スキル:浮遊都市 がチートすぎて使えない。

赤木 咲夜

文字の大きさ
23 / 46
元宮高校編

第21.5話 設定公開 真斗 志帆 森 神山 ジャック 

しおりを挟む
いつも読んでいただきありがとうございます。

浮遊都市2章 元宮高校編はこれで完結です。

今回はスキル詳細とキャラ詳細を中心に解説させて戴きます。
多少ネタバレはあるかもしれませんがストーリーには問題無いと思います。

(ネタバレもなにも、まだ続きを書いていないのですが。いま次回のネタを考えているので今回は章の完結記念ということで誤魔化されてください。お願いします。)

アンジェリーナは前回しっかりと解説したので、真斗から解説を。



藤岡 真斗
変身スキル(ドラゴン)
コミュ力お化け、元サッカー部
成績優秀運動神経最高。

超高スペック、スキル以外は主人公以上です。主人公がいなかったら真斗が主人公決定です笑

真斗は最初からいるサブ主人公、相棒キャラクターとして考えました。今でこそヒャッハー主人公の松ちゃんですが、隠キャ街道まっしぐら主人公を支えるために作ったのがきっかけです。

変身スキルはモンスター、伝説の生き物を中心に様々種類があるので考え次第でいくらでもネタを作れる万能スキルです。

そして変身スキルの上位に位置するドラゴンへの変身は今から考えるとチートすぎます。

ドラゴンはこの世界でも最上位ではないものの、強いモンスターに分類されます。竜弾は石の壁を破壊し、大きな巨体はそれだけで驚異です。

そこかの作品で“空飛ぶ戦車”と言っていましたが、まさにその通りだと私も思います。本当は前話の話ではドラゴンを倒させる気はなかったのですが、お口の中にごっくん竜弾を思いついた瞬間、倒させることにしました。

20話のドラゴンを倒すシーン、設定では悲鳴を上げている途中なので、真斗の竜弾は肺を爆破して潰しています。心臓も爆発にかなり近かったので、そのままでも時間が経つと死んでいました。

ドラゴンネタはもっと後半で使う予定でした。ですが、ヌワラエリア・パートナーズと別れた後、いいフロアボスのネタが思いつかなかったのでぶっ込みました。

今回活躍の多い真斗ですが、普段はあまり強くはありません。

変身スキルは変身しなくても一部の能力は使うことができます。

変身スキル(ドラゴン)では竜弾は吐くことができませんが、火を吹く、翼を出して空を飛ぶ。普通の人間よりも力持ちで打たれ強いと言った一部特性は変身なしで使えます。

力があるので真斗の武器は重い大剣なのです。




森 勇大
怪力スキル
いたずら好き、一言余計が多い

初めて登場したのは主人公とアンジェリーナの転校の日ですね。このキャラは初恋相手に告白したが、告白と認識されなかったという過去を持ちます。
相手は薄々気づいている人が多いと思いますが、ここでは書きません。そのうち過去外伝を書きますので。その時に答え合わせを笑

怪力スキルという強力なスキルを持っているのにダンジョンに行かなかったことからわかるかもしれませんが、臆病な性格です。しかしいつもはしっかりと隠しています。人を楽しませるのが好きなタイプで主人公の髪を輪ゴムでライオンにすることもありました。

森は初め、武器を大剣の二刀流にするつもりでした。それは某アニメもあってありかなと思っていたからです。
しかし調べてみると、剣道の二刀流は少なく、難しいとありました。確かに刀の2本構えるのは難しそう。斬り方も1本ならまだなんとかなるかもしれないけど、剣道の経験もない人が二刀流なんて不可能だと気づきました。

その代わりに出したのが、ダブルハンマーです。
怪力スキルにぴったりな装備だと思います。

怪力スキルはただ筋力が上がっただけではありません。スキルの本質は骨、筋肉を含める肉体の強化にあります。よくある肉体強化魔法と同じようなスキルと考えると簡単ですね。

怪力スキルは変身スキル(ドラゴン)の変身前よりも強化レベルが高く、体のバランスさえ崩さなければ巨大ハンマーだって振り回せます。

日常でもかなり使い勝手の良いスキルですね。

怪力スキルの特徴、それはレベル制ではないこと。
レベル制ばかりで面白くない。

その結果生まれたスキルでもあります。

能力を使わずに筋トレすれば、能力は上がります。つまり、このスキル。ダンジョン攻略でのレベル上げ要りません。これを森は知りません。

以上でーす笑



玉城 志帆
スキル:トレード
タマグスク シホ と読みます。この漢字でタマグスクと読めた人は少ないと思います。沖縄に住んでる人や沖縄に詳しい人なら読めるかもしれません。

沖縄では城のことを方言でグスクと言います。
それでタマグスクと読むのでしょう。

沖縄の方の苗字です。
志帆というのは海に関する名前です。沖縄は海が綺麗ということで海に関する名前にしました。

沖縄の離島、北大東島出身です。

島に高校がなったので、親戚の藤岡家を頼って元宮高校に入学しました。元宮高校ですが、元宮...実はモトミヤと読むのではなく。モトミです。モトミ高校。ふりがな無しなのでそう読んでる人は作者くらいだと思います。物語になんの支障もないので、あえて書きませんでした。なお実際に元宮高校は存在しますが、そちらはモトミヤ高校と読むみたいです。あとから気づいたことなので、この物語とは一切関係ないです。

北大東島ですが、実際に行って確認したわけではないですが、実際の島でも高校はなかったはずです。

志帆は雄大な海と森の中で育ち、サバゲーの達人です。島には自然が多く、サバゲーもメンバーがいればやりたい放題でした。

と、想像して作りました。

サバゲーで鍛えられた動き方と射撃、森を駆け回って鍛えられたサバイバル能力。冷静な攻撃判断。

自衛隊が欲しがるに違いない笑

胸ペッタンで、ほっそりしていて背が小さく、完全幼女体型です。なお本人は一切気にしていません。主人公妹のことを自分の方が年上なのに、さん付けするのは妹の方が年上だと思っていた名残です。

作品内では出てきませんが、小さくて軽い体はバク宙はもちろん、壁キックからの宙返りだってできます。真斗ドラゴンとダンジョンに潜るくらいですので、スキル無しの近接格闘はゆりちゃんの次に強いと思います。

几帳面な一面もあります。真斗とタッグを組んでた時からダンジョンノートを作り、モンスターの属性研究には余念がありません。アンジェリーナの情報収集先に志帆も含まれたりします。今回の事件はこのノートが盗まれたところから始まりました。



ジャック・ミュレイ
スキル:不明

このキャラ。ギルドホールにキッチンをつけたところから温めていた早く仲間にしたかったキャラです。なかなかタイミングがなかったので、無理矢理出しました。

やっぱりコックは細いでしょ!冒険に欠かせないのはコックだ!

女子たちに毎回料理を作らせるのが、シーン的に書きたくなかったので作りました。はい。

スキルははっきり言って強力です。怪力?ドラゴン?そんなものカスリもしません。ですが能力を全力で使わせる気は...ちょっとあるけど基本なしかな。

そのレベル。

料理に使えるスキルで、もしかしたら、さらりと本編に書いてるかもしれませんが、記憶が正しければ書いていないはずです。

料理人ならこのスキル、欲しいですね。

ジャックのために作ったスキルです。

そんなジャックですが、フランスの有名店のシェフでした。自分のスキルを知ったその日にお店を飛び出して、スキルレベル上げの旅に出ています。しかしパリで戦闘無し荷物持ちとして雇ってくれる人はいませんでした。

そこでやってきたのが浮遊都市です。
ジェームズとは長くはありませんが、浮遊都市が一般開放されてから、ずっと同じパーティーです。美味しい料理を作ることに余念がないジャックの料理にジェームズも惚れたのでしょう。なんだかんだで、経験値稼ぎに付き合ったに違いありません。

今ではジェームズは最果てレストランのお得意客です。

そのうちジャックの両親がレストランにやってくる話・ジャックとジェームズ達の冒険何処かで書きたいと思っています。



神山 静
変身スキル(ウンディーネ)
静と書いて しず と読みます。
面倒見がいい性格で、森とはよく言い合いをします。
日本語を話せないアンジェリーナに一生懸命話しかけて、日本語を教える面倒見のよさ。困った人を助けたくなる性格です。特に子犬や子猫など可愛いものや、可愛い反応をする人には全力で助けます。

学級委員みたいな性格の部分もあります。

変身スキル2人目のキャラです。
始めは変身内容はウンディーネではなく、人魚の予定でしたが、地上でピチピチされても仕方がないので。急遽変更しました。

本来のウンディーネは小さいですが、それでは使いにくいので、それよりは大きい人間と同じ大きさで変身します。

妖精なので、変身時は空を自由に飛べます。そして水属性攻撃は自力でできます。今回のドラゴンの弱点は水属性だったので相性も良かったです。

妖精なので、重いものを持って飛べない。乾燥に弱い。風で吹き飛ばされやすいと弱点も多いですが、浮遊できる時点で有能な能力でしょう。

人間の時は泳ぎが早くなったり、少し水を操れたりとあまりできることはありません。

変身すれば良い話なので変身前は能力低めです。








今回のキャラ紹介はこれくらいでどうでしょうか?

主人公の松ちゃんですが、そろそろ限界なので本名が出るかもしれません。

あと、そろそろ主人公の父と母を出したいところです。

ここから先はこの先三章での世界情勢を書かせていただきます。
(登場人物の設定を見直していたらアイディアが浮かびました。)

あまり面白くないようです。飛ばしても物語には全く影響ありません。

中国
間違いなく、ダンジョン関連に関しては先進国です。それはダンジョン管理者を1人確保できていること。ダンジョン数が一番多いことが要因でしょう。次章が始まる7月中旬では、世界連合アナザーワールド委員会でも大きな発言権を持っています。
ダンジョン管理者を確保できている中国ですが、1番の問題は実は研究サンプル不足。
自国で研究することを重視しているため、浮遊都市や浮島で出土するアイテムが少なく、そちらの研究になかなか手が出てない状況にあります。
今中国政府が探し回っているのが、イギリスで発見されたような浮島の管理者です。


アメリカ
ダンジョンが世界に現れて、一番焦っている国はアメリカです。ダンジョンがロサンゼルスとニューヨークしかありません。研究を進めるも、本格的な研究は浮遊都市が有利で、人材はどんどん浮遊都市に行ってしまいます。人の移動を無暗に制限できないアメリカのダンジョン研究は浮遊都市の研究を頼るしかない状況。さらにアナザーワールド委員会や世界連合の本部が浮遊都市に移ったこと、浮遊都市がドルと切り離され、世界で通用するダンジョン通貨を採用したので、関われない状況が続いています。
しかしIT関連では元々技術があるので、ダンジョンのおかげでどんどん新発明が増えています。
アンジェリーナの論文を知ってからはアンジェリーナについて直接接触はないものの、日本尾行調査などはしています。アンジェリーナの日本での行動、家庭ゴミに捨てられたアンジェリーナのメモ、ダンジョン内ではエージェントが追尾不可能な事を多々するので、あまり追尾できていませんが、頑張っています。

なお、アンジェリーナは大事な研究は全てギルドで、ギルドルールで秘密を守る工夫、いろいろしているので、それほど問題にはなっていません。主人公に堂々と研究内容を言っていますが、すべて秘密の呪文に守られています。1人の時でも秘密の呪文は有効なので。

ある意味ギルドはアンジェリーナの秘密の隠れ家です。

日本
この国はダンジョンを持て余しています。
東京ダンジョンはダンジョン遺産産出が多く、探索者も多いです。しかし、スキルやダンジョン関連の法律も遅れ、アナザーアイテム関連の物流が法律よりも先にできたので、国は必死に国民の反感を買わないように法律を作っています。
助かったのは基本銃などは禁止だという事で、武器販売も自ら自重したことなど、人目を気にする企業や店が多かったことです。
なので、法律よりも簡単に作れるガイドラインを大量に発行し、日本はそれに沿って動いています。

研究は意外と進んでいます。情報もアナログが多いおかげで余り漏れていません。企業はファックスや社内のみのネットワークなど、物理的に情報ネットワークから秘密を切り離しています。政府が一番に示したガイドラインなので、多くの企業がこれを採用。お金もかからないこの対策は今のところ成功を収めています。言語の壁もあり、人材の流出が少なく、変なところで独自性を発揮し始めた日本に注目する企業は多いです。一番の問題はダンジョンアイテムの確保です。ゲーム大好き人間が多いので浮遊都市からの輸送は多いですが、ダンジョン管理者が不明なので産出量が少なく、ここに来て響いています。

EU
日本からの希少ダンジョンアイテムが海賊問題で止まってしまったが、パリとロンドンにダンジョンがあるのが幸して研究を続けられているEUですが、やはり苦労しています。二つのダンジョンのアイテム産出量が圧倒的に少ないからです。
EUは組織的にダンジョン通貨を集め、トレードでそれを補っています。
うまくユーロとダンジョン通貨を共存させてヨーロッパをダンジョン通貨の取引の場にし、ダンジョン通貨が集まりやすい環境を作りました。
EUではダンジョン通貨が普通の通貨のように使えます。レートもほぼ固定で動かず、今ではお釣りにダンジョン通貨が混じるくらいです。

浮島
それぞれ独立国家としての道を歩み始めています。王国のように管理者本人が収める場合もあれば、浮遊都市のように管理人を設定して収めさせている場合もあり、完全民主制をとっている浮島もあります。共通しているのは通貨がダンジョン通貨ということ、そして大国からの干渉を警戒していることです。浮島によっては国と認められずにいるところもあります。例えば北大西洋浮島はイギリスが領土として主張しているため、世界ではまだ国とは認められていません。

南大西洋浮島はブラジルが主権を主張したものの、アメリカが独立を支持し、アメリカと南大西洋浮島政府間で安全保障条約とダンジョンアイテム通商条約を結んだため独立国として認められています。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

これで元宮高校編は終了です。

次は公安編を書く予定です。銃刀法なんてって時代ですから出てきても問題ないと思って公安・秘密警察も出しに行きます。伏線も回収しに行く予定です。

事件を起こすものの、まだ解決まで考えていないですが、1日1話では考える暇もなさそうなので、見切り発車したいと思います。

何時も通りですね。

お昼に読めるようにいつもの12:10に明日から公開予定です。

これからもスキル浮遊都市をよろしくお願いします。
しおりを挟む
感想 23

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

収奪の探索者(エクスプローラー)~魔物から奪ったスキルは優秀でした~

エルリア
ファンタジー
HOTランキング1位ありがとうございます! 2000年代初頭。 突如として出現したダンジョンと魔物によって人類は未曾有の危機へと陥った。 しかし、新たに獲得したスキルによって人類はその危機を乗り越え、なんならダンジョンや魔物を新たな素材、エネルギー資源として使うようになる。 人類とダンジョンが共存して数十年。 元ブラック企業勤務の主人公が一発逆転を賭け夢のタワマン生活を目指して挑んだ探索者研修。 なんとか手に入れたものの最初は外れスキルだと思われていた収奪スキルが実はものすごく優秀だと気付いたその瞬間から、彼の華々しくも生々しい日常が始まった。 これは魔物のスキルを駆使して夢と欲望を満たしつつ、そのついでに前人未到のダンジョンを攻略するある男の物語である。

【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~

シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。 木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。 しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。 そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。 【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】

自由でいたい無気力男のダンジョン生活

無職無能の自由人
ファンタジー
無気力なおっさんが適当に過ごして楽をする話です。 すごく暇な時にどうぞ。

最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~

ある中管理職
ファンタジー
 勤続10年目10度目のレベルアップ。  人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。  すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。  なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。  チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。  探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。  万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。

異世界帰りの元勇者、日本に突然ダンジョンが出現したので「俺、バイト辞めますっ!」

シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
俺、結城ミサオは異世界帰りの元勇者。 異世界では強大な力を持った魔王を倒しもてはやされていたのに、こっちの世界に戻ったら平凡なコンビニバイト。 せっかく強くなったっていうのにこれじゃ宝の持ち腐れだ。 そう思っていたら突然目の前にダンジョンが現れた。 これは天啓か。 俺は一も二もなくダンジョンへと向かっていくのだった。

【もうダメだ!】貧乏大学生、絶望から一気に成り上がる〜もし、無属性でFランクの俺が異文明の魔道兵器を担いでダンジョンに潜ったら〜

KEINO
ファンタジー
貧乏大学生の探索者はダンジョンに潜り、全てを覆す。 ~あらすじ~ 世界に突如出現した異次元空間「ダンジョン」。 そこから産出される魔石は人類に無限のエネルギーをもたらし、アーティファクトは魔法の力を授けた。 しかし、その恩恵は平等ではなかった。 富と力はダンジョン利権を牛耳る企業と、「属性適性」という特別な才能を持つ「選ばれし者」たちに独占され、世界は新たな格差社会へと変貌していた。 そんな歪んだ現代日本で、及川翔は「無属性」という最底辺の烙印を押された青年だった。 彼には魔法の才能も、富も、未来への希望もない。 あるのは、両親を失った二年前のダンジョン氾濫で、原因不明の昏睡状態に陥った最愛の妹、美咲を救うという、ただ一つの願いだけだった。 妹を治すため、彼は最先端の「魔力生体学」を学ぶが、学費と治療費という冷酷な現実が彼の行く手を阻む。 希望と絶望の狭間で、翔に残された道はただ一つ――危険なダンジョンに潜り、泥臭く魔石を稼ぐこと。 英雄とも呼べるようなSランク探索者が脚光を浴びる華やかな世界とは裏腹に、翔は今日も一人、薄暗いダンジョンの奥へと足を踏み入れる。 これは、神に選ばれなかった「持たざる者」が、絶望的な現実にもがきながら、たった一つの希望を掴むために抗い、やがて世界の真実と向き合う、戦いの物語。 彼の「無属性」の力が、世界を揺るがす光となることを、彼はまだ知らない。 テンプレのダンジョン物を書いてみたくなり、手を出しました。 SF味が増してくるのは結構先の予定です。 スローペースですが、しっかりと世界観を楽しんでもらえる作品になってると思います。 良かったら読んでください!

帰って来た勇者、現代の世界を引っ掻きまわす

黄昏人
ファンタジー
ハヤトは15歳、中学3年生の時に異世界に召喚され、7年の苦労の後、22歳にて魔族と魔王を滅ぼして日本に帰還した。帰還の際には、莫大な財宝を持たされ、さらに身につけた魔法を始めとする能力も保持できたが、マナの濃度の低い地球における能力は限定的なものであった。しかし、それでも圧倒的な体力と戦闘能力、限定的とは言え魔法能力は現代日本を、いや世界を大きく動かすのであった。 4年前に書いたものをリライトして載せてみます。

処理中です...