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第39話:お婆ちゃんの訃報と安否確認の重要性
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いつもの巡回コースを廻っていて、ここ最近、体調を崩していたお婆ちゃんが、いつも集まる場所に来ていなくて、心配していた。
この地域は、今までは各家を廻っていたけど、雨以外の日は道路の脇の空き地に軽トラを停めると、車のスピーカーの音楽で出て来てくれていたので、各家を廻らなくて済むようになっていた。
午前中に廻る地域なので、いつもの四人のお婆ちゃんは来てくれていたが、具合の悪いお婆ちゃんだけが来なかった。
各家は結構離れているので、お婆ちゃんたちの必需品であるシルバーカーを押して歩く様なので、お婆ちゃん同士の家への行き来をあまりしていないと言っていた。
なので、その体調が悪いお婆ちゃんの情報は、ボクの耳にはこの日、入らなかった。
そのお婆ちゃんこそ、スピーカーから流す音楽を作ることを進言してくれた人だったので、ボクとしては気になる存在だった。
そこで、午後のお客さんを全部廻ってから、もう一度そのお婆ちゃんの家に行ってみた。
いつもだったら大声で「オバサ~ン!」と怒鳴ると出て来てくれたのだが、この日は玄関のドアは開いていたけど出て来なかったので、自治会長さんのケータイに電話を入れた。
そしたら自治会長さんが来てくれて、一緒に家の中に入ると、お婆ちゃんは台所で倒れていた。
自治会長さんが派出所に電話を入れてくれて、お巡りさんが来るまで、自治会長さんと一緒に待っていて、来たらボクはお巡りさんから事情聴取をされた後、解放された。
「まさか」とは思ったが、「イヤな予感」は、残念ながら的中して、お婆ちゃんは亡くなっていた。
ボクも前回の三日前に行っていれば、もしかしたら命を救えたかもしれないと大反省をした。仕事の効率化のために一ヶ所に集まってもらう方法に切り替えたことが、裏目に出たような気がして胸が締め付けられる。
週に二度、直接顔を合わせ、会話を交わして、健康状態までも知りえるボクだからこそできる安否確認という役割がある。
これからもできる事は、沢山あるのだろうからアンテナを張り巡らせて、お客さんの為になることをしていきたいと思った。自治会長さんとの連携を、もっと密にすることも必要だ。
今回は、とても残念な結果になってしまったが、ボクにできることを再確認し、その社会的役割の重要さを改めて気付かされた瞬間でもあった。移動スーパーは、ただ物を売るだけの商売ではない。
合掌。
明日も頑張るぞ!
つづく
この地域は、今までは各家を廻っていたけど、雨以外の日は道路の脇の空き地に軽トラを停めると、車のスピーカーの音楽で出て来てくれていたので、各家を廻らなくて済むようになっていた。
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各家は結構離れているので、お婆ちゃんたちの必需品であるシルバーカーを押して歩く様なので、お婆ちゃん同士の家への行き来をあまりしていないと言っていた。
なので、その体調が悪いお婆ちゃんの情報は、ボクの耳にはこの日、入らなかった。
そのお婆ちゃんこそ、スピーカーから流す音楽を作ることを進言してくれた人だったので、ボクとしては気になる存在だった。
そこで、午後のお客さんを全部廻ってから、もう一度そのお婆ちゃんの家に行ってみた。
いつもだったら大声で「オバサ~ン!」と怒鳴ると出て来てくれたのだが、この日は玄関のドアは開いていたけど出て来なかったので、自治会長さんのケータイに電話を入れた。
そしたら自治会長さんが来てくれて、一緒に家の中に入ると、お婆ちゃんは台所で倒れていた。
自治会長さんが派出所に電話を入れてくれて、お巡りさんが来るまで、自治会長さんと一緒に待っていて、来たらボクはお巡りさんから事情聴取をされた後、解放された。
「まさか」とは思ったが、「イヤな予感」は、残念ながら的中して、お婆ちゃんは亡くなっていた。
ボクも前回の三日前に行っていれば、もしかしたら命を救えたかもしれないと大反省をした。仕事の効率化のために一ヶ所に集まってもらう方法に切り替えたことが、裏目に出たような気がして胸が締め付けられる。
週に二度、直接顔を合わせ、会話を交わして、健康状態までも知りえるボクだからこそできる安否確認という役割がある。
これからもできる事は、沢山あるのだろうからアンテナを張り巡らせて、お客さんの為になることをしていきたいと思った。自治会長さんとの連携を、もっと密にすることも必要だ。
今回は、とても残念な結果になってしまったが、ボクにできることを再確認し、その社会的役割の重要さを改めて気付かされた瞬間でもあった。移動スーパーは、ただ物を売るだけの商売ではない。
合掌。
明日も頑張るぞ!
つづく
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