ブライダル・ラプソディー

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　シャツのボタンが全て外され、奈津の知っている形のいい手が体中をまさぐってくる。喉元からするりと肩を撫で下ろされ、そのままシャツの袖から片方ずつ腕を抜き取られる。成瀬の指先は腕の内側を辿り、脇の下に触れながら降りていった。

「……ん、んん……」

　脇腹を撫でられて、体の奥に甘い痺れがぞくりと走る。その手は更に、奈津の体の隅々まで確かめるように動き回る。ぞくぞくと寒気にも似た感覚を耐えていると、成瀬の指はふいに奈津の平らな胸の小さな尖りを捉えた。

「んっ」

　きゅっと摘まれ、ぴくりと反応する。
　ゆるゆるとさすられると、奈津のそこは次第に固さを持っていった。

「いっ、いた」

　急にきゅっと力を入れられ、思わず声を上げる。

「痛い？　すぐに良くなる」

　成瀬は執拗にそこを捉えて離さない。人差し指と中指の背で挟み、その先端を親指の腹でくるくると円を描くように撫でられる。時折ぎゅっと引っ張られると、ずきりとした痛みが走った。

「っ、あの、そこは、いた……」

　しばらく我慢していた奈津は、たまらず小さく訴えた。自分は男なのだから、そんなところを触られても何も感じないのは当然ではないだろうか。強くされると痛いだけだ。
　奈津は、成瀬の手を押さえた。

「ん、痛い？」

　成瀬はすぐに、そこから手を離してくれた。そして、赤く充血してしまった尖りに顔を寄せると──いきなり、ぺろりと舐め上げた。

「あっ」

　体に、痛みとは違う感覚が走る。
　成瀬はそのまま口に含むと、舌でくるくると尖りを転がし、時折唇を窄めて優しく吸い上げた。

「あっ……んんっ、んっ」

　腰のあたりに、ぞくぞくとしたものが走る。これまで感じたことのない感覚に、奈津は戸惑った。

「んっ……あっ！」
　
　ふいに強く噛みつかれ、腰がびくんと跳ね上がる。明らかに、痛み以外の刺激が背筋を駆け抜けた。噛んだあとに舌でこりこりと転がされると、腰がぴくぴくと動いてしまう。

「んんっ、ふっ……」

　熱が、下腹部に集まってゆくのが分かる。
　成瀬は執拗に両方の乳首に舌を絡めたあと、奈津の体に唇を這わせながら、ゆっくりと下へ降りていった。

　愛おしそうに押しつけられる唇は、時折きつく吸い上げて、赤い痕を残してゆく。ちゅ、と吸われるたびに、奈津の体はひくりと跳ねた。