3 / 11
始まり
しおりを挟む
小学生の頃、その少女はポルノ事件に巻き込まれました。被害者として。急な話ですが、事実。そこから少女の人生は壊れていったのです。いえ、元から壊れていたのかもしれません。しかし、それが浮き彫りになったのはこの時からでした。
---------------------------------------------------------------------------
事件が起こる一ヶ月ほど前。その少女と兄は母親から言われたのです。
「お母さんね、病気になっちゃったの。お薬のせいでちょっと怒りっぽくなるから、あまり怒らせないでね。」
母親は病気が分かる前から怒りっぽく、機嫌が悪いと何かがある度にイラつき、昔の失敗を掘り出して少女達を叱っていました。少女は「前からじゃん」と心の中で思いながらも、外面良く「わかった」と言いました。しかし、やはり難しいこと。少女はまだ小学生です。兄も中学生に上がったばかりで反抗期に入りました。毎日怒り声が聞こえます。兄は母への対応が下手で、火に油を注ぐばかり。兄への怒りが少女に飛んでくることもありました。
何かある度に怒られる。何もしてなくても怒られる。少女はそんな日々を送っていくなかで、怒られることに恐怖を感じるようになりました。どうしたら怒られずに済むのか、と毎日考えるようになりました。そして、子供ながらに自分の心を守る術を見つけたのです。それは、小さなメモ帳に自分の気持ちを吐き出すこと。そして、本の世界に入り込むことでした。何かがあればトイレという小さな場所に駆け込み、泣きながらメモ帳にペンを走らせました。母へ反抗しないように、自分の感情を自分の中で終わらせれるように。また、怒り声が聞こえてきたときは何も聞きたくないと、本を読み、音をシャットダウンしました。ちなみに、聞こえていないフリをしていたら、本当に聞こえなくなっただけだそうです。そんな生活を送っていた少女はその逃げ道に限界がある事に気付きました。メモは有限であり、見つかったらおしまい。本を読んで聞こえないという理由はそのうち使えなくなる。その末、少女は新しい逃げ道を見つけました。それは‘笑顔でいること’でした。笑顔で母親に同調していれば母親の機嫌はあまり悪くならないことに気づいたのです。それから少女は笑顔でいることが増えました。
---------------------------------------------------------------------------
事件が起こる一ヶ月ほど前。その少女と兄は母親から言われたのです。
「お母さんね、病気になっちゃったの。お薬のせいでちょっと怒りっぽくなるから、あまり怒らせないでね。」
母親は病気が分かる前から怒りっぽく、機嫌が悪いと何かがある度にイラつき、昔の失敗を掘り出して少女達を叱っていました。少女は「前からじゃん」と心の中で思いながらも、外面良く「わかった」と言いました。しかし、やはり難しいこと。少女はまだ小学生です。兄も中学生に上がったばかりで反抗期に入りました。毎日怒り声が聞こえます。兄は母への対応が下手で、火に油を注ぐばかり。兄への怒りが少女に飛んでくることもありました。
何かある度に怒られる。何もしてなくても怒られる。少女はそんな日々を送っていくなかで、怒られることに恐怖を感じるようになりました。どうしたら怒られずに済むのか、と毎日考えるようになりました。そして、子供ながらに自分の心を守る術を見つけたのです。それは、小さなメモ帳に自分の気持ちを吐き出すこと。そして、本の世界に入り込むことでした。何かがあればトイレという小さな場所に駆け込み、泣きながらメモ帳にペンを走らせました。母へ反抗しないように、自分の感情を自分の中で終わらせれるように。また、怒り声が聞こえてきたときは何も聞きたくないと、本を読み、音をシャットダウンしました。ちなみに、聞こえていないフリをしていたら、本当に聞こえなくなっただけだそうです。そんな生活を送っていた少女はその逃げ道に限界がある事に気付きました。メモは有限であり、見つかったらおしまい。本を読んで聞こえないという理由はそのうち使えなくなる。その末、少女は新しい逃げ道を見つけました。それは‘笑顔でいること’でした。笑顔で母親に同調していれば母親の機嫌はあまり悪くならないことに気づいたのです。それから少女は笑顔でいることが増えました。
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
二重のカーテン (スカートの下の黒い意志)
MisakiNonagase
青春
洗濯物の隙間に隠したのは、母としての祈りと、娘のプライド。
かつて、女子高生という生き物はもっと無防備で、自由だった。
44歳の主婦、愛子が朝のベランダで手にするのは、娘たちが毎日履き替える漆黒のオーバーパンツ、通称「黒パン」。それは、令和を生きる娘たちが自らの尊厳を守るために身に着ける、鉄壁の「鎧」だった。
小学校時代のママ友たちとのランチ会。そこで語られるのは、ブルセラショップに下着を売っていた奔放な50代、無防備なまま凛と歩くしかなかった40代、そして「見せないこと」に命を懸ける10代の、あまりに深い断絶。さらには、階段で石像のように固まる父、生徒の背後に立たないよう神経を削る教師……。
一枚の黒い布を通して浮き彫りになる、現代社会の歪さと、その根底にある不器用なまでの「優しさ」。
ベランダに干された黒いカーテンの向こう側に、あなたは何を見ますか?
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
還暦の性 若い彼との恋愛模様
MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。
そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。
その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。
全7話
久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる