外面だけは!

豆餅

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二章

優美(I)

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 わたしは、散々捨てられて、このまま死んでいくと思ったのに、拾われた。
わたしは最初実親に捨てられた。
次に友人に捨てられた。
最後に親友にまで捨てられた。
でも、悲しい苦しいなんて感情は無い。
今更すぎるだろう
もう、わたしは捨てられるのは慣れた。
こんなに捨てられたら、体が勝手に慣れてきてしまった。
もう、愛情なんて信じようと思わなかった。
愛情なんて必要ない、そう思っていたんだ。
 だけど、亮平さんはそんなわたしを拾った。
もう一度信じたいってそう思った。
拾われて一年がたったある日、わたしはあることに気付いてしまったんだ。無意識に
無意識とは残酷ですね、
あの人が何かトラウマを抱えていて、わたしと関わることで、苦しめているということを、、知ってしまった。
そこでわたしは手を離した
そしたら  、諦めてくれるかなと思っていた。
きっと亮平さんは、精神弱いはずだと思う。 
だからわたしは拾ってくれて、嬉しかったけど、この手を離すと決めたんだ。
不器用だけど愛おしそうに撫でてくれたこの手を
亮平さんのこと心では大好きと思っていた、なのに、親子として結ばれるのは許されないだろう。

 亮平さんへ
今まで育ててくれてありがとうございました。
短い間でしたが楽しかったです。
わたしは、戻ります。
探さないでください
幸せになってください。

最後は涙が止まらなかった、それを机の上に置いてわたしは亮平さんの部屋を出て行った。

これからどうするか、迷った
だけど、向いていた足の方向は、姫ちゃんの家方向、気づいた時にはもうインターフォンの真前だった。
インターフォンの前で押すか押すまいか葛藤していると、ちょうど、奏さんが出てきた。

あ、優美ちゃん、姫乃か、陽太に用事?
どうかしたの?そんな大荷物背負って
とりあえず、入って、外は寒いから風邪ひくよ。

あ、はい わたしはお言葉に甘え、入りことにしたのだが、どう切り出せば良いか思案していたところ、奏さんは、察してくれた。

あ、えーと、とりあえず姫乃帰ってくるまで姫乃の部屋で待ってて、今日はパパも仕事だし、

あ、はいありがとうございます、
いつも思うが、奏さんは癒してくれる
とても優しそうなお兄さんだ。
だけど、姫乃が言うには、怒るととても怖いらしい。
そんなことを思っていると、階下から

ただいまーって元気な声が二人分聞こえてくる。
わたしはすぐ分かった、姫乃と、陽太だ。
二人は同学年で同じクラスなのですぐ名前で呼び合う中になった。
姫乃と、陽太は双子なのでキャラも顔も結構似てる。
二人とも美形だし、面白い。

あ、陽太、姫乃お帰り、手洗ってきなさい、それから優美ちゃん来てるよ。

へ?何で優美が とハモる双子。
やはり、仲が良いみたいだ。
とりあえず、二人にお邪魔してるよと挨拶する。
二人は、わたしの荷物を見てキョトンとしていた。

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