8 / 10
二章
やっぱり心残り
しおりを挟む
誰かがずっと呼んでいる気がする。
おじいちゃんおじいちゃんと
孫に違いない。
妻には先立たれた、老いぼれを優しく可愛い孫が包んでくれる。
まだ生きる意味はあるかも知れない。
気付いたら目を覚ましていた。
孫は、散々泣き腫らした目でワシをいちべつした後、ワシを平手でしかも真顔でビンタかましてきた。
おじいちゃん馬鹿じゃないの
僕を残していくなんて悪い大人だよ
次会うときは法廷だよ。
法廷で会おう。
孫はドラマか何かでありそうなセリフを呟く。
しかも、真剣に言ってるようじゃ
しゃーない、示談金を用意してやろう。
そうして、ワシは、嬉しそうにほれっと福沢諭吉を出したのだった。
完
おじいちゃんおじいちゃんと
孫に違いない。
妻には先立たれた、老いぼれを優しく可愛い孫が包んでくれる。
まだ生きる意味はあるかも知れない。
気付いたら目を覚ましていた。
孫は、散々泣き腫らした目でワシをいちべつした後、ワシを平手でしかも真顔でビンタかましてきた。
おじいちゃん馬鹿じゃないの
僕を残していくなんて悪い大人だよ
次会うときは法廷だよ。
法廷で会おう。
孫はドラマか何かでありそうなセリフを呟く。
しかも、真剣に言ってるようじゃ
しゃーない、示談金を用意してやろう。
そうして、ワシは、嬉しそうにほれっと福沢諭吉を出したのだった。
完
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
0
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる