僕の職業は王妃です!

かるぼん

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本章~恋に落ちるまで~

二人目の侍女

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ノックの音で目が覚めた。
「…んん…。」
少し間を置いて、再びノックの音が聞こえた。
「ん、はーい…。」
僕は寝ぼけながらも返事を返してから、ハッと瞬時に頭が覚醒した。
「あっ、ご、ごめん!!ちょっと待ってて!」
何を隠そう、僕は今、真っ裸である。
ここは、陛下の寝室で、陛下はすでに執務に出ているようであった。
この状況で部屋にノックをして入ろうとする人間など限られている。

侍女だ。

彼女は僕が男だと知らない。
僕は急いで床に落ちてしまっていた自分の寝巻きをひっつかんだ。
ボタンを留め終わり、ごほん、と一つ咳払いをしてから、扉の向こうの彼女に声をかけた。
「ごめん、おまたせ。入っていいよ。」
そう言うと、失礼します、という一言の後、静かに寝室の扉が開かれた。
「おはようございます、王妃様。
お休みしていたところ、お邪魔して申し訳ありません。」
いつもの彼女は、深々と頭を下げた。
「いや、構わないよ。もういい加減起きなきゃいけない時間だもの。
えっと、朝食を運んできてくれたの?」
「はい、朝食もお持ちいたしましたが、もう一つ、王妃様に紹介したい人間がおりまして…。」
そう言うと侍女は、扉の外に声をかけた。
「?」
僕は内履きに足を通して、ベッドから立ち上がった。
侍女に呼ばれた"彼女"は、恐る恐る、室内へと足を踏み入れた。
凛々しい顔立ちで、右目の下のほくろが印象的な女性だった。
「お初にお目にかかります。
本日より、王妃様のお世話を仰せつかりました、リナと申します。
どうぞ、よろしくお願い致します。」
そう挨拶をして、彼女は深々と一礼した。
「新しい侍女か。
よろしくね、リナ。
あれ、そういえば君の名前知らないな。」
新しい侍女の名を呼んでから、僕は"いつもの侍女"の名を知らなかったことに気がついた。
僕は申し訳なさそうに眉尻を下げて彼女に視線を向けた。
「私、名乗っていなかったかもしれません…。
改めまして、私の名はサーラと申します。
どうぞ、これからもよろしくお願いします。」
サーラ自身も名乗っていなかったことに少々驚いた様子だった。
彼女はたまに、少し抜けているところがある。
そんなところが、僕は愛嬌があって好きだ。
「うん、改めてよろしく、サーラ。
リナもこれからよろしく。」

こうして、僕は新しい侍女を迎えて、今日の一日が始まったのだった。
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