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安全な帰路
「王国に戻るとは言っても……そう簡単に帰らせてもらえるものなのか……?」
冒険者の剣士が言う。確かにそう簡単には行かないだろう。もし不安な予想が当たっていたなら尚更だ。今から王国側が逃げ帰るのも筒抜けかも知れない。
「きっと急いだ方がいいですよ。嫌な予感しかしない。さらに暗くなってからだとこの森は、土地勘も無ければジンツーグに迷わされる我々には危険しかないでしょ」
「トウゴの言う通りね。移動するなら早いに超したことはないわね」
アサヒの言葉に全員が静かに頷いた。それからすぐに移動を始めたが、いかんせんどっちに進んだらいいか分からない所からスタートなのでかなり手間取った。おそらく1時間ぐらいだろうか、歩き続けているとやっと微かにジンツーグに振動を感じた。
「お?動いてますね?これって森のジンツーグに反応してる訳じゃ無いですよね?」
「そんな事分からん。ただオレ達は王国の城に反応してると信じて進むしか道は無い」
まあ確かにそうか。とりあえず振動が強くなる方へと進むしか無い。たどり着いた先が森のジンツーグだとしたら振り出しに戻るだけだ。
「こいつぁー骨が折れそうだなぁ」
ゼニの言う通り、これは下手をしたらかなり大変な道のりになるかも知れない。
そこからさらに数十分、また少しだけ振動が強くなる。
「これはさすがに城に反応してそうだね。森のジンツーグだとしたら、最初に反応があった場所からそんなに離れているとは思えない」
「そうね、結構歩いたのに目的地には少ししか近づいていないって事でしょ?だったら王国の城に反応してるのが自然なんじゃない?」
「でもよぉ~、って事は城はまだまだ先だって事だろぉ?」
「まぁそうなるな。でも城にたどり着く前に他の冒険者や王国騎士団と合流出来たら帰るのも楽なんじゃないか?」
「なるほどね、トウゴの言う通りよ。とにかく仲間と合流出来れば何とかなりそうね」
それからさらに歩いたが驚くほど景色が変わらない。鬱蒼としげる草と見上げても先が見えない巨木をかき分けて進む。けもの道すら見当たらない。さすがに体力も奪われ気力も削られて行く。
「こうも景色が変わらないとさすがに不安になってくるな……。本当に森の外へと向かっているのだろうか……?」
冒険者が不安そうに呟く。無理もないか。
「でもほんの少しずつですけど、ジンツーグの振動も強くなってますし、間違い無く王国へ向かってるはずですよ」
オレが言ったそれはただの気休めじゃない。本当に僅かではあるがジンツーグの反応は強くなっている。しかもこれだけ歩いてたったこれだけの変化だ。ジンツーグは間違い無く城の方角に反応しているだろう。とは言えこのペースで行ったら日が沈む前に森を出られるだろうか?進んでいる、と言ってもただ歩いて来た訳じゃない。苦戦するというほどでは無いが、魔物との戦闘も数回あった。それがさらに進行を遅らせている。
「王国騎士団やまとまった人数のパーティなら戦闘にかかる時間も少ないはず。もしかしたら私達よりも先に森を出てしまうかもね」
そうだろうな。オレ達より遅く進む事は考えにくい。オレ達はヒールがあるから怪我人はいないけど、それにしたって戦闘にかける時間は格段に違っているだろう。
「それってよぉ、合流して楽チンにこの森を出るってのが難しいって事かぁ?」
「そうかもな。これは自力で森を出る覚悟が必要かも知れない。でも夜になって野営、というのは避けたいな」
「そうね、森に残る人数が減れば減るほどこちらが不利になるのは間違い無いわね」
あれ?結構切羽詰まってるのでは?あちらの冒険者パーティの顔にも疲労と落胆の表情が見られる。しかし愚痴を言っても始まらない。
「とにかく進みましょう。少しずつかも知れませんが、それでも確実に王国へは向かっているんですから」
みんながオレの言葉に少しだけ気持ちを入れ直したその時、木の影から人影が現れ声がした。
「止ま……あぁ、先程の人間では無いか」
そう言って現れた人影は構えていた弓を下げた。その人影はエンシェントエルフ。声を発したエルフが手を上げると、次々に弓を下ろしてエルフ達が現れる。てかいつの間にこんなに囲まれていたんだ……?
「あれ?そう言うあなたはさっきの?」
「そうだ、先程他の冒険者に子供が人質に取られていた時のエルフだ」
「ああ~、やっぱり。あの子は無事家に帰れましたか?」
「うむ、つい今しがた送り届けて来た所だ。あの子もお前達にお礼を言っていたぞ。改めて礼を言おう」
「いやいやそんな!どちらかと言えば悪いのはオレ達の方の冒険者なんですから。お礼なんて言わないでくださいよ」
「なるほど、やはりお前は変わった人間の様だな。しかし早々に見つかって良かった。実はお前達を探していたのだ」
「探してた?オレ達を?」
「そうだ、送り届けたユーノだがな、実は長老様の親族でな、孫の孫……だったかな?ちょと忘れてしまったが、とにかく長老様が助けてもらった礼を直接したいそうだ。こんな事今まで聞いた事も無いが長老様の願いなので、迷惑で無ければ里まで足を運んでもらえないだろうか?」
え?そんな事あるの?まさか王国がジンツーグを壊してまで攻め込みたかったエンシェントエルフの里に、まさかのご招待とは。
「驚くのも無理は無い。言っている私も驚くぐらいだ。とは言っても人間を里に入れる事を心良く思わない者も少なく無い。あまり人目につかぬ様、そして長くは引き止めないつもりだ。どうであろう?」
「ちょっと、いきなりの展開ね。どうするのよ?」
近寄ってきたアサヒがコソコソ話しかけてくる。
「どうってよぉ、お礼したいってんだからお言葉に甘えたっていいんじゃねぇかぁ?ご馳走ぐらいは出るだろぉよぉ?オレはエルフのご馳走ってのに興味あるなぁ」
ゼニも混ざって来るがどうも論点がズレてる。
「断るってのもね……。お礼がしたいっていうこも嘘には思えないけど、心良く思ってない人がいるって言うのは一概に安全とは言えないかもね……」
オレは少しだけ考えて決めた。
「分かりました、お言葉に甘えてエルフの里へのお誘いをお受けします。ただ他の仲間は用があり急ぎ帰らなければなりません。なので里へはオレ一人で伺っても良いでしょうか?」
「ちょっ……!トウゴ!?」
小声で驚くアサヒを手で制する。
「お前一人で?我々は構わんがそれでいいのか?せっかくだ、料理のひとつも振る舞うのだぞ?」
それを聞いて何か言いたげなゼニを睨みつけて黙らせ、オレが返事をする。
「本当に勝手を言ってすいません。出来れば里へオレを案内していただくのと、残りの仲間を森の外まで案内していただけると助かるのですが……お願い出来ますか?」
「なるほど、そうか。なかなかに聡明な様だ。良いだろう、我々としても問題は無い。そう言えば名を聞いていなかったな。私はウバ、客人の名は?」
そう言ってウバと名乗るエルフはにこやかに笑う。
「トウゴです。ではウバさん、よろしくお願いします」
「了解だ。ではトウゴ、里へとお連れしよう。とは言っても我々と一緒でなければ里へたどり着く事は出来ん。目隠しなどしないから安心してくれ。他の者にはそこに居る若いのを2人、道案内に付けよう。なあに、怪しげな動きさえしなければ、無事森の外まで送り届けよう」
これであっちも大丈夫そうだ。
「ちょっとトウゴ!いいの!?」
「そうだぜお前!ご馳走独り占めはズルくねぇか!?」
「いやたぶん大丈夫だよ。それより2人は王国に戻って色々調べてみた方がいい。分かるよね?」
「分かんねぇけど?」
「分かったわ、怪しそうな所は何となく見当がつくし。それよりトウゴも、居心地が良くてもちゃんと無事帰って来るのよ」
「分かってる、お礼をもらったらすぐに帰らせてもらうよ」
そう言って2人に手を振ってから振り返り、ウバに目で合図する。
「いいようだな。では案内しよう。お前達はあちらの者達を森の外まで案内してくれ」
若いエルフが2人、アサヒとゼニ、それと他の冒険者達を連れて森の外へと向かって行った。これでみんな無事王国へ帰れるだろう。途中の魔物もエルフの襲撃の心配も無くなった訳だ。
「ではトウゴ、我々も行こうか」
オレはウバの案内で森の奥へと進んだ。
冒険者の剣士が言う。確かにそう簡単には行かないだろう。もし不安な予想が当たっていたなら尚更だ。今から王国側が逃げ帰るのも筒抜けかも知れない。
「きっと急いだ方がいいですよ。嫌な予感しかしない。さらに暗くなってからだとこの森は、土地勘も無ければジンツーグに迷わされる我々には危険しかないでしょ」
「トウゴの言う通りね。移動するなら早いに超したことはないわね」
アサヒの言葉に全員が静かに頷いた。それからすぐに移動を始めたが、いかんせんどっちに進んだらいいか分からない所からスタートなのでかなり手間取った。おそらく1時間ぐらいだろうか、歩き続けているとやっと微かにジンツーグに振動を感じた。
「お?動いてますね?これって森のジンツーグに反応してる訳じゃ無いですよね?」
「そんな事分からん。ただオレ達は王国の城に反応してると信じて進むしか道は無い」
まあ確かにそうか。とりあえず振動が強くなる方へと進むしか無い。たどり着いた先が森のジンツーグだとしたら振り出しに戻るだけだ。
「こいつぁー骨が折れそうだなぁ」
ゼニの言う通り、これは下手をしたらかなり大変な道のりになるかも知れない。
そこからさらに数十分、また少しだけ振動が強くなる。
「これはさすがに城に反応してそうだね。森のジンツーグだとしたら、最初に反応があった場所からそんなに離れているとは思えない」
「そうね、結構歩いたのに目的地には少ししか近づいていないって事でしょ?だったら王国の城に反応してるのが自然なんじゃない?」
「でもよぉ~、って事は城はまだまだ先だって事だろぉ?」
「まぁそうなるな。でも城にたどり着く前に他の冒険者や王国騎士団と合流出来たら帰るのも楽なんじゃないか?」
「なるほどね、トウゴの言う通りよ。とにかく仲間と合流出来れば何とかなりそうね」
それからさらに歩いたが驚くほど景色が変わらない。鬱蒼としげる草と見上げても先が見えない巨木をかき分けて進む。けもの道すら見当たらない。さすがに体力も奪われ気力も削られて行く。
「こうも景色が変わらないとさすがに不安になってくるな……。本当に森の外へと向かっているのだろうか……?」
冒険者が不安そうに呟く。無理もないか。
「でもほんの少しずつですけど、ジンツーグの振動も強くなってますし、間違い無く王国へ向かってるはずですよ」
オレが言ったそれはただの気休めじゃない。本当に僅かではあるがジンツーグの反応は強くなっている。しかもこれだけ歩いてたったこれだけの変化だ。ジンツーグは間違い無く城の方角に反応しているだろう。とは言えこのペースで行ったら日が沈む前に森を出られるだろうか?進んでいる、と言ってもただ歩いて来た訳じゃない。苦戦するというほどでは無いが、魔物との戦闘も数回あった。それがさらに進行を遅らせている。
「王国騎士団やまとまった人数のパーティなら戦闘にかかる時間も少ないはず。もしかしたら私達よりも先に森を出てしまうかもね」
そうだろうな。オレ達より遅く進む事は考えにくい。オレ達はヒールがあるから怪我人はいないけど、それにしたって戦闘にかける時間は格段に違っているだろう。
「それってよぉ、合流して楽チンにこの森を出るってのが難しいって事かぁ?」
「そうかもな。これは自力で森を出る覚悟が必要かも知れない。でも夜になって野営、というのは避けたいな」
「そうね、森に残る人数が減れば減るほどこちらが不利になるのは間違い無いわね」
あれ?結構切羽詰まってるのでは?あちらの冒険者パーティの顔にも疲労と落胆の表情が見られる。しかし愚痴を言っても始まらない。
「とにかく進みましょう。少しずつかも知れませんが、それでも確実に王国へは向かっているんですから」
みんながオレの言葉に少しだけ気持ちを入れ直したその時、木の影から人影が現れ声がした。
「止ま……あぁ、先程の人間では無いか」
そう言って現れた人影は構えていた弓を下げた。その人影はエンシェントエルフ。声を発したエルフが手を上げると、次々に弓を下ろしてエルフ達が現れる。てかいつの間にこんなに囲まれていたんだ……?
「あれ?そう言うあなたはさっきの?」
「そうだ、先程他の冒険者に子供が人質に取られていた時のエルフだ」
「ああ~、やっぱり。あの子は無事家に帰れましたか?」
「うむ、つい今しがた送り届けて来た所だ。あの子もお前達にお礼を言っていたぞ。改めて礼を言おう」
「いやいやそんな!どちらかと言えば悪いのはオレ達の方の冒険者なんですから。お礼なんて言わないでくださいよ」
「なるほど、やはりお前は変わった人間の様だな。しかし早々に見つかって良かった。実はお前達を探していたのだ」
「探してた?オレ達を?」
「そうだ、送り届けたユーノだがな、実は長老様の親族でな、孫の孫……だったかな?ちょと忘れてしまったが、とにかく長老様が助けてもらった礼を直接したいそうだ。こんな事今まで聞いた事も無いが長老様の願いなので、迷惑で無ければ里まで足を運んでもらえないだろうか?」
え?そんな事あるの?まさか王国がジンツーグを壊してまで攻め込みたかったエンシェントエルフの里に、まさかのご招待とは。
「驚くのも無理は無い。言っている私も驚くぐらいだ。とは言っても人間を里に入れる事を心良く思わない者も少なく無い。あまり人目につかぬ様、そして長くは引き止めないつもりだ。どうであろう?」
「ちょっと、いきなりの展開ね。どうするのよ?」
近寄ってきたアサヒがコソコソ話しかけてくる。
「どうってよぉ、お礼したいってんだからお言葉に甘えたっていいんじゃねぇかぁ?ご馳走ぐらいは出るだろぉよぉ?オレはエルフのご馳走ってのに興味あるなぁ」
ゼニも混ざって来るがどうも論点がズレてる。
「断るってのもね……。お礼がしたいっていうこも嘘には思えないけど、心良く思ってない人がいるって言うのは一概に安全とは言えないかもね……」
オレは少しだけ考えて決めた。
「分かりました、お言葉に甘えてエルフの里へのお誘いをお受けします。ただ他の仲間は用があり急ぎ帰らなければなりません。なので里へはオレ一人で伺っても良いでしょうか?」
「ちょっ……!トウゴ!?」
小声で驚くアサヒを手で制する。
「お前一人で?我々は構わんがそれでいいのか?せっかくだ、料理のひとつも振る舞うのだぞ?」
それを聞いて何か言いたげなゼニを睨みつけて黙らせ、オレが返事をする。
「本当に勝手を言ってすいません。出来れば里へオレを案内していただくのと、残りの仲間を森の外まで案内していただけると助かるのですが……お願い出来ますか?」
「なるほど、そうか。なかなかに聡明な様だ。良いだろう、我々としても問題は無い。そう言えば名を聞いていなかったな。私はウバ、客人の名は?」
そう言ってウバと名乗るエルフはにこやかに笑う。
「トウゴです。ではウバさん、よろしくお願いします」
「了解だ。ではトウゴ、里へとお連れしよう。とは言っても我々と一緒でなければ里へたどり着く事は出来ん。目隠しなどしないから安心してくれ。他の者にはそこに居る若いのを2人、道案内に付けよう。なあに、怪しげな動きさえしなければ、無事森の外まで送り届けよう」
これであっちも大丈夫そうだ。
「ちょっとトウゴ!いいの!?」
「そうだぜお前!ご馳走独り占めはズルくねぇか!?」
「いやたぶん大丈夫だよ。それより2人は王国に戻って色々調べてみた方がいい。分かるよね?」
「分かんねぇけど?」
「分かったわ、怪しそうな所は何となく見当がつくし。それよりトウゴも、居心地が良くてもちゃんと無事帰って来るのよ」
「分かってる、お礼をもらったらすぐに帰らせてもらうよ」
そう言って2人に手を振ってから振り返り、ウバに目で合図する。
「いいようだな。では案内しよう。お前達はあちらの者達を森の外まで案内してくれ」
若いエルフが2人、アサヒとゼニ、それと他の冒険者達を連れて森の外へと向かって行った。これでみんな無事王国へ帰れるだろう。途中の魔物もエルフの襲撃の心配も無くなった訳だ。
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