サレ夫が愛した女性たちの追憶

しらかわからし

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第5章

6話-2 勤務12日目 カウンターの朝の準備と朝の挨拶と朝食

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昨日は長期保存の牛乳とジュース類がレストラン内の在庫があったが、今日は無いと思ったので補充する為に倉庫で台車に載せていると英子が出勤してきて、「久留実野さん、おはよう!聞いた?」と私も「おはよう。何を?」と。

「富田さんが辞めるって事」と英子。

「うん、昨日、鈴木さんから」と私。

「困っちゃうわよね」

「うん、確かに」

小声で、「ここのホテルは募集しても地元で評判が悪いから直ぐに応募がないからその間は私たちが大変になるのよ」

「そうなんだ」と言いながら台車を押してレストランに。

実はこの台車も私がDIYで作った物でコンパネ合板の板に四個のキャスターを付けた簡単な物だった。

一般的な台車だと重いし収納するスペースもいるのでこれが良いと思ったからだ。

今までは重い一箱十二キロの牛乳やジュース類の箱を手で持って何往復もして運んでいたらしい。

それも女性の富田がやっていたと聞き、可愛そうだったので、誰がやっても楽になるように作った。

暫くの間の富田は社長や副社長、更には料理長から台車に載せて楽をしていると思われるのが嫌だと言って使わなかったが、私は「身体を壊したら困るのは経営者や上司だからね」と言ったところ使うようになった。

この台車に牛乳、グレープフルーツ、オレンジジュースの箱とバラのトマトジュースを乗せれば一往復で済むからだ。

手で持って何往復もすれば膝痛や腰痛になるし怪我の元にもなるからで、か弱き富田は物凄く喜んでくれていた。

その富田が退職すると言っていた事に私は、その辺の一般のスタッフとは違う別の思いがあった。

最初の頃にカウンターの準備を色々丁寧に教えてくれたし寮の二階のゴミも一緒に纏めて掃除もしてくれたしお世話になりっぱなしだったからだ。

落ち着いたら連絡でもしてみようと思っていましたが、新たな仕事が入ったことですっかり忘れてしまっていた。

箱を仕舞いホールの皆に挨拶をして洗い場に行くと、今日は目黒と高田だった。

「目黒さん、おはようございます。今日のルージュはいつもと違う色で良く似合っていますよ」と。

「分かった?嬉しい!久々に父ちゃんが帰って来たけど何も言わなかったよ」と目黒。

「仕方ないよ。父ちゃんは田舎者だからさ。その唇に私の唇を重ねて右手でその豊満なバストを揉みしだいてみたい~!」と言った。

目黒は「朝からお元気な事だね!」と言って爆笑していてその後、恥ずかしそうな顔をした。

「高田さん、おはようございます。辞めるんだって?」と私。

「うん、もうここはね」と高田。

「次の当てはあるの?」

「少しゆっくりしてから探そうかと思って」

「折角、ご縁をしたのに残念だよ」

「久留実野さんみたいな社員がもっと前の入ってくれていれば良かったんだけど、ここの社員もそうだけど社長も副社長も私たち洗い場の事なんか虫けらぐらいにしか考えてないから」

「そんな事はないとは思うけど。まぁ、社長と副社長がやってきた事を思えば、そう思っても仕方ないよね。辞めても身体に気を付けてよね」

「久留実野さんに会えて私、良かったよ。そうやって周りの人の事を考えてくれる社員もいるんだと思えた事をね。本当にありがとうございました」と高田。

その後、私は高田の写真を撮ってあげて、写真紙にコピーして賄いの前に高田に渡してあげた。

調理場に行き挨拶すると全員で挨拶が返ってきた。

「久留実野さん、今朝から責任者会議をやる事にしました。そこで例の板前たちに話してみます」と料理長。

「やってみて下さい。直ぐには変わらないかもしれませんが根気良くやれば分かってくれますから」と私。

「それでは今日も楽しくやりましょう!」と言いカウンターに戻ると英子が皆の分のコーヒーをカップに注いでくれていた。

「英子、サンキュー!」と私が言うと「どういたしまして」と言ってウインクした。

その顔が意外に可愛かった。

この一部始終を愛美が見ていた。

今日の朝食も何の問題もなく終えた。

つづく
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