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新入社員
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僕も今日から晴れて社会人となった。
人並みに勉強し、人並みに努力し、人並みの幸せを手に入れた。
そこそこ名の知れた大手企業に就職できたし、友達も彼女もいる。
そして、今日は記念すべき初出勤の日なのだ。
家から歩いて10分ほどの最寄りの駅に着くと、僕は時間を確認し、
落ち着いて駅のホームの椅子に座った。
「初日から寝坊、大変だ!」といったような典型的な展開も無く、
駅に電車が到着するのを待った。
しばらくすると車輪と線路が擦れ合う音を響かせながら、目の前に
電車が止まった。
電車の中は僕と同じ新社会人でいっぱいだった。
遠くの学校に通っていた高校生以来見ていなかった通勤ラッシュ。
自分もあの輪の中に入られると思うと胸が高鳴った。
人と人との間に手を入れて押しのけるように間に入った。
むさ苦しい電車の中で、「日松駅」に着くのを待った。
たった二駅の間だったが、僕はずっと鼓動が早まったままだった。
《日松駅~ 日松駅~ お降りの際はお忘れ物にご注意下さい~》
僕は動揺を抑えるように深呼吸をした。
ドアを出て、改札口へと続く階段を上る。時間をチラチラ確認しな
がら歩いた。
まだ集合時間まで30分以上あった。改札口まで来ると汗で湿ってい
る切符を通し、会社まで向かった。
歩いていると、閑静な住宅街には似ても似つかない、とても大きな
ビルがそびえ立っていた。僕は、ここが正しいことを確認して、
吸い込まれるように自動ドアまで近づいていった。
僕の心臓は今にも張り裂けそうなぐらい激しく鼓動していた。
人並みに勉強し、人並みに努力し、人並みの幸せを手に入れた。
そこそこ名の知れた大手企業に就職できたし、友達も彼女もいる。
そして、今日は記念すべき初出勤の日なのだ。
家から歩いて10分ほどの最寄りの駅に着くと、僕は時間を確認し、
落ち着いて駅のホームの椅子に座った。
「初日から寝坊、大変だ!」といったような典型的な展開も無く、
駅に電車が到着するのを待った。
しばらくすると車輪と線路が擦れ合う音を響かせながら、目の前に
電車が止まった。
電車の中は僕と同じ新社会人でいっぱいだった。
遠くの学校に通っていた高校生以来見ていなかった通勤ラッシュ。
自分もあの輪の中に入られると思うと胸が高鳴った。
人と人との間に手を入れて押しのけるように間に入った。
むさ苦しい電車の中で、「日松駅」に着くのを待った。
たった二駅の間だったが、僕はずっと鼓動が早まったままだった。
《日松駅~ 日松駅~ お降りの際はお忘れ物にご注意下さい~》
僕は動揺を抑えるように深呼吸をした。
ドアを出て、改札口へと続く階段を上る。時間をチラチラ確認しな
がら歩いた。
まだ集合時間まで30分以上あった。改札口まで来ると汗で湿ってい
る切符を通し、会社まで向かった。
歩いていると、閑静な住宅街には似ても似つかない、とても大きな
ビルがそびえ立っていた。僕は、ここが正しいことを確認して、
吸い込まれるように自動ドアまで近づいていった。
僕の心臓は今にも張り裂けそうなぐらい激しく鼓動していた。
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