勘違いで召喚して来たこの駄女神が強引すぎる 〜ふざけたチートスキルで女神をボコしながら冒険します〜

エレン

文字の大きさ
8 / 35
第一章 冒険者登録編

8話 エレン、スキルを鑑定する

しおりを挟む
 翌日の朝、ここはルベライトの大通り。馬車が行き交う人通りの多い場所である。私は今一人でこの街を歩いていた。何故アルテナはいないのか、それは……。

「が、がらだがいだぐでうごげない……」

 そう、筋肉痛である。しょうがないので私は一人で出かける事にしたのだ。目的は3つ。

1.これからしばらくいるであろうルベライトについて知る。
2.服が未だ高校の制服なのでこの世界での服を調達する。
3.自分のスキルを把握する。

 特に重要なのは3だ。だけど別に力が欲しいわけじゃない。このままだとアルテナと一緒に冒険者生活を送る事になってしまうのでどうでもいいスキルが欲しい。流石に役立たずを危険なところに連れ回したりはしないだろう……と思いたい。


宿屋の店主が言うには教会に行けば教えてくれるって聞いたけど、それにしても……」

 改めて街を見渡すと、中世のヨーロッパみたいな街並みはまさに異世界と言うべき景観で、本当に違う世界だと言うことを実感する。そうしながら歩いているうちに私は教会の前に着いた。

 ガチャッ
 
「失礼します」

 扉を開け中に入ると、そこには修道服を着た綺麗な女性が中に居た。多分シスターだろう。

「こんにちは、本日はどのような御用件ですか?」
「こんにちは、私のスキルを視て貰えませんか?」
「スキルですか? 分かりました、こちらへどうぞ」

 シスターに案内してもらい私は小部屋へと案内された。その部屋の中央には透明な水晶玉が置かれている。

「ではこちらの水晶に触れてください。そうすればあなたのスキルが映し出されますので」
「ありがとうございます。これ、お金がかかったりしないのですか?」
「神から授けられたスキルを確認するだけでお金を頂いたりしませんよ。もちろんお布施なら別ですが」
「わかりました」

 神と言われて一瞬アルテナの顔が目に浮かぶが流石にあんなのと一緒にしたらここの神に失礼だろう。少し緊張しながら水晶に触れる、そうすると文字が浮かび上がってきた。


 そこには“器用貧乏”と書かれていた。


「これが私のスキル……?」

 何だろう? 特に驚きもしない。元々私はそう言う人間だったからだ。それよりも確認しなければならないことがある。

「あの、器用貧乏って出たんですけどこれはどういうスキル何ですか?」
「器用貧乏ですか……」

 シスターが言いにくそうな顔をしている。もしかして……。

「これはあまり強くないスキルですか?」
「はい、残念ですが……でも悪いことばかりではないですよ。何でも人並みに出来ますので」
「もし私が冒険者志望と言ったらどうします?」
「それは止めた方がいいと思います。このスキルは戦闘に向きませんし魔法も使えませんので……あの、気を落とさないでくださいね」
「いえ、大丈夫です。むしろありがとうございます」
「え?」

 私は心の中でガッツポーズをしていた。

(これなら冒険者にならなくて済むかもしれない……!アルテナのことだからまだわからないけど言い訳には……え?)

 気づいたら私は教会ではないところにいた。そこは既視感がある白い空間。そして目の前の玉座に座ったアルテナに似た存在がいる。

「初めましてエレンちゃん。急に呼び出してごめんなさいね。」
「アルテナじゃないのよね?あなたは一体……」
「フフ、私は女神アステナ、この世界の管理者よ。あなたを呼び出した理由は一つ」
「……その理由は?」

「あなたにチートを授けるためよ♪」
「え……いらない」
「ダメ、強制♪」
「…………」

(ここの神もアルテナと同類じゃないの……!!)
 私は地面に崩れ落ちた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

異世界生活〜異世界に飛ばされても生活水準は変えません〜 番外編『旅日記』

アーエル
ファンタジー
カクヨムさん→小説家になろうさんで連載(完結済)していた 【 異世界生活〜異世界に飛ばされても生活水準は変えません〜 】の番外編です。 カクヨム版の 分割投稿となりますので 一話が長かったり短かったりしています。

姫様、国を買う〜亡国の姫は己の拳で金を稼ぐ〜

アジカンナイト
ファンタジー
魔物の襲撃で滅んだベルタ王国。 襲撃から生き延びたベルタ王国の姫カリーナが選んだ祖国再興の手段は、「なんでも屋」の開業だった! 旅の途中で出会った、ギャンブル狂いの元騎士の盗賊、人語を話すオーク、龍人族の剣士という一癖も二癖もある野郎共を従えて、亡国の姫による祖国再建の物語が始まる。 「報酬は、国一つ分くらい弾んでもらうわよ?」 カリーナは今日も依頼に奔走する。 完結まで書き切っています。 カクヨム様でも投稿しております。    

裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね

魚夢ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。 元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、 王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。 代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。 父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。 カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。 その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。 ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。 「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」 そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。 もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。 

5人の勇者を「500人」と報告したら、魔王様が和平の準備を始めました

miko.m
ファンタジー
※最終話までプロット作成済み。 ※毎日19時に更新予定(たまに12時にも更新します)。 「勇者が500人!? 無理無理、勝てるわけないだろ! 和平だ、今すぐ娘を嫁に出せ!!」 魔王軍第一軍団長・ゴルドーは困っていた。たった5人の勇者に惨敗したなど、出世欲の塊である魔王ゼノンに言えるわけがない。保身のために彼がついた嘘。それは「勇者が500人いた」という、あまりにも適当な虚偽報告だった。 しかし、小心者の魔王様はそれを真に受けてパニックに! 「500人の勇者と全面戦争なんてしたら魔王軍が破産する!」と、威厳をかなぐり捨ててまさかの「終戦準備」を開始してしまう。 一方、真実を知った魔王家の三姉妹は、父の弱腰を逆手に取ってとんでもない作戦を企てる。 「500人は嘘? ちょうどいいわ。お父様を売って、あのハイスペックな勇者様たちを婿にしましょう!」 嘘を塗り重ねる軍団長、絶望する魔王、そして勇者を「逆スカウト」して実家脱出を目論む肉食系姫君たち。人間界のブラックな王様に使い潰される勇者たちを、魔王軍が「厚遇」で囲い込む!? 嘘から始まる、勘違いだらけの経営再建ファンタジーコメディ、開幕!

[完]異世界銭湯

三園 七詩
ファンタジー
下町で昔ながらの薪で沸かす銭湯を経営する一家が住んでいた。 しかし近くにスーパー銭湯が出来てから客足が激減…このままでは店を畳むしかない、そう思っていた。 暗い気持ちで目覚め、いつもの習慣のように準備をしようと外に出ると…そこは見慣れた下町ではなく見たことも無い場所に銭湯は建っていた…

ラストアタック!〜御者のオッサン、棚ぼたで最強になる〜

KeyBow
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞 ディノッゾ、36歳。職業、馬車の御者。 諸国を旅するのを生き甲斐としながらも、その実態は、酒と女が好きで、いつかは楽して暮らしたいと願う、どこにでもいる平凡なオッサンだ。 そんな男が、ある日、傲慢なSランクパーティーが挑むドラゴンの討伐に、くじ引きによって理不尽な捨て駒として巻き込まれる。 捨て駒として先行させられたディノッゾの馬車。竜との遭遇地点として聞かされていた場所より、遥か手前でそれは起こった。天を覆う巨大な影―――ドラゴンの襲撃。馬車は木っ端微塵に砕け散り、ディノッゾは、同乗していたメイドの少女リリアと共に、死の淵へと叩き落された―――はずだった。 腕には、守るべきメイドの少女。 眼下には、Sランクパーティーさえも圧倒する、伝説のドラゴン。 ―――それは、ただの不運な落下のはずだった。 崩れ落ちる崖から転落する際、杖代わりにしていただけの槍が、本当に、ただ偶然にも、ドラゴンのたった一つの弱点である『逆鱗』を貫いた。 その、あまりにも幸運な事故こそが、竜の命を絶つ『最後の一撃(ラストアタック)』となったことを、彼はまだ知らない。 死の淵から生還した彼が手に入れたのは、神の如き規格外の力と、彼を「師」と慕う、新たな仲間たちだった。 だが、その力の代償は、あまりにも大きい。 彼が何よりも愛していた“酒と女と気楽な旅”―― つまり平和で自堕落な生活そのものだった。 これは、英雄になるつもりのなかった「ただのオッサン」が、 守るべき者たちのため、そして亡き友との誓いのために、 いつしか、世界を救う伝説へと祭り上げられていく物語。 ―――その勘違いと優しさが、やがて世界を揺るがす。

断罪後のモブ令息、誰にも気づかれずに出奔する

まる
ファンタジー
断罪後のモブ令息が誰にも気づかれないよう出奔して幸せを探す話

異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします

Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。 相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。 現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編

処理中です...