双子の王子と悪役令嬢な私。そしてヒロインは男の子。

ねーさん

文字の大きさ
37 / 79

36

しおりを挟む
36

 ソファに横たわるパトリシアの身体を跨ぐ様にロードはソファへと上がるとパトリシアの顔の横に肘をついて顔を近付ける。
 片手でパトリシアの前髪を掻き上げると、チュッと音を立てて額にキスをした。
「んっ」
「額にキスでも感じるんだね。かわいいな」
 赤く熱を持つ頬にもキスをして、唇を重ねた。
「パティ…今度こそ俺の…」
「…や」
 パトリシアの薄く開いた唇から舌をねじ込む。
「ん。んん」
 顔を背けようとするパトリシアの頬を両手で押さえ、口内を蹂躙した。
「あ。…や。やあ」
 湿ったキスの音の合間にパトリシアの途切れ途切れの吐息混じりの声。
「嫌がられるのもイイなんて…俺Sっ気もあったのか…」
 頬から手を離し、はだけたブラウスに差し入れる。胸当ての上から膨らみを掴んだ。
「や!」
 パトリシアが身を捩る。
「パティ…」
 耳朶を噛む。
「あっ」
 パトリシアの身体がピクンと小さく跳ねる。
「耳、感じる?」
 胸を揉みながら耳孔に舌を挿し入れた。
「あっ。ああ…」
 小さく震えるパトリシアの身体を抱きしめる。
「パティ…好き…今度こそ俺のモノだ…」
「はっ…や…ア………」
 声にならずに唇だけが動く。
「アランを呼んでるの?助けてって?でも俺はアランでもあるんだよ?ロードって呼ばれてもアランって呼ばれても自分の事だって思えるって、得だよね」

 胸の膨らみを強く吸われる。
 痛っ。
 嫌だ。助けて…アレン…
 ああ…でもアレンは私を避けてるもの…動けたとしてもまずは倒れてるエリザベス様に駆け寄るわ。
「…ん。ふっ…」
「泣いてるの?パティ」
「…ひっ。く。いや…」
「泣き顔もかわいい…」
 下から胸当てをずらして膨らみを掬う様に揉み込まれる。
「あ。やあ…あ!」
 先端を指が掠めてピクンと身体が揺れる。
 熱っ熱い…身体中がジンジンと熱くて、頭が沸騰しそう…
 先端に唇が触れて、またピクンと反応する。
「…いや…や。あっ!ああ!」
 柔らかい唇に含まれて、軽く吸われると、背中がのけ反った。
「…は。パティ…かわいい」
「あっ…ああ…ん…や…め…ひっく」
「マジ泣き。かわいすぎ…」
 涙がボロボロと溢れる。
 嫌。
 こんな風に反応してしまう自分が嫌。
 熱くて、熱くて、流されそうになる自分が嫌。
 …助けて…アレン…

 カチャカチャと鍵を回す音がして、扉が軋む。ネクタイが結んであるので扉は開かない。
「…誰か来たな。鍵を持ってるって事はアレン?」
 アレン?
 アレンが来てくれたの?
「思ったより早いな。悠長にしてる場合じゃないかも」
 ロードは自分の身体を起こすと、パトリシアの足の方へ移動する。
 そして、制服のスカートの裾から両手を両腿に当て、滑らせるように撫で上げた。
「あっあああ!」
 ゾクゾクゾクと全身に鳥肌が立つ。
「ごめんねパティ。初めてだから丁寧にしたかったけど、時間がないみたい」
「あ…いや!…やあ」
 スカートを捲り上げて下着に手を掛ける。
 足を動かそうとするが、薬のせいと、ロードが足首の上に座っているので動かせない。

 バアンッ!
 と、大きな音を立てて扉が開いた。

 剣を片手に立っていたのは、紫の短い髪の…

「アラン!?」
 ロードが驚いて言う。
 
「パティ!!」
 ソファに横たわるパトリシアに駆け寄り、横に膝をつくと、パトリシアを抱きしめた。
「……」
 来てくれた。
 パトリシアは力の入りにくい手に出来る限りの力を込めて抱き着く。
「くっ!アラン!パティを離せ!」
 ロードに肩を掴まれると、片手でパトリシアを抱きしめたまま、持っていた剣をロードの顔の前に掲げた。
「う…」
 ソファの上で後退さるロード。
 ギロリと睨み付けると、ロードは剣と視線に気圧されながらも言う。
「パ…パティは…パティは俺のモノだ!」

 ヒュッ
 顔の前の剣を鋭く振り下ろした。
「ひいい!」
 ロードの額が薄く切れて、血が滲む。
 慌てて後退さり、ソファから落ちる。
 ザンッ
 尻餅をつくロードの両足の間に剣を突き立てた。
「ひっ」
 顔を強張らせるロード。

 開いたままの扉から数人の男子生徒が入って来て、ロードを取り押さえた。
「連れて行け」
「はい」

「やめろ!離せ!」
 ロードは抵抗しながらも、後ろ手で手首を縛られる。
「パティ!なあ、俺がアランなんだよ!?」
 引き摺られる様に連れ出されながら振り向いて叫ぶ。

 パトリシアを抱く手に力が篭る。

 喚く声と足音が段々小さくなって、パトリシアはホッと息を吐く。
「パティ。もう大丈夫だ」
 抱きしめた腕を少し緩めると、パトリシアは涙目で言った。

「アレン…」


しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い

青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。 神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。 もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。 生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。 過去世と同じ轍を踏みたくない……

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

申し訳ありませんが、貴方様との子供は欲しくありません。

芹澤©️
恋愛
王太子の元へ側室として嫁いだ伯爵令嬢は、初夜の晩に宣言した。 「申し訳ありませんが、貴方様との子供は欲しくありません。」

とっていただく責任などありません

まめきち
恋愛
騎士団で働くヘイゼルは魔物の討伐の際に、 団長のセルフイスを庇い、魔法陣を踏んでしまう。 この魔法陣は男性が踏むと女性に転換するもので、女性のヘイゼルにはほとんど影響のない物だった。だか国からは保証金が出たので、騎士を辞め、念願の田舎暮らしをしようとしたが!? ヘイゼルの事をずっと男性だと思っていたセルフイスは自分のせいでヘイゼルが職を失っただと思って来まい。 責任を取らなければとセルフイスから、 追いかけられる羽目に。

完結 辺境伯様に嫁いで半年、完全に忘れられているようです   

ヴァンドール
恋愛
実家でも忘れられた存在で 嫁いだ辺境伯様にも離れに追いやられ、それすら 忘れ去られて早、半年が過ぎました。

真実の愛を見つけた王太子殿下、婚約破棄の前に10年分の王家運営費1.5億枚を精算して頂けます?

ぱすた屋さん
恋愛
「エルゼ、婚約を破棄する! 私は真実の愛を見つけたのだ!」 建国記念祭の夜会、王太子アルフォンスに断罪された公爵令嬢エルゼ。 だが彼女は泣き崩れるどころか、事務的に一枚の書類を取り出した。 「承知いたしました。では、我が家が立て替えた10年分の王家運営費――金貨1億5800万枚の精算をお願いします」 宝石代、夜会費、そして城の維持費。 すべてを公爵家の「融資」で賄っていた王家に、返済能力などあるはずもない。 「支払えない? では担保として、王都の魔力供給と水道、食料搬入路の使用を差し止めます。あ、殿下が今履いている靴も我が家の備品ですので、今すぐ脱いでくださいね?」 暗闇に沈む王城で、靴下姿で這いつくばる元婚約者。 下着同然の姿で震える「自称・聖女」。 「ゴミの分別は、淑女の嗜みですわ」 沈みゆく泥舟(王国)を捨て、彼女を「財務卿」として熱望する隣国の帝国へと向かう、爽快な論理的ざまぁ短編!

死に物狂いで支えた公爵家から捨てられたので、回帰後は全財産を盗んで消えてあげます 〜今さら「戻れ」と言われても、私は隣国の皇太子妃ですので〜

しょくぱん
恋愛
「お前のような無能、我が公爵家の恥だ!」 公爵家の長女エルゼは、放蕩者の父や無能な弟に代わり、寝る間も惜しんで領地経営と外交を支えてきた。しかし家族は彼女の功績を奪った挙句、政治犯の濡れ衣を着せて彼女を処刑した。 死の間際、エルゼは誓う。 「もし次があるのなら――二度と、あいつらのために働かない」 目覚めると、そこは処刑の二年前。 再び「仕事」を押し付けようとする厚顔無恥な家族に対し、エルゼは優雅に微笑んだ。 「ええ、承知いたしました。ただし、これからは**『代金』**をいただきますわ」 隠し金庫の鍵、領地の権利書、優秀な人材、そして莫大な隠し資産――。 エルゼは公爵家のすべてを自分名義に書き換え、着々と「もぬけの殻」にしていく。 そんな彼女の前に、隣国の冷徹な皇太子シオンが現れ、驚くべき提案を持ちかけてきて……? 「君のような恐ろしい女性を、独り占めしたくなった」 資産を奪い尽くして亡命した令嬢と、彼女を溺愛する皇太子。 一方、すべてを失った公爵家が泣きついてくるが、もう遅い。 あなたの家の金庫も、土地も、働く人間も――すべて私のものですから。

処理中です...