を諫める前までは苛めのターゲットにされていた訳ですよね」
「はい、そうです」
「この件を最初に聞いた人が、大崎さんで富田さんが苛めに遭う前までは大崎さんが苛められていたので、この件をストレートに料理長に話しても依怙贔屓の邪念が入って解決には至らないと思うんですよ」
「はい、僕もそう思います」
「それではここは一丁、品川さんに下駄を預けるのが一番良い方策だと思うけど、どう思いますか?」
「そうですね、そうしましょう」
「品川さんが出勤して来たら大崎さんが、これを持って見せて報告して相談して下さい。その時に先程、私が話した料理長の件も一緒に添えて相談してみては如何ですか?」
「そうします。品川さんは料理長の事も分かっていますから」
「じゃぁ、そういう事で賄いを頂きましょうかね?」
私は大崎と同じテーブルで賄いを食べていると、「私もレストランの清掃をお手伝いしますよ」と言った。
「有難い言葉だけど、気にしないでゆっくり休んでよ。これは私と社長の問題だからさ」と私。
「えっ!それってどういう事ですか?」と大崎。
「上は皆、知っている事だしその内、皆の耳に入る事だから話すけど、私が入社した初日に料理長が朝も夕食前も富田さんの事を苛めたのを覚えていますでしょ?」
「はい」
「で、富田さんの化粧の事だったですよね?」
「はい」
「富田さんのお化粧は清楚で私から見ても美しかったですが、大崎さんはどう思われましたか?」
「はい、富田さんは色白で美人さんですから、薄化粧が良く似合いますし、何の問題もなかったと思っています」
「そうですよね。私もそう思っていたんですよ。ところが料理長は、その化粧の事で感情的に怒鳴ったじゃないですか。それも皆の見ている前でね。弱い者虐めだから怒りで震えたんですよ。料理長に対して入ったばかりで生意気だけど見ていられなくなって諫めました」
「はい、本当は立場を考えると僕がしなくてはいけなかった事ですが、僕も彼女の前に苛められていたので怖くてできなかったのです」
「それは仕方ないですよ。で、その事が品川さんから副社長へ、そして社長に報告されて、どこでどう間違ったのかわからないのですが、明くる朝に社長から呼ばれたんです」
「そう言えば、カウンターの朝の準備を終えた辺りで席を外されたんですよね」
「はい。レストランの中で波風を立てた事に対して社長が罰を与えるのはおかしいから君が自分で考えた罰を課してもらいたいって言われたんですよ」
「それはおかしいですよね」
「私もそう思いましたよ。掃除が行き届いてないホテルだったので、掃除をしようと思ってやっているんですよ」
「そういう事だったんですね。だったら社長は原因を作った料理長にも同じことを課さないとダメですよね。そう思いませんか?」
「普通に考えたら大崎さんが言ったことが正解だと思いますけどね。だからあんな訳の分からない料理長の苛めが長年、確かこのホテルが開業してからずっと直らなかったんだと思うんですよ」
「料理長の苛めは本当に辛かったですよ。食べ物でやるんですよ」
「どんな事をされたのですか?」
「賄いの時に私だけ食べさせないのです」
「料理人はどんな時も食べ物を利用したらダメなんですよ。誰人にも平等に食べさせなくては料理人とは言えないし、料理人失格ですね。その時は辛かったですよね?」
「はい、通しの時はお腹が空き過ぎて辛かったです」
つづく
「レストランの事件は本来なら料理長に話すのが筋だけど、山中さんは毎朝、料理長に付け届けをしている訳で、富田さんは私が料理長を諫める前までは苛めのターゲットにされていた訳ですよね」
「はい、そうです」
「この件を最初に聞いた人が、大崎さんで富田さんが苛めに遭う前までは大崎さんが苛められていたので、この件をストレートに料理長に話しても依怙贔屓の邪念が入って解決には至らないと思うんですよ」
「はい、僕もそう思います」
「それではここは一丁、品川さんに下駄を預けるのが一番良い方策だと思うけど、どう思いますか?」
「そうですね、そうしましょう」
「品川さんが出勤して来たら大崎さんが、これを持って見せて報告して相談して下さい。その時に先程、私が話した料理長の件も一緒に添えて相談してみては如何ですか?」
「そうします。品川さんは料理長の事も分かっていますから」
「じゃぁ、そういう事で賄いを頂きましょうかね?」
私は大崎と同じテーブルで賄いを食べていると、「私もレストランの清掃をお手伝いしますよ」と言った。
「有難い言葉だけど、気にしないでゆっくり休んでよ。これは私と社長の問題だからさ」と私。
「えっ!それってどういう事ですか?」と大崎。
「上は皆、知っている事だしその内、皆の耳に入る事だから話すけど、私が入社した初日に料理長が朝も夕食前も富田さんの事を苛めたのを覚えていますでしょ?」
「はい」
「で、富田さんの化粧の事だったですよね?」
「はい」
「富田さんのお化粧は清楚で私から見ても美しかったですが、大崎さんはどう思われましたか?」
「はい、富田さんは色白で美人さんですから、薄化粧が良く似合いますし、何の問題もなかったと思っています」
「そうですよね。私もそう思っていたんですよ。ところが料理長は、その化粧の事で感情的に怒鳴ったじゃないですか。それも皆の見ている前でね。弱い者虐めだから怒りで震えたんですよ。料理長に対して入ったばかりで生意気だけど見ていられなくなって諫めました」
「はい、本当は立場を考えると僕がしなくてはいけなかった事ですが、僕も彼女の前に苛められていたので怖くてできなかったのです」
「それは仕方ないですよ。で、その事が品川さんから副社長へ、そして社長に報告されて、どこでどう間違ったのかわからないのですが、明くる朝に社長から呼ばれたんです」
「そう言えば、カウンターの朝の準備を終えた辺りで席を外されたんですよね」
「はい。レストランの中で波風を立てた事に対して社長が罰を与えるのはおかしいから君が自分で考えた罰を課してもらいたいって言われたんですよ」
「それはおかしいですよね」
「私もそう思いましたよ。掃除が行き届いてないホテルだったので、掃除をしようと思ってやっているんですよ」
「そういう事だったんですね。だったら社長は原因を作った料理長にも同じことを課さないとダメですよね。そう思いませんか?」
「普通に考えたら大崎さんが言ったことが正解だと思いますけどね。だからあんな訳の分からない料理長の苛めが長年、確かこのホテルが開業してからずっと直らなかったんだと思うんですよ」
「料理長の苛めは本当に辛かったですよ。食べ物でやるんですよ」
「どんな事をされたのですか?」
「賄いの時に私だけ食べさせないのです」
「料理人はどんな時も食べ物を利用したらダメなんですよ。誰人にも平等に食べさせなくては料理人とは言えないし、料理人失格ですね。その時は辛かったですよね?」
「はい、通しの時はお腹が空き過ぎて辛かったです」
つづく
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