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48話ー『ウンコゾンビ鬼ごっこ』
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「はぁ~、マジでラクダの舌先でケツを拭いちまった」
べっとりとした感触が、未だに俺のケツにじんわりと残っている。
「こうなったら絶対にアイツらの謎を解き明かしてやるぜ」
そう決心した俺は、二人を探して8番潜水艦のデッキへと出る。
(確かフライボードで遊ぶとか言ってたから、居るとしたら艦尾の方だよな?)
そう言って甲板を歩いて行くと、ちょうど二人が靴底にボードをくっつけ、水中の上を水しぶきを上げながら飛んでいる様子が目に飛び込む。
(へぇ~、結構楽しそうじゃんか?)
俺も乗ってみてえなぁ、フライボード。
時間も時間だし、目的も目的だ。
悠長に遊んでいられる時間は、流石にないから、この謎を解き明かしたらすぐにでもゾルガで出発する予定では居る。
艦尾の手すりに近づき、そのすぐ目の前の海上で遊んでいる二人に声をかける。
「よぉー!! 二人とも楽しそうだなぁ!!」
煌めく夏の陽射しが、群青に染まった海面をキラキラと輝かせる中、更衣室で着替えを済ませたらしいパティとスコルは、ビキニの姿で颯爽と水上を浮遊している。
「まぁ、アタシ達にかかれば、これぐらいの遊びは余裕よ!!」
「スコルとお姉ちゃんを舐めて貰っては困りますね!!」
「もう舐めたりなんかしねえよ!! ところでさー。結局お前ら、どうやってトイレから出たんだよー?」
そう言って俺が二人に問いかけた瞬間、パティとスコルの身体がピクリと水上で硬直する。
「逆に聞きたいんだけど、ターニャって、どうやってあのトイレから出て来たのよ?」
「はっ? どうやってって、あの状況だと、ラクダでケツを吹くしかなかったろ?」
そう言うとパティとスコルは、その表情を真っ青に青ざめさせる。
水中に向かって水を噴出しているボードに乗った二人の身体が、沈黙して硬直して、ひらりと180℃半回転する。
その瞬間、俺は、見てはいけない物を見てしまう。
二人の着ているビキニの下着部分に、確かなウンスジの霊脈がハッキリとこべりついている光景をだ。
俺は慌ててその場から立ち去ろうと、ピタリと方向転換する。
つい、目を背けたくなるような。
いや、顔を覆いたくなるような、悲惨の状況がそこにはあった。
「あっ、ちょっと俺、そろそろゾルガに乗ってダンジョン探索しねえと」
そう言って口笛を吹きながら、それとなく立ち去ろうとした、その時だ。
「ーーおい、待てよお前」
何かに勘付かれてしまったのか、途端にスコルから待ったの声がかけられる。
「はい? 何ですか? 俺は、何も見てません」
視線をちらりと背後に向け、二人のご機嫌をそれとなく伺う。
先ほどまで反転していた身体の向きが直り、どうにもその目つきには、怒りのような物がこもっている。
深い絶望にも満ちた、まるでゾンビのように死んだ目がだ。
「ーーお前、まさか見たのか……? アレを……?」
「え? いや、ちょっと何のことだか分かんないですけど。
アレって……なんのことですか?」
知らない、アレじゃよく分からない。
ともかく何も見ていない、早く帰ろう。
「アンタひょっとして、私たちを裏切った訳?」
「嫌だな裏切りって……何のことですか?」
そんな裏切りだなんて、とんでもない。
俺はラクダでケツを拭いただけですし……。
まさかケツを拭かずにそのまま出るヤツらが居るとは、とても思わなかっただけの話で……。
「……す、けろよ……ッ」
「ーーはい?」
「助けろよぉおおおッ!! どうしてくれんだよッ!! このビキニよォオオオオッ!!」
「いやーー知らねえよッ!! キレるぐらいなら、せめてラクダで拭けよッ!!
何で拭かねえんだよ!! ラクダでよッ!!」
「ーーお前、ホントに男か? ターニャ?」
スコルに問われた言葉に、俺はギクリと息を呑む。
間違ってはいないが、どうしてそう思われたんだ?
「コイツ怪しい!! 見せろよお前のケツ!! コッチに向けよッ!!」
「やめてくださいッ!! もうケツならそっちに向いてますッ!!」
俺は、二人の姉妹から理不尽な恐喝を受けていた。
ウンスジが俺だけついていない事に対する、理不尽な恐喝をだ。
「ーークッ!!」
逃げるように走り出し、俺は艦首を目指す。
するとそんな俺を挟み撃ちするべく、パティとスコルが潜水艦の両サイドからフライボードに乗って追って来た。
しかも、その手に持たれているのは、水鉄砲。
よくよく見れば、二人の鬱憤を晴らすかのように、その水は自然産の茶色に塗装が施されている危ねえ銃だ。
「なんで水鉄砲の中の水に、テメエのウンコ入れてんだ!!」
そんな物を一発でも食らえば、俺が社会的に死んでしまう。
ビュンビュンと発射される茶色い水鉄砲を避けに避けつつ、俺はダッシュで水密扉の中へと転がり込む。
すぐにバルブをひねって内側から施錠をし、安全圏を確保した俺は、額から汗を拭って吐息を吐き出す。
「ふぅ。これでもう一安心だ」
しょんぼりと眉根を下げて歩き出そうとしたところ、水密扉がべコリと音を立てて凹むのが分かった。
次々と撃ち込まれるウンコ水鉄砲。
「おいおいおい、マジか!! なんだその破壊力は!?」
やがて扉は、バコンと音を立てて渡り廊下へと吹き飛ばされる。
破壊された水密扉が虚しく横たわり、ウンコまみれになった悲惨な状況を晒していた。
「な、なんておぞましい水鉄砲だ!!」
あの水鉄砲をもしも俺が受けていたら、こうなっていたのは、つまりは俺だ!!
「ターニャぁあああああッ!! どこだぁあああああんッ!!」
「裏切り者めえッ!! アンタもウンコゾンビにしてやる~ッ!!」
パティとスコルはフライボードから降りると、真っ先に甲板を走って俺の元へと駆け寄って来た。
ゾンビが走るとか最悪だ!!
(しかもこのままでは、俺もあのウンコゾンビ共の仲間入りを果たしちまうッ!!)
俺と姉妹の「ウンコゾンビ鬼ごっこ」が始まりを告げた。
べっとりとした感触が、未だに俺のケツにじんわりと残っている。
「こうなったら絶対にアイツらの謎を解き明かしてやるぜ」
そう決心した俺は、二人を探して8番潜水艦のデッキへと出る。
(確かフライボードで遊ぶとか言ってたから、居るとしたら艦尾の方だよな?)
そう言って甲板を歩いて行くと、ちょうど二人が靴底にボードをくっつけ、水中の上を水しぶきを上げながら飛んでいる様子が目に飛び込む。
(へぇ~、結構楽しそうじゃんか?)
俺も乗ってみてえなぁ、フライボード。
時間も時間だし、目的も目的だ。
悠長に遊んでいられる時間は、流石にないから、この謎を解き明かしたらすぐにでもゾルガで出発する予定では居る。
艦尾の手すりに近づき、そのすぐ目の前の海上で遊んでいる二人に声をかける。
「よぉー!! 二人とも楽しそうだなぁ!!」
煌めく夏の陽射しが、群青に染まった海面をキラキラと輝かせる中、更衣室で着替えを済ませたらしいパティとスコルは、ビキニの姿で颯爽と水上を浮遊している。
「まぁ、アタシ達にかかれば、これぐらいの遊びは余裕よ!!」
「スコルとお姉ちゃんを舐めて貰っては困りますね!!」
「もう舐めたりなんかしねえよ!! ところでさー。結局お前ら、どうやってトイレから出たんだよー?」
そう言って俺が二人に問いかけた瞬間、パティとスコルの身体がピクリと水上で硬直する。
「逆に聞きたいんだけど、ターニャって、どうやってあのトイレから出て来たのよ?」
「はっ? どうやってって、あの状況だと、ラクダでケツを吹くしかなかったろ?」
そう言うとパティとスコルは、その表情を真っ青に青ざめさせる。
水中に向かって水を噴出しているボードに乗った二人の身体が、沈黙して硬直して、ひらりと180℃半回転する。
その瞬間、俺は、見てはいけない物を見てしまう。
二人の着ているビキニの下着部分に、確かなウンスジの霊脈がハッキリとこべりついている光景をだ。
俺は慌ててその場から立ち去ろうと、ピタリと方向転換する。
つい、目を背けたくなるような。
いや、顔を覆いたくなるような、悲惨の状況がそこにはあった。
「あっ、ちょっと俺、そろそろゾルガに乗ってダンジョン探索しねえと」
そう言って口笛を吹きながら、それとなく立ち去ろうとした、その時だ。
「ーーおい、待てよお前」
何かに勘付かれてしまったのか、途端にスコルから待ったの声がかけられる。
「はい? 何ですか? 俺は、何も見てません」
視線をちらりと背後に向け、二人のご機嫌をそれとなく伺う。
先ほどまで反転していた身体の向きが直り、どうにもその目つきには、怒りのような物がこもっている。
深い絶望にも満ちた、まるでゾンビのように死んだ目がだ。
「ーーお前、まさか見たのか……? アレを……?」
「え? いや、ちょっと何のことだか分かんないですけど。
アレって……なんのことですか?」
知らない、アレじゃよく分からない。
ともかく何も見ていない、早く帰ろう。
「アンタひょっとして、私たちを裏切った訳?」
「嫌だな裏切りって……何のことですか?」
そんな裏切りだなんて、とんでもない。
俺はラクダでケツを拭いただけですし……。
まさかケツを拭かずにそのまま出るヤツらが居るとは、とても思わなかっただけの話で……。
「……す、けろよ……ッ」
「ーーはい?」
「助けろよぉおおおッ!! どうしてくれんだよッ!! このビキニよォオオオオッ!!」
「いやーー知らねえよッ!! キレるぐらいなら、せめてラクダで拭けよッ!!
何で拭かねえんだよ!! ラクダでよッ!!」
「ーーお前、ホントに男か? ターニャ?」
スコルに問われた言葉に、俺はギクリと息を呑む。
間違ってはいないが、どうしてそう思われたんだ?
「コイツ怪しい!! 見せろよお前のケツ!! コッチに向けよッ!!」
「やめてくださいッ!! もうケツならそっちに向いてますッ!!」
俺は、二人の姉妹から理不尽な恐喝を受けていた。
ウンスジが俺だけついていない事に対する、理不尽な恐喝をだ。
「ーークッ!!」
逃げるように走り出し、俺は艦首を目指す。
するとそんな俺を挟み撃ちするべく、パティとスコルが潜水艦の両サイドからフライボードに乗って追って来た。
しかも、その手に持たれているのは、水鉄砲。
よくよく見れば、二人の鬱憤を晴らすかのように、その水は自然産の茶色に塗装が施されている危ねえ銃だ。
「なんで水鉄砲の中の水に、テメエのウンコ入れてんだ!!」
そんな物を一発でも食らえば、俺が社会的に死んでしまう。
ビュンビュンと発射される茶色い水鉄砲を避けに避けつつ、俺はダッシュで水密扉の中へと転がり込む。
すぐにバルブをひねって内側から施錠をし、安全圏を確保した俺は、額から汗を拭って吐息を吐き出す。
「ふぅ。これでもう一安心だ」
しょんぼりと眉根を下げて歩き出そうとしたところ、水密扉がべコリと音を立てて凹むのが分かった。
次々と撃ち込まれるウンコ水鉄砲。
「おいおいおい、マジか!! なんだその破壊力は!?」
やがて扉は、バコンと音を立てて渡り廊下へと吹き飛ばされる。
破壊された水密扉が虚しく横たわり、ウンコまみれになった悲惨な状況を晒していた。
「な、なんておぞましい水鉄砲だ!!」
あの水鉄砲をもしも俺が受けていたら、こうなっていたのは、つまりは俺だ!!
「ターニャぁあああああッ!! どこだぁあああああんッ!!」
「裏切り者めえッ!! アンタもウンコゾンビにしてやる~ッ!!」
パティとスコルはフライボードから降りると、真っ先に甲板を走って俺の元へと駆け寄って来た。
ゾンビが走るとか最悪だ!!
(しかもこのままでは、俺もあのウンコゾンビ共の仲間入りを果たしちまうッ!!)
俺と姉妹の「ウンコゾンビ鬼ごっこ」が始まりを告げた。
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